小説。——櫻、三月の雪…散文。及び立原道造の詩の引用 /《‘In A Landscape’ ...John Cage,1948》Ⅱ 或る風景の中で。ジョン・ケージ、1948 ■1
以下、一部箇所に暴力的な描写が在ります。
ご了承の上お読み進めください。
又、歴史的記録として過去の政治スローガンの引用乃至模倣が使用されますが、
それらを特に顕彰しようとする意図は在りません。
櫻、三月の雪
…散文。及び立原道造の詩の引用
三部作
《‘In A Landscape’ ...John Cage,1948》Ⅱ
或る風景の中で。ジョン・ケージ、1948——Ⅱ
Zaraθuštra, Zartošt, Ζωροάστρης
ゾロアスター
序。そして
…と同時にみまかられた美しき皇孫らのために
憩う。泉の
樹木の
憩う
上に、目立たなかったあの
光が
泉の
言葉、樹木の翳に
それにも益して
憩う。
ささやいて過ぎる
お前の裡に
泉の上に
光が
それにも益して
憩う。
ふたりして
輝いている
目立たなかつたあの
ふるえて已まない僕たちの
憩う
言葉
日々の
樹木の翳に
憩う。
風はいま
ふたりして
あの言葉
輝いている。お前の裡に、それにも益して
光が
目立たなかつたあの
捉えられた光のために
いま
泉の上に
深いあの
樹木の翳に
目立たなかったあの
言葉、いま
憩う
泉の上に
それは
ささやいて
ふえて已まない僕たちの
満ち溢れて居るが、僕の中に
過ぎる
言葉
ふるえて已まない僕たちは、
ささやいて過ぎる
目立たなかつたあの
…憩う。泉の上に、目立たなかったあの
樹木の翳に
言葉
…言葉
言葉
…ほら。
血まみれの男には性別さえもが定かでは無い。彼、その、地平線だけを素直に曝した原野にあくまでも
…知って居る
どこまでも
私の見い出した
此の原野に
中央に突起した一本だけの
どこまでも遠く
中央など無い事など
樹木が、そして、
遥かに拡がるその
振り向けばそこには
男は
彼は懐かしい風景に涙するのか?
どこまで同じ
その
終には
原野
繁茂した枝と葉に突き刺さるように抱かれて無様な形態を何かに捧げた。
私は
ど
知って居る。私はすでに自分が夢を見ている事など意識して仕舞っていたし、私は
だったらそれは
…夢
瞬きもせずにその
醒めた眼差しが見ていた夢
いくつもの夢
男の死体、あるいは、すくなくとも最早生きていはしないその肉体の残骸を見い出しながら、かならずしも
…夢
見詰めていたわけではなく。
遥かに遠い、私の
凝視していたわけでもなくて、
夢
あくまでも
…夢
瞬きもせずに
の、ようなあなた
ふれさせていた。眼差しに。樹木の枝に引っかかって野晒しの、自分の、あるいは他人のものまで含めた血に染まった肉体の崩壊にまばらに鳥たちが集まって、好き放題に彼らがそこに見い出した生々しい餌をついばむのを、
音響
ただ。
…わななく。僕は
晴れ渡った原野の空に
そして聴くのだ。あるいは
色彩さえもなく、それは純粋な光、
それら
色あいを消滅させた逆光のあまりにも
要するに残酷で
原始的で
若干、繊細で
生き生きとした
時にやや瀟洒で
光の赤裸々な
小さく、あまりにも
照射。太陽の光。敢えて見あげようともしない私の眼差しは伏せられた儘に、その
もろく
血まみれの
儚い生命を繫ぐ小鳥たちの群れの羽撃き、…ほら
男の破壊され
鮮血にそまる無数の嘴
崩壊した肉体の残骸をなんども見い出していたのだった。
あくまでも無邪気な
光は
ふたたび、
僕を包んでいたのだった
何度目かに繰り返し見い出されたその死体には、もはやまともな形態など残存せず、そもそも元からそれはまともな形態などではなかった。頭部は顕かにいびつで、ただ赤裸々にその形態の異形を曝して、あまりにも醜悪な胴体に、でたらめに張り付き、伸びた四肢には生き物としての尊厳さえも、予めからない。彼は
そして
美しい。
光は。——僕を
私はその男がただ、煽情的なまでに、そして匂い立つほどに美しいことを知って居る。血に塗れ、肉体の残骸になってさえあざやかな認識として、あるいは、血と嘴に穢されたいわば汚物になってさえも尚も。彼は
…ささやいて
美しい。一つの造型として
あなたの
彼は、…ね?
あなただけの
と。つぶやく。男の
むしろさゝやかな
美しい唇。
愛の言葉
やわらかく、あくまでも肉の厚みをは感じさせないままに、何処かしらで
しづかな歌よゆるやかにおまへは
俺が見ない振りをして居るうちに
どこから来てどこへ
何故か荒々しく
耳元で、そっと
私を過ぎて
ささくれ立った、不意に
喚き散らすがいい
加えられる暴力の可能性を感じさせる。必ずしもそれは完璧に調和して当たり障りも無く気安い。そんな安堵など聊かも与えずに、いずれにせよ君は壊されるんだよ、…と。
いつか、不意に、あなたが想っても居なかった瞬間に僕は君を振り向き様に壊して仕舞うに違いない。そんな兆しをかすかに、且つ
暴力は
そして傷を負った
鮮明に
いつでも
ダイヤモンドが
明かして、とは言え、何も明確な
美しかった
砕け散る時
言葉をは発さない。私の
少なくとも私の眼差しの中では
その唇が見詰められているのには気付いていた。…でしょ?、と、そう短く言い棄てたとき、潤という名の、その
モナリザの両眼を引き裂いてくれ。彼女を
女は
永い眠りから目醒めさせるために
不意に瞬いたのだが、私たちにふれていたのは
そっと
…聞いてた
日差し。
やさしく
君が
想い出す。窓越しの、正午の
羽撃かれた翼のその舞い上がった
泣き叫ぶ声。…聞いてた
日差しは
羽根に
僕は。そして君が
その時に顕かに
ふれる時
彼女の反面に直射して、残りの半分を音もなく翳らせていたのだった。泣き伏したくなるくらいにやさしく、ことも無げに。私は十九歳だった。90年代の初頭、とっくに滅びて仕舞った時間の中の、滅びた空間の、滅びた、そして私は
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