小説《それら花々は恍惚をさえ曝さない》イ短調のプレリュード、モーリス・ラヴェル。連作:Ⅵ…世界の果ての恋愛小説(完全版・前半)





それら花々は恍惚をさえ曝さない

…散文



《イ短調のプレリュード》、モーリス・ラヴェル。

Prelude in A mainor, 1913, Joseph-Maurice Ravel









結構長くなって仕舞った連作《イ短調のプレリュード;モーリス・ラヴェル》ですが、

実は、この小説から、いよいよ本編に入ります。


ここにおいて、初めて転生の主題が起動していくのですが、

最初に書いておくと、僕は前世とか生まれ変わりとかスピリチュアルとか、

既存のそう言ったものには全く興味は在りません。

むしろ、既存の穏当な存在論を全部なぎたおして仕舞う装置として、

ここでは使用されています。

あくまで書きたかったのは、野性の世界、なのでした。

人間の論理的、倫理的な都合など関係なく、

好き放題に荒れ狂う自然だの宇宙だのの、いわば野生のものの息吹き、ですね。…


物語は、


ベトナム、ダナン市、その熱帯の町に住む日本人の《私》のたどる転生と生と死の物語。

ある日、ブーゲンビリアの花々が咲き乱れる《私》のうちに偸みに入った《盗賊》の美少年、ミー。

彼は《私》がかつて愛した女の転生した姿であるに違いない。

彼を取り巻く、破滅型の《盗賊たち》の暗躍。

美少年が《盗賊たち》に加えさせた集団リンチ、彼に寄り添う美貌の女。

やがて美貌の女の姉の結婚式に、呼ばれた《私》に美少年は、口付ける。…


…的な。


あらすじにして仕舞うと、本当になんか、どうしようもないのですが(笑)


此処にまとめられているのは、その前半部分です。

また、いろいろなところ、いろいろなことに気を遣わなければならないブログ版より、かなり好き放題に書いてあるバージョンです。


↓ 下のリンクからお願いします。


ところで、連作の全体は下記のようになります。

全体で大きな5連作。


《雨の日の風景》 …中篇連作

   1. ...underworldisrainy

   2. 堕ちる天使

   3. scherzo; largo

   4. 堕ちる天使

   5. silence for a flower


《それら花々は恍惚をさえ曝さない》 …長編小説


《紫色のブルレスケ》 …中編小説


《わたしを描く女》 …長編小説


《in the sea of the pluto》 …中篇連作

   1. ザグレウスは憩う

   2. カローン、エリス、冥王星…破壊するもの

   3. ディオニュソスの女たち

   4. カローン、エリス、冥王星…破壊するもの

   5. ハデス紀の雨





いま、《ディオニュソスの女たち》まで書きあがっています。


読んでいただいて、気に入っていただけたら、嬉しいです。


Seno-Le Ma

2018.12.18







Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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