小説《scherzo; largo》イ短調のプレリュード、モーリス・ラヴェル。連作:Ⅲ…世界の果ての恋愛小説(完全版)
ラルゴのスケルツォ
Scherzo; Largo
《イ短調のプレリュード》、モーリス・ラヴェル。
Prelude in A mainor, 1913, Joseph-Maurice Ravel
《雨の中の風景》連作:Ⅲ
Οἰδίπους ἐπὶ Κολωνῷ
この小説は、連作《イ短調のプレリュード》の第一部をなす最初の中篇連作の、その真ん中の中核部分です。
…非常に、分かりにくい説明ですが(笑い)。
かつて、虐待によって傷付いていた、ある美しい少年がいて、その少年がいろいろな痛みと、他者への嗜虐にかられながら生き残って、そして大人になったかつての少年がふたたび故郷をおとずれたら、彼の眼差しには何が映ったの?という小説です。
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原稿用紙換算で、だいたい260枚くらいだと想います。
この作品あたりから、輪廻転生と救済のモティーフが、ゆっくり生成し始めます。
基本的には、…自分の痛みと、他者への不意の嗜虐。
愛と憎しみ。記憶と現在。破戒欲と許し。許されえないものと許さなければならないもの、…など、それら融合できない、あるいは解消できないもろもろのものの間を彷徨う物語です。
読みやすいものではないし、かならずしもはっきりしたストーリーがあるわけでもないのですが、例えば、いままでの人生のどこかで、あるいは思春期に、深刻に傷付いた経験のある方だったら、理解を示していただけるのかも知れません。
読んでいただければ、ありがたいです。
2018.11.05 Seno-Le ma
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