ジュリアン・O、浸蝕。そして青の浸蝕 ...for Julian Onderdonk /b;...for oedipus rex #084



以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。



#04//これらは、そう/回復。いわば/わたしたちの/回復。赤裸々//

一瞬の、だからほんの5秒程度の茫然が慟哭の娘のいたましさに破られて、

   微動。そう

      さらさらっと

破られて仕舞えば

   かすかにふるえる

      ひかり。そして

すぐに

   だから、われわれは

      ざわめきつづける、

放りだしたホースに半身をぬらされていた事実を皮膚感覚だけが知覚しかけた須臾。駆け寄った。雅孝は。笑むひまもない。…だいっ

   え?

大丈夫か?

   なに?

      あるいは、あっ。圧倒的に

         ええ

と、

   耳に

      研ぎ澄まさ、あっ。れた五感は

         俊敏な

意味もなく

   聞き取ら、あっ。られてい

      すべてを

         吸息

身を案じれば

   音響

      捉えそこな、なっ!うしかな

         ええ

肩をだき、波紋を玄関に導いていった。強敵から、その目をくらませ奪うかに。雅孝はあせっていた。いきりたち、肩をいからせきったまま娘の肩を、…力なくふるえるそれ。つかんでいた。女。もう充分以上に

   おいで、きみの

女。

   やさしい場所に

ひったくるように、老いかけの男の肩にひきとった荷物をささえる手にも

   知ってる

      どこに?

雅孝。足にも、

   いまや、厖大な

      いかに?

雅孝。頸も、

   知られなかった

      肉体は、この

雅孝。顎にも彼は

   時間が

      風景を?…どんな

力みきって仕舞ったなまぬるい発汗をすべらせる。リビング、泣きじゃくる波紋の落ち着くのをも待たずに雅孝は庸子を呼びたてていた。二階、干したふとんをとりこみはじめていた庸子がおりてくれば、突然すぎて、雅孝は妻も滂沱の涙に全身痙攣をでもはじめてうしろにひっくり返って仕舞うにちがいないと

   見て

      と、突然の

じぶんの過失を

   そう。わたしたちが

      噴出

責める。まえ触れが、せめて

   見るべきものを

      傷み

必要だったのはあきらかに

   聞いて

      に、似た感覚的な

自明ではないか?

   そう。わた

      …なに?

あやぶむ。庸子。笑った。ひとめ、波紋を見れば自然にあかるい声を立てて。そして「まあ、」と、ソファ。「ハーちゃんじゃない」波紋の「あんた、元気なの?」

   胸の。この

      微音

         あ

うずくまり、

   高鳴り。くびすじの

      耳にも、これら

         え?

ふるわせ放題の肩に

   そして、もう。かなしいまでの

      赤裸々な

         あ

そっと

   発熱。この

      感じていますか?

         そう、

庸子はふれるとお帰り、と。それだけささやき、ふと、ようやくこゆびにしかし、乾いたままの右の目尻。涙をぬぐう仕草をだけ「ね?」した。「紹介したいひと、」波紋。「いる」つぶやき。ようやく落ち着き、ささやき。時折にはいまだしゃくりはじめながら家出以降の生活を話し、その、

   わたしは、ね?

話の途中にいきなり、

   ねぇ

      わかりますか?

波紋は。

   聞いて

      あきらかに

夫婦に、若干

   ねぇ

      なります。しあわせに

唐突に聞こえた結婚の

   知って

      わたしたちすべ

話の「かれ、」

   わたしは、ね?

きりだし。「ね?いっぱい、いっぱい、ぜんりょくでわたしを守ってくれる人だよ。いっぱい、いっ

   ひかりは、いまや

   うち倒せ

   わたしを

    ええ、

   おっ


   ひかりは、いまや

    この。なんという

     ささやきなさい。あなたが

   うちのめせ

      やさしい息を

    日でしょうか?

     ささやきたいって、いま

   わたしを

      やさしく、くちびるに

    この。なんという

     そう思えていて、そして

   おっ


   ひかりは、いまや

      滞留させ、…そう。やさしすぎる

    あかるさでしょうか?

     感じら、そう。感じられた

   うち倒せ

      きみは、ね?やさしく

    この。なんという

     すべてを。あなたが

   わたしを

    たかぶりでしょうか?

     望むまま、そう

   おっ


   ひかりは、いまや

    ええ、

   うちのめせ

   わたしを

   おっ











Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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