詩的言語の技法、第4巻;八木重吉≪空とひかり≫を主題とする無旋律の音声のための変奏 -03
可能なら、もしも ;organum à 4 #02
かなしいな。ら
だからまるで
この!きみが
うてば?ねがえ…その
ら、まだ。この期に及んで
あまり技巧のない
途方もなかった、この
みぎ側面をも
ら。なら、きみは
人形のように
美、美、美…ええ
うらぎりすてたら
きざみ込まれた
網膜表面積その…わたしの、ね?すべてに
ええ。あなたを想定し
坩堝!うつくしさの
空よ
針を?
ええ。だから模造として
この。際限もなかった
ひかりよ
針を?
ささやきはじめた
この!きみが
あなたにふれよ
わたしたちは ;contrapunctus à 4;02
どこへ行こうか?
ひかりよ
空よ
そっと、くちびるに
なにをしようか?
空よ
ひかりよ
影絵あそびを
しあわせに、あなたは
ひか、あ
ひかりに空を
してみない?
ほほ笑めますか?
ひか、
ひかりよ
陥没
放ちながらも
鬱?…いえ、
空よ
こゆびを、ね?
ひかりらひかりらひかりそのものが
ひかりよ
きざみ込まれた
すべて、口蓋にかくした
あなたの、ね。名だろう?
空よ
ひかりよ
ひかりたちなら
あっ。空よ
むごたらしいほど
ひかりを
滅びていたよ
おっ。ひかりよ
すがすがしすぎて
きざみ込まれた
空よ
…から、しあわせなんだね?
莫迦らしいだけだ
空よ
ひかりよ
空よ
らっ!
ひかりよ
だから、きざみつけられた ;sonata à 4;02
空よ
ひかりよ
なにものも
赦したりはしないだろうね?
そう。眼球のなかにしか
色彩を
ある意味、それらは
さえを、も
存在しな
かがやかしさなどは、まして
崩壊させて
返り見なかった
失語など?まさか
ね、抱きしめてもいい?
空を
しなかった。いまだに
空よ
ひかりあう、その
だれも、だ。だれも、だれひとりだって
ひかりよ
絶望を
吐きながら、息を
きざみつけられたわれわれは
息を
空よ
お、
ひかりよ
ひかっ
息を吐いていた
が、
空よ
わたしはつばさ
あっ
知らないんだ!もう
ひかりよ
そうさ、いのちの跳躍
あっ
わたしも。きみも
空よ
ひかりよ
返り見られることのなかっ
空よ!空よ!ら!
精密な傷みを
あっ
空よ。この
ひかりよ。きみ自身をも
感じさせてくれ
あっ
絶望を
吐き、
ええ
ながら
ええ、そう
息を
え?
つつめ
って、嘘だよ。莫迦
あっ
あっ
自嘲を。すべては
あっ
ひかりよ
らよ
あっ
空よ
らっ
わたしに返した
その ;canon à 4 #03
肌にだけ
肌に、その
ひかりよ
その。きざみ込まれた
ひかりよ
空よ
ざわめくがいい、ざ
肌にだけ。その
空よ
きざみ込まれた
その
僥倖に飽きたら
空よ
肌にだけ
きざみ込まれた
ひだり側をも
きざみ込ま、その
ひかりよ
肌にだけ、そ
焼き棄てちゃえば?…この
ひかりよ
きざみ込まれた
空よ
可能なら、もしも
肌にだけ、その ;contrapunctus à 3-4 #03
匂い、…しない?
こ、叫びかけるがいい。この
ひかりよ
血の。いわば
僥倖に
空よ
なんら、わずかな関係をも
僥倖に
そう。きざみ込まれた
紫斑?…の
もちようもなかっ
われわれはもたざるものとしてうまれまた
ような、花々であっ
完璧な他人の
もたざるものとしてしん
死斑?の
匂い、…しない?
ん、しん
ような、花々であっ
ええ、
飽きたら、僥倖に
え、
血の。いわば
息をのむがいい。この
ひだり側をも
え、
ぼくらはなんにでも
僥倖に
焼き棄てちゃえば?…この
え、
なれるはずだね?
僥倖に
可能なら、もしも
その
肌にだけ ;organum à 4 #03
微光のなかに
な、なんの差異が?いったいなん
好きだ。あるいは
ひかりよ
なかに
仮構された蛇と
肌は、その。あなたの
空よ
ふかくに
這う。なめらかな
うるおいを
そう。きざみ込まれた
僥倖に、その。飽きたら
微光のなかに
な、視覚の蛇と
しめりけを
ひだり側をも
な。なかに
咬みつかれた傷み、または
触手のむれに
焼き棄てちゃえば?…この
たしかに
それら犠牲者の死とに
好きだ。わたしを
可能なら、もしも
ええ、そう。…え?
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