詩的言語の技法、第3巻;詩9篇 -09 /Ⅱ. partita -02
破滅?風に ;attacca;contrapunctus à 4
ささやきを、きみが
なにも、そう
破滅?風に
さざなみ。あっ
気づかなかったふりをする、そんな
破滅など、その
さざなみ。あっ
途方もなかった
勇気があれば
可能性さえも
途方もなかっ
とおい轟音に
ささげよう、さっ
やめて。わたしにも
まばたきに
ささやきを、ええ
ささやきを、ざっ
思えないのだから
聞いた気がしたよ
かさねよう。もう
さざなみが、ええ
耐えられるとは!とても
睫毛の微音
さざなみが、すでに
ざわめきつづけて
われわれは、あざやかな
水平線って、…ね
かたくなに。舌で
乾燥を、あくまでも
われわれは、巧妙な
死屍だった。そこではもはや
きみは傷めつづけるのか?
辛辣なまでに
急落。さっき
滅びた、…そう。終に。海の
くちびるを、その
空が。…そう
踏まれなかった翳りに
ひざしの直射
ささげよう、さ ;canon à 4;01
もう、海も
逆光に。…不用意な
さざなみが、わっ
ささやきを、ざ
もう、波も
見あげて仕舞っ
ささやきを、ざ
さざなみが、わっ
もう、色彩をも
もどらないうちに。視力が
ささげよう、さ
ざわめくうちに
わっ、と。ざ
ほら。わたしには
ささげよう、さ
もう。海は
風。さわやかに
よろこびが!しかも胸いっぱいの
ささやきを、ざ
もう。波は
わっ、と、ざ
よろこびがあっ
さざなみが、わっ
染めあげられて仕舞っ、
突然の、しかも
失速。見よ
あっ。海は
わっ、と。ざ
ささげよう、さ
見た?きみが
あっ。波は
ざわめくうちに
ささやきを、ざ
見よ。急激な
染めあげられて仕舞っ、
わっ、と、ざ
ざわめきのうちに
落下を。それらは
きみが
ささげよう、さ
失速。見よ
風。さわやかに
踏みかけた翳りに
あますことなく
ことごとく、すべて
わっ、と、ざ
きみが
ささやきを、…あっ
落下を。それらは
突然。ほのめかしもなかっ
踏み残した風景に起こった
のだ
から、
ね?
われわれはいつでも寡黙なふりをしようとして ;recitativo
ね?
好きすぎてくるしいん、
ね?
…しかも
すき?え? ;antiphona;01
腐臭が、と
なに?いえ
言ったよね?いつ?
あれ。え?
あれは、ふたりで
すき?なに?
すき?え?
海が。すきですか?
ささやき
あなたが、いま
なに?いえ
見ようとしていた
ささやきあいつづけ
海は。…ええ ;02
て、あれ。え?
いまだ、わたしなら
時をさえわすれ
影をふみ、その
て、すき?なに?
影をふ、猶も
匂うのだ、と
あなたの背後で
腐った肉の
海を。…見えた?
臭気が、と
やや、息を
海の、青い
ひそめたまま。そう ;03
潮には、と。すき?
すき?え?
え?なに?
なに?いえ
いえ。あれ、
あれ。え?
え?好き?
すき?なに?
なに?なぜ?…ええ
海が。野蛮なのだ
死穢を。だから
あなたが、いま
すべての死。それら
見出そうとした ;04
ことごとくが、たぶん
海は。…ええ
流れ込むのだろう?
いまこそ、いまなら
そうだろう?そんな
言えそうな、そう
事実など、なにも
言え、ええ。いいえ
可能性としてさえ
あなたの落とした
あり得ないの、…ええ。だが
翳りのうえで
好き?え?
いつ?あえて ;05
なに?いえ
言わないでおいた
あれ。え?
なに?ええ
すき?なに?
見えた?…海が
海が。あなたは
やや、息を
目をひらかないまま
からませたまま。そう
海が、す。…そう
鼻孔の発光
閉じられたままに
われわれはいつかほほ笑みあおうとしたまま ;recitativo
ね?
好きすぎてくるしいん、
ね?
で、…そう
もう。海は ;canon à 4;01
もう。波は
染めあげられて仕舞っ、
われわれがいまだ
見知らないうちに
もう。海は
海に。もう
もう。波は
波に。もう
染めあげられて仕舞っ、
ん?飲まれて仕舞うが
いいさ。きみを
ささげよう。まだ
もう。海は
うしろ手に縛ったら
ささやきを。息を
もう。波は
もう、海を
しているあいだに
染めあげられて仕舞っ、
もう、波を
返り見ないだろう
もう。海は
うしろ手に縛ったら
ささげよう。まだ
わたしも。きみさえも
もう。波は
あなたはわたしを
ささやきを。息に
ささげられたということだからだ
染めあげられて仕舞っ、
いたぶってくれ
その。火をともす
あれら綺羅めきの
坩堝に
いわば
もう。海は ;02
見知らないうちに
綺羅めきらたちの
ええ。そう、なじってやるがいいよ
もう。波は
ぼくらは顔を踏みあった
坩堝にすぎな、…ええ
もう、海をも
染めあげられて仕舞っ、
ら、…ぼくらの
なに?
もう、波をも
われわれがいまだ
赦さないうちに
海を、…え?
もう。海は
立ち去るのだろう?須臾の
海に。もう
波を、…え?
もう。波は
われわれは。沈黙のあった
波に。もう
絶望してるの?
染めあげられて仕舞っ、
痕跡ものこさず
ん?つぶされて仕舞うが
いいさ。きみに
わたしも。きみさえも
ささげよう。まだ
もう。海は
悲鳴を聞いたら
綺羅めきたちは
ささやきを。まぶた
もう。波は
もう、海を
つつみこむかに
閉じきらないうち
染めあげられて仕舞っ、
もう、波を
返り見ないだろう
もう。海は
悲鳴を聞いたら
ささげよう。まだ
ぼくも。あなたさえ
もう。波は
あなたはわたしを
ささやきを。まぶたに
ささげられたということだからだ
染めあげられて仕舞っ、
うちうのめしてくれ
その。火をともす
あれら綺羅めきの
坩堝に
ええ
え?
もう。海は ;03
赦さないうちに
綺羅めきらたちの
骨折させてやるがいいよ
もう。波は
ぼくらはゆびを曲げあった
坩堝にすぎな、…な
もう、海をも
染めあげられて仕舞っ、
ら、…ぼくらの
なんて!すばら
もう、波をも
われわれがいまだ
見止めないうちに
海を、…え?
もう。海は
立ち去るのだろう?須臾の
海に。もう
波を、…え?
もう。波は
われわれは。ほほ笑まれていた
波に。もう
訴えてるの?
染めあげられて仕舞っ、
痕跡ものこさず
ん?仕留められて仕舞うが
いいさ。きみの
ぼくも。あなたさえ
ささげよう。まだ
もう。海は
舌を傷つければ
綺羅めきたちは
ささやきを。いまだ
もう。波は
もう、海を
もてあそぶかに
あたたかなままに
染めあげられて仕舞っ、
もう、波を
返り見ないだろう
もう。海は
舌を傷つければ
ささげよう。まだ
わたしも。おまえまで
もう。波は
あなたはわたしを
ささやきを。いまさら
ささげられたということだからだ
染めあげられて仕舞っ、
気絶させてくれ
その。火をともす
あれら綺羅めきの
坩堝に、あっ
え?え?
いわば
もう。海は ;04
見止めないうちに
綺羅めきらたちの
諦めさせてや、…いよ
もう。波は
ぼくらは鼻孔をひろがせあった
坩堝にす、…あっ
もう、海をも
染めあげられて仕舞っ、
ら、…ぼくらの
くすぐらないで。もう
もう、波をも
われわれがいまだ
ふれあわなにまま
海を、…え?
もう。海は
立ち去るのだろう?須臾の
海に。もう
波を、…え?
もう。波は
われわれは。ため息のもれた
波に。もう
涙ぐん、の?
染めあげられて仕舞っ、
痕跡ものこさず
ん?見放されて仕舞うが
いいさ。きみの
わたしも。おまえまで
ささげよう。まだ
もう。海は
耳たぶを舐めたら
綺羅めきたちは
ささ、…そう。ぼくらは
もう。波は
もう、海を
いやしてゆくかに
未来が見えるね?
染めあげられて仕舞っ、
もう、波を
返り見ないだろう
もう。海は
耳たぶを舐めたら
ささげよう。まだ
おれにさえ、きみは
もう。波は
あなたはわたしを
ささ、…そう。ぼくらは
ささげられたということだからだ
染めあげられて仕舞っ、
狂わせてくれ
その。火をともす
あれら綺羅めきの
坩堝に、さ
きみを
え?
もう。海は ;05
ふれあわなにまま
綺羅めきらたちの
歯茎さえ咬みあわ、…よ
もう。波は
ぼくらはら、あっ
坩堝にす、…叫び
もう、海をも
染めあげられて仕舞っ、
ら、…ぼくらの
あげるべくもないなら
もう、波をも
われわれがいまだ
見棄てられていたにすぎなかったうちに
海を、…え?
もう。海は
立ち去るのだろう?須臾の
海に。もう
波を、…え?
もう。波は
われわれは。ささやかれあった
波に。もう
死んだら?…あっ
染めあげられて仕舞っ、
痕跡ものこさず
ん?しずめられて仕舞うが
いいさ。きみの
あっ
ささげよう。まだ
もう。海は
ゆびを隠したら
あっ
さ、痕跡を
もう。波は
もう、海を
あっ
残しているうちに
染めあげられて仕舞っ、
もう、波を
返り見ないだろう
もう。海は
ゆびを隠したら
ささげよう。まだ
わた、…ええ。きみさえも
もう。波は
あなたはわたしを
さ、痕跡を
ささげられたということだからだ
染めあげられて仕舞っ、
嘔吐さ、…くれ
その。火をともす
あれら綺羅めきの
坩堝にさらなる
ええ、
愛してる。きみを
え?
さらなる綺羅ら
なに?ささやきは ;contrapunctus à 4
海は。いまだに
ひとしく、われわれが
染めら、…え?
なに?さざなみに
冴えきっていたのに
そうであるのに、ひ。海は
ええ。ら、げられあ
かさねられかけた
波は。いまさら
波をも虚構と知れ
あっ。られ、…ええ
微風に
または微光
微風に
波は。いまさら
知れ!虚構と、波をも
ええ。…れら、あっ
かさねられかけた
冴えきっていたのに
海は。ひ。そうであるのに、
あれらげ、ら。ええ
なに?さざなみに
海は。いまだに
われわれがひとしく、
え?…染めら、
なに?ささやきは
坩堝 ;recitativo
…の、
え?
腐臭の
そう、
え?
それはすさまじい飽和にすぎない。海とは、
2023.05.07. le-ma
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