ユキマヒチル、燦濫 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi // ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、/ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、//散文と詩;26
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
2004年。12月。夜中に目覚め、高子。その夢のなかで高明が、
ふみ散らせ!その
涎れだ、よ
百合。…の
頽廃を!花々の、
鼻汁、だ
花を口蓋ふくめた体腔じゅうにいっぱいに差し込んだ痴態で、後ろ手に
なにを?
息吹き、さえ。も
だれですか?
しばられていた。
きみは。ひとりで
傷いよ。もう
なぜですか?
自慰を?
なにを?
耐えら、れ。ない
だ
と。高子は歎いた。そんなになってまで。もう、なかばひらきかけた体腔すべてが透明にきらめく体液を垂れ流しつづけていたから。見開かれているとはいえ、
辱めたのだ
陰鬱な。やや
黒目。…の、
わたしが。きみを
沈痛な。と、
ない双渺に高明の表情は消えている。謂く、
頽廃的な、…え?
衝動的な、…は?
陶酔的な、…ん?
花。花たち。花
頽廃的な、と
喰う。喰い
花。花たち。花
喰いつぶす
なぜ、花が
しゃくりあげ
世界に存在してしまったの?
衝動的な、と
見せないで。やめて
喰う。喰い
求めていた。…なぜ?
花。花たち。花
穢いものを、は
喰いつぶす
朝日を。清潔な
なぜ、花が
見たくない。…から
えづきかけ
双渺の夜に
まなざしに存在してしまったの?
陶酔的な、と
喰う。喰い
花。花たち。花
喰いつぶす
なぜ、花が
しゃぶりあげ
わたしに存在してしまったの?
頽廃的な、…え?
衝動的な、…は?
陶酔的な、…ん?
花。花たち。花
桜木町。14歳。7月。その
それら。花には
よ。もう
高明は
ないから。罪など
眠いよ。も
ふと、音楽通りのどんづまりのT字路前でバイクを止めた。昼。午後1時すぎ。なにか食事できる店を
ひだりを。そして
見つけて
ぜ。卑怯、だ
探す。
みぎをも。さらに
ぼくを
ぜ。卑劣、だ
ふと、…たかあき、
だれ?
え?
おれ?
と。左手側から声がして、…だれ?探るともなく返り見れば、見慣れたはずの男が…だれ?歩いていた。彼。駅の方から来たのか。カバンを…だれ?左手にぶら提げたスーツ。…だ、正則と。ようやく男が眼の前すれすれにたどりついてはじめてその
存在しなかったにも
うらら、さ
名に
ひとしい。きみなど
みだら、さ
思いあたる。「お前、」と、「学校は?」男。…だれ?彼がじぶんの失踪を、まだ…だ、なにも知らないことを高明は意味もなく愚かしく思った。謂く、
あいまいな記憶に
想起を。あいまいな
形姿を。そこに
そんなふうに、あなたは
あいまいな
思った。ふと
ねぇ、きみは、なぜ
やさしい、ね
想起。あいまいに
恥ずかしい、と。だから
それほどまでに見事に
風。風が
形姿。そこ
存在、が。きみという存
蚊帳の外でいられるの?
そのまわりにだけ
そんなふうに、あなたは
吐くのだ。息を
笑むのだ。猶も
ややかたむいた
頸も。口もとも
あいまいな
思った。ふと
ねぇ、きみは、なぜ
匂わない、ね
想起。あいまいに
莫迦馬鹿しい、と。この
それほどまでの上質で
風。風が
形姿。そこ
懊悩。の、その切実さえもが
無関係でいられるの?
その至近にだけ
そんなふうに、あなたは
なにか、信じられない
不愉快ですから
軽薄だから。からっぽだから
なぜ?唐突な
固有のその笑み
消えて。消え、消えて
存在自体が、いわば。きみに
白髪、…なんで?
不快だよ。それは
居心地がわるい
なにもない。切実なものは
数本、いつから?微弱な
だれにも。すでに
ね、と。13歳の高明。…に、「キス、しちゃう?」樹々。彼女はふと、稀薄な
おだやかさを
いとわしい?
雑踏。返り見ざま、
くださ
いたましい?
ささやいた。と、思わず「いま?」笑って。高明。「だめ?」
「ここで?」
うらぶれたかな
惨敗だ
さわぎたつのは
「なんで?」
「お前、」
かな、しみ。と、
残骸だ
あてどないよろこび
「恥ずい?」
「莫迦?」その、夕方の「…しよう、」鎌倉駅「よ」改札前。くちをとがらせた樹々に、高明は一秒だけのわずかなキスをくれた。満足した。樹々。そのわずかさにさえ、
歓喜の声を
惨敗だ
9月。樹々は
あげて、きみは
敗走してゆく、
ひとりで「これで、」
気絶すればいい
残骸だ
来た。「今日はジュージュはゆっくりたっぷりおやすみできるかも」
「見なよ。夢でも、」
「高明の?…莫迦。そっち。そっちが。そっちこそ、」笑った…だれ?声。…どこ?だれかの「夢でなら、さ」かたわら。女の「ジュージュを」声。衣擦れ。「めっちゃめっちゃに」いくつもの「しちゃっていい、」声。「よ。」足音。声。声。謂く、
追いかけた。おれを
声。声が。その
なに?陰湿な
眼の前に、あなたが
も。不明瞭な
声。声が。そこ
傷み。喪失感と
声。声が。その
眼の前に、あなたが
どこにでも。それら
声。声が。そこ
ひびいている。ただ
なんだろう?ぼくの
飽和している。わたしは
あしたには。きみは
やさしく、声が
その須臾に目覚めた
饒舌に。この
まぶたのうえで、も。ほら
その。声。声が
自己嫌悪。唐突
わたし自身の
罵倒するだろう?おれを
しみこむふいうちに
声。声が。その
眼の前に、あなたが
どこにでも。それら
声。声が。そこ
追いつめた。おれを
声。声が。その
なに?放埓な
そばに。至近に、あなたが
も。ぶざまな
声。声が。そこ
歓喜。全能感と
声。声が。その
至近に、あなたが
どこにでも。それら
声。声が。そこ
ひびいている。ただ
なんだろう?ぼくの
呆れかえっている。わたしは
あしたには。きみは
やさしく、声が
その須臾に尾をひいた
無防備に。その
ひたいのちかくで、も。ほら
その。声。声が
自信喪失。唐突
きみの見せつけた
せせら笑うだろう?おれを
しみこむふいうちに
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