ユキマヒチル、燦濫 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi // ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、/ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、//散文と詩;25





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





好きだ。好きだ。好きだ、と。そうなんどもことさ…え?好きだ。好きだ。好きだ、と。そうなんどもことさらにつぶやいた。ただ、

   匂う。この

      狂気だ、

         わたしは、圧倒的に

頭の中で。そうして

   感覚。明確な

      よ。唐突な

         存在していた

すこし、気を楽にした。だから詩織。その住居のほうの部屋。の、キッチン。思い出してただじぶんのためだけに淹れようとしたコーヒー。それを、

   匂う。この

      よ。なまぬるい

         いないんだ。ここに

サイフォンからカップに

   感情。あいまいな

      狂気だ、

         きみだけが。…なぜ?

あやうくこぼしそうになりながら。午後11時。スピーカーがささやかな音量でラヴェルの辛辣な協奏曲を。謂く、

   満たされて、いろ

      代わりは、きみの

    求めたのは、たぶん

     知っている。あした

   空間も。ここに

      いないから、さ

    もっと単純な

     捨てて仕舞うだろう

   溢れ返っ、耳に

      だからむかつく

    たのしさじゃなかった?

     まえに。きみに去ら、れる、ま

   饒舌なわたしの声を


   満ちた、いろ

   空間に

   溢れ返って、ただ

   饒舌だったわたしの声を


   聞いていた。ね、

    不幸では、ない

   いたたまれなくさせた

    まだ、まだ、まだ、でも

   不在のきみは

    幸福では、ない

   不在のままで


   饒舌だっ…だれの?音響を

   溢れ返って、ただ

   空間に

   満ちた、いろ


   満たされて、いろ

      望んだ関係じゃ、ぜんぜん

    すがったのは、たぶん

     気づいて。あした

   わたしも。ここに

      だから。だったから、さ

    もっと平板な

     消えて仕舞うだろう

   溢れ返っ、こころに

      はらたつ。やばい

    いとしさじゃなかった?

     想いなど。きみ。へ、の想

   饒舌なだれかの音響を

握ってて。…と。夭子。あえぎ声。くちびると、夭子。そして鼻。至近にその高明は、「おれ?」14歳の…ね、9月。「握ってて」

「なに?」

「わたしの手」まだ、施術台に、高明。やや離れた壁際、立った夭子のうすい笑い顔に、「どうして?」

「いっちゃいそう。もう、…さ。いま。いっちゃうから、もうすぐ。わたしってさ。見つめてるだけでいけちゃうから。あんたを、…わ、そのとき、わ。高明にしっかり手、にぎっててほしい」…って、と、高明。「演技じゃん。どうせ、いっつも」失笑。それを、もはや意に介さず夭子はやばっ。「漏れちゃう」過剰に媚びた声を舐めるかに、投げた。夭子のゆびさきはまだ、なににもふれていない。謂く、

   壊して、ゆく

   目のまえで、その

   なぜ?ふれる

   瓦解を。わたしの


   壊して、ゆく

      どう?こんな

    ちがうよ。これは

     好き。なんか、

   目のまえで、その

      こんなふう、に

    わたしでは、な。すくなくとも

     やさしくなりきれない、その

   なぜ?ふれる

      声。たてていてほしい?

    ほんとの、ね?わた

     目。目。目。いまの

   瓦解を。わたしの


   壊してゆく

   目のまえで

   ふれる

   瓦解を。わたしの


   やわらかなしあわせが

   猶も、それでも

   あやういざわめきを

   目覚めさせていた


   やわらかなしあわせが

      どう?こんな

    ちがうよ。完全な

     言えば?なんか、

   猶も、それでも

      わたしは、じゅうぶん

    嘘では、かならずしも

     きたないもん見たくない、とか?

   あやういざわめきを

      いま。恥ずかしい、かな?

    なにが、ね。見えてる?

     舌。歯。粘膜で、そこ

   目覚めさせていた


   やわらかなしあわせが

   猶も。あやうい

   ざわめきを

   目覚めさせ


   醒めている。猶も

    壊して、ゆく

   陶酔し、それを

    目のまえで、ざわめきを。その

   感じてい、しかも

    やわらかなしあわせが

   醒めてゆく。いまも

「わたし、さ」

「なに?」

   つづけて。つづ

      解いてしまっ

「ないんだよね。…だから」

「て、いうか」

   ささや。き、つづ

      こころを。きみは

「性欲?そういうの」

「いま、さ」

   つづけて。つづ

      悲しみを。わたしの

「ぜんぜん、意外にも、さ」

「たくらんでない?いきなり」

   つぶや。き、つづ

      消してしまっ

「ある。らしい、けど。だから女子たちにも」

「話し逸らしちゃえって、それ」

   つづけて。つづ

      きみに。わたしは

「ないんだよね。わたし」

「やめて。そういうの」

「なんで?」と、そして唐突に鼻先に顔をちかづけた詩織に「莫迦?」高明は

   失踪する。その

      無限であっ

         黙って

笑った息を

   綺羅が。塵の

      おれはまさに

         ややうざい

ふと「知らねぇ。…そんなん、」吹きかけてしまった。「知りたくも」嘲笑。息に「ね、」微妙な臭気があるのに気づいて、だからその初めて知る臭気。彼の。詩織は高明の体調を「病んでる?」思った。「高明って、最近、さ、」

   からまりあおう、ぜ

      我々は

「え?」

「なんか」

   からまりあおう、よ

      孤独だ

「どうした?」

「くさかった。いま、息」ささやき、

   いま。きみは

      泣いていますよ

         生きたまま

その瞬間に

   虹彩。…落ちた

      わめていますよ

         腐り落ちた、その

詩織はむしろ

   夢に。ひとり

      だれですか?あんた

         亡骸よ。鳥の

羞恥した。と、屈辱的な、その、なにかあざやかすぎる鬱屈。高明はただ詩織の不用意を不快がりながらも「でも、」ほほ「くっさいの」ほほ笑んでやっ「好きじゃん?」

「絵って、さ」唐突に「…は?」顔をあげた詩織は妙に冴えた「…さ。」無表情を「絵って、」さらした。「え?」

「さ。てかなんで、高明を描きたいかってゆうと、」

「え?」

   び。つづ、づ、づ

      ええ。もう

「ね?」

「聞いてない。べつに」

   けてささや。や

      放棄してしまったよ

「解決したい。だから、」

「無駄だから。お前の言うこと」

   き。つづ、づ、づ

      声など。もう

「じぶんの、…なに?気持ち」

「ちがう?基本全部」

   けてつぶや。や

      生まれた直後に

「わかる?」

「嘘じゃない?」

「たぶん」と、「高明には、」…不安なんだよ。そうささやいた詩織を高明はいきなり振り返り見て、声。じぶんがどうなっちゃうのか、じぶんのきもちが、それから。高明。え。え、の。え、高明へのきもちも。不安で不安で「いいんだよね。なんか。こう、」

「なんで?」

   生とは?

      の、ように、

         好きだよ。でも

「だから、モデルとして?あえて、そういう解析対象、みたいな?そんな感じで見つめてると」

「必要?」

   死とは?

      ほほ笑むのだ、

         意外にも。ね?

「癒される。高明が好きな、そんな、こんなわたしも」

「そういううっざいの、」

   イノチとは?

      ね?ふいに

         きみだけが

「いいかなって、」

「必要?」…ないんだよ。と、ふと叫びかけた口で、つぶやく詩織はやがて…なにに?屈するかの…なぜ?気配で、…ないの。ぜんぜんぜんぜんぜんぜ、ぜ。笑みを詩織はないの。な、ぜん…なに?なに云っ…ないんだよ。高明はふつうに女の子、好きになって、ああ、好きだなって。なんかラブラブ・デートできたらおれハッピー、的、…キモくね?それ「あるじゃん?やっぱ。なんか意味不明な不安感?的な」

   ないのだ。きみには

      空疎だよ。その

「詩織さんが、さ」

「恋する女って。ね?」

   こころも。恋も

      ことば。愛ってゆ、…うっ

「すでにじゅうぶん」

「すっげぇすっげぇ」

   存在自体が

      喰う素だ夜

「必要以上に」

「かわいくて、さ」

   嘘なのだ。きみは

      古都場。あ意ってユ、…鬱

「意味不明」

「それ、百パーセントで」詩織は「正解」吹き出す。「やばっ。そのとお」…死にたいって。詩織。思ったこと、さ。ある?おれ?問い返した失笑の高明に、だって、

   見ないでよ。いきな

      剥き出しの

         不在を。ふいうちの

と。そんな眼

   り。いきな、…って

      お前を、さ

         不在を。あなたは

ときどき、

   恥ずいじゃん

      さらけだせば、

         見せつけた。この

ね?高明。

   見つめないでよ。い

      いいんだ

         不在を。わたしに

する、よ?「傷んだ」

   ね?あなたにいま

「なにが?」

   見えていたのは

「高明。見てると、ときどきこころが」

   どんな風景?

「それって、さ」謂く、

   あざやかな手つきで

   ぬりこめる。きみは

   無駄な饒舌で

   沈黙の隙を。いま


   手つきで。あざやかな

    あまりにも、さ

   ぬりこめる。きみは

    厖大な時間を

   饒舌で。無駄な

    浪費したよね?

   隙を。沈黙の、いま


   ぼくらの周囲を

      追い立てられている、そんな

    そこで、たしかに

     たのしいのだ。きっと

   取り囲んでいる

      感覚が、って

    さらしていたもの。ぼくらが

     素直に。あなたは

   喪失感…なに?これ、

      知らないよ。きみがどうかは

    無能だ、った。それは

     知性がないから

   を。破滅させている


   その乾かない喉は

    あまりにも、さ

   ぬりこめる。きみの

    切実な時間を

   無駄な饒舌が

    消滅させたよね?

   いま。沈黙の隙を


   喉は。乾かない、その

   ぬりこめる。きみの

   饒舌が。無駄な

   隙を。沈黙の、いま


   ぼくらの周囲は

      かろうじて立っている、そんな

    そこで。たしかに

     あるでしょ?よろこび

   取り囲まれていた

      違和感が、って

    さらしていたもの。ぼくらが

     素直に。あなたは

   喪失感、…これ、な

      違うよね?きみは

    理不尽だ、った。それは

     にぶいから。感性が

   に、破滅させられた











Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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