ユキマヒチル、燦濫 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi // ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、/ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、//散文と詩;23





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





香耶。仕事、

   雨だ。…ね?

      やさしい、これは

と。その

   いつの?

      吐息だ

職種と詳細をはいちども告げないかたくなな高明が立ち去ったあと、

   絶望だ。…ね?

      涙だよ。雨は

         見るな!返り

そこ。その

   いつの?

      わたしの。この

         返るな!振り

元ベッドルームだった空間に造られたもうひとつのアトリエで、…グラフィック用。本来は。香耶。彼女は高明の肖像画にとりかかる。全裸。

   いちどでも?我々は

      の、なかでも。降り

その

   絶望など

      り。しき、る。雨、の

少年が上下左右からあいまいに垂れた蔦に浸蝕されてゆく。肌を、傷のような色彩に自由にもてあそばされ…し?雨。ながら。降ることを雨。やめ、だから放棄された重力の雨。なかで、雨。自在にふるえるだけのまるい水滴を無造作に浮遊させている空間、に、高明。彼。あくまでも稀薄な

   爪にもあわく

      愛だよ

         ことだけが。きみの

微笑を、

   燈して。ひかりを

      わたしは

         ったん、だ。好きだ

高明。彼にいちども見せたことはない。今後も絶対に見せる気はない。謂く、

   完成させは、さ

   しないだろう。これは

   失敗作だから

   そうであるべき、だ


   から。失敗で、あ

   るべきだか、

   ら。これ。は

   失、…なにをうしなったの?


   固執を。描きつづけた

   放棄を?いつかは

   ぬりつぶすし、…黒?ただ

   徒労をこそ希求した


   から。徒労で、あ

   るべきだか、

   ら。これ。は

   徒、…なぜもとめたの?


   完成させは、さ

      あなたを永遠に、と

    わからない?よね

     見ること。そして

   しないだろう。これは

      たとえば。…じゃ、な

    きみは、きみだから

     描くこと。それらの

   失敗作だから

      ない。そんな、じゃ、

    絶望にちかい、しかも

     すさまじい乖離が

   そうであるべきだ、から


   描く。固執した

      わたしだけのものに、と

    感情。絶望ではない、

     求めるものなどなにもない、そこで

   ぬりつぶすだろう。ただ、

      たとえば。…じゃ、な

    それ。きみは、きみだから

     希求をしようと

   放棄するのだ

      ない。そんな、じゃ、

    わからない、よね

     わたしは。猶も

   徒労でこそあるべきだ、から

13歳。…に、もうすぐ

   いいかな?いま

      ゆれた

なる。高明。その

   いま。いまだけ

      と、こころが

夜明け、秋子に

   声をうしなって

      ゆれた

起こされてシャワーを浴びたその朝。そこをことさらに洗浄する。体液のふれていた感覚がどうしても名残る。と、思える感覚がある。肉体に、肉体。その情熱が醒めれば肉体はいわば廃棄すべき老廃物の無慚をしか

   穢いのだ。ただ

      ぼくたちは

         朝日を、ふ。ふ、

知覚させなかった。

   きみだけ、が

      さらす。残骸を

         踏め。あ、あ、

3月。謂く、

   疲れ果ててゆく

   わたしは、わたしを

   疲れさせてゆく

   新鮮だ。水が


   流れさってゆく

    感情。の、その

   わたしは、まばたく

    侵入する。そんな

   流しつづける

    余地もない、ほど

   憂鬱だ。わたしが


   疲れ果ててゆく

      高いのだ。もう

    感傷。の、その

     なぜ?息を

   わたしは、わたしを

      密度が。わたしに

    ささくれだつ。そんな

     密度が。わたしの

   疲れさせてゆく

      うとましい強度

    隙もない、ほど

     自在に吐きながら

   新鮮だ。水が

13歳の

   笑えるんだ。まだ

      綺羅めいたよ

高明。8月。夭子に

   きみは、…なぜ?

      鼻の頭が

言われたまま施術室、その全裸をさらした。「これって、」返り見、…必要?高明。その「ないよ」ささやき。「ぜんぜん、…たかが」夭子。「腕にまた墨入れるだけじゃん?べつに、」

   ま、だ。沈黙を

      見れば?

         感じていた。汗を

「じゃ、」

   大気たちは

      まるで

         ほんと?その

「嫌?」

   さらしたまま、だ

      家畜のように

         ふともも。清潔な

「なんで、おれ、いま全裸になってんの?」…見たいから。素直にそう夭子はささやき、そして

   笑えるんだ。まだ

      しなびたよ

笑った。自然な、

   きみは、…なぜ?

      花の蕊が

だからあくまでふつうの声で、「あんたの裸、結構好きだな」と。施術台に腰をあずけたまま夭子は思わず「かわいい」はしゃいで仕舞う。…なぜ?謂く、

   たわむれ。を、なぜ?

   いられない。たわむれ

   たわむれなければ

   まばたきにさえ


   たわむれ。を、なぜ?

    不思議だった。ね、

   いられない。たわむれ

    クオリティたかくない?…すっ

   たわむれなければ

    すっげぇ、さ。きみ。その

   ささやきにさえ


   たわむれ。を、なぜ?

      ふまないで。きみは

    笑った顔、さ。たとえ、そこ

     なんか、せつな、な

   いられない。たわむれ

      気配を。わたしの

    つくり笑顔であってさえ、も。…いっ

     いっ。体臭を。…じゃん。この

   たわむ、…死んで

      傷いじゃん。タコ

    いびつな、やや。それ

     ふまないで。きみは

   いま、見ている前で

14歳。その12月。高明。できちゃった、の、と。「わたし、」樹々。「おろすね、だっ

   加害者たち、

      聞いて。この

         よ。なろう

だって、だ。だっ

   め。めっ

      叫びだ。この

         よ。しあわせ

て、だ。だっ、

   加虐者たち、

      わたしの、この

         に、ふた

だ、…ね?なりたくないよ」なりた、た、「なりたくな、」りた、た、「なりたくないもん。高明の、ぜったい重荷にぜったいだけはぜったいジュージュなりたくないもん」と、そして、ふかい、ふかい、喉を引き攣らせた

   垂れた!

      なまぬるい息を

吸引。

   鼻水!

      吐いていいかな?

空気を、「いいよ。嫌いなっても、いいよ。」その「でも、」ことさらに「高明のこと、」ふかい声を「好きなわたしでだけはいさせて」聞いた。高明。撫ぜた。樹々。その、右にかたむいたあやうい

   それが、いま

      ごめんね

         背後に。あなたの

頭部を。高明。その、

   愛を。ふたりに

      赦して。きみがただ

         翳り。やや

うすい涙を樹々はひたすら

   証明してい、い、

      クソだよ

         にじみ。曖昧な

凝視していた。追い詰められた高明。彼の真摯がただうれしかった。謂く、

   より、より、よりよく

      運命が冷酷というなら

    ころす、のだ

     ないじゃんないじゃん

   こうやって、ふたり

      わたしたちは、たぶん

    きみじゃ。きみじゃない

     それしか、ないじゃん

   わたしたちの恢復

      運命よりも冷酷だろう

    わたしなの、だ

     生きるすべ。を、教えてください

   黄泉返ってゆく


   より、より、よりよく

   こうやって、ふたり

   より、より、よりよく

   こうやって、ふた


   いやされてゆく、ね?

    つかみとるんだ

   見えてゆく、ね?

    だから、ふたりで

   未来。希望。ね、

    ふたりの風景を

   ひらけてゆく、ね?


   こうやって、ふたり

   より、より、よりよく

   こうやって、ふたり

   より、より、より


   黄泉返ってゆく

      運命よりも残酷だろう

    ころす、のだ

     生きるす、たすけて。お願い

   わたしたちの恢復

      わたしたちは、たぶん

    きみじゃ。きみじゃない

     ないじゃん。なんにも

   こうやって、ふたり

      運命とはわたしたちだから

    わたしなの、だ

     ないじゃんないじゃん

   より、より、よりよく










Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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