ユキマヒチル、燦濫 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi // ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、/ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、//散文と詩;18
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
樹々。わたし、と。14歳の
いいよ。きみは
おれのせい?
見て。いま
高明。その
しあわせでいても
だれのせい?
微笑を、きみに
10月。「高明のいい、彼女さんかな?」殴ったあと、だからふいに耐えがたかった衝動のまま樹々を殴ってしまったあと、
蠅が。と、
なに?これは
傷み。
あたまのうしろで
絶望?こんな
こぶしに。その
旋回を。と、
ちっちぇの?
樹々はえづき、四つん這いに四肢を一度ふるわせたあと、
…え?
なんで?
…え?
吐いた。吐瀉物の処理は樹々がやがてじぶんでするにちがいない。まるで他人の不始末だったかに装って、…ごめん、と。だから云いかけて指先の端、爪。ネイル。吐瀉物の端につっこんでいた樹々を
れた、た、
なぜ?きみは
壊れた
高明は見て
れて、て、
気づかないの?
壊れてる
失語する。謂く、
すみやかに、いま
かなしみが。すみやかに
よかった、のに。ぼくに
おとずれさえ、すれば
すみやかに、いま
知らな、な、な
出逢わなければ。おれと
愛する女の
かなしみが。すみやかに
知らないか、ら。…ら
不幸だったろう?きみは
歓喜を。この愛する以外に
よかった、のに。ぼくに
なに?しあわせを
あまりにも。どんなにか
能なしの女は
おとずれさえ、すれば
かなしいのだ、ね?きみは
ひとりだけ、そこに
かなしむ権利を得ていたか、に
かなしむのだ、ね?きみが
わななかせさえ、した
知らな、な、な
出逢わなければ。おれと
愛する女の
そのくちびる、に。ぼくに
知らないか、ら。…ら
幸福だったろう?きみは
行き止まりの。愛する以外に
かなしみが。すみやかに
なに?くるしみを
あまりにも。どんなにか
能なしの女は
すみやかに、いま
わななかせさえ、した
そのくちびる、に。ぼくに
かなしみが。すみやかに
すみやかに、いま
11歳の高明。その9月の朝に、
赦した。もう
やわらかだった
秋子不在の時々の
わたしは、きみを
きのうの、…は?も?
高子の悪癖を
赦していた
日射し、…は?も?
垣間見る。気づかれている気がする。もう、だから見せている?餓え。その、ひらかれきったいつもの棘のある高子の凝視に、見つめられているはずのじぶんの、あるいは
それは
見えた?
にぎれ。そして
痴態を?高明は
過失だ。たぶん
見えた?
蕊。その蕊を
恥じてふと、恍惚を
ぼくたちの
見えた?
つぶせ。そして
感じた。すればいい。したいだけ。好きなだけ淫したいまま淫していられるあなただけの固有の時間に、と。高明は
みだらに
だから。吐息を
そこに
もっと
あたたかな?
あらためて息を
ふしだらに
だから。吐息を
ひそめてみた。謂く、
やさしさが、ふる
ふるえ、ふりそそぎ
わたしにも。ふる
ここにも。こころに
やさしさが、ふる
なにを?あなたは
ふるえ、ふりそそぎ
投げ捨てた、その
わたしにも。ふる
冴えたまなざしに
ここにも。こころに
やさしさが、ふる
あなたに、いま
なにを?ぼくの
めっちゃくちゃに、さ
ふるえ、ふりそそぎ
穢されていた、わたしを
知らない、ぼくが。そこ
想像してる?妄想してる?
わたしにも。ふる
見ていた。その
冷静な焦燥に
まばたきさえなく
ここにも。こころに
12歳になる年の、
ひら、らっ
しないか?
高明。2月。高明は夢を
ふら、く。くっ
ぼくらで
見た。誰かが彼の口蓋を、無数の
ひら、らっ
おにごっこ!
繊細であまやかな臭気のゆびさきで押し拡げ、固定する。抗えば、あるいはたやすく拒絶して仕舞えるのかもしれない。そんな気もしつつ、高明はすでに防衛を放棄した。雪が
諦めた。まだ
ここだよ
え?消えな、な、
ふりそそいでいた。だから
わずかな諦めも
わたしは
消えないで
それらは口蓋に侵入し、その
きざさないままに
ここだよ
え?咬まな、な、
粘膜のしめりけにふれ、と、青い焔を放ったのだろう。見えない。
ゆらっ、ら
かくれんぼ!
あくまでも。しかし、
ゆら、ぐ。ぐっ
ぼくらは
触感と息吹きがその
ゆらっ、ら
しな
残酷な色彩をかくさない。燃えた。雪の結晶は、無数にも。だからやがて口蓋は発火するに違いない。その、いまだ新鮮で綺麗な歯さえも。謂く、
奇妙な感覚。…を
だから、チェロ組曲を
バッハの。その
口蓋に沁み込んだ
傷みのなかにも
聞こえた。わたしを
憐れんだ。そこ
声もないまま
奇妙な感覚。…を
ないんだ。ぼくには
だから、チェロ組曲を
夢のなかで。なにも
バッハの。その
かなしみさえも
口蓋に沁み込んだ
傷みのなかにも
ないんだ。ぼくには
聞こえた。わたしを
そのぼくに、わずかな
憐れんだ。そこ
恐怖も戦慄も
声もないまま
ないんだ。ぼくには
すかすかな、ね?
傷みのなかにも
なぜだろう?と。と、思う
そのぼくに、わずかな
かすかすか、ってか
奇妙な感覚。…を
そこに見出されたおれだけが、なぜ?
恐怖も戦慄も
澄み切った、そんな
憐れんでいた、のだ
苦しまなければならないのだ、と
声もないまま
4月。高子。だから、
と、返り見る
え?
高明はその日、高子の
と、
ささやいた?
知らないどこかで15歳になっていたはずだった。つまりは、昨日の夜には。その、
ええ。足もとに
ね?かわいら、し、
破綻だ
眼の前に
ゆらぐ
ね?いじら、し
終わりだ
ゆがむ恥ずかしい
翳りを
ね?かぐわ、し
駄目だ
翳りに、寝起き。高子は
ふんでいた
ね?いたま、し
絶望だ
そっとおめでと、と。声に出さずにつぶやいて、その、
と、振り向く
え?
発声されなかったじぶんの
と、
つぶや
声が聞こえた不可解にふと惑う。謂く、
どこ?きみは
祝福されていただろう
いまも。きみは
違うから。わたしとは
どこ?きみは
なつかしい、と
与えられはしないのだ。すこしも
思うよ。いまだに
祝福されていただろう
素直に想えたその
あなたに、わたしは
ときに、やめて
いまも。きみは
感傷?…が。かたむく
かけらさえ。それは幸福の
口もとの笑み、が
わたしとは違うから
だれ?きみが
ここちよい、と
見出さないのだ。一瞬も
ゆがみ。いまだに
ほほ笑みかけられた、その
想えてしまったその
憩いさえ、あなたは
ときに、なんで?
やさしいひと。それは
勝手だよね?わたしは
かたわらで、は。この
想いだせたのだ。こころに
違うから。わたしとは
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