ユキマヒチル、燦濫 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi // ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、/ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、//散文と詩;12





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





14歳の

   傷い!

      見せて。きみが

高明。夭子の、「…莫迦」

   恥ずい!

      それでも猶も

自慰を「見ないでよ」

   きしょい!

      見せたいなら、

見た。…莫迦、と。だからもう、今日はこれ以上予約はないと言われたその土曜日の午後、ふかい時間に、施術ベッド。その上にすわった夭子は、だからむしろ自分の

   滑稽であれ

      のけ、

         鉄の雨に

それを、ショーのようにも

   わたしは。あやうい

      のけぞ、

         撃たれてしまえ

過剰に「なんで?」

   翳りに、なおも

      ゆが、

         鉛の朝に

高明。「なんで、」

「なに?」

「夭子さん、」…なに?

   だって、いま

      ふるえた

と。夭子は言いかけ、

   沈黙さえも

      空気が

ふと

   傷いのだから

      かすかに

息を吸い込むと、「だからさっさと言いたいこと言えば?まだるっこしいのあくまでうざいから」失笑。高明が。夭子はいまだ、見つめた現在の目にそのすぐ直前までの、かるい嘲りをだけうかべた高明のほほ笑みの稀薄を見ていたままだった。ささやいた。「なんで、」と、「夭子さん」

「って、さ。意外に」

   汗を。きみは

      やめて。もう

「おれに、さ」

「あんたって、」

   舌で。じぶんの

      見せないで

「求めないの?ようするに、」

「声。やや」

   いい。味わう、が

      嘘を。この

「やってほしいんじゃない?」

「高すぎない?」

   舌で。じぶんの

      まなざしが、ただ

「ちがう?」

「餓えてないよ」

   汗を。きみは

      ふれる。鬱に

「喰ったから?」と、「英雄。…とか?」高明の「椿さん、とか?」よりあざやかな「なんか、夭子さん」嘲笑の「やりまくってるらしいじゃん?」かくされない声のわななきを夭子はなぜか好ましく「勝手じゃん?」思った。「…わたしの、さ」

「病んでる?」それ、と。「ある意味すっげぇ女性差別じゃない?あんた、野郎くんたち肉食草食やりたくなったらだれかとやりたいとか、さ」

   ええ。あすは

      からいささやき

         おれは

「それ、」

「想わないの?」

   もえつきました

      あまいささや

         かなしんでいる

「日本語として若干まちがってない?」

「人種未定のあんたにはいわれたくない」笑った。高明は、…なに人?さらに笑いかける夭子に。その、ゆびさきは笑いくずれながらも自慰をやめない。だから、そこ。大げさに拡げられた股に。「おれに、さ」

「わたし、さ。結構」

   ふれないで。その

      ひそめて、息を

「おれに、基本、おれにだけなんか、」

「いけてない?意外に」

   やさしいゆびで

      きみは、想像で

「いじましい我慢?して、」

「客でいんだけど」

   ふれないで。その

      ぼくを壊せ

「なんかこういう変態チックに走っちゃうのって、」

「マジで、わたしに、」

   なまぬるいくちで

      わななき、背骨

「それ、ひょっとして、さ」

「入れ込んじゃう、みたいな?」

   ふれないで。その

      きみは、泣きながら

「好きだから?おれが。本気で」

「惚れこんじゃう、みたいな?」

   いびつな鼻で

      ぼくを犯せ

「怖いとか?」

「で、しかも、さ」

   ふれないで。その

      引き攣り、頸

「おれが、とか、たとえば」

「妙に、ナイーブ、な?」と。鼻で笑い、すぐさま「…自分が。」高明。「じぶんが、」夭子はみじかいあえぎ声をおなじ鼻に立てた。「…莫迦。いま」

「こわれちゃう、」

   飾ろうよ。この

      と、おもわず

「ゆび、微妙な、さ」

「とか?…人種差別?」

   部屋中を。もう

      息をつめ

「微妙なとこに、」

「下等人種とはやんないの、的な?」

   可憐すぎる、その

      なぜ?きみは

「ピンポイント誤射」

「それ、クソ」

   昨日の花で

      右のまぶた

「ね、ね、」

「でも、キスは」

   咲いていた、昨日の

      痙攣を

「かわいくない?こういう、」

「せがみまくるわけじゃん?」

   記憶に、花で

      いちどだけの

「さ。こういう、ほら。」

「性癖?…じつは」

   いたぶろうよ。この

      なぜ?

「ほっぺ、ややややわたし」

「こういうド変態がほんとのわたし、」

「赤くなってね?」と。その「…みたいな?実は」失笑して一瞬目をそらした高明に、くちをひらいた夭子はじぶんの歯うらを舐めた。「見なよ」

   しゃぶっていいよ

      見えてる?

         味。と、

「純な乙女心の」

「ね、あんたって、こんな」

   すすっていいよ

      きみには

         ふと、ささく

「うらっかえししかも若干こじらせた系?」

「女のこういうの見て平気って、それ」

   のたうちまわって

      わたしが。この

         ささくれだった

「ね、」

「根性ないね。そうとう、」

   絶望していいよ

      見えてる?

         味。が、

「なんで?」

「秘密」夭子は、「あんたにだけは、」そして「秘密にしとく」いまさらに、ゆびさきに遅れてこれみよがしな声を、ひびき。立ててやった。反響。謂く、

   ささやくしかないのだ

   あなたは。つまりは

   無駄口を。なぜなら

   空虚だから。じつは


   からっぽだから。もう

    不可能だ。きみは

   どうしようもないほど

    無駄だ。ただの無駄

   ことば。内容のない、…を

    それとない憐憫さえも

   たわむれさせるしか


   すべがない

      その存在。その

    ささやいてあげよう、

     声も。息吹きも

   なにも。絶望さえ

      特異性。固有の

    …か?きみは完璧に

     生きたというその

   しようがない

      まなざしさえも

    無意味だったよ、と

     事実さえ、すでに

   なにも。吐息さえ


   ふたしかだったのだ

    不可能だ。きみは

   あなたは。しょせんは

    無駄だ。ただの無駄

   その場しのぎを。なぜなら

    わずかな同情さえも

   空疎だから。じつは


   からっぽだから。もう

    あり得ない。きみは

   どうしようもないほど

    歎くことさえ。生まれなければ、と

   ことば。内容のない、…を

    同じ。いてもいなくても

   たわむれさ、さ、さ、


   からっぽだから

   どうしようもないほど

   内容のなことばを

   たわむれさせていた

いきなり、唐突に上半身を折ると、

   おもいのほか

      笑い声が

詩織。26歳。その

   あかるい、むじゃ

      散った。もう

12月。13歳の

   むじゃきなわら

      飛び散るかにも

高明。の、のけぞらせて腹部に顔をちかづけた。…くさっ、と。これみよがしな嘲笑をさらす詩織に高明はひとり「やめてよ」

   おもいのほか

      笑い声が

倦む。

   むじゃきな、あか

      あふれた。もう

高明。「やめてくんない?

   るいかあ、わら

      あふれかえるかにも

そういう」肉体の「言葉責め」いたるところに傷み。謂く、

   傷んで。お願い

   傷ついて。ほら

   あざやかに、わたしに

   見せて。傷。きみに


   わたしがつけた

   傷。その深刻を

   その苛烈。または

   傷。その無慚を


   傷んで。もう

    わたし、だ、よ?

   傷だらけ

    知ってる?傷を

   あざやかに

    負ったのは、ほら

   傷を、きみに


   わたしがあげた

    わたし、だ、よ?

   傷。の、深刻

    舐めてごらん、よ

   その苛烈

    この傷を、ほら

   傷。の、無慚を


   傷んで。お願い

      きみが、むしろ

    わたし、だ、よ?

     後悔すべきだ。だって

   傷ついて。ほら

      ねぇよ。意外に

    おののいているのは

     報われない。わたしだけ、が

   あざやかに、わたしに

      後悔って。なんか

    傷まみれ、ほら

     きみの眼の前で

   見せて。傷。きみに


   わたしがつけた

      後悔って。なんか

    わたし、だ、よ?

     見てる?きみは

   傷。その深刻を

      ねぇよ。意外に

    おびえているのは

     報われない。この想い、は

   その苛烈。または

      きみが、むしろ

    傷が透明な苦悶をたらしてい

     後悔すべきだ。だって

   傷。その無慚を


   わたしが

   傷。その深刻

   その苛烈

   無慚。わたしが











Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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