ユキマヒチル、燦濫 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi // ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、/ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、//散文と詩;08
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
14歳の
耳を、か
きかせなさい
高明。その
かたむけ、耳は
かくさずに
5月。…今日って、
耳を、か
わたしに、そっと
と。高明。「何曜日?」笑った。夭子。高明は、だから聞いた。彼女に背を向けた施術の椅子のうえ、声。後頭部。声。右みみの、声。うしろあたりに、声。笑った夭子の
声。声を
孤独なのだね?
ある?
息にくずされていた、
声。声に
つまりは、猶も
しあわせだった記憶
その「あんたって、」声。「…さ。もはや若干中毒入ってるね?」時に、客の数人に見られる症状。整形外科手術のそれに近い依存?つまり、もっともっとタトゥーを肌に、もっともっと入れてみたい、
もっと
いいよ。ふれて
と、限度を超えて
ちかくへ
いいんだ。ぼくを
過剰になってゆく
もっと
好きにして、い
欲望。それぞれに、そのそれぞれの流儀で欲望に、一応はつじつまを合わせてみながら。「中毒?」
「いれちゃう?顔にまで」それは、…と。「ない」
声。声を
きかせなさい、よ
て。…ひび割れ
ささやいて、高明は
声。声に
はずかしがら
て。…消えかけ
ひだり肩をなぜた夭子のゆびさきにタトゥー・アーティスト、と。そう謂うそれ以上の感情のあるゆびさきを感じた。いつものように、施術の時々にも夭子がさらすゆびさきの
ね?そっと
安心できるから
素直。今日の
ね?ふっと
肌は。きみの
施術が終わったあとで、つぎの予約が来るまでの時間の限りに夭子はくちびるに、高明のそれをもとめるに違いない。それ以上を、高明は夭子に赦していない。まだ。また、求められもしない。未成年者への、それが夭子自身がつくった倫理感に倫理的許容限度、
耐えている。いつも
かたむきに
傷みだった
と。高明はそう
なにかに、ぼくらも
転げお。おっ
孤立の。その
解釈していた。謂く、
穢れ、…と?
そうと、そうとは、
言えない、…なに?
あやうい懊悩を
穢れ、…え?
いささかも。って、なにも
そうと、そうとは、
ひょっとしてこれは
言えな、…な、
人種的差別感情その発露?
なに?…懊悩を
穢れ、…ええ
いささかも。も、
自虐的な。むしろ
これ、おそらくは
そうとは、言え
なにももう、って
防衛本能?
人種的差別感情その
言えな、…な、
ひょっとしてこれは
破壊欲?じぶん自身に
発露?的、な?
懊悩を。だから、
ゆびさきは、きみを
まよわせ、厭いを
やめられないま、…なに?
懊悩を。右脳は
ゆびさきは、
下等だ…とか?って
厭うのだ
不可触賎民。的、…マジ?
忌避に、
そうなの?わたしは
懊悩を。猶も
ゆびさきに
そこ。そう。きみは
下等だ、と、か?…って
盗み見、そそっかしいほど
厭いが
そっと、見つめて。そっ
不可触賎民。…マジ?
そそいで、目。焦燥を
忌避が
掠め取るかに。そこ
そうなの?…わた
目に、その。かくせないまま
懊悩を。だから、
14歳。高明。その
瞑想的な、やや
ここよさ
12月。朝、
まだるっこしい、その
唐突な
目覚めた樹々はベッド、仰向けのまま背伸びし、
あ、…いま
媚びをふくませた声を
気づいた。わたしは
立てた。と、
すこやかだ
直後、「なに?」失笑。樹々のふいの失笑に高明は、「なんだよ」
「高明って、」と、…さ。見た。高明は、その
ははは、は
あばらに
樹々。発熱じみた
ははは、は
微震を
赤らみのあった寝起きの…笑っちゃう。白目。「ね、ね、ね。ジュージュなんか笑えちゃう」…なに?「高明、どんどんカラフルに」もう「なってくね」高明の
おれは、色彩の
くずれちゃう
鮮度、だ
肌は余りなくタトゥーに
奴隷であれ
ゆがんじゃう
この。容赦もない、こ
染めあげられていた。謂く、
薔薇。そして
ゆらぐ。からむ
蔦。そして
かたむく。銃が
薔薇。そして
うつくしい、と
ゆら、…からみ、
それでも猶も
蔦。そして
ささやくべきだろうか?
かた、…銃が
薔薇。
不遜なまでに
ゆら、…
みずみずしいまま
蔦。そして
やがての衰微に
銃が
発砲しないまま
朽ちても。きみが
花。花は
不遜なまでに、…薔薇
なにを?なに?
肌に。ひからびはじめたその
肌に、は。あなたの
みずみずしいまま
撃ち抜きたいものは
あざやかなのだろう。…薔薇
散らないのだから
やがての老衰に。きみの
なにを?なに?
撃てない銃口に、その
不遜なまでに
撃てない銃口を、そこ
みずみずしいまま
撃てない銃口で、その
やがての衰微に
撃てない銃口が、猶も
薔薇は至近で
すてきだよ、と?
ゆらぐ。からむ
似合ってるよ、と?すでに
色彩。そして
隠れんぼ。きみは
ほほ笑む。きみが
ちかくで、薔薇
ゆら、…からみ、
色彩。そして
きみだけがほほ笑み、
3月。その、もうすぐ15歳になる
どこへ?きみに
秘密だよ
高明。彼は、
ここ以外には
教えないどく
朝、やや
場所などないのに
秘密だよ
辛辣な顔で不審がるユイ‐シュエンをいいくるめ、…または、無理やりに?ひとり渋谷から電車に乗った。すぐに乗り換える。花。ユイ‐シュエンは自分の誕生日を忘れてる。または意識していない。たとえば高明にだけ占領されたそのまなざしのうちに?だから
ささげられるべき
ここですよ
見たいんだ。きみに
高明。2日。渋谷で
花。花たちよ
ここだけ、なのだ
あどけない歓喜を
花を買う気にはならなかった。やっつけじみて感じられて。ユイ‐シュエン。彼女から奪い取れたのは謂ってわずかな金額にすぎない。万券一枚。そして2千円といくつかの残りの小銭。想えば、金とは
不安なの?
与えて
いつでも女たちから
わたしは、ほら
与えるという
与えられるものだった。秋子。ときには
あなたがたには
恩寵を。ぼくが
高子。麻布台から来た時々の
不安なの?
与えてあげる
敦子、やがては
わたしに、きみの
与えて
ジュージュ。つぎには
まなざしが翳る
すべてを。ただ
ユイ‐シュエン。女たちは、いつでも高明に身も心もささげることでじぶんが生きていることを自己承認する。すくなくとも高明を感じられるかたわらでは、と。そんな、軽蔑。高明の、ただ感覚的な、やや鬱の。地下鉄はすぐに乗り換えた。六本木の花屋へ行った。交差点を歩きながら、だからひとびと。その
臭気だ。そして
充満
やめてよ。至近に
返り見かけるまなざし。
騒音だ。しかも
ささやき声の
あなたの髪が
すれ違う。もう、
稀薄だ。なおも
充満
くさいよ。ふいに
八木夭子の手によるタトゥーは顔中をまで染めている。ほくそ笑む。家畜たち。直視したい。もはや一種の動物的危機感として。できない。しかし、直視など。だからようするにおなじ動物的危機感として。と、見ればいい、と。高明。彼はそう想った。なんなら全身さらしてやろうか?破壊衝動。それは高明にはむしろ
見て。わたしは
破滅を見たいか?
なにもない。タトゥーに
稀有な存在
暴力を見たいか?
彩られてきってから、
見て。その目
破壊を見たいか?
それら、被害のいろをしか撒かない盗み見の眼のむれには。目。の、息吹き。見つめられかけ、…苦悩。そして…懊悩。逸らされ、…逡巡。逸らして猶も意識を向けたまなざしたち。視野の…困惑。切れたのかたすみでの執拗な執着。異物。異形の、いわば赦されざる異端にほかならないことがいまやあきらかな異質。眼。眼。眼。ふと咬みつかれた身体的危機感への悩乱。とまれ、高明は
すがすがしいのだ
なぜ?唐突に
無垢だ。この
墨の色彩に覆い隠されていまや、
さわやかなのだ
鬱に。ぼくだけが
色彩は。この
ただ、心地よい。謂く、
見て。…ほら
怖れを以て、見
ちがうんだ。ぼくは
あなたたちとは
見て。…ほら
愛さなかった。たぶん
怖れを以て、見
愛されな、…いちども
ちがうんだ。ぼくは
わたしは、せつない
あなたたちとは
異物であろう
異物だったろ?
あなたがたは目を
見張っていただろ?
異物であろう
愛さなかった。たぶん
異物だったろ?
愛されな、…いちども
あなたがたの目を
わたしが、せつなく
見張っていただろ?
あなたがた。目を
肌。色彩が、その
のぞんだようには
生きていた。ぼくは
見張り、目に
勇気と、ぼくに
もとめたようには
あなたがた。とは、ね?
いびつなんだろ?
確信とを。与えた
ねがったようには
ちがう世界で
うつくしすぎる、おれが
いびつだったろ?
うったえを。切実な
うつくしすぎる、おれを
受け入れなかった。いちども
伺い見ただろ?
受け入れられな、…たぶん
異物であろう
いびつだったろ?
うつくしすぎるおれを
伺い見ただろ?
異物であろう
あなたたちには
うったえを。切実な
理解できないんだ
つぶやかなかった。いちども
おののきを以て、見
なにも。おれは、…たぶん
見て。…ほら
あなたたちには
理解できないんだ
おののきを以て、見
見て。…ほら
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