ユキマヒチル、燦濫 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi // ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、/ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、//散文と詩;07
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
13歳だった。その
にび、いろ。の
高明は。10月、
くす。み、かけ。の
ジュジュー、「一回だけ、」と。「キスして。
ないよ。ぜん、ぜ
やめて
…そしたら、
すこしも。わたし
冗談じゃな
さ。わたし、
諦めな、な、
莫迦?
さ、たぶん、
ないよ。ぜん、ぜ
やめて
さ」ふと「諦められる。…から。」その
1ミリも。わたし
あり得な、な、
ひらいてゆく瞳孔を見てた。高明。土曜日。夕方に、高明を呼び出したのは樹々だった。肌寒い。由比が浜まで来た樹々はその8時、かならずしもひと眼を気にするそぶりも
見られてしまうよ
あやういくらい
や。うす
ない。楠が
いいよ。見て
褐色の肌を
闇よ。昏がりよ
たまたま通りがかって、
見られてしまうよ
色濃く見せ
や。うす
そして見つけてしまったらどうするのだろう?ふたりを、だからおれたちを、と。「なんで?」思わず、高明はそこにささやき、やがて
稀薄な笑みに
ざわめきが
笑んだ。あるいは、
稀薄に。日射しは
髪の毛にある
すでに最初から高明は
稀薄な声に
いらだちが
もう、うすく
稀薄に。耳は
頭頂部にあ
笑んでいた。高明は稀薄な笑みに、笑みをかさねた。「なにって、…」まばたきも「なに?」なく、樹々はそっと眼を
あ。息が
ほそめる。
できない。あ
と、「忘れること?キスして、ほしいこと?」
なにを?わたしは
あ。息が
「どっちがいい?」
「どっち?」
尋ねたのだろう?
できな、…え?
「いいよ。むしろ、」
「なに?」
なにを?きみに
マジですか?
「どっちでも」
「それって、
探ったのだろう?
あ。息が
意味なくない?」樹々はようやく高明に笑った。声もなく、
ノイズ。が、
波だ…え?
あどけ、ない。ね?
背後。車道に通過する
ノイズじみた、
涙?
ややおさ、ない。ね?
車。海辺。まなざしに
ノイズ。が、
波だ…は?
しどけ、ない。ね?
返り見られなかった前面に、…と、あるいはもはや四維にも満たされた潮鳴りが、
ノイズじみて、
涙?
傷いっ!け、ない。ね?
まばたく。高明がひとり。樹々は…わたし、ささやいた。「知ってるよ。わたし、あたりまえ。じゃん。だって、さ。高明は、さ。ジュージュの、さ。彼氏さんじゃん」
「親友じゃん?お前ら」
傷いっ!
莫迦だよあな
「あたりまえじゃん。めっちゃ、うちら」
「それとこれとは別って?」
い?
孔?た。…は、
「別じゃない」
「どゆこと?」
傷いっ!
莫迦だよあな
「って、」と。樹々。沈黙。3秒。そして、樹々は思わず吹いてしまった。…なんだよ、と。高明。「莫迦にしてる?」顔を、樹々。ふさぎ、手に。笑い顔をかくし、手。を、肩をもゆらし、笑っていたひとりの樹々はふと、
決然と。…だ
須臾。その
くらくらって
顔をあげた。
受け入れて。きみは
ななめにも
目舞いかけ、目は
直視したまなざしに、高明の
きみ自身をも、…だ
あざやかだっ
ふらふらって
微笑は昏みに覆うあかるみにあってさえ鮮明だった。すくなくとも、ジュジューの視覚はそう「…ちがう。」見出した。「だって、不幸のどん底でも、世界最高のしあわせって、そういうの、あるよ」意味わかんね。ふと、高明。つぶやきかけた言葉は、彼。その脳裏にだけ鳴らされた。くちびるを、そっと。みぎのひとさしゆびでだけ、
やさしい、その
これ?
撫ぜてやった。恍惚。
息吹きに、いま
それ?
と、陶酔。全体として、
ふれるがいい、さ
どれ?
ようするに茫然。樹々、その。想った。ちがう、と。高明。彼は、ちがう。…と、いま、そこにいまはじめてジュジューは茫然をさらしたのではない。最初から、もうおれは樹々にこんな、この顔をしか
なぜ、さ
見ていなかった。ゆびさきに
おれが、さ
そのリップを塗った
まどっている、ぜ
くちびる。べたつきが
なぜ、さ
ある。…むりだよ。ささやく。喉の奧にだけ、高明。きみはおれを諦められない、と。謂く、
諦めた。諦めは
しない。きみを
そんなわたしを
諦め、わたしが
焦燥を咬む。…と、
きみが、笑みを
理不尽なそれを
…と。焦燥を咬めば
諦めた。諦めは
虐めぬいてるよ
しない。きみを
もう、ね。もう
そんなわたしを
毎晩だって。…ね?
諦め、わたしが
焦燥を咬む。…と、
責めぬいてるよ
投げかけた。笑みを
ね。もう、ね。だからすっげぇ
しかけた。窒息を
しまくりだって呵責の良心…ね?
…と。焦燥を咬めば
諦めはしない。きみを
いい?好きで
猶も、それでも
わたしを。なぜ、あなたは
そんなわたしを
好きでいても、さ
ときに、妄想に
選ばなかったのだろう?
諦め、わたしが
いい?…よね?だって
きみをわたしにやさしくさせた
過失なのだ。運命の。それは
咬む。焦燥を…と、
え?きみが笑みを
いい?ずっと。ね?
猶も、それでも
わたしを。なぜ、あなたは
理不尽なそれを
思っていても、さ
ときに、妄想に
選ばなかったのだろう?
投げかけ、わたしは
いい?…よね?だって
きみをわたしに好ましくさせた
錯誤なのだ。致命的な、それは
窒息を、そっと
12歳。その
穢い?目も
高明。違和感が
あてられない?き、
あった。なぜ、
穢い?顔も
と。その4月のおわり。目をそらすの?あなたは。だから、母。と、その続柄だけは知っているその
さわやかだ
あ。これは
女。高子。朝食。
朝は。かならず
終わり?この
ダイニング・テーブル。すでに
さわやかだ
なつかしい世界の
窓を背にして高子は座っていた。と、なんの気もなく、その向かいに座り、
硫黄の雨にも
滅び?この
と、見れば、と、目の前。そこに高子が背すじを伸ばし、うしろ手に脅迫されてそれを気づかせない努力をした、と、でも?
死ね!
いびつだ、ね?
叫べ!
いびつに横向きの
泣け!
いびつな
黙れ!
顔に右手、離れたサッシュに
わめけ!
いびつだ、ね?
生きろ!
外を見ていた。もっとも、そのまなざしがそこに、笹に翳った風景をなど見ているべくもない。…あなたは、
嘘だ嘘だ嘘だ!
かなしみを、など
気絶を?
と。思う。まるでいま
嘘だってゆってよ
絶望を、など
醒めた目で
被害者のようだ、
嘘だ嘘だ嘘だ!
見なかった。…から
冴えた目で
と。その、あるいは高明が見慣れた目。高明を、そらしたまあざしの切れた外の気配のうちに、ひたすら注視し焦がれてだけいる、そんな女たちの自虐のまなざし。秋子がただただ自然に、…と、それは高明には装われた偽りの上質とのみ想われたのだが、彼。その前に置いた目玉焼きとベーコンと自家製ドレッシングのサラダ。顎のわずか下方。そこに、混交した食物の匂いをふと、高明。厭う。その「ね、」鋭敏。その「食べて。はやく」…でも、
いいよ。きみたちは
よごれてない?
と。「高明の好きなメニューでしょ?」
しあわせなんだろ?
硝子が、
月曜日。やや、遅めに起きた。ありがと、と、「秋子ママ、」直接には答えず、「ママの目玉焼きだけ、
聞いて
食べれるんだよね、
聞こえてる?
ぼく。朝は」
聞いて
「られ、る。さっさと食べちゃって。遅れる」流し込みやすい、と。ただそれだけの理由で高明は朝食のお気に入りを目玉焼きと云った。もう3年ほど前に。そのころにはとにかく食べ物が喉を通らなかった。苦手だった。食事ということ自体が。なぜか、匂いさえも、そして…ね、食感も。「高子さんは?」ささやき、
え?きみは
焔だったよ
笑いかけた高明を
笑っていたの?
めらめらだよ。もう
高子は
石の雨が
焔だったさ
返り見る。まさか
ふりそそぐのに
めりめりだよ。もう
痙攣をしないまでも、それに近い気配を顔の無表情は感じさせ、その、だから高明と見つあった瞬間、1秒後、嘘のような溶解を高子の顔面はさらしていた。チーズが、その唐突な須臾、一気にオーブンで溶けて行くかの。笑み。それ、完璧な、
無理だ!
幸福の微笑。「食べない?」
無理なんだ!
水しかない。高子の前には、グラスに半分そそいだ、透明な、「わたし?」
「食べたら?秋子ママに云おうか?」
しないで。やさしく
なに?きみは
「食べちゃった。もう、ママは、」
かなしいじゃん。ってか
だれ?きみは
「嘘。高子さん、いっつも朝、遅いじゃん」笑って、そこに「いま来たばっかでしょ?どうせ、」高明は邪気もなくわらう。子供らしく、素直に。ただ高子の視界のためだけに。「あとで、…」と。「わたしはあとで秋子さんといただくから」
「自家製よ」秋子。いつのまにか、背後に戻って来ていた彼女がそのまま伸ばした腕。体毛。うすく、やわらかな。ゆびさき。の、あいだからまだ温かいのが見てわかるそれらクルトンをサラダに散らし
嫌だ。半熟の
と、目を
出かけよう、よ
撒いた。
べたつきが。嫌
と、逸ら
新鮮な外気に
背中。頸筋。後頭部。至近に秋子のすれすれの体温が、ふと匂う気がした。猶も、微笑。秋子。謂く、
体臭は、きみの
わたしの胸元に、も
まざりあうのだった
クルトンのバターに、も
オイル。あやうい
砂糖。ペッパー。さらに
ヴィネガーに。または
刻まれた大葉、…に
きみの体臭が
喪失された、と。そんな
胸もとで
痕跡じみていた、と。その
まざりあうのだ
あやうい眉を
クルトンのバターに
ヴィネガーに
不安が。時には
いたずらな眉を
窒息するかの、それ
オイルに。あやうい
目覚めるのだ。そこ
やや、ためらいながらも
息吹いてしまう。そこ
砂糖に。ペッパー。さらに
目を見はるか。…の、それ
かたむけるがいい
怯えが、なぜ?
大葉に、…も
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