ユキマヒチル、燦濫 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi // ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、/ほ。舞い散る。…ほ/ほ、ほ、ほ、ほ、//散文と詩;05





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





女。その

   波よ。それは

女。高子。もうすぐ

   なまあたたかく

30歳に手がとどこうとする。10年以上間をあけた出産直後から妙に頸筋に巣食いはじめたにぶい重量感はいまだ消えない。だから

   波よ。それは

      飛沫たちが、…った

6月。その

   猶もつめたく

      やさしいのだ。…った

終わりごろの夜明け前、

   しずむ。やや

      わたしが。だから

         あやうく。しずむ

宮島。しのびこんだ厳島神社の境内から身をすべりこませた内海に、

   飛沫が

      ゆびさきが

         飛び散っ

仰向けのまま

   しかし、

      なぜ?まだ

         しかし、

沖に、

   飛び散ったのだ

      微震。…を、

         飛沫が

鳥居に、高子はながされるにまかせた。脱力しきった四肢の柔順を、海水は沈ませたりはしない。ひらいたままのまなざしは、やがては空が、明けの焔に燃えあがるのを期待した。14歳の

   なぜ?その

      なにを。茫然と

高明はその、

   期待はあわく

      知らない。双渺は

母の唐突な入水などまだ、

   よろばさせたの?

      見ているのか、な

なにも知らない。だから

   こころを

      知らない。双渺は

とおい、桜木町で、…ね?すがる…ね?樹々。その「かわいくない?わたし、」ジュージュのほう。彼女の

   変えたん、だっ。だ

      恋だ

         いいよ。もういいちど

執拗な飢えと

   だ。髪色。を、おっ

      これが

         恋に墜ち、ち、

飽和をも咬むまなざしの媚びに

   至近に、ぼくは

      やわらかだった

ひたすら

   うしなった。意識を

      肌は。そして

辟易しながら。樹々は

   冴えたままに

      骨格も。さえ、も

至近にまばたきを、その2秒間。くりかえしていた。謂く、

   なぜ?きみは

   好きかな?わたしは

   感じていいのだ

   よろこび。愛された、


   よろこびを。愛の

    好きだ。わたしは

   よろこびは。愛を

    感じていいのだ

   よろこびを。愛の

    好きだ。わたしが

   よろこびは。愛を


   好きだ。わたしは

   感じていいのだ

   好きだ。わたしが

   感、…愛を


   なぜ?きみは

    花。花。花よ

   好きかな?わたしは

    たとえば薔薇たち

   感じていいのだ

    だれのために?

   よろこび。愛された、


   わたしは。きみは

      ね?ときに、…ね?

    花。花。花よ

     見つめていいよ。きみが

   好き?なにが?わたしの

      ささやいた嘘。きみが、そしてごまかし。を、

    たとえば薔薇たち

     見蕩れて仕舞っていられた時間のかぎり。…に、

   いいのだ。感じて

      赦せるだろうか?いつか

    だれのために?

     見つめられながら。きみは

   愛された、歓喜を


   感じていいのだ

   好きだ。わたしが

   感、…愛を

   好きだ。わたしは


   花。花。花は

    感、…愛を

   たとえば薔薇たち

    感じてい、…好きだ

   わたしのためだけに

    感、…愛を

   咲くべき花は


   薔薇。たとえば

   花。わたしのためだけに

   咲くべき

   それは


   花。花。花

    感じているのだ。ほら

   薔薇たち、さえ

    愛されたよろこび

   わたしのために

    わたしは。赤裸々に

   咲くべき


   薔薇。たとえば

   花。わたしのためだけに

   咲くべき

   それは


   花。花。は、

      なんか、さ。いま、

    感じているのだ。ほら

     叫んで、仕舞おう。…よ

   薔薇ら。さえ、

      さ。思わず。おっきな

    愛されたよろこび

     なにも意味なんかなく、な

   わたしに

      な。声で、おっきく

    わたしは。赤裸々に

     仕舞おう。…よ。叫んで

   咲くべき


   薔薇。たとえば

   花。わたしのためだけに

   咲くべき

   きみは


   好き?わたしは

   感じていいのだ

   わたしのためだけに

   花。花。花ら、…を

13歳。その

   午後のひざっ

      生きている

高明。8月。携帯の

   日射しは、きょっ

      きみが。その

ショートメールに呼ばれたまま、

   きょうはやさっ。さ。しい

      ほのめかしのなかで

原宿。夭子。ビラ・ローザ。呼び出しベルを鳴らせばすぐさまに…今日は、と。さ。ドアを「予約、」開けた。「入ってないから」…好きなんだ。わたし、ささやく。と、

   やや。や、唐突に

夭子。あえて、

   瞳孔が、ふと

手を伸ばしても

   ひらいたものだ、から

夭子。高明のゆびさきさえとどかない距離に、…壁際。そっと、白い、自分の、壁。そっと、身を「変態?」遠ざけて。自嘲。…って、…じゃん?思うよね?「変態って。変態かな?わたし。好きなんだ。まだ、」…さ、「穢っく」…さ、「なってない、」…さ、「きみみたいな、さ、」

「美少年?」自嘲。…じみた、

   笑えるんだ。ぼくは

      見よ

         ぢめ。ぢ

失笑。鼻に

   いま、この瞬間に

      みにくさを

         くださいませ、ん。かっ。いぢめないで

笑って

   ぼくは

      知れ

         いぢ。ぢ

高明は、なぜかみずからのくちびるをばかり、右の小指でなぜつづける夭子に、ふいの恍惚を見とっていた。着衣のまま、そこに故意に、ことさらにうつくしく立って。気取り。夭子は、矜持。それ以上、ややもすれば、なんら、不安。じぶんにも、まして高明にもなにもふれない。指。を、その。みずからの口紅だけに汚し、

   綺麗だよ。もう

      ひかりさえ。が、

安物?と。高明は

   じゅうぶん、あなたは

      ゆびの爪。め。に、

笑んだ。うすく。謂く、

   感じた。だから

   あやうく、あや。や

   ふれない、そこ

   ゆびさきの、…なにを?


   感じた。だから

    したしげな。そして

   あやうく、あや。や

    気配だ。ぼくらの

   ふれない、そこ

    にじみあうか、の。この

   体温を、…なぜ?


   感じた。あやうく、

      やわらかそう、だ

    したしげな。そして

     見ないで。不穏な

   ふれ得なかった、そこ

      ね?やや。やや

    気配だ。ぼくらの

     翳り。目。不安な

   ゆびさきが。体温を

      かさつく?かも、

    にじみあうかの。この

     なにが怖いの?

   感じていた。あやうく、


   質感、を。その

   息吹きを、たとえば

   気配をも。その

   きみを、も。その


   質感を。たとえば

    あたたかだろう?あなたは

   息吹きを。たとえば

    そして、もう、耐えられないほど

   気配を。たとえば

    なめらか、だろう、…ね?

   きみを。たとえば


   質感、を、お

      やりたいの?餓えた?

    ね。あたたかだろう?あなたは

     好きだよ。たしかに

   息吹きを、お

      じゃ。じゃ。じゃ、なく、でも

    ね。そして、もう耐えられないほど

     きみが。わたしは、

   気配を、お

      渇望、を。陰湿なそれを

    ね。なめらか、だろう、…ね?

     たとえ恋とは呼べな

   きみを、も












Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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