(無旋律の音声のための)散文、祈りのない賛歌とフーガ;詩3篇 03-02





   咬みちぎれ!と ;canon à 4;01

      声であった。それは

    ひかりたちだ。…ねぇ

     見棄てておくよ

   つぶやいてあげよう、ね?

      声で、この。え?

    死にそうだったの?きみは

     悲惨を。いまは、きみの存在をさえ

   そう、叫ばれたかの

      で、あっ

    死にそうな、ん?

     似合うよ。涙は

   きわどすぎた強度で。この


   口蓋はいまや

      あっ

    咬みちぎれ!と

     つぶやいてあげ、ね?

   はじけそうなんだ

      あっ

    ただ、叫ばれたかの

     なん、なんて!あたたかな

   たすけて。ほら

      あっ

    強度で。この

     なん、なん、な!やさしげな

   かいている。汗を


   ひらかれた口を

      あっ

    口蓋は、ええ。いまや

     咬みちぎれ!と

   ふさぐかのように

      まさか!そう。たしかに

    牙を剥く。この

     ただ、あやうげに叫ばれたかの

   おしつぶすかの

      きみのすぐそばで

    わたしにだけ、ね?この

     強度で。あり得な、この

   充満を。ひかりに


   きみは噎せていて

      咬みちぎれ!と

    口蓋は、あっ。いまや

     ひらかれた、あっ。口を

   あっ!きみのそのまなざしにこそ

      ただ、叫ばれていたかの

    野放しだろう?

     いい?だいなしにして仕舞え。われわれは

   ぼくさえ、息をさえ

      強度で。この

    充満を。ぼくらは

     勝利したのだ

   飲みこんで、すでに


   忘れてあげたよ

      牙で?かくされた

    口蓋はいまや

     噎せていた。きみに

   悲惨をは。きみの

      咬みちぎれ!と

    喪失!あるべき

     ひかりらの

   と、悲鳴をも。きみに

      いま。叫ばれたかにも思えた

    かたちをさえ、もう

     発光

   似合うよ。涙も


   絶望も?…そう


   か、


   かっ!


   咬みちぎれ!と ;02

      声であった。それは

    ひかりたちだ。…ねぇ

     見逃しておくよ

   耳うちを、ええ。そっと

      声で、え?

    死にそうだったの?きみは

     惨状をは。きみのあきらかな存在をさえ

   ただ、叫ばれたかの

      で、あっ

    死にそうな、ん?

     似合うよ。ん?おののきは

   圧倒的強度で。この


   眼窩はいまや

      あっ

    咬みちぎれ!と

     あ。耳うちを、そっと

   はり裂けそ、…ん?

      あっ

    ただ、叫ばれたかの

     なんて!ええ。あたたかな

   たすけて。ほら

      あっ

    強度で。この

     なんでだ?やさしげな

   かいている。汗を


   剥きだした、歯を

      あっ

    眼窩はいまあっ。や

     あっ。咬みちぎれ!と

   舐めあげたかに

      ええ、そう。それでも

    牙を剥く。この

     ただ、あけすけに叫ばれたかの

   さいなみ、しかも

      匂いが。ね?髪に

    わたしにだけ、この

     強度で。いやだ!

   膨張を。ひかりは


   きみに噎せていて

      咬みちぎれ!と

    眼窩はいまや

     剥きだしはじめた、歯を

   落ち、ひかりの墜落に

      ただ、叫ばれたかの

    強引すぎ、…ろう?

     ほら。だいなしにして仕舞えよ、われわれは

   ぼくさえ、だ。唾液さえ、だ

      強度で。この

    膨張を。ぼ、…だれ?ぼくらは

     自由を得たのだ

   沸騰させ、すでに


   忘れてあげたよ

      ぼくはぼくに失望しか知らない

    いまや。ここに眼窩はいま

     きみは噎せていた

   そう。だから惨状をは、きみの

      咬みちぎれ!と

    喪失!あるべき

     ひかりらに

   ええ、ええ。悲鳴をも、きみに

      いま。叫ばれたかの

    色彩をさえ、もう

     発狂

   似合うよ。おののきも


   絶望も?…そう


   咬みちぎれ!と ;03

      声であっ。あっ。それは

    なに?ひかりたちだ。…ねぇ

     見ないでおくよ。あえて

   ささやいてあげよう

      声で、こ。え?

    死にそうだったの?きみは

     惨劇をは。きみのその存在のかくし難かった明瞭をさえ

   叫ば、ば、れたかの

      で、あっ

    死にそう?そう、

     似合うよ。叫喚は

   強度で。この


   鼻孔はいまや

      あっ

    咬みちぎれ!と

     ささやいてあげよう

   はじけ飛び、あっ

      あっ

    ただ、叫ばれたかの

     あっ。なんて、あ

   たすけて。ほら

      あっ

    強度で。この

     なんて、あっ。やさしげな?

   かいている。汗を


   さらされた、喉を

      あっ

    鼻孔はいまや

     咬みちぎれ!と

   ひきずりまわすかに

      あっ、だからもう不用意に

    牙を剥く。この

     叫ばれたかの、だれだ!

   かきむしるかに

      舌をつき出した

    ええ。わたしにだけ、この

     強度で。こ

   氾濫を。ひかりに


   きみは噎せていて

      咬みちぎれ!と

    鼻孔はいまや

     さらされた、喉を

   きみの痙攣に

      ただ、叫ばれたかの

    わがままだろう?

     だいなしにして仕舞え。いいかい?われわれは

   血をさえ、も。ぼくさえ、も

      強度で。なに?この

    氾濫を。ぼくらは

     歓喜したのだ

   逆流さ、さ、させ。すでに


   忘れてあげたよ

      牙で?しのばせた

    鼻孔。いまや

     きみに噎せていた

   惨劇をは。きみの

      咬みちぎれ!と

    喪失!あるべき

     ひかりらの

   悲鳴をも。どう?きみに

      いま。叫ばれたかの

    材質をさえ、…ほら

     発光

   似合うよ。叫喚も


   絶望も?…そう


   咬みちぎれ!と ;04

      声であっ。だね?それは

    ひかりたちだ。好き?

     見えなかっ、…ふりを

   鼓膜にも、舌を

      声で、え?

    死にそうだったの?きみは

     現状を、ね?存在し得、してい、していた、のだったという事実をさえ

   叫ばれたかの

      で、あっ

    死にそうなん、…ん?

     似合うよ。わななきは

   過敏すぎた強度で。この


   体孔のすべては

      あっ

    咬みちぎれ!と

     鼓膜にも、舌を

   ひき裂かれそうなん

      あっ

    ただ、叫ばれたかの

     なん、あたたかな。なん、

   たすけて。ほら、なんで?

      あっ

    強度で。この

     なんてやさしげな

   かいている。汗を


   こみあげた、聞こえる?吐瀉を

      あっ

    体孔のすべては

     咬みちぎれ!と

   おし戻したかのように

      あっ、そう。きみを

    剥く。牙を、この

     無垢だ!叫ばれたかの

   なぶり、いたぶり

      愛したのだから、ね?

    わたしにだけ、この

     強度で。こ、もっと愛をください

   増殖を。ひかりは


   きみに噎せていて

      咬みちぎれ!と

    体孔のすべては

     こみあ、ええ。吐瀉を

   顫動に。ひかりの

      叫ばれたかの

    始末におえ、…ろう?

     だいなしにして仕舞え。われわれは

   ぼくさえ、ええ。視界さえ、え?

      強度で。この

    増殖を。ぼくらは

     泣き叫びさえしてしまいかけて

   延焼させていた


   あっ!


   忘れてあげたよ

      見逃して!…え?

    体孔のすべては

     噎せていたん、きみに

   現状を、ね?その

      咬みちぎれ!と

    喪失!あるべき

     ひかりらに

   悲鳴をも。聞こえる?きみに

      いま。叫ばれたかの

    名残りさえ、もう

     発狂

   似合うよ。わななきも

   絶望も?…そう


わたしたちすべては苛酷なまでに綺羅めいて、やがてたえられずほほ笑むのだろう。…が、 ;recitativo

2023.05.04. le-ma














Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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