ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -335 //微光。び。/微光。/微光。び。/微光。//02
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
ユイ‐シュエン。ふいに、
どこ?
あ。風さえも
午前9時。背後。まわりこんで自分をそっと抱きしめた
どこ?
香る。あ
リ‐キョウ。衣越しの触感。男の胸。腹。それ。もも。感じられる、女の子の気配。身を、ユイ‐シュエン。あずけてやった。あくまでも、リ‐キョウ。その同性の気づかいの気配のやさしさに、そっと、ささげてあげる気持ちで。ふっ、「今日?」と。リ‐キョウ。「来るよ」
「今日?」
だめだよ
あしたはきっと
見たくない!
「今日」
「だれ?」
にくしみは
じょうずに、もっと
ほほ笑み以外は
「椿さん」…そ、と。そのささやきは喉の奥にだけひびきを「ユイシュエンは、」とどめた。「どうする?」
「なに?」
うまない。なにも
あしたはきっと
聞きたくない!
「好き?嫌い?」
「椿さん?」
こわすだけだよ
すてきに、もっと
ささやき以外は
「仲良くできる?」
「仲、」
だめだよ
あし
感じたくない!
「だいじょうぶ?」
「いいよ」ユイ‐シュエンは、ふいに「うちら。もう、」泣きそうになることがあった。あの男。壬生高明。彼がその腕のあかで冷たくなってなってしまってから。出血死。後悔。止血のしようがあったのではないか。手落ち。後悔。致命的な、その
ふかく
たえらっ。不快だ
刺し傷。だから、
ふかく
耐えられない。ふっ
いざとなったら容赦ない、シ‐ユ。彼の仕事。高明。それでも生き延びさせられたのではないか。せめて数日くらいは?疑い。そんな。あくまでも自分自身への。シ‐ユは、
だれ?彼を
どこですか?
蜘蛛
さびしい。もちろん、
殺したのは
どこですか?
葉翳りに
ユイ‐シュエンと高明に。シ‐ユは日本語が上手にならない。中国語も、まして英語もなに語も話せないから、だから言語自体、上手にならない。頭は決して莫迦じゃないのに。さびしい。だから。ユイ‐シュエンと高明が自由に話しあっていたこと自体が。まして、肌をふれあうこと。さびしい。もっと、
かなしいよ
ね?これが
だから、まして、
傷いんだ
出血。ぼくの
こころとこころが通いあうことなど。高明。やさしい。ときに、ユイ‐シュエン。その頬をひっぱたいた手のひらさえもが、ユイ‐シュエンにはいたましく、だからやさしく感じられもした。殴られたいなどと思っているわけではなくて。そんなすべてがシ‐ユは
ここにも
さびしい
ふりそそぐような
さびしい。移り気な椿が、
どこにも
わたしは
わきたつような
シ‐ユに、彼の処分を命じなかったとしても、シ‐ユはいつかそうしていたにちがいない。あるいは、ひるがえって自分を。かなしい。ユイ‐シュエンは。または、
なぜ、きみは
傷です。こ、
かなしさがなにもなくて、むしろ
殺さなかったの?
これが、ぼくの
うれしくてしかたないときにも、
わたしを
出血です。こ、
泣きそうになる。ふいに、いまの、その双渺。それは。いつも。それが。謂く、
微光。見て
やめて。もう
お願い。もう
傷つけないで。自分を
お、と。思わず、
やさしいひかりは
午後。その
あなたにも?
1時。穆。笑いかけた。穆は。笑い声。もうあと数十歩で敷地に入る2軒ならびの手前、だから、チャイニーズたち。彼等。その、笑い声。椿はむしろ、その笑みかけの穆を、不思議に思ってかたわらに見つめた。…なに?と、だから「あいつら、お気楽すぎない?」その
沈黙を
なに?なに?なに?
ほしいのは、
ふと言いかけた言葉を穆は
むしろ
なぜ?なぜ?なぜ?
なんですか?
口にしなかった。それがいっそう、椿に自分を謎めかせたことも気づきつつ。また、それを厭いつつ。くちびるの停滞はなすすべがなかった。玄関。開けっ放し。「不用心じゃない?」穆。笑う。椿。「ここ?」
無防備な
ください
「戸くらい、」
キスを
わたしに
「ここが?」椿は、あいまな微「鼠以外寄ってこないよ」椿が入ったのは手前のほうの家屋だった。ひろい玄関。短い通路。障子のかわりにガラスのはめ込まれた引き戸。板張りの居間だったらしい、
乾燥
空間。テレビ。おそろしく
圧倒的な
旧型の。ここで、
乾燥
と。その居間。椿。「親父が、さ」土足のまま「死んでた」
無防備な
ください
「死んで?」
ハグを
あなたが
「死んでた。で、」と。椿。しきりのない、通路とも部屋とも呼びようない、だからカーペット敷きの空間。の、向こうにキッチンとダイニングを兼ねたひろい空間。残置物は、板張りの床に置かれた折り畳みのテーブル。ここで、
してよ。ほら
と。土間。裏口からつづく
ハグしてよ
コンクリ床。階段なしの
して。してよ
80センチ弱、「母親。」下に。「なんか、逃げようとしたんだろうね。ほれ。その勝手口から。たぶん」…って、と、穆。飲み込めるようでいまで飲み込めていないそのままに、「なんの話?」
「ぼくの、
なぜ、いまさら
記憶喪失
昏い過去の」椿は、
こんな言葉が
に、似たあいまいな
そして「いたましい話ですよ」
ささやかれたの?
恍惚。…を、
笑った。邪気もなく、あけすけに。そのいつもにかわらない翳りのなさに、穆は自分がとるべき感情を選びきれない空疎に
落ちていた!
きみに、わたしは
ぎ。ぎ、
落ちた。そこから、
燃えながら、空が
より添いながら
ぎくしゃく、と
ふいうちじみてひらけた通路にまがって、その
爪に。この
猶も
ぎ、…しかけてる?おれら
縁側。むこうに、ややはなれて山が見える。そして完全な野原。あるいは、家屋がかつてここにあったのかもしれない。そのままだったかもしれない。穆には察すべくもない。左手には同じガラス張りの居間らしいき部屋が広がって、その先にひとつ
傷いんだ、…って
部屋がある。
叫べばいいのか?
ひらく。そこ、
きみの耳たぶの
と。椿。「ここ。妹の部屋。って、
あやうい翳りで
母親か姉貴が添い寝してたけどね。寝つくまで」
「妹さんも?」
「ここで。こっちむき」椿は足元を指さした。そしてむこうにながす。穆はその向きをついに理解できない。捨て置くままに、「やばかったよ。血まみれ」
赦すな。きみも
なぜだろう?もう
破壊された!
「血?」
暴力を。きみも
忘れたはずなのに
ぶっ。ぶっ壊。ぶ、
「ここらへん。」唐突な、「…いや、」失笑。「親父もおふくろも」なぜ?「全部そうだったけど。最初に、朝。さ。おれ、最初に見たの、妹からだったから」椿は言って、そしてその
去っ
行かないで
肩を大げさに
さっ
消えないで
すくめた。
なにもためらいも感じなかったか、に
微光。見て
去ったんだ
やめて。もう
雨は。雨が
お願い。もう
去ったんだ
シ‐ユ。その午前、
声を、だれかが
見たくない
まばたき。9時。シ‐ユは、
気配。声が、
わたしは、もはや
見た。そこに、
立った、その気配
顔。じぶんのそれさえ
返り見た背後、ユイ‐シュエン。リ‐キョウにうしろから抱きすくめられた妹。その、…ほら。まばたき。いいでしょ?リ‐キョウ。俊敏に、もう
まばたく
だれがわたしを守るのだ?
微光。が
そらされていた
あなたに
だれがわたしを壊すのだ?
ふれ、ふれかけ、ふ
眼。自分を見ていたそれにシ‐ユは、ふと
わたしが
だれがわたしを赦すのだ?
微
自分へのあざけりをふいに感じた。ひっぱたいてしまいそうだった。衝動のまま、翳り。いまやもの憂いリ‐キョウの眼。いいでしょ?と、…いま。リ‐キョウ。あなたがだいすきなユイ‐シュエンをいま、ぼくは
まばたく
聞いて
抱きしめている。
あなたに
しずくが
侮辱。もう、
わたしだけが
撥ねた
殴っていた。ユイ‐シュエンが、そこにいなかったならば。ユイ‐シュエンのまえで、
いてっ
シ‐ユは如何なる理由であれ、彼女を
いいっ
守るという理由以外の暴力を見せるのをひたすら
ててっ
拒否していた。考えられなかった。傷つきやすいユイ‐シュエン。その彼女を傷つけてしまう可能性を
こころが、ね
はかないんだ
おかすことなど。だから、
きっと
もろいんだ
壬生高明を始末するのさえ、
こわれてしまうよ
せつないほどに
ユイ‐シュエン。彼女の眼の前を避けた。危険だった。ひと目にふれる、可能性。大声を立てられる、可能性。仕事として誤りだった。あきらかに。苦しかった。すべてが。もちろん知っていた。壬生高明。その屠殺。それがユイ‐シュエンをくるしめることは。選択の
こころが、ね
夢で、笑顔に
追い立てていた
余地はない。椿を
きっと
逢えたかな?
せつなさが、いま
裏切りたくはない。実際、
こわれてしまうよ
きみは。…ね?
加速。狂暴な
シ‐ユを、ユイ‐シュエンを救ってくれたのは椿だった。もし彼がいなければ、投獄されているか、強制送還?あの、言語も共有されない異国に。もしくは、壬生高明のようにだれかにばらばらにされて処分されてしまったに違いなかった。シ‐ユ。その
ゴミ袋に、さ
午前、
いっぱいのゴミと
まばたき。
ゴミ袋に、さ
9時。シ‐ユは、そこ。自分に、ふと、だからシ‐ユのまなざしに気づいていまさら、笑みを返したユイ‐シュエンを見た。いとおしい。抱きしめたい。たとえば、その
こころが、ね
笑顔に
ふりそそいでいる
背後から、リ‐キョウのように。
きっと
逢えたかな?
ね。…ぼくにだけに
シ‐ユはただ、
こわれてしまうよ
きみは。…ね?
かなしみが。茨のよ
こころが傷い。謂く、
なにもためらいも感じ。んがっ
だっ。流れています。まるで
見て。せめて
涙。の、ように、な。滂沱の
なにもためら。んがっ
だっ。涙。その
見たものの色さえ
な。な。その
なにもためらいも感じなんがっ。がっ
だっ。滂沱の涙のよ
せめて。見て
あ。ふれていまあふっ。もはや
去ったんだ
早い話が、と、さ、椿。「殺されたの」
「それ、」
なぜ、きみは
「中国人に」
「いつの話?」
おれに、いま?
「たぶん。…というか、だからもう10年以上前だよ。姉貴は…ここ、もともとふすまあって。いま、残ってないけど。一応しきられて、そこ」と、部屋つきあたりの通路のように見えた空間を指し、「そこが姉貴の部屋。けど、」その「ここ」開口の手前。「そこで死んでた。一応、抵抗したの。めっちゃ、かなりはげしく。…たぶん。おれは、
と、そして
やさしい日影、だ
聞いてただけ」
吸い込んだ息を
ここちよく
「どこで」
きみは
なめらかな日影、
「となりが俺の部屋だったから。姉貴の部屋のほうから入って来たんじゃない?両方からか?結構な人数…おれ的には10人くらいに感じたけど。だからそう証言したけど。でも指紋とか?足跡とか?体液。ようする、やっちゃったから。姉貴。と、母親。やられちゃってたから。ふたり。なんか、そういうのから3人くらいだってさ。マジ?って思ったけど。なんか、いっきにぐじゃっと、ぶっ壊れた感じ」
忘れなよ。そして
「それ、何歳?」
もう二度と
「笑う。12歳。姉貴は、15か?だから。おふくろなんか、意外に40行ってなかったんじゃない?まだ。…なんか、不思議だよな。おれらって、おれ、いま、アラ・フォー抱いてやれなくもないもんな。好きじゃねぇけど」
やがてすべては
忘れなよ。そして
「ひとりだけ?」
癒されるのだから
もう二度と
「そ。隠れてた。部屋、夜は、さ。そこ。気付かないんだよ」部屋を出て、椿は縁側にその突き当りを刺した。「なんか、明るい時見りゃ、どっからどう見てもこれ部屋だろって。そう思うけど、昏い時、意外に部屋っぽくない」
「でも、それって」
駄目かな?おれだけ
忘れなよ。そして
もはやすべては
「だから、」
しあわせでいちゃ、
もう二度と
癒されたのだか
「やばいね」
「卑怯じゃない?」と。そして椿は穆に笑む。…って。謂っちゃえば、椿。「卑怯。…ちげぇよって?知ってる。待っ」
おっ。
「待って。知っ、」
んおっ、
「みんな…って、いま、べつにそんな、こんな話しふつうしないよ。でもむかし、だから病院で、とかさ。さすがに、一時、頭、おかしくなんじゃん?どうしても、さ。で、警察?…は、やつらはマジしょうもねぇ。気の利くフォローもねぇ。…から。クソ。で、学校に復活したり、さ。そういう、みんな?近所って感じ、こんなでないけど。むかし、もうちょっと人、いたけどな。…で、ま、
どこへ?
去ったんだ
分家のやつとか。って、
みんな、みんな
立ち去りいつかは
やつらも
どこへ?
返り見る、か
気づかなかったって謂い通したけどな。な?な、わけねでだろ。な?あんだけ騒いでて、さ。噓だろ?って。ま、みんな、おれ、卑怯じゃね?的な?そういうの話すと、みんなそうじゃねぇと。それ違ぇから、と。おさなすぎて無理みたいな?云う。だから、お前の言いたいこともなにも出てくる答えもぜんぶ」
「って、」
「知ってる」
「て、いう、そういう、さ。月並みな言葉が月並みにそれしか出てこないってことは、さ。それが」穆。「真実だからってことだよ」笑った。椿は。声を立て、これみよがしに。あざけ笑うとしか見えない笑いを、穆。彼はなんら咎めしない。むしろかすかなな苛立ちのきざしさえ、須臾にさえも穆にはなにも「かんがえないほうが、」なかった。「いいよ」
「考えてない」
「なら、それで」
闘争。ことばに
「ときどき」
「い、」
ことばをかさね
「さ、思い出すだけ」
「いんじゃん?べつに」
つぶしあう
「ときどきって、」
「だったら、」
闘争。ことばに
「いつもじゃないよ。東京とかにいれば、さ。べつに、もう。でも、ここにくれば、さ。嫌でも思い出すでしょ?」撫でる。椿。その「…じゃん?」スキンヘッドを、椿は「だから、」撫ぜて、「話しちゃった。…いま。親父。宮司だったの」
「宮司?」
「神主。そこの、」椿。「宇受賀命神社の」そして穆の肩をはげますように叩く。
かゆいんだ。むしろ
いっ。ぎぃいあ。い、と
はがゆいんだ。とても
凝視した。眼が
そこ。やや突飛な
い。あいぃい。ぎ、と
のけぞった。わたしは
微光。見て
見なかったと同じ
明晰な強度に
微光。見て
ユイ‐シュエン。だから、ふいに眼を閉じ、ふと、
なに?
ひらき、
なにを?
そこ。見つめる
あなたは
昏い眼の
な、
シ‐ユの
見つめていますか?
眼の前で思わず涙を流してしまった。なぜ?と。シ‐ユ。なぜ、と、だからユイ‐シュエンも、
なにを?
雪は、ふと
涙。すこしの
あなたは
とけてしまうから
まえぶれも、わずかな
ふれたゆびにも
見つめかけましたか?
嗚咽の息の乱れもなにもなく。
微光。び。微光
やめて。自分を
傷つけないで
微光。び。微光
ほんとは、さ、と。となりの家に向かい、椿。穆。縁から庭に降りながら、「わかんねぇんだ。あれ、中国人かどうか」
「もういいよ」
「見てないから。あくまで、物音で。すくみあがって。あれ、中国語だと思うんだよね。まさかニーハオなんて謂わないけどな。だから、たぶん。チャイニーズなんじゃね?」
「いま、」思わず、穆。ふと、かたわらに椿を見上げた。「そいつとあったらどうする?」
「殺した奴?」
ええ。わたしは
散った
微光。見て
「殺す?」
ひまわりです
枯れた
わたしは微笑を
「知らねぇよ」笑った。椿は。「現状次第じゃね?そいつの、…だから状況とか。いま、そいつが、さ。たとえば蝶々とあそんでたら、さ」
「赦してやる?」
「病院つれてく。おっさん、痴呆?」吹き出して「的な?」椿。ひとり「で、」笑った。「そいつがクソだったらやるんじゃね?たとえばそいつがおれにメンチ切ったとか?小僧じゃねぇけど。向かって来たとか?結局いまのそいつのいま次第じゃね?そんときのそいつはクソだけど、そんなそいつはもうそんときにしかやれねぇじゃん」…違う?と。椿。いちいち、となりの家屋の寸前を、その玄関のほうへ迂回した。
しかも記憶を残さなかったか、に
微光。見て
去ったんだ
ゆあ。あ。めて。ゆあ
雨は。雨が
え?傷つけないで
去ったんだ
微光。び。微光
やめて。自分を
傷つけないで
微光。び。微光
去ったんだ
え?傷つけないで
雨は。雨が
ゆあ。あ。めて。ゆあ
去ったんだ
微光。見て
しかも記憶を残さなかったか、に
嬌声。家屋のなかから。ひらいた玄関。そこは、この家屋には、土間がひらけた。縦長のそれ。そのつきあたり横。右手側の壁にシュ‐アが手をついて、そしてリ‐キョウはそのうしろむきの尻を可愛がっていた。まるで純粋に、シュ‐アに奉仕するだけに、と。そんな思い詰めた眼で。シュ‐アは背を捻じ曲げ、その左手をリ‐キョウの頸にかける。同じ、奉仕者の眼をさらしているので、だからそこには奉仕するものしか、だれもいなかったことになる。思わず穆は
野生の花を
鬱な、やや
声を立てて
仮構するがいい、さ
翳りに
笑った。「なにやってんのお前ら」
「いいよ」と。椿。笑いながら土間の50センチ弱の段に腰かけながら二人に行為をうながすものの、もうリ‐キョウのそれは抜けている。シュ‐アはとくに、わかすぎる女の体を恥じもしない。反対にリ‐キョウが、無理やり剥ぎ取られたかの女の怯えた羞恥をさらした。萎えた男と、
光線
ふれないで
ほほ笑みさえ
男の胸を、女じみた
ななめに
やめて
傷いよ
手が女じみて「邪魔する、って」隠す。「そういう気、なかったんだけど」椿。…すみません。リ‐キョウ。もはや、全身で被虐者。椿に「なに?」憐れみ。「わたし、」と、「どした?」
「服、
莫迦
着て、
ば、ば、
いいですか?」
莫迦
いいともないとも謂わない前に、シュ‐アがその女の体でリ‐キョウを隠した。裸を見られて、しかもふたりのそれさえ見られて、傷ついている。リ‐キョウのこころは、深刻に。シュ‐アは自分と椿と穆を三人まるごとこころに咎めていた。
しかも記憶を残さっ。ん?…さっ
ら。きみだけだった。いま
見て。せめて
その眼が、なぜ?いまさ。るあっ
しかも記憶をっ。ん?…をっ
ぼくを、猶も
見たもの。それらの色彩たちうをさ
さら。いまさ、猶。きみは
しかもぅ。ん?…ぁうっ
き。そこに。きみ
せめて。見て
さえ。ぼくだけを、そ
去ったんだ
0コメント