ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -307 //アガパンサスに、ふと/ふれかけた指。または/指先よ。…その//08





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





6月。27日。宮島。早朝、5時半。明け。鳥居ちかくに浮かんでいたそれが人間であることに吉村龍也は気づいた。肉眼では気づかなかったに違いない。定年から熟年離婚のなにやかやの落ち着いた2年後、だから3年前、もはや宮島に住み慣れた龍也の趣味は、野鳥観察だった。インターネットに、3月、ホームページもすでに開設していた。サイト名を謂く、≪海の神の島・鳥の鳴く空・花の咲く山…安芸の宮島、野鳥・花図鑑≫と。万葉集の解説および、ブログも兼ねる。とまれ海面に、女。まばたく。謂く、

   微光。見て

   見なかったと同じ

   明晰な強度に

   微光。見て


   なにも。あとにはなにも残さなかったか、に

   去ったんだ

   雨は。雨が

   去ったんだ


   生きていてもいいですか?

   ここにいてもいいですか?

   恥辱。もはや留保なくただ屈辱的に

   呼吸をしかけてもいいですか?

#02

   微光。見て

   見なかったと同じ

   明晰な強度に

   微光。


   なにも。ためらいさえも感じなかったか、に

   去ったんだ

   雨は。雨が

   去ったんだ


   色彩は。ともに

   連れ去られ、雨に

   そこ。やや突飛な

   痙攣を、わたしは

#03

   微光。見て

   見なかったと同じ

   明晰な強度に

   微光。


   しかも記憶をすら残さなかったか、に

   去ったんだ

   め。わ。雨が

   去ったんだ


   ぶって。ぶちのめして

   殴って。壊して

   だいなしにして

   生きていることを羞恥させていて

#04

   微光。見て

   見なかったと同じ

   明晰な強度に

   微光。


   なにも。可能性その萌芽でさえわずかにすらも感じ取りようがなかったか、に

   去ったんだ

   雨は。雨が

   去ったんだ


   食い込んでしまう。…指

   に、爪。そしてあざやかな

   なに?あざやかな

   落ちてくる。ほら。わたしたちに

#05

   微光。見て

   見なかったと同じ

   明晰な強度に

   微光。


   お願い死んで。うぜぇから死んで

   去ったんだ

   雨は。雨が

   去ったんだ


   いたぶっていて

   つっこんでいて

   いじりつづけて

   いじめつづ、…いっ


   微光。び。

   降り、せりあがり

   ひぃっ。い、

   さわぎ、ゆがみあい

#01'

   微光。見て

      アガパンサスに、ふと

    微動。ゆれ

     感じてい、…え?ますか。

   見なかったと同じ

      ふれかけた指。または

    うごく。ゆれ

     いま、…叫びが!なにを?

   明晰な強度に

      指先よ。…その

    微動。ゆれ

     花々の、至近

   微光。見て

ぃいっ…しずかに、して、いるのだから。わたしは

   なにも。あとにはなにも残さなかったか、に

    微光。見て。その

   去ったんだ

    強度。明晰に

   雨は。雨が

    微光。見て

   去ったんだ

ゆらぐ、のだ。ゆらぎな。なぜ?…しずかに、して、ゆらぐ、のだ。ゆらぎい。いるのだ、から。ゆらぐ。あなたは

   なにも。あとにはなにも残さなかったか、に

   去ったんだ

   雨は。雨が

   去ったんだ


   なにも。あとにはな、な、な、

      なんだろう?仮り、に、

    花々。はっ。それら

     沈鬱な、それら

   なにもぅ。おぅ。う

      に、それは花?水滴?

    色褪せてほしい。やがて

     色彩を。恥じよ

   な。あとには、な。残さ。な。な、

      ふれたとして、花弁、に、

    雨に。おねが。い、い、

     毒だよ。それは

   去ったんだ


   生きていてもいいですか?

    み。ひら。み

   ここにいてもいいですか?

    見ひらいていた。眼を

   恥辱。もはや留保なくただ屈辱的に

    み。らひ。み

   呼吸をしてみてもい

見た。死者たちは、わたしを。死者たちを。わたしは、

   見ひらいていた。眼を

    微光。見て

   見なかったと同じ

    微光。…て

   明晰な強度に

    微光。見て

   見ひらいていた。眼を


   生きていてもいいですか?

   ここにいてもいいですか?

   恥辱。もはや留保なくただ屈辱的に

   呼吸をしかけてもいいですか?


   なにも。あとにはなにも残さなかったか、に

    うつくしい、と。または

   去ったんだ

    アガパンサス。そこに

   雨は。雨が

    可憐、とさえも

   去ったんだ

んなっ…しずかに微動、を。しずかな微動、を。して、いるのだから。わたしは

   微光。見て

    いびつ、と。眼。または

   見なかったと同じ

    アガパンサス。そこに

   明晰な強度に

    奇態、と。さえ、眼

   微光。

#02'

   いっ。微光

      アガパンサスに、ふと

    微動だに、もはや

     繊細な、…え?そして

   やめっ。いっ。もう

      ふれかめを。あめ、を。あめ

    びっ。微光にも

     やや…叫びが!かぼそすぎた

   おねが。ぃえっ。もう

      その雨のなか、…指よ

    微動だに、すでに

     花々の、至近

   び。微光

なぜ?…しずかに微動、を。しずかな微動、を。して、いるのだから。わたしは

   なにも。ためらいさえも感じなかったか、に

    微光。見て。そ

   去ったんだ

    やめて。もう

   雨は。雨が

    お願い。もう

   去ったんだ

んなっ…しずかに微動、を。…よ。聞こう、しずかな…よ。いまは微動、を。しずかな、ひびき、して、を。いるのだから。…よ。聞こ、わ。あなたは

   なにも。ためらいさえも感じなかったか、に

   去ったんだ

   雨は。雨が

   去ったんだ


   なにも。ためらいさえも感じぃ。んがっ

      ふれた、と。指は花弁に

    花々。はっ。それら

     沈鬱な、それら

   が。なにもため。ら。あ。らぁっ

      と、…なまぬるい失望とともに

    色褪せてほしい

     色彩を。恥じあおい。青。青い

   なにも。ためらいもん。んっ。が。

      ふれた、と。指は飛沫に

    雨に。おねが。い、い、

     虚構だよ。それは

   去ったんだ


   色彩は。ともに

    ええ。あくまで唐突に

   連れ去られ、雨に

    と、凝視していた眼が

   そこ。やや突飛な

    ええ。あえて鮮烈な

   痙攣を、わたしは

見た。死者たちは、わたしを。死者たちを。わたしは、

   凝視していた。眼が

    微光。見て

   見なかったと同じ

    微光。…て

   明晰な強度に

    微光。見て

   凝視していた。眼が


   色彩は。ともに

   連れ去られ、雨に

   そこ。やや突飛な

   痙攣を、わたしは


   なにも。ためらいさえも感じなかったか、に

    ひからびてしまう、よ。もう

   去ったんだ

    アガパンサス。そこに

   雨は。雨が

    蕊にしがみつくかに

   去ったんだ

くぁっ…しずかに微動、を。微弱な。しずかな微動、を。微細な。して、しかも、いるの巨大、でも、あるその、だから。わたしは

   微光。見て

    いたましい、と。または

   見なかったと同じ

    アガパンサス。そこに

   明晰な強度に

    雨上がりに、蝶。または

   微光。

#03'

   微光。び。

      アガパンサスに、ふと

    微動。ゆれ

     感じてい、…え?ますか。

   やめて。自分を

      ふれすぎない。それは

    うごく。ゆれ

     いま、…叫びが!あなたには

   傷つけないで

      指先よ。…怯えは

    微動。ゆれ

     涙が。なぜ?

   微光。び。

んなっ…しずかに微動、を。微弱な。しずかな微動、を。微細な。して、しかも、いるの巨大、でも、あるその、だから。わたしは

   しかも記憶をすら残さなかったか、に

    微光。見て。…え?

   去ったんだ

    ゆあ。あ。めて。ゆあ。あ

   め。わ。雨が

    傷つけないでください。もう

   去ったんだ

くぁっ…しずかに微動、見ようよ。ほら、を。せめて微弱な。朝焼けを、いま、しずかな微動、見ようよ。だから、を。ください。せめて微細な。朝焼けを、して、いま、しかも、みはるか、す。いるの巨大、でも、みはるか、あるその、す。せめて見だから。見。わたしは

   しかも記憶をすら残さなかったか、に

   去ったんだ

   め。わ。雨が

   去ったんだ


   しかも記憶をす。ん?…すらぁっ

      たくらみがすでに散乱していた

    花々。はっ。それら

     沈鬱な、それら

   記憶をっ。しか、ん?…をっ、し

      蝶。蜂。蛾。それらの羽根を

    色褪せてほしい

     色彩を。恥げよ。逃げよ。立ち去れ。

   しかもぅ。う。…おっ

      雨粒すでに陰謀が

    雨に。おねが。い、い、

     残骸だよ。それは

   去ったんだ


   ぶって。ぶちのめして

    あ。あかあうあ。あ

   殴って。壊して

    あけひろげ、口を

   だいなしにして

    あ。あうかうあ。あ

   生きていることを、後悔させて

見た。死者たちは、わたしを。死者たちを。わたしは、

   あけひろげ、口を

    微光。見て

   見なかったと同じ

    微光。…て

   明晰な強度に

    微光。見て

   あけひろげ、口を


   ぶって。ぶちのめして

   殴って。壊して

   だいなしにして

   生きていることを羞恥させていて


   しかも記憶をすら残さなかったか、に

    滅びたのだ。窃盗者。または

   去ったんだ

    アガパンサス。そこに

   雨は。雨が

    略奪者たちは、…飛沫

   去ったんだ

ぃはっ…しずかに微動、を。燃え、微弱な。燃え、…ええ。しずかな微動、を。微細な。ひろが、して、…ええ。燃えひろが、しかもゆっくり、と。いるの巨大、それはでも、空。そのあるその、ほころびでしょうか?だから。空の、わたしは

   微光。見て

    おろかしすぎる、と。または

   見なかったと同じ

    アガパンサス。そこに

   明晰な強度に

    雨上がりに、蜂。または

   微光。

#04'

   微光。

      アガパンサスに、ふと

    微動だに、もはや

     降りしき、…え?るのだ。

   び。ぃいっ、微光

      ふれかな須臾、咬んだ。前歯を

    びっ。微光にも

     あな、…叫びが!たに、涙に、

   微光。び。

      指先よ。…その

    微動だに、すでに

     花々に、至近

   ぃいっ、微光

くぁっ…しずかに微動、を。燃え、微弱な。燃え、…ええ。しずかな微動、を。微細な。ひろが、して、…ええ。燃えひろが、しかもゆっくり、と。いるの巨大、それはでも、空。そのあるその、ほころびでしょうか?だから。空の、わたしは

   なにも。可能性その萌芽でさえわずかにすらも感じ取りようがなかったか、に

    微光。見て。その

   去ったんだ

    微光。…て

   雨は。雨が

    微光。見て。その

   去ったんだ

ぃはっ…しずかに感じるのだった。だから微動、を。燃え、だから微弱な。燃え、微妙な、…ええ。なに?しずかな微動、あたたかさ。…と、を。つめたさ、と、微細な。温度。だからひろが、して、…ええ。感じていた。猶も燃えひろが、しかもつまりは、ゆっくり、と。温度。あたたか、いるのさ。…と、巨大、それはつめでも、た、空。さ。と、そのあるその、ほころ感じる、の、びでしょうか?だった。だから。なぜ?空の、いまさらにわたしは

   なにも。可能性その萌芽でさえわずかにすらも感じ取りようがなかったか、に

   去ったんだ

   雨は。雨が

   去ったんだ


   なあっ。は。なあっ

      なんだろう?仮り、に、

    花々。はっ。それら

     沈鬱な、それら

   なにも可能性を感じられなかったか

      に、それは屍?水滴?

    色褪せてほしい

     色彩を。恥じよみ返れ、とでも?

   なあっ。は。なあっ

      滅びていたとして、花弁、に、

    雨に。おねが。い、い、

     擬態だよ。それは

   去ったんだ


   食い込んでしまう。…指

    なにを?…見ていますか?

   に、爪。そしてあざやかな

    ささやき得さえ、もう

   なに?あざやかな

    あなたは、…だれ?なにを?

   落ちてくる。ほら。わたしたちに

見た。死者たちは、わたしを。死者たちを。わたしは、

   ささやき得さえ、もう

    微光。見て

   見なかったと同じ

    微光。…て

   明晰な強度に

    微光。見て

   ささやき得さえ、もう


   食い込んでしまう。…指

   に、爪。そしてあざやかな

   なに?あざやかな

   落ちてくる。ほら。わたしたちに


   なにも。可能性その萌芽でさえわずかにすらも感じ取りようがなかったか、に

    豪雨であった。まさに

   去ったんだ

    アガパンサス。そこに

   雨は。雨が

    すさまじい、破壊的な

   去ったんだ

ぃいっ…しずかに微動、ふ。を。ふれ、燃え、ふれて。もう微弱な。ふれつづけているそれら、燃え、…ええ。温度。しずかな微動、ね?を。温度とは、それ。微細な。わたしのもの?ひろが、温度、して、とは。…ええ。燃えひろが、わたし、では、しかもゆっくり、ないもの?と。ね?いるの巨大、それはでも、温度は、空。そのどこに?あるその、だれに?ほころびでしょなにに?うか?ね?だふ。から。ふれ、空の、ふれて。わたしは

   微光。見て

    はかない、と。または

   見なかったと同じ

    アガパンサス。そこに

   明晰な強度に

    雨上がりに、蛾。または

   微光。

#05'

   微光。び。微光

      アガパンサスに、ふと

    微動。ゆれ

     味わってい、…え?ますか。

   降り、せりあがり

      ふれかるな。決して。もう躊躇など

    うごく。ゆれ

     舌に、…叫びが!なにを?

   さわぎ、ゆがみあい

      指先よ。…その

    微動。ゆれ

     涙?雨?蜜?花の

   微光。び。微光

ぃはっ…しずかに微動、ふ。を。ふれ、燃え、ふれて。もう微弱な。ふれつづけているそれら、燃え、…ええ。温度。しずかな微動、ね?を。温度とは、それ。微細な。わたしのもの?ひろが、温度、して、とは。…ええ。燃えひろが、わたし、では、しかもゆっくり、ないもの?と。ね?いるの巨大、それはでも、温度は、空。そのどこに?あるその、だれに?ほころびでしょなにに?うか?ね?だふ。から。ふれ、空の、ふれて。わたしは

   お願い死んで。うぜぇから死ん

    微光。見て。そ

   去ったんだ

    降り、り。せり

   雨は。雨が

    さわ、わ。ゆがわ

   去ったんだ

ぃいっ…しずかにゆれ、た。微動、ふ。を。ふゆれ、れ、燃え、ふゆれ、れて。もゆれつづけ、う。微弱な。ふれゆ、つづれ、た。けているそれら、燃ゆれ、え、…ええ。ゆ。温度。れ、しずかな微動、ゆれ、ね?を。温度とは、そゆれ、れ。つづけ、微細な。わたしのゆれ、もの?た。ひろが、ゆ。温度、れ、して、とは。…ええ。ゆれ、燃えひろが、わたゆれ、し、では、しゆれ、かもゆっゆれつづけ、くり、ないもの?と。ね?すいほうよ。いるの巨大、そすいほう、よ。れはでも、温度はす、空。そのいほう、どよ。こに?あるその、だすい、れに?ほこほう、ろびでよ。しょなにに?うか?水泡よ。ね?だふ。から。ゆれ、ふれ、た。空の、ゆれ、ふゆれ、れて。ゆ。わたしは

   お願い死んで。うぜぇから死ん

   去ったんだ

   雨は。雨が

   去ったんだ


   お願い死んぁっ。あっ。あっ

      残酷な気持ちを、ふと

    花々。はっ。それら

     沈鬱な、それら

   お願いんぬあっ。あっ

      屍に、…蝶?蜂?蛾?

    色褪せてほしい

     色彩を。恥じよれていたのだった!

   おんぬあっ。あっ。あっ

      溺死というべきだろうか。…ね?

    雨に。おねが。い、い、

     破滅だよ。明確な

   去ったんだ


   いたぶっ、…いっ

    み。ひら。

   つっこんで

    見ひらいた。眼を

   いじりつづけて

    え。えひ。

   いじめつづ、…いっ

見た。死者たちは、わたしを。死者たちを。わたしは、

   見ひらいた。眼を

    微光。見て

   見なかったと同じ

    微光。…て

   明晰な強度に

    微光。見て

   見ひらいた。眼を


   いたぶっていて

   つっこんでいて

   いじりつづけて

   いじめつづ、…いっ


   お願い死んで。うぜぇから死ん

    たくらみあうのだろうか?

   去ったんだ

    雨あがり、その朝

   雨は。雨が

    さらなる屠殺を?…アガパンサス。その

   去ったんだ

なぜ?…しずかに微動、ふ。を。ふれ、燃え、ふかに、して、いるのだから。わたしは

   微光。び。

    花よ。花よ

   降り、せりあがり

    花よ。花よ

   さわぎ、ゆがみあい

    花よ。花よ

   微光。び。

#06

   び。微光

   び









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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