ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -295 //とろけてしまったのだった/デンドロビュウム・ギンギアナム。…そこに//22





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





なんで?と、

   ちぢこまる

      ええ。いつだって

水葉。その

   やわらかな楕円に

      陽気ですから

部屋。7日。午後

   羞じ。褐色の

      ええ。きみだって

10時。おわったばりの「すっげぇ、」雅秀。「…え?」

   吐くっ

      花弁。その

         秀逸な寂寥

「焦ってない?」

「おれ?」

   はっ。は、

      バラ色のしずくよ

         俊敏な苦痛

「だいじょぶ?」…ちょっと、と。椿。あおむけた水葉の枕許にすわり込み、へこむ。ちょっと、マットレスが、ちょっと、さ。失笑。「どいてよ。早く。おれ、つぎ待ってんじゃん」笑った。思わず

   あんたの、さ

      捨てた

そこに、

   たとえばさ、薔薇の

      わたしは

雅秀は。そして

   棘で縛っちゃう?

      感情など

水葉さえ。謂く、

   計算?巧妙な

   滑稽。上手な

   ほんとはね、きみは

   繊細だから


   計算?巧妙な

    見て。かわっ

   滑稽。上手な

    わたし。その身代わりに

   ほんとはね、きみは

    海を。いま

   繊細だから

たぶん、わたしはもう、生きられないね?

   計算?巧妙な

   滑稽。上手な

   ほんとはね、きみは

   繊細だから


   計算?巧妙な

      綺羅めいて、…まだ

    聞いて。かわっ

     悲しむの?きみは

   滑稽。上手な

      かろうじて?からくも

    わたし。その身代わりに

     わたしが、たとえば

   ほんとはね、きみは

      すこしだけ?どう?

    潮騒。いま

     死んだら。いつか

   繊細だから

楠。7日。午後

   きっと、あしたは

      踵に

10時。その

   紅蓮の雪、が

      発汗

部屋。…あしたは、さ。高明に、「水葉さんとこ?」

「かな?まだ、来てねぇの。メール。…から、まだ分かん」…お前、と、楠。さ、「椿さんふくめ、あいつらともう切れちゃったほうが、さ。よくね?」

「どうやって?」そこに、「無理じゃん」その高明は、「だってさ、」あまりにも「おじさんなんか、」素直に真摯だった。「ようするにおれの叔父貴なわけじゃん?」切れてるよ、と。楠。もう、母親とさえ切れてるじゃん、現状、お前、その

   ささやきを

      肥沃な太陽が

つぶやきを、

   かさね、ぼくらは

      肥満したのちに

楠は

   信頼を

      肥大化し

あくまでも

   かさね、ぼくらは

      破裂

あえて口走りは「…って、」しない。「元気か?樹々」と。ふと返り見てささやく高明。その微笑に楠は、…ありがと。つぶやいた。独り語散るかに。謂く、

   悲鳴であっ。あっ

      不思議。なんか

    知っている。あなたは

     ええ。きみなら

   で、あった。悲鳴で

      おれ、さ。いま

    あなたの世界に

     すでに、もう

   悲鳴であっ。あっ

      なんもリアルじゃない

    淫している。だから

     思い出ですから

   で、あった。悲鳴で


   ひぃっ。いっ

   いひ。ひっ

   ひぃっ。いっ

   いひ。ひっ

基本、おまえ、やさしいだけが取り柄、だった、よね?

   きみは。むしろ

    生きていられる。もう

   そこで。目にも

    その資格さえも

   いたましくも

    奪われてありながら

   きみは。猶も

そんなお前が、おれ。好きだった、の、かな?

   ひぃっ。いっ

   いひ。ひっ

   ひぃっ。いっ

   いひ。ひっ


   悲鳴であっ。あっ

      噓っぽ。なんか

    知っている。あなたは

     ええ。きみなら

   で、あった。悲鳴で

      お前、さ。ぜんぶ

    あなたの世界に

     だって、最初から

   悲鳴であっ。あっ

      笑うしかない

    絶望している。だから

     死んでましたから

   で、あった。悲鳴で

樹々。16日。午後3時。呼び出しベル。ドア。めずらしく、

   眠らずに

      緊急です

眼を、樹々。

   もてあそべ。夢を、

      火急です

覚ましていた。眼を、

   けものたち

      緊迫です

樹々。2月。その日は。あるいは、まだ二度寝に落ちてはいなかった。ベル。だれ?と、思った瞬間にはもう、確信が。樹々。高明、と。だからあわてはしなかった。かつ、あまりに不用心にいきなり普通に樹々はひらいた。ドアを。そこに、「待ってた」と。いきなり高明は、…ま、ま、ま。ささやき、「待っ、」切迫。早口。顔いっぱいに。聞き取れないほどの、

   え?

      間違えてね?…文法

なに?

   え?

      間違えてね?…人生

疑問が兆す間もなく、「逃げよう。もう、

   知った。おれは

      切迫

         走れ!

無理。

   焦燥を。いま

      切実

         未来へ!

おれら」

「待って」

「もう、あいつらとはもう無理だから」言って、部屋に

   も。もっ

      ひからびてゆくのだ

入る高明の

   もう、も

      太陽光に

背後に樹々は

   もっ。も

      腋臭。唐突に

したがう。「なんで?」そして返り見た高明に、…ずっと、と。ジュージュはひとりだったんだよ?あんた

   ずうっと

      拡がって

         ず、ず、ず、

勝手に

   ずっと

      ほころびてゆくかに

         さび、び、び、

放置したんだよ?それ、

   いまも

      燃え拡がって

         ず、ず、ず、

あんたなんにも

   いつでも

      じわじわと

         びし、びし、びし、

思ってないの?なん

   すでに

      唐突に、やがて

         ず、ず、ず、

なんにも、と、

   ずっと

      ひたいに。わたしの

         しかっ、しかっ、しかっ

そんな。あるいはそこに撒き散らされるに違いないことばが兆しかける須臾をさえ高明は赦さなかった。…たのむ。焦燥。「いそいで。マジ、時間ないから。マジ、人眼あるから。マジ、お願い。さっさと、マジ、さ。マ、荷物まとめれるな?」樹々。その寝起きに奇蹟的に迅速だった十数分。その

   出ようよ。旅に

直後。荷物と一緒に樹々は

   ふたりの、旅に

選択の余地もなく、セルシオ。その

   薔薇。激怒を

      鬱。紅蓮

助手席に、発射。乗っていた。どこへ?ふと

   薔薇。忿怒を

      鬱。紅蓮

そう聞いたのはもう、そんな数分後にすぎない。謂く、

   選んだ。ふたたび

   ふたたびの、その

   きみを、ふたたび

   なぜ?どうしても


   選んだ。ふたたび

    きみだった。ただ

   ふたたびの、その

    きみだけだった。まだ

   きみを、ふたたび

    きみがいてくれた

   なぜ?どうしても


   選んだ。ふたたび

      たくましく、さ

    汚れだろ。ただ

     とどめようもない。いま

   ふたたびの、その

      何本くわえたよ?

    老けたんじゃね?まだ

     歓喜。そして

   きみを、ふたたび

      生きてくつよさ?タコ

    きみがいてくれた

     感謝を。不用意な

   なぜ?どうしても

燃えあがる風景に、焔はすでに、置き去りにされた。

   理解できない。なにも

   おれには、おれの

   事実が。こころも

   すべて。理解でき

…なんで、と、12日。夭子。2月。「なんで?」高明に。3時。ビラ・ローザ。午後。「タトゥー…っすか?」

「なんで?」…って、

   どどんぱっ

なんか、

   ぱぱんどっ

高明。思いあぐね、言葉を「べつに、」さがす「おれ、」その「だから」眼の前の「なんっ。…も、なん。理由とか、そういう」少年。「あこが、」

「え?」

「れ、…てた?」

   恋したんだ!

      垂れる。そっと

「じゃなくて、」

   純愛だった!

      なぜ?脇に

「だれの影響?」

   赤面!肛門に

      汗。…え?

「よくないすか?肌に、消えない傷、みたいな。しかも、あれ、アートじゃん。アーティ、アー、あ。アーチ、ス。…ティックな傷ってやつ。なんか、いい…く、ない?」夭子。ただそこに、若すぎる客のその莫迦づらを赦してだけやる。謂く、

   舌に、ふと

   わたし。その

   傷み。にぶい

   舌は、そこ


   舌に、ふと

      さらす。それら

    どれだけの?いったい

     死んで。お願い

   わたし。その

      好き勝手。わがままに

    無数にも、の

     みにくいんだから

   傷み。にぶい

      世界観、を。いわば

    ひとびと。彼等の

     無意味なんだから

   舌は、そこ

非国民かつ売国奴。あー、ティス、とっ。…て、詐欺師まがいものクソ野郎ばいた。…じゃね?

   傷みを。にじみ

   あわい、しかも

   執拗に、傷み

   たしかに、猶も


   傷みを。にじみ

      尊重されるべき、と?それら

    いぶき。彼等の

     消えて。わたしが

   あわい、しかも

      好き勝手。わがままに

    無数にも、の

     そして唐突に

   執拗に、傷み

      世界観、を。無条件で

    あえて謂えば、人生、を

     いつもありふれた自殺衝動

   たしかに、猶も









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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