ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -292 //とろけてしまったのだった/デンドロビュウム・ギンギアナム。…そこに//19





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





29日。2月。その

   え?…まだ

      深淵に、ケツで

雨。なに、

   そこに?

      深呼吸をするそんな

と、夭子。今日のぶんの施術が終わって猶も高明は

   え?…あんた

      深刻な、莫迦

出て行こうとしない。感じない。夭子は、かならずしも身の危険など。かならずしもその気配はなく、仮りにそうなったとして、それならそれでいいと「…なに?」しよう、と。その唐突な声に高明はとがめだてる表情を夭子。そのななめ横顔に、

   見ない、きみは

嗅いだ。

   羞恥その表現の一種ですか?

赦せなかった。眼の前の

   見えない、ぼくに

地味で凡庸な顔の女さえもが自分が追い詰めていられるこの…ていうか、現状を。「わかってくださいよ。かくまってくれないっすか?おれら、ほんと、行くとこ、ないんすよ。もう、どっこもな」切実。真摯。切迫。そんなふいの表情を散らす声に、…その。ふと、夭子は連れがいることを知った。女に違いなかった。気づきの須臾に、夭子は高明を

   女づれの男はみんな

      落ちろ!

軽蔑した。…ね。

   基本、ばかっぽく見えま

      愛の泉に

と、「次の予約、あんだ。ごめん。うざいから、帰ってくれる?」失語。高明は、「悪いけど。…」やさしい声に「ごめんね?」故意に追い打ちをかける夭子に、いきなりそこで茫然とした。謂く、

   見飽きた。それら

    ばばあ。タコ

   女たち。その

    発情中?ってか

   自虐じみた

    咥えたいのタコ

   嗜虐。ただ

うつくしいものは。ある意味いたぶられるしかないのだ。その、みにくい莫迦げた賛美者どもに、

   怯えているんだ

      美。という、この

    傷。…で、しか

     ね、ね、前髪

   うつくしすぎるもの

      地獄からあまりに

    不当。しかも、なまなましいだけの

     ゆらいだね?

   その暴力的実在を

      見放された凡人

    傷。…で、しか

     ゆらら、微妙に。いま

   おののいてるんだ

莫迦だ。クソだ。断言しておく。おれはおれ以外のいわゆる他人に莫迦だ。クソだ。そんな屈辱以外には決して見出さな

   見飽きた。それら

    クッソまじタコ

   女たち。その

    うざすぎ…ってか

   自虐じみた

    消えてくれタコ

   嗜虐。ただ

てか、

   え?

さ。と、

   ん?

椿。14日。その

   鼻孔。激烈な

      くちびるに愛。愛を

電話。「お前、じゃっかん本気になったほうがいいよ」

「なんに、すか?」

「とう…す。ぉう、」と。故意にふざけた調子の発語に、

   え?

高明は逃走の

   ん?

意味を聞き取る一秒が必要だった。「逃走?」

「やばいの。マーシー」

   すでに、おれは

      ろ。ふれてみ

「おじさん」

   地の果てまでも

      ぜ。自爆しちゃう

「ほれ、激おこじゃん。彼」

   夢の果てま

      ぜ。激アツだった

「でも、おじさんにおれ、ぜんぜん迷惑かけてなくないすか?」…やさしすぎんだよ。嘆息。ふいの。椿。「おれが」

「椿さんは、」

   鼻孔。激烈な

      まぶたにも愛。愛を

「だって、穆。あいつ、おれの弟的な?…の、金?売上げ?ま。おまえらが体張った金ではあるさ。でも、穆の斡旋じゃね?それ、実際ふんだくって逃げてね?また。着服じゃね?また。それ。横領じゃね?また。それ。完璧犯罪っしょ?…が、」息。やわらかな、椿の、それ。「赦しちゃうんだよ。おれ。もう丸くなっちゃってさ。そういう時期もあんじゃね、的な」

「感謝してます。実際。おれ、椿さん」

   失踪し、しかも

      青い光が

         全能であった

「なんか言ってる?穆」

「さん、は、むしろ、なんか、すっげぇやさしく」

   せつなささえ超え

      放たれて

         わたしは

「あれ、連絡行ってね?…か。あいつ、もういいよって。べつにいいよって。やさしいからさ。やつも」

「まじ?」

   加速に加速を

      すべては。…宇宙の

         完成されていた

「が、マーシーさ」

「おじさん?」

   かさね、猶もまだ

      おれ色に染まるべ

         わたしは

「俺以外に、さ。いや、おれもお前、取っつつかまえろって詰められまくって、それ、のらくらかわしてるだけじゃん。…したら、さ。なんか、さ。やっ。予想ついてたけど。でも、奴、雇った。本職」

   え?

「って、なに?」

   ん?

「決まってんじゃん。ヒット・マン。ゴルゴじゃん。デュークじゃん。しかも東郷じゃん」笑う、椿。その声に、高明はただ容赦もない親密さを圧倒的に、感じた。距離の欠落した、無防備な。謂く、

   恐怖?むしろ

   罵倒。わたしは

   捕えてみろ、と

   きみには、おれを


   見かけることさえ

   できなかった。いちども

   見返すことさえ

   予測するさえ

限界であった。わたしは、だからこの世界そのものの、

   恐怖?むしろ

      取り囲み、壁

    どんどん、ど

     おれは、さ。結局

   罵倒。わたしは

      なつかしい壁が

    加速した果て

     やさしさ。この

   捕えてみろ、と

      放った。絶叫を

    ぼくは、むしろ

     やさしさのせいで

   きみには、おれを

終焉。そして破滅であった。わたしは、だからこの世界そのものの、

   見かけることさえ

      終わりだよ、と

    どんどん、ど

     屠殺されてゆく

   できなかった。いちども

      安堵の壁が

    もう誰の影すら

     冷酷であれと?この

   見返すことさえ

      放った。悲鳴を

    見出せず、むしろ

     やさしいおれに?

   予測するさえ

12日。その

   流れだせ

      歓喜だよ

樹々は、

   涙よ。いま

      至福だよ

2月。声。雍也。「見つかりそう?」ホテルから出てきた樹々。うしろにまたがる樹々を、雍也は背にも感じながら「って」と、「なに?」樹々。そこに思わず笑うしかない。かならずしも、雍也がやさしいという以外、取り立てて何にも惹かれなかった「聞いた。」そこで。「穆さんから」

   綺羅めきに

      ええ。豚が

「穆?」

   死んだ。きみは

      夢に、大空の

「彼氏?」…ああ、と、その声。雍也は、ごましを。そう思う。いま、ジュージュはなにかをごまかす、と。「いないよ」

   綺羅めきに

      脱糞を見て

「噓」

   窒息を。きみは

      泣き叫んだのです

「てか、いま、いなんじゃん」…いいんだけどな。雍也。「おれ、だったら、立候補しても」樹々がふと、自分が須臾の沈黙に落ちた知りかけたときには雍也は、

   忘れた。もう

      行こうよ

         焦がれても、いいよ

バイクを

   すべてを

      未来。その果てへ

         あ。焦がれても、い

出していた。樹々はひらけた厖大な可能性の、そのひらけた事実の存在に、ホテルで

   あっ

      …え?

シャワーをあびながら

   あっ

      …は?

気づいた。謂く、

   手を。ほら

   にぎれば?きみは

   指を。ほら

   ふるわせながら


   手を。ほら

    飛沫。が、ひっ

   にぎれば?きみは

    散り、散るままに

   指を。ほら

    飛沫。に、ひっ

   ふるわせながら

わたしの両手は未来をつかみとるため、に。…あるのです。知ってた?

   手を。ほら

      いいんだ。いま

    這う。滲み、はじけ

     乾く。わたしが

   にぎれば?きみは

      踏み出せば。怖い

    綺羅。飛沫。ひっ

     茫然と。…やばいよ

   指を。ほら

      わたしが、渇く

    這う。滲み、ゆらぎ

     いいのかな?いま

   ふるわせながら

ふいの

   あーっ。あっ

      え?…は?

興奮。

   あーっ。あっ

      ひっ、…え?

椿。いきなり激情にかられた、と、そんな。まなざし。椿。その眼に、そこ、

   凝視。その

高明は、1日。

   虹彩に宝石の

2月。呼び出された、その

   綺羅。ら。ら、

禿山。椿は、勝手に逃げて、しかも勝手に呼び出す高明の、身勝手を気づかない愚鈍な不遜をあくまでやさしく咎めない。椿は。椿だけに、椿は。むしろ、気にもしていな椿は。椿だけに、椿は。あけすけに、

   あーっ。あっ

      お前、周囲だけ

         え?…は?

失笑。ややもすれば、

   あーっ。あっ

      歪んでっぞ。時空

         ひっ、…え?

微笑。そこまで高明に求めてもいないから。椿。彼は、うわついた上機嫌の高揚を押さえがたかった。暗がり。足もとさえ。土。やわらかな。そこに、

   ええ。やがて

      崩壊音

高明。「おれ、」

   孤高のトビウオ

      潮騒が

午後6時。「発砲されんたですよ。こことそこですよ。至近距離ですよ」

「でも、生きてんじゃん?」

   裂けたぜ

      夜。猶も

         おれは、おれに

「ふざけんな。あいつ。…」

   空気が、さ

      冷酷な、その

         やがて屈辱に

「わらうしかねぇな。しかし」

   き、き、き、

      冷酷に、その

         燃え盛る薔薇を

「あれ、椿さん、流してません?」

   キレっキレじゃん?

      ふれた

         ささげるのだろうが

「銃?」

   裂けたぜ

      冴えた、その

         笑うのか?きみは

「椿さんなの?あれ」

   ケツが、さ

      大気で、

         そんなおれをさえ

「ん、…と、さ。だったら、なにさ?」椿にはあえて邪気もない。笑みには。謂く、

   死ね。死ねよ

   千回。蘇れ…だろ?

   文句ねぇだろ?

   完璧だろ?

まだ生きてたっけ?2pac

   死ね。死ねよ

      見せてよ。いつか

    ねぇな。そういや

     どこで、死にたい?

   千回。蘇れ…だろ?

      血まみれ。そして

    おれは、さ。基本

     たとえば、さ。最後

   文句ねぇだろ?

      うんこまみれの

    撃たれたこと、さ

     どんな風景を?

   完璧だろ?

生きてたっけ?まだノトーリアス・デュランデュ

   死ね。死ねよ

      喉。きみの喉に

    ねぇな。そゆヘマ

     どんな風景を?

   千回。蘇れ…だろ?

      喉。呼吸が、喉

    恥だろ。じゃん?基本

     たとえば、さ。最後

   文句ねぇだろ?

      喉。とまり、もう

    狡猾に、さ

     なにを見たい?

   完璧だろ?









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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