ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -286 //とろけてしまったのだった/デンドロビュウム・ギンギアナム。…そこに//13





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





16日。正則。1月。ふと、正則は

   やめて。いま

      さすまじいまでの

言いかけて、そして

   なにも言わ

      違和感。かかとに

言うべき自分の言葉を忘れた。なぜ?と、懐疑。それがきざしかけたふいに、「元気、…かな?」高子。眼の前の妹は、けなげなほどに可憐だった。「だれ?大親父?」

「じゃ、なくて、」そして、…敦子か。言葉。その。名前。それを、あえて正則は「あっちゃん、」飲み込んだ。「敦子ちゃん、彼女、いまも、」

「元気だよ。」笑み。あまりにも自然な笑みを、上手につくりおおせる高子に、あるいは感情の

   すべては、やがて

      と、謂う、その。絶叫

真摯を、技法の

   なじんでしまう

      声のないそれ

狡猾を、まごころの

   すべては、いまも

      記憶と、謂う、その。

不在を、またはそれらに見出す差異の不当をまでもふくませ、正則は「あいつなら、」見やった。「…もう、だって何年もまえじゃない?いま子供いるしね。言ったよね?」

「聞いた」敦子からも、と。その喉の奥にだけ、「頑張ってる」正則。「あいつなりに、お前とは、また違うやり方で、やっぱり彼女も頑張ってるよ」ささやき。正則の

   決然と

      と、その凝視

不器用な笑みに

   ひかりは射した

      やわらかな

高子は、自分の

   断定的に

      と、凝視。ぼくを

ほほ笑みを必死に添えてあげようと思った。むしろ、なぜか敦子のために。謂く、

   なぜる。あなたは

   自分の、固有の

   傷み。それをこそ

   なぜる。ときには


   なぜ、なぜ、て

    悲しみ。それが

   なぜ、る

    肉体を以て、それ

   傷み。きみ

    歩みはじめる

   なぜ、ときに

なぜだ?…な。な?な。なぜだ?…な。な?な。なぜだ?…な。

   ほほ笑んでみ、…る

      強烈な、…え?

    知ってるのだ。わたしも

     知らなくてよい。きみは

   たとえば、鏡で

      あざけりが、なぜ?

    あなたが見るべき、猶も

     わたし。この、孤立した

   その精度をたしかめ

      誰を?わたしに

    あなた固有のその風景を

     決して。絶望をなど

   やや、笑んでみ、

なぜだ?…な。な?な。なぜだ?…な。な?な。なぜだ?…な。

   なぜ、ときに

    忿怒さえ。しかも

   傷み。きみ

    肉体を以て、それ

   なぜ、る

    あくびをしている

   なぜ、なぜ、て


   なぜる。あなたは

   傷み。それこそを

   自分の、固有の

   なぜる。ときには

すっげぇ、と。「久しぶりじゃん」いきなり普通に

   は?

琉偉は

   は?

話しかけ、

   見ろ。おれは

      照らすよ。いま

30日。高明は、

   卑屈な月虹

      やさしく、きみを

晴れ。まばたく。1月。眼を、夜。細め、見た。その21時。琉偉。とっさに、その名前が思い出せなかった。忘れていたわけではなかった。思考が一瞬、凍りつていた。かならずも、

   いてっ

      圧倒的強度

         なにごとですか?

戦慄も恐怖も

   いてっ

      圧倒的零度

         ただごとですか?

なく。「壬生くんが、さ」琉偉。むしろ「すっげぇイキってるって、聞いたからさ」笑みに頬をゆらがせながら。「椿さんに」

「椿さん?」高明はいまだ、琉偉がリュックから取り出した拳銃に猶も気づかずに、事実、手本が昏かった。謂く、

   不穏でしかなかった

      いたの?そこに

    なぜだろう?あなたを

     微風。ひたすら

   笑うべき、きみ

      なにやってんの?

    なんか、感じられな

     骨を咬む、それ

   そのせせら笑い

      だれなの?むしろ

    リアルに、さ。リアルには

     もはや、わたしは

   不快でさえない

昏い影を、翳り。昏い翳りに、踏め。

   いたの?そこに

   なにやってんの?

   だれなの?むしろ

   いたの?そこに

昏い影を、翳り。昏い翳りに発育させておこう、よ。立派に、

   不在でしかなかった

      いたの?そこに

    なぜだろう?あなたに

     もはや、だれもが

   見出すべき、きみ

      まだ生きてんの?

    なんも、べつに、なんも

     色褪せた、それ

   その実在。そこに

      だれなの?むしろ

    感じないっちゅうか、さ。感情を

     血。その色も

   不可視でさえな

16日。高子。聞く。だから

   だいっ。だ、だっ

正則のささやき声を、…大丈夫?その

   だいっ。だ、だっ

ひびき。ふと、思わず高子は笑ってしまった。正則。むしろなにも、その

   見える?

      あたたかな

ひびきにも高子。その

   聞こえる?

      こころに

顔にもなにも、感情を

   さわがしいんだ

      花を。その

         驟雨

生じさせない。あるいは、

   耳の深くで

      色彩をなくした、

         の、予感?

感情があるべきことさえ、

   とおくのほうが

      花を。その

         いつ?

忘れられていた。羞じた。高子は。まるで自分が兄を軽蔑した須臾があったかに、彼。眼の前のそのひとに思われる違いない、その確信がひたすらに明晰だった。羞じ、そしてややながく、喉はまた、あけすけに

   花を

笑った。「なに?」

   花を

声。やがてこぼされた自分の声を、高子は他人のそれに似て聞く。眼を、ふと、

   ええ。わたしは

      花を。その

横に

   咬みちぎります

      情熱をなくした、

高子は

   ええ。容赦なく

      花を

ながしてしまった。違う。そう思う。こうあるべきではない。いま、わたしは。「って、」

「なに?」

「生むの?」言って、その瞬間に正則は、高子を切実にいとしいと思った。そう思い続けていた事実を、いまさらに

   そう。我々は

      吐いていた。…息を

         いまもわたしは

知った。もう、

   愛のただなかに

      すでに、もう

         かわいらしいかな?

何度目かにも。…でも、と、「わたし、ね」見つめる。ふいに返り見たまなざしの急激と俊敏が、そこに正則をまばたかせ、「べつに、なんの悩みもない。それに、だから後悔もない。…ね、」その、「なんで?」単にあどけない茫然じみた瞳孔の痴呆を、正則は無言に見守るしかない。謂く、

   仮定した。なぜ?

      ささやき。きみは

    叫んでしまえ。きみは

     ひびく。ひび

   花を。その

      わたしの耳に、もう

    わたしも?あるいは

     ひびかせ、ひびき

   色彩が褪せて

      きみの声を

    おなじ、ここで

     ひびきあいつづけて

   消え失せたその


   花。花を

    いま、この胸を

   はっ。…あ?

    引き裂き、そして

   花。花が

    滅びてしまいたい

   はっ。…あ?

与えよ。死を

   花が、

   花を、

   花に、

   花は、

破滅を、与えよ。

   仮定した。なぜ?

      吐息を。きみは

    気絶してしまえ。きみは

     ひびきあいつづけ、ひ

   花を。その

      あかるい気配の、もう

    わたしも?あるいは

     ひびかせ、ひび。き、ひび

   情熱が失せて

      そのノイズを

    ただ、このときに

     ひびく。ひび、ひ

   消え失せたその


   花。花を

    いま、この喉を

   はっ。…あ?

    断ち切り、そして

   花。花が

    滅びてしまいたい

   はっ。…あ?

与えよ。恍惚を

   花が、

   花を、

   花に、

   花は、

与えよ。なおも。にもかかわらず与え

   花が、

      やや、鬱に

    失意。…とか

     わたしは、いつでも

   花を、

      かたむく。それら

    むしろ落胆?

     きみを見ている

   花に、

      なぜ?感情が

    翳り。…なに?

     おなじくに、きみと

   花は、









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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