ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -284 //とろけてしまったのだった/デンドロビュウム・ギンギアナム。…そこに//11





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





30日。晴れ。1月。夜。その、

   いま、ほら

      ゆびさき

発砲。21時。琉偉。茫然を、または

   空間が

      激震

高明。むしろ全能感が

   目覚めた

      手のひら

圧倒的に琉偉を支配した。わからなかった。跳ね上がった銃口。手首ごと。外れたと思う。あたっていない確信もない。昏すぎた。高明が、無反応すぎた。そんな須臾が、琉偉。まばたきもない須臾。踵を返してバイクにのりかけた高明のうしろにすがたにその発砲。琉偉。構え。琉偉。下半身固定。…銃、と。両手につかんだものを…銃、と。目視するまえにはそう…銃、と。気づいていた事実を、高明はのちにいぶかった。迷いはなかった。迷いはないと知る須臾もなかった。すでに

   強奪!

琉偉は高明に

   簒奪!

おそわれていた。つかんだ。殴った。蹴った。羽交い絞めに、そして奪った。あおむけ。うしろ手の肱をつく。琉偉。その琉偉に、高明は銃を探した。なかった。思い出す。奪っていた。すでに。銃口。掌に包まれたそれ。熱い。火傷したに違いない。忿怒。そこに、またふたたびの。蹴った。琉偉の側頭を。入った。完璧に。ひっくり

   一発退場?

      俊敏な

返って、なぜか

   レッド?

      深夜さ

琉偉。彼がえづいた。なぜ?思ったとき、高明は銃尾で瞬間、のけぞりかえった後頭部をさらに殴った。すさまじい完成度、と。入った。完璧に。思った。

   喰らえ!

高明は。

   喰らえ!

容赦なかった。もう、琉偉。そこ、地面に顔面をじぶんで叩きつけ、…殺した、と。高明。逃げよう、

   終焉

      飛び散った

と。追われないうちに

   なんの?

      血が、と

逃げよう、と。乗りかけたバイクでの

   終焉

      見なかった

返り見の須臾、

   きみの?

      色彩をは

思った。恐怖した。絶望した。殺した。人を。無罪。正当防衛。証拠は?指紋は?高明。エンジンをいきなり吹かし、急発進。謂く、

   なんで?おまえ

   ここで。ここらで

   なに?おまえ

   やばくね?ここで


   混乱。わたしは

    ちがう。…だろ?

   暴力的なまでの

    なんかちがうだろ?

   と、しかも

    なぜ、きみはここに?

   醒めている

さすがにそれやややべぇんじゃね?…って、

   混乱。いま

      唐突に。だから

    過失。もはや

     さがした。だって感情が、さ

   暴力的なまでの

      激怒をきざす余地さえなく

    すべてすべてただ鮮明に

     ないから。だから、さ

   破壊的なまでの

      だからあまりに切実に

    過失。もはや

     ここ。ここにあるべき感情を

   激情。猶も

さすがにそれマジあり得んくね?…って、

   褪せてゆく

    なぜ、きみはここで?

   と、猶も

    なんかやばいだろ?

   破壊的なまでの

    やばい。…だろ?

   激情。わたしは


   なんで?おまえ

   ここで。ここらで

   なに?おまえ

   やばくね?ここで

ここって、

   ね?だから

      え?と、強烈に

と。16日。高子。1月。その

   わたしたちは

      え?と、覚醒感が

正則に、高子は

   繊細に

      え?と、ひろがり

笑んだ。「なに?」声。高子。たじろぐ。思わず、正則だけが、…なんでもない。笑った正則を高子は赦さなかった。「ここって、前、スパゲッティ屋さんじゃなかった?」

   そう。きみは

      感覚

「違うよ」

   そんな声。そう

      隈なくすべて、が。

「なんだっけ」秘密、と。口に出かけた言葉を高子は、

   そう。きみは

      さらけだされた

自分の耳にだけ

   そんな微笑。そう

      と、そんな

ひびかせた。正則は

   そう。きみは

      感覚

まばたく。謂く、

   ぼ。すべ、べ

   すべて。わ。ぼ

   ぼ。すべ、べ

   すべて。わ。ぼ


   逡巡?すこしも

    すべては、ぼくらに

   悔恨。まさか

    語りつくされていたから

   懊悩など。なにも

    焦土。終わった。ぼくらは

   ただ、きみを

どう?…感じ、どんな、いま。…どう?

   見た。無防備に

      充溢。すさまじく

    消え失せるがいい

     怖れを知らないものたちが

   きみは、なんども

      空疎なそれ

    記憶など。すべて

     わたし。きみ。そして

   かさね、失語を

      すさまじく花やぎ

    かき消えるがいい

     ほほ笑みから

   見た。無防備に

どう?…感じ、どんな、いま。…どう?

   ただ、きみを

    焦土。終わった。ぼくらは

   懊悩など。なにも

    語りつくされていたから

   悔恨。まさか

    すべては、ぼくらに

   逡巡?すこしも

   ぼ。すべ、べ

17日。1月。のちに、

   すべて。わ。ぼ

      更なる、あしたの

         放置

雪。基本、樹々が

   ぼ。すべ、べ

      そのさきまで

         夢。そのただなかに

管理する携帯に着信があった。未登録。迷う。高明は、

   すべて。わ。ぼ

      たぶん、きみは

         廃棄

樹々。午前10時。寝ていた。樹々。馴れれば馴れるほどに樹々の睡眠時間は伸びた。午後5時をすぎるまで樹々は起きないに違いない。迷う。高明。思案。といって、

   終わった

考えるすべはなにも

   すべてが

なかった。メール。そしてだれかから着信があった。それだけだった。高明は思わずリダイヤルした。2コール。椿。…どこ?「部屋?」そうです、と。答える前に、「出て来れる?」椿。「仕事、…おまえらの、」あかるい「夜っしょ?」ささやき。場所を

   わずかな失笑

      ひっかかないで

指定した。といって、

   棘のある

      ひっ

椿は桜木町に

   ひかりふりそそぐ

      かきむしら

かならずしも詳しくない。駅前のカフェを指定した。高明はそれに、椿が今いる場所を特定した。騒音。声。その周囲に、駅。出て、そのまま着信を入れたに違いない。なら、そこで立って椿は折り返しを待っていたのだ。すぐに…なぜ?連絡が来ると、なぜ?か、

   かゆいよ

      不可解なままに

確信して。傲慢か

   眼。その

      捨て置かれてしまう

愚鈍か、高明には

   眼。表面

      感情。唐突な

そこには

   眼。その

      すがりつきたい感じ

定めがたかった。「ほれ」差し出す。カフェ。投げるように、カフェ。テーブルに、椿。携帯電話。「おまえら、」…中古?「なんか、ひとつしかないらしいじゃん」

「いらない。べつに、いま」

   料金おれ?

      荒涼とした

         なつかしいよ。もう

「って」

   料金あんた?

      守銭奴どもよ

         目にうつるものすべ

「もう」…捨て鉢になってる?そして…え?邪気もない笑みを、高明は…は?椿の顔全面に…え?見ていた。「ま、」椿。「ある意味おまえの人生、」不思議と「つんじゃってるから」高明は口答えの余地を見なかった。椿、その強引によってではなく、あまりにも狎れた上質なしたしみやすい心さやさしさの赤裸々のせいで。事実、眼の前に椿はいとおしくすら、

   拡散。すでに

      ふと一途な

そこに、

   すぎさった

      ぼくの

見えていた。その、

   季節が燃える

      感情。…たち、

高明に。「やる」

「携帯?」

「料金、払えるっしょ?」

「金は、でも」…どうせ、椿。「ピンはねしてんじゃん?お前ら」笑う椿に、高明は素直に笑い声を添わせた。別れ際、椿。出入り口にふと立ち止まって返り見、「おまえの、

   憐れみを?

      こころとは

さ」その笑みは、ことさらに「かあちゃん、

   きみに

      かかとの奧に

あれ、」心地いい。「いるぞ。

   共感を?

      うずくまったもの

男」

「男?」

「知らない?いなくて、お前いなくて餓えてんじゃん?できなくて」そこに椿は

   あっ。え?

      家畜ですから

         無害な口臭に

あまりに自然で、

   あっ。あっ。あっ

      びっくりするほど

         染まってしまえ

自然なただの

   あっ。え?

      凶暴なんです

         無害な唾に

業務連絡じみ、さらさない。なにも。侮蔑も、下卑も、わずかにも。高明。彼は、いまだなんの考えもまとまらず、と、だからまるであしたは雨かも。単にそうささやかれたかに。謂く、

   残像だ。もはや

   すべては、ぼくに

   残響だ。きみは

   そのすべて、いま


   残像だ。もはや

      ちがう。なにも

    なかった。須臾にも

     いま、唐突に

   すべては、ぼくに

      い、ない。うしなわれて、は。まだ

    きみを、その

     微笑。翳る、その

   残響だ。きみは

      迎えるだろう。ぼくを

    顔を思い出すこ

     気配を、ぼくは

   そのすべて、いま

だろう。…いつ?だろう、ぼくたちが、まさにぼくたちは幸福なのだと思えるときは、

   残像だ。もはや

      ちがう。なにも

    なかった。須臾にも

     いま、唐突に

   すべては、ぼくに

      い、ない。うばわれて、は。まだ

    きみを、その

     微笑。翳る、そのんきに、クソ

   残響だ。きみは

      求めるだろう。ぼくを

    名をつぶやきか

     ちちくりあってんの?クソ

   そのすべて、いま










Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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