ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -276 //とろけてしまったのだった/デンドロビュウム・ギンギアナム。…そこに//03





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





1日。しかも

   こころって

      聞け

雨。楠。

   ゆう、うっ

      ノイズを

11時。

   かたちないもの

      雨

伏せた。午前。

   かきあ。あっ

      ささやかな

伏せた。眼を。

   あつめ、ぼくらは

      ひびきを、きみは

12月。笑った。

   やがて唐突に

      虚構せよ

椿。その

   おとなになっ

      轟音と

伏し目。その

   なっ。った。

      聞け

楠。椿はじぶんが、

   んね?

      ノイ

笑ってしまったふとした事実の意味を取り遁し、

   消え去るがいい

すでに消えたみじかい

   消え去る、の、なら

笑い声を

   うしなわれるがいい

放置してしまった意味を

   うしなわれ、る、なら

取り遁し、すでに消えたみじかい笑い声を放置してしまった意味を取り遁し、すでに

   陥穽のむれに

      逆説。としての

         精密であれ

消えたみじかい笑い

   わきに、かろうじて

      矛盾。としての

         精緻であれ

声を放置した。記憶。由比が浜。笑い声の。いつもの、記憶。カフェ・レストラン。楠は、2階。椿の唐突な笑い声にようやく、

   わたしたちは

      の。腐っ

したしげな上目を

   ほほ笑んでいられる

      た、雨が。そ

むけた。笑んだ。「お前、心配じゃね?」むしろ

   なぜ?わた

      友情。稀薄な

         とはいえ、わたしにも

椿がそうささやく。あるいは、楠の落ちた不用意な沈黙を埋め尽くしてやるために。「ダチじゃん?

   わたし。は、きみが

      それを貴ぶ

         あったかね?

あいつ。

   彼をまさに

      これらあたらしき

         いちどだって

結構」

   案じててほしい、と?

      生態を

         あつっくるしい、気持ち

「おれ、」と、めずらしく椿の声をさえぎって、「他人じゃないすか。あいつ的には、

   知った。わたしは

      やべっ

おれ。俺的にも、

   見捨てられたと

      その角度や

最終的に、

   いじけていながら

      マジ若干だけ

って、違います?」…なんか、と、吹いた。そこに

   猶も、かたくなに

      いけすぎ。やっ

椿は。「難しいなお前の

   ぶっ

      おちょくるわたしは

         堕落だよ

日本語。もっと

   ぶっ、と…ね?

      好きですか?

         崩壊だよ

莫迦でもわかるように

   ぶっ

      じゃれつくわたしは

         すさんでんじゃね?

言える?」笑わない。「…わかる?」楠は。むしろただ翳りを濃くし、「なれないっすよ。

   みは、ひとりや

      冴えている

おれは。あい、

   やあわい日射

      頭脳は。わたしに

あいつみたいには。…ん、

   しにひと

      知っている

む。

   り傷ついた、そ

      いつか、我々は

無理。なれない。なんか、

   んな犠

      おとなにならなければ

おれ、基本

   牲者の顔をさら

      ならないのだ、と

チキンじゃないっすか?」その後頭部を、

   莫迦ちん

椿は

   ちん莫迦

はたいて笑った。もう、なんどめにも声を立てて、雨。楠。いっさい、もはや椿にあらがわない。謂く、

   冷酷で、たとえば

      雨が、わたしの

    きっと、わたしは

     いけてね?あんた。やや

   あなた。いま

      つまさきを、かつて

    と、ぼくは

     暴力衝動。かつ

   眼の前で冷酷な

      ものの見事にぬらしたものだ

    きっと、と、わた

     かくせない純情

   あなたのように


   冷酷でいられたら

   冷淡でいられたら

   冷静でしかも

   非情であれたら

あるいはわたしは、辱められていたのだ。決定的に、すでに。

   冷酷でいられたら

    やさしさって、さ

   冷淡でいられたら

    たぶん唐突な

   冷静でしかも

    奇蹟って、思うよ

   非情であれたら

あるいはわたしは、破壊されていたのだ。決定的に、すでに。

   冷酷でいられたら

   冷淡でいられたら

   冷静でしかも

   非情であれたら


   きっと、わたしは

      雨よ、わたしを

    眼の前、ただ

     やばいんじゃね?あんた。やや

   笑えるのだろう

      ケツの毛までも

    冷酷で、冷酷な

     瀟洒な挙動。かつ

   笑顔。あなたの

      ぬらせなかった雨よ

    この、眼の前の

     かくせない機敏

   その前でさえも

クリスマス。不穏だった。楠。メール、そして、…どこ?ビーチ。マジ?クリスマス。不穏だった。楠。焦燥。怒りにも近く、もう、楠。肉体が崩壊しまいそうな実感に、樹々。飛ばした自転車から飛び降りて、楠は横転。派手な。自転車は、楠は。あやうくころびかけながら駆け寄り、樹々。…ジュジュー、と。つぶやき。じぶんの声を、楠。聞いた。みごとで、しかもこころもとない笑みだった。由比が浜。海を背に、樹々は。まるで悪いことをしてしかも恥じないおさないこどもじみ、…不遜と、はかなさ。ささやいた。楠に、…来ちゃった。と。「駄目?」樹々は。「…いいよね?」

「なんで?」

「イブじゃん」と、…だから。思わず、楠はアスファルトに膝をつき、顔を覆った。叫び声をあげて、泣きそうだったから。樹々はその、下腹部さきにふるえる頭部を放置して、見つめた。謂く、

   赦してあげる。…よ

   きみは。きっと

   赦してあげた、…よ

   わたしは、もう

好き。やっぱ、きみが。それだけだった。…ね、

   はじめよう、よ

      感じていますか?きみは

    悩まないで。もう

     すきなんだ。だから

   もういちど。ほら

      きみも、その胸

    はずかしがらないで。もう

     キスしよう。いっぱい

   軌跡を、ぼくらは

      高鳴りを。わたしも

    くるしまないで。もう

     すきなんだ。だから

   はじめよう、よ

好きだった。やっぱ、きみが。それだけ。…ね、

   赦してあげた、…よ

   わたしは、もう

   赦してあげる。…よ

   きみは。きっと

香月。咬んだ。舌を、

   あっ、と

      あたたかな

母親。その

   声をあげる

      日射し。きみの

柴田蓉子。返り見た

   須臾もなく

      頬にも、…ほら

そこで。あやういななめの

   えっ、と

      乱反射

後頭部。そして髪。光沢。すこやかな、やがてたしかなやつれ。毛先に、蓉子。なぜ?咬んだ自分が、じぶんのその衝動をもてあましていた。傷み。それより

   すこし、だけ?

      クソ。莫迦

恐怖。みずからが

   すこし、わたしは

      死なねぇよ

もう、おのずから

   かなしかったかな?

      浅ぇから

終わっていく、

   すこし、だけ?

      ちょっとだけ。…じゃん?

と、香月。

   すこし、わたしは

      おおげさに、さ

2日。

   病ん

      おびえてんなタコ

1月。叫ばない。蓉子。2004年。取り乱さない。病室。あえて、蓉子。取り乱しはしな呼んだ。看護婦。ボタンに、蓉子。…どうしましたか?その声。赤裸々なその無能の表現にさえ

   見てろよ

      我々はすでに

         精神は、死を。あくな

あわてない。

   カメラあんじゃん

      見捨てられていた

         しかも肉体は

蓉子。冷淡なまでに

   見てろよ

      孤児さ。宇宙の

         通常稼働、を。あくなき

つよく、無理やりそこに香月の上体を前のめりにさせ、腕に、胸に、重力。もはや視野を外れた白目。娘の、茫然の白目、…と、そんな印象を蓉子に与えたひらききった

   林檎が

瞳孔。

   へばりつく

触感。血の。指。娘。その

   林檎に

口蓋に指を

   虫たちが

突っ込み、…助けて、と。香月。助けて、と。無言に、

   林檎が

蓉子はその

   果汁を

背中を叩き続けた。それに

   たすけて

      怖いよ

如何なる効用があるか、

   生きたい。わたし

      傷いよ

蓉子は

   たすけて

      なにも見え

知らない。謂く、

   存在。安堵、と

   そう名づけるしか

   そうであるしか

   それ以外では


   ありえ?安堵、と

    腕が、…に、圧倒的な

   そう名、な、な?

    確信があった。この

   ない。安堵、と

    腕がきみを

   そう名、な、以外では

と。だな、一過程なの。物語の感動的な再生の復活と。その魂。これは、だから

   あり得ない感情

      ゆびさき。断ち切られかけた

    きみをここに

     知っている。それは

   むしろ、現状

      ひきずり出し、舌を

    支えている限り

     浅い傷。触感

   容赦ない、我らの

      ゆびさき。すでに

    抱きしめる限り

     明白な事実。その

   実情。この時に

だから、これは魂その復活と再生の感動的な物語の一過程なのだな、と。

   ありえ?安堵、と

    死なない。きみは

   そう名、な、な?

    なぜならわたしが

   ない。安堵、と

    許さないから

   そう名、な、ここに


   存在。安堵、と

   そう名づけるしか

   そうであるしか

   それ以外では








Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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