ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -258 //曼殊沙華を。ふと/踏みかけて、そこ/かかとの先。その//11





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





綾子。6日。郁子。その

   あげつらうのか?

      感情。ただ

部屋。綾子の

   ぼくらの失敗を

      前向きな感

部屋の前に、お盆ごと朝食を置いた。病院で縫合し、それから綾子は部屋を閉ざした。ひきこもり。最悪の展開に、郁子はなにも収拾がつかなかった。いまだブカレストの夫にさえ今日の現状を報告していなかっ毒?と。毒でも?と。郁子。思う。毒でもフレンチ・トーストの中に?

   遠い。もう

      勝ったんだ!

そして自分でも

   手のとどか

      敗北を勝ち取るというその

飲んで仕舞えば?ブカレストは

   せめて、わたしは

      勝ったんだ!

遠い。ふたりしずかに腐乱してしまうのだろうか?と、反発。まだ、これからなのだ、と、焦燥。もっと、あるだろう。底は、と、失笑。ふいのもっと、深いだろう。もはや、と、自虐?さまざまに解釈できる気がした感情を感じはじめたときには、生きる。つぶやく。

   生きろ

      腐臭です

         強靭であれ

生きる。

   死ぬな

      いま

         強固であれ

生きる。やがて、

   たたかいつづけろ

      爪さきに

         強烈であれ

それ。イキルイキルとただの音節としか意味しなくなってさえ猶つぶやきつづける自分に狂気を、郁子。彼女はそこに、狂気?思うしかなかった。謂く、

   なにを?いま

      ええ。わたしは

    明確に、まだ

     語る。だれに?

   だいじょうぶ。やがて

      もはや、ただ

    なにも、我々に

     あえて、なぜ?

   なにを?いま

      かなしみをだけ

    奪われていなど

     断片的に。秘密めかして

   思い出になって


   なにを?いま

   だいじょうぶ。やがて

   なにを?いま

   だいじょうぶ。ふたり

かくしていた、ので、ある。なにを?その、そこに壁のしろいクロスのしろい毛羽立ちさえもが、

   なにを?いま

      って、負けてなんかな

    明晰に、だから

     ささやきは、だれに?

   だいじょうぶ。ふたり

      これから、じゃん?これか

    終わらない、ほら

     もう、さ。なぜ?

   なにを?いま

      あくまでも。だから、

    我々の傷みを

     溢れだそうとするのだっ、…とめどなく

   笑えるように


   なにを?いま

   だいじょうぶ。ふたり

   なにを?いま

   だいじょうぶ。そして

ほのめかしていた、ので、ある。なにを?その、そこに壁のしろいクロスのかすかな筋目たちさえもが、

   なにを?いま

      落ちた。んだ、墜ち。もう

    明瞭に、ただ

     教える。だれに?

   だいじょうぶ。そして

      底の底。底の、その底の

    容赦さえ、また

     あえて、なぜ?

   なにを?いま

      更なる深みに、も

    救いようさえも

     暗示的にかつ謎かけめかして

   失語し、やがて


   なにを?いま

   だいじょうぶ。そして

   なにを?いま

   だいじょうぶ。きみ

たくらみかけていた、ので、ある。なにを?その、そこに壁のしろいクロスのしろい質感のやわらかささえもが、

   なにを?いま

      だれよりふかく

    明白に、きみは

     ささやきさえも、だれに?

   だいじょうぶ。きみ

      傷を負った、そんなものだけが

    傷み。そのなか

     いま、なぜ?

   なにを?いま

      辿り着ける楽園って

    あさい息継ぎを

     つばさをひろげて

   無理やり笑った


   だいじょうぶ。きみ

   なにを?いま

   なにを?いま

   だいじょうぶ。やがて

5日。椿。午後20時。すで

   まだ、おれは

      を。直視せよ。きみ、ぼ

にひとりだけ腹を

   人間なのかな?

      み、ぼくの荒廃、を

満たした椿はひたすら元気だった。源氏山公園の頂きちかく、楠はいまさらに言葉を失う。破壊。肉体。椿。高明がもう、生きる意志さえなくしていた。何を見ても、椿の

   もう、…お願い

      燃え滾り

         廃人、ですか?

如何なる

   やさしい雨に

      絶望。過剰に

         破綻、ですか?

挙動であっても、もはや楠は

   沈めてください

      溢れ返って

         だいなし、ですか?

何度目であっても言葉を失う。破壊。肉体。自分にも。交互に椿は、ふたりを破壊。肉体。傷めた。暴力はただ破壊。肉体。鮮烈だった。高明は、

   破壊。肉体

      びくびく、だよ

楠の携帯から

   破壊。肉体

      ぴくぴく、だよ

メールで椿が呼び出した。12時を過ぎても解放されなかった。椿は内臓をしか傷めつけようとしなかった。だから拳は、ひたすら

   過剰な感情

      にぶい、はかっ

         傷み、は

すこやかを

   その劣情もはや

      破壊を。おもい

         散乱、し

維持し続け、高明と

   非常時。異常に

      ぶあつい、はかっ

         孤独、は

楠をいたぶって飽きない。謂く、

   知ってる?しっ

   え?…知って

   は?…わたしは

   鳥のような自由


   知っている。きみの

    おそれないで。ただ

   傷み。その

    素直に、そこに

   にじむ、巨大な

    見出せばいいんだ

   容赦なさをも

解き放て!けものを、野に、解き放て!

   思った。きみの

      覚えてる?むかし

    見出してあるべき

     自在であれ。ただ、

   苦しみ。そこ

      あこがれたよね?自由な

    風景。その

     解き放たれてあれ

   くやしさ。または

      鳥にってそんな奴いねぇタコ

    当然を、そのまま

     羽搏きつづけよ。まだ、

   家畜感をも

解き放て!けものを、外気に、解き放て!

   知っている。きみの

    おびえないで。ただ

   絶望。その

    ありのまま。そこに

   覚醒感。不穏な

    叫びかけていてもいい、が

   褪めた感覚も


   知ってる?しっ

   え?…知って

   は?…わたしは

   鳥のような自由










Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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