ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -238 //なに?夏の/花。なに?花。たとえば/朝顔はかたむいた//17





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





って、さ。と。「ヒルズんうえで、さ。てっぺん。オナニーしたら気持ちいんじゃね?」返り向きざま言った真顔の椿を水葉は、思わずって、さ。と。「ヒルズんうえで、

   逃げ出したいんだ

さ。てっぺん。オナニーしたら

   ほんのわずかな

気持ちいんじゃね?」返り向きざま

   沈黙。きみの

言った真顔の椿を水葉は、思わずって、さ。と。「ヒルズんうえで、

   唐突な、さっき

      逃げ出したっ。いたっ、…え?

さ。てっぺん。オナニーしたら

   やわらかな気持ちが

      んの、ほ。んの、ほ。…わずかな

気持ちいんじゃね?」返り向きざま

   くずれかけたから

      沈黙から。…きみの

言った真顔の椿を水葉は、思わずって、さ。と。「ヒルズんうえで、

   さっき。だからいきなりの

      はかる。逃走を、

         やめてね

さ。てっぺん。オナニーしたら

   気持ち。やわらかな、それ

      わずかな。須臾の

         無理やりな

気持ちいんじゃね?」返り向きざま

   やわらかに、くずれか

      きみの沈黙から

         うざっ。虚言癖。う

言った真顔の椿を水葉は、思わず笑った。30日。午後11時半すぎ。謂く、

   耳の向こうに

      聞いてはいない

    不可解な感じ。若干だけ

     蜘蛛。朝、見かけた

   知ってる?あなたは

      言葉を。きみの

    ひとは逆光に昏んでさえも

     壁。を、這う蜘蛛

   ふと、雲が

      忘れかけ、わたしの忘れかけた

    生きていられる

     蜘蛛。あなたが殺した

   窓。切れ、ひかりが


   こめかみの向こうに

      見てはいない

    不穏な感じ。若干だけ

     蜘蛛。朝、見かけた

   知ってる?あなたは

      茫然を。きみの

    ひとはささやきを吐いた直後も

     壁。を、這う蜘蛛

   ふと、ひかりが

      記憶など、わたしの。記憶しない

    生きていられる

     蜘蛛。あなたが殺した

   海。落ち、わたしは

山岸沙英。27日。晴れ。日曜日。ささやく。「香月のぶんまで、」微笑。…わたし、と、決然。「しあわせになる」

「なって…」ふたり至近に顔を寄せ泣きあっていた。病室。十月に沙英は結婚式をする。それを報告した。沙英にも香月にもただどうしようもない感動が、

   あふれ

      乾いていたのだ

中身もなくしかも

   あふれかえり

      くちびる。わたし。その

赤裸々に、赦しがたく

   凝固しかけた

      あやうい端。あや

横溢していた。顔の皮膚の中が熱かった。しゃくる。そこに、沙英。しゃくる。しゃくりあげ、謂く、

   個人的個体差?

   そこ。ふくよかな

   顔。やつれは

   なにも。きみには

なみだ。が、だからその温度ごと、その、

   やがて唐突な

    勘違いしていないで。わたしが

   衰微。やせきった

    きみを、わたしこそ

   頸から、その下

    壊したのだと

   なにも。きみには

なみだ。が、だからその温度ごと、その、なみだ。が、だからこころまで洗い流す。か、の、なみだ。が、

   纏まりがない

      確信を。あなたさえ

    勘違いしていないで。わたしが

     笑んでいる。やさしく

   不用意に見えた

      自分。その存在が不幸であると

    きみを、わたしこそ

     見て。わたしも

   ほほ笑みをくれた

      不遜。やや不遜でさえある

    壊したのだ、と

     きみも。いま

   たくましくも慎重に

ジュジュー、男、できたらしいじゃん。その

   叫んでしまいたい

      いたぶる気ですか?

メール。

   すでに、わたしは

      からかう気ですか?

美々。同級生。

   愛されている、と

      さらす気ですか?

樋川美々。返そうとし、ふと

   きみの耳もとで

      いじめる気ですか?

惑う。山田

   愛の葛藤

      人生に勝利した的瞬間

         懊悩さ。…とまれ、

樹々。…だれ?どんなやつ?メール。性急な、次の。無理だよ、と。樹々。ふつうに、と、しあわせには、と、なれないよ、と。だってあんなに、

   わかりあえて、る。うっ

      覚えてる?

傷ついたじゃん、

   支えあえて、る。うっ

      小三のときさ

だっていまさら、

   助けあえて、る。うっ

      したよね?お漏らし

と、そしてその樹々はそこ。部屋。自由が丘。顔をあげた。謂く、

   動揺。微動

    なにを?きみは

   やや、鬱。かつ

    言えと?なにを

   顫動。躍動

    きみは、いま

   しかも躁


   さがした。あるいは

      知っていますか?きみは

    なにを?きみは

     だいじょうぶ。ぶすの

   返すべき言葉を

      知らずにわたしを

    言えと?なにを

     あなたも、いつか

   決め込んでいた

      知ってる?嘲笑し

    きみは、いま

     マニアに出逢うよ

   シカトを、と

世界をピンクいろに染める気ですか?

   動揺。微動

   やや、鬱。かつ

   顫動。躍動

   しかも躁

沢井綾子。寝室に、ベッド。朝。八時。立ち上がった瞬間に失神しそうになった。なぜ?謂く、

   聞こえている

    ひらけ。いま

   なにが?なにも

    叩きつけるように。その

   ひびかないままに

    窓を

   外。音響


   ひびかないままに

   外。その音響

   ひびかないままに

   外。その


   聞こえている

      床。ふみ

    予感があった

     あたたかい。奇妙に

   なにが?なにも

      ふむ。足

    窓から頸をつきだせば、そこ

     ふれたそこだけが

   見えている

      硬さ。なぜ?

    ひかりの洪水にすぎないだろう、と

     なまあたたかい

   なにが?なにも


   返り見られないうちに

   外。その映像

   返り見られないうちに

   外。その


   見えている

    ねじれ。いま

   なにが?なにも

    のけぞり返るかに。その

   返り見られないうちに

    頸を

   外。その

8月。その

   夏である

2日。知った。いまがまぎれもなく

   夏である

夏だったことを、高明。知った。その

   朝である

      死にたい

8時。20分を

   朝である

      真夏に。この

あやうくすぎかけた数分のあいだは知っていた。いまが

   夏である

まぎれもなく夏だったことを、

   夏である

高明。知っていた。朝。高子をその寝室に寝かせたまま、

   家畜のように

      夢。きみの

シャワーを浴び、

   屈辱的な

      ひだりに爪が

秋子さえまだ

   眠りを

      燃えたんだ

リビングのソファに目を覚まさない六時半。高明は家を出た。行った。海に。潰した。時間を。空。そのときには空。曇っていた。空。水葉を訪ねようと思った。まだ早すぎた。そもそも椿か、雅秀か、あるいは椿と雅秀がそろって泊まりこんでいるかも知れなかった。発覚はすでに、やがての当然と思われた。かつ、その発覚が、自分に発覚してしまうのを恐れる臆病が、

   苛酷なばかりに

      やや、右

高明には

   沈黙したその

      右腕は

あった。楠を

   踏め。夏の花を

      かたむき、やや

呼ぼうかと思った。なぜ?もてあました。なにを?潰した。時間を。海辺の道を、とりえず歩いた。と、唐突にアスファルトが色彩を変えたのを高明は

   奇蹟的な

見た。

   気配で

見上げた。空。雲が切れ、太陽がその

   色彩が

      締めてあげるよ

光暈を

   わたしのうなじを

      寝てるあいだに

散らした。実体は

   咬めばいい

      喉。きみだけの

みどり。黄変の白。かつ、白。光そのものの氾濫にすぎない。細め、目を、そして高明は踵をかえした。謂く、

   まばたくだろう

      ひらけ。目を

    やさしい、これら

     茫然。を、あまりにも

   やがて、すぐさま

      あけろ。窓を

    大気。いまぼくのみならず

     ひらけていた。宏大に、もう。そ

   瞼。わたしは

      吸い込むがいい

    やさしいのだ。あなたにさえも

     未来。を、おれの

   まばたくだろう

そのひかり、が。墜ちた、とその

   感覚。すべて

   罵倒。わたしを

   あびせ、罵声を

   憤慨を、と

ひかり、が。と、そこ。ふれた、そのひか

   ひとり笑いを?

      ひらけ。口を

    やさしい、これら

     恐怖。あまりにも

   やがて、すぐさま

      声。を、あげかけ、声

    大気。いま侮辱にすぎず

     ひらけた、もう、いきなりに、そ

   口もと。わたしは

      やれ!いけ!飛び降りるが、い

    やさしいのだ。あなたにさえも

     可能性。おれの

   ひとり笑いを?








Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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