ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -226 //なに?夏の/花。なに?花。たとえば/朝顔はかたむいた//05
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
椿。…え?
狂気した!
山田…え?
叫ぶんだ。せめて
椿。28日。…え?
狂気した!
または「は?」29日。「なに?」2時。気を取りなおしてはじめた高明と、立たされて樹木に手をつかされた樹々の、落とした影だと思われるあたりを慎重に
ゆれる
触手。複雑で
避けてやりながら、
ゆれるまま
巧妙な、やや。
シャドー・ボクシングで
きみのこころも
無数の、やや
息を荒くした。楠はすでに疲れ果てた。すこし離れた樹木。その幹に身をなげた。地を抉った根が、あやうく尻を羽交い絞めにした。…どれ?
舐めろよ
ささやいた。顔をあげ、
ゆびを
樹々に、「お前の」ささやき。「好み、だれ?」
「あんたたち?」
葉と葉々が
失語。たぶん
「どれ?」
「椿以外、基本、餓鬼じゃね?」
ノイズ。頭上に
青虫たちは
「餓鬼好きじゃね?基本」そして「餓鬼じゃん。お前も、」樹々。髪を樹々。彼女は樹々。髪を掻きあげた。いいかげん帰ってシャワーに洗い流したかった。特に髪を。いまだ砂さえ付着している、そんな気がし、意図も意味もなく、楠。彼は自分の眼が剥かれたのを
無垢だ
ただ、
すべてが
不穏に思った。謂く、
あばかれるんだ。ぼくたちは
赤裸々に、やがて
咬んだ。爪が
その砂をさえ
あばかれるんだ。ぼくたちは
犯罪者。やがて
歯茎に沁みた
その傷みさえ
無垢な翳りに、無垢な恐怖が、おそれとともに、むくんで無垢に、
あばかれるんだ。ぼくたちは
唐突に、ぼくらは
汗。もしくは
赦されている、と
赤裸々に、やがて
善意を、あえて
誰の?その。それ、体液
そんな気が。気が、
爪が咬んだ
とりもどすから
近くに。肛門の
なった。泣きそうに、なっ
砂をさえ
あばかれるんだ。ぼくたちは
ひそめていよう、よ
雨。もしくは
重いのだ。お、なぜ?眼球が
犯罪者。やがて
笑い声を、さえ。を、も
おれの?体液
涙をあつくそのあつい涙を
歯茎に沁みた
いま、ぼくは
ふとももに
に。ふくんでいたか、に
傷みさえ
夭子。針を入れようとし、しかも
血まみれさ
夭子。ふたたび
すでに、
笑ってしまう。…なに?「どしたん?今日、」すべた、と。思った。夭子はその
すべ、す
べた。たっ
女に、たぶんまだほぼ抱かれ馴れてさえいない莫迦女のしったかぶり。その失敗の他人には残酷きわまりない莫迦。…おかしくない?そう明らかに棘のある横眼の高明に、「あんた、」と。あえて「殺されるよ」
血まみれさ
微笑。夭子は
すでに、
つぶやいた。「おれ?」
「あんた、
わたしはしかも
祈ってる。あしたの
莫迦だから、女に
微笑。残酷な
あかるい日射し、を
殺されんじゃん?」ふと、高明は身を逸らしかけた。夭子がかならずしも、何の微動も見せてはいなかったその須臾に。そして「莫迦には、」夭子。「…さ、莫迦しかよってこないじゃん」
「じゃ、あいつ」
ゆびさきに
華麗なまでに
一瞬であった
「だれ?」
「琉偉の兄貴」
くすぐったいような
もはや
透明かつ誠実な
「だれ?」
「あんたの彼氏」
なに?感触
嘲笑を、あざやかな
一瞬であった
「原口くん?」
「ロリなの?しかも」と、夭子。ふいにその喉。声を立てて笑い、…ね。夭子。云った。「針、さ」ささやき。だから「いま、」やわらかな「あんたの、」ささやき。「眼に、さ。ぶっさしっちゃってあげよっか?やっ…」夭子。「さ。…しく」謂く、
嘲笑を。ただ
あざやかなきみに
まなざしに。ぼくが
あざやかなきみに
ぶたやろうども。クソまみれのぶたやろうども
その夜にきみも
なすりったのだろう、か
ただこんなにも
いま、わたしの息。いま
さぐっただろうか?
言い訳を、ふたり
みじめったら、ら、らしい
くさくない?でも
落胆をなんとか
明けてさえ、夜が
愛と名づけたその特権的行為
なまぬるくね?しかも
ごまかすすべを
ぶたまん・ども。クソまみれのぶたまん・ども
嘲笑を。ただ
あざやかなぼくに
まなざしに。きみが
あざやかなぼくに
立ち止まって、ふいに高明が云った。…おれ、さ。「なに?」
「逃げるわ」
「にげ、」と、樹々が喉に繰り返しかけ、「なんで?」
で、
で、
で、
「お前は?」その「どうすんの?」樹々。3時すぎ。もう、樹々も高明も源氏山公園には飽きていた。すでに飽和。山頂に飽和。さしかかり飽和。息をそっとつきながら、ふと「もう、」返り見れば樹木。「いんじゃね?」
自由さ
「あいつらは?」
ぼくらは
「勝手にやんじゃね?」そして、「…っしょ?」高明はいきなり踵を返した。すご、と。樹々は思う。そのどうしようもなくいい加減で不愉快な自分勝手さに迷いない感じ、なんか、
純度ひゃくパーの
やめて。風たち
すごっ。そして
クッソちん・クソ
荒れないで
笑ってしまった。声を立て、背後。しだいにとおくなる笑い声の意味を高明。気づかない。彼は、あるいはすでに高明。笑い声に失い、興味を、そして樹々。もうすこし、せっかくだから山頂にまでのぼって、ひとやすみ。それからいきなりばっくれてしまえ、と。そんな企みをくわだててひとり、
朝日よ。いま
たのしむ。樹々は
せめて、いま
明けが空に走るころ、茫然のままに琉偉にかつがれ椿の車に載せられた。椿が雅秀名義の自分のマンションに寝かせた。楠もつきあった。眠り、醒めた午後3時。すでに不在だった椿を放置し、楠は樹々と遅すぎる朝食をマックで取った。一睡に、
廃人ですか?
蚊。蚊。蚊が!
疲れがとれたかの
砂塵です。ええ
蚊。蚊。蚊が!
樹々は、無防備に笑みをたやさない。謂く、
隠した。…気づいた?
笑み。微光、に
ふれ、それら
目覚めた、そこに
ありがとう。やさしさを。せいいっぱいの、きみに、やさしさを、だから
きみがいたから
た、よね?きれいすぎ、だ
笑って、やさしい
きみに、わたしは
微笑。気弱な
た、よね?かわいすぎ、だ
かたむくまなざしに
あてぃがろう。やさすぃさを。せちちっぱちの、きみひ、やさすぃさを、だから
隠した。気づいた?
赦せないのだ
いまさらってこと?かならずしも
過失。は、むしろわたし?
笑みを。微光に
いまでも、すこしも
憎む。とか?それか怒る。とか?
後悔は、しかしなに
ふれていた、それら
あなたをも。わたしは
怖い。とか?べつに、かならずし
も。すこし、も。いま、も
目覚めた、そこに
0コメント