ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -224 //なに?夏の/花。なに?花。たとえば/朝顔はかたむいた//03
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
原宿、明治通りを千駄ヶ谷に、そして
不可解なまでに
陥穽のような
DIESELの手前を折れて
閑静。やや
唐突な
下ってゆけばそこに、
稀薄なあたり
陥没じみた
ビラ・ローザという如何にも古い建物がある。その三階に、八木夭子の店があった。いつ行っても他の客とかち合わなかった。完全予約制だからと夭子は云った。言い訳かも知れなかった。または、事実かも。とまれあるいはパパか、副業かがあるに違なく、勝手にそう高明は
だって、あんたも
解釈していた。29日、
女だろ?所詮
午前。もうその7月、見慣れた雨のなか店に行った。助手などいない。夭子はひとりでシャンパンを開けていた。ふつうの、ストレートのロング・グラスの氷にながしこみ、まるでサワーかなにかのように。座ったら、
ほら。見て
あやうい至近に
と。夭子は
金が、やさしい
故意の、笑み。きみを
云った。水がわり、すくなくとも
渦まきを
なじってあげるため
ソフト・ドリンクがわりには常に、夭子は軽いアルコール飲料を口にした。笑っていてさえつまらなそうな、およそ昂揚の須臾がある可能性を感じさせない眼に、そこにやさしく稀薄に笑んだ。「なに?今日は」
もはや、わたしは
穢い肌。肌を
かわいい?
「なに?」
わたしを極彩色に
見ないでください
フィギア
「銘柄。…その」
埋没させたい
犯罪の。の、子です
かわ
「ラベル。これ、読んだら?」高明は「自分で」笑った。夭子。彼女がわずかにでも酔ったところを高明は
だって、あんたも
見たことがない。白目の
女のくせに。所詮
充血さえいちども感じられなず、そこに、だから内臓の疾患をふと、思いつかせた。そうでなければつじつまがあわなくさえ、高明。彼には思われていた。「今日も、
挑発?…を、
聞いたのだ。ふと
お姉さんに針、
なぜ?ふと
こころを、わたしは
刺されに
嘲弄?…を、
わたしの。ふと
来たの?」
刺して
まばゆいばかりに
くださいな
「予約してますよね?琉偉が」
ぼくの舌をも。さ、
日射しが
いたみを
「いい奴だよね。あいつ。てか、あんた、どんだけMなん?…刺されたい?」
刺して
射せばいきなりの
強烈な
「病んでます?…怖いからやめてくださいね。勝手に眼の前で鬱入るの」
玉まで刺して、ぼ
光合成。びゅっ。いきな
玉。ぼくの
「脱いで、」と。そして高明はふと、ためらって、2秒。やがて肌をさらした。肩に、そのゆびをふれながら夭子は思わず笑ってしまう。謂く、
肉体。やわらかな
筋肉。いまだ
しなかではない
匂い。やや
ミルク系。不用意な
臭気。なにか
ざわつくくさみ
匂い。複雑な
汗を。ほら、ケツの孔にも夢見るかにもの典雅な汗。…をっ
匂いを。きみの
知らないよ。って。わたし
足りてない。智慧が
壊れてしまうから…ね、
香気を。臭気を
あんたに、さ。なにも
知らない。それをまだっていうそんな若干ざんねん窮まりない感じの
きみ。は、たぶん
鼻孔が。そっと
ないから。な、ね?興味が、さ。基本
莫迦。穢れなきタコ
あやういのだから。…ね、
嗅ぎ出しさえも
その夜、
え?
だ、だ、だ、
着信が鳴った。知らない
え?
だ、だれ?だ、
電話番号だった。と言って、高明が覚えている番号などひとつもなかった。要するに未登録の、思った。樹々。山田樹々かと。思わず舌打ちしそうになり、沈黙。部屋の中、孤立。出た。高明は、電話。…だれ?と。「だれ?」
おれは
だれ?ぼくを
なが。なが、く
息づかい、その、
きみの耳もとで
だれ?呼んだのは
ノイズぃい、に
あまりに近づけられすぎたために、
息をする
だれ?しかも
なが。なが、く
割れたノイズにすぎない
けもの
だれ?突然の
ノイズぃい、な
それ。…ね?「変態さんですか?」女声。あきらかに、女の。高明は、息。思わず声を立てて「だれ?」笑った。「暇なの?」一方的に、高明がむしろその息遣いをただ、からかい言葉になぶりつづけ、息。だからその
だ、だ、だ、
え?
息。女の。息。感じた。
だ、だ、だ、
え?
孤立を。高明。もはや、息遣う女は高明。その存在をなど考慮に入れてさえいなのだった。あきらかすぎる無視。それがあやうく高明に屈辱感を与えかけたとき、…ね?と、声。女。女声。あきらかに、女の。高明は、「だれ?」
「壬生くん?」
「だれ?お前、」
ぱ
感じて、る。る
かすれ
「壬生くん、だよ、ね?」
「だから、お前」
ぱ
きみの体温を
こすれ
「か?」
「は?」
ぱ
思わず、ぼくは
ざらっ、と
「元気、」
「なに?」
ぺ
感じて、る。る
かすれ
「なって。か、」
「なにいってんの、おま」
ぱ
きみの湿度を
こす
「って、…か、」
「おまえ、」と。いきなり通話が「…莫迦?」切れた。思わず憤ってリダイヤルした。後悔した。すぐに。しかも出なかった。女はその
不在です。わたっ
夕方、あるいは
圏外です。わたっ
幸福じみた唐突な感情の唐突の幸福はすべてだいなしにされた。…沢井。と、そう、高明は思い出した。声。沢井綾子。クラスでだより地味な、病み。だれよりも病んだ眼で病み。高明を凝視し、だれよりも病み。あかるく素直に話しか病み。ける、そんな
だって、だってね
やめてください
女。薬物を?
たのしいんだから
きみの涎れが
高明は
笑えばいいって
影を濡らして
疑った。そうであるはずが
そう、思うん
捻じ曲げました
なかった。ただ、いつでも体内が自分の求めるものだけを差し込まれるものとはかぎらない。そうなればそうなるしかない。山田樹々。彼女が望んだだろうか?いちどであっても、源氏山公園。夜「ジュジューは、」
うつろに。または
夜。「なんか、」樹々。「疲れちゃったよ」ナンパから連れまわされた山田樹々は「ジュジューはいま、」
鮮明なうつろに
夜。「けっこう」夜。「やばいよ」樹々。椿と、楠、高明に廻された。椿の命令。あるいは思い付き。忠実な、琉偉は見張りが下僕たち。忠実な、その役目だっ実行。下僕たちの。山田樹々。彼女はそこにむしろ他人事のように廻される肉体を
女。その
光沢。にぶく
見つめていた。ひどく
肉体。汗
羽虫。ふと
醒め、
それは、だ
耳のちかくを
女。ひどく
だれの?だ、
かすめ、かす
興奮し、痛みさえ
肉体自身の?
かすめ飛び
女。感じられずに、
他者の?
こんな暗がりにも
女。悲惨。
汗。その
な。イノチ、生きてる
女。の、
肉体。女
は?こんな夜にも
悲惨。土の上、または樹木に手をつかされ、…やめて。つぶやく。樹々。「樹々、ね?樹々が、」茫然と。樹々。そして「ね?」樹々。あるいは「ジュジュー、ね?壊れちゃう」それでもせめて逃げようと?「ジュージュ、は、ね?
暴力、だよ。これ
破壊
無理。もう、」
暴力、だよ。これ
破壊
あらがおうと?「なんか」
暴力、だよ。これ
破壊
その「もう、」と。樹々。「無理。
暴力、だよ。これ
破壊
いま、」無理やり羽交い絞めの椿に背を押し付けた。尻と後頭部ごと、「ね?やめて」樹々。そのまなざしが「やめたげようよ。樹々」見開かれたまま「ジュジュー、
ふたりはいつも
破壊
やさしい風、が
もう、」…だれ?
いつもふたりで
破壊
やや、やや、
と「壊れるよ」
ふたりはいつも
破壊
うるんだ風、が
仰向けのまま、いま「ジュジュー、」体内を乱す自分の顔を確認していると、楠は「壊れそうだよ」まさか。その「ジュジュー、なんかいま、」瞳孔さえひらききっているのに。そして「ジュージュ、」むしろ「きたなくない?」椿に
醒めている
きみを、見ていた
すがるようにして、身を
わたしは、むしろ
決して、わたしを
よじり「ジュジュー、」叫ぶ。
醒めて、わたしを
きみを。救わなかった
樹々が「きたなすぎて、もう」その
感じている
きみをも、あなたは
唇を「やばすぎじゃない?…樹々」椿。そして彼は笑いながら
肉体。肉体を
咆哮であった
がるっ、って。さ
ふさいだ。だから
月のひかりが
しずまりかえった
吼えてごらんよ
その唇を、
肉体を、肉体
絶叫であった
どぅるっ、って。さ
樹々。彼女からは、あれから執拗にメールがあった。逢いたい。
あっ。あ、あ、
やめて。わたしの
会って
あっ。あ、あ、
耳、咬まめ、めて
話したいと。たとえそれが樹々が仕掛けた陥穽であったとして、ならばそれでもいいとさえ高明は思った。好き放題にされ、足もとに樹々はただ汚らしく思えた。よくこんな女を抱いたものだと、高明。彼はむしろ楠と椿とにだけ、そう
おれの罪が
汚濁、さ
引き攣り
思っていた。樹々は
おれの足もとに
犯罪、さ
惹き付け
すでに
ふりそそぐから
汚名、さ
引き攣けて
われに返っていた。もう、椿が押さえつけた茫然と唐突な発作はなかった。…やっば。やっちゃった。やっば。やっちゃった。そう、素直なあかるさではしゃいだ。樹々。それが、
我々は皆
狂気。それは
高明には
狂気し、猶も
知性。その双子
気がふれて思えた。沢井、
え?
綾子。あるいは、彼女も体内に?なに?飲まされた?たとえば、錠剤かなにか。ふと、
ぢぴゅっと?
苦痛をさえ
連絡網の
体液
変容させよ
プリントを
ぢぴゅっと?
快楽に、いま
高明は探した。家電話が沢井の家にはついていた。かけた。母親らしい女の声が、
え?
沢井の苗字をつげた。「綾子さん、
いないで
むしろわたしは
います?」と、
お願い
蔦の葉。無垢な
喉がつぶやくまえに高明は電話を切っていた。履歴がのこる?と。高明。ふと自分を案じ、綾子の声を、高明はそこに放置した。謂く、
怖いんだ。ぼくは
暴力が。まるで
それはただ、いま
容赦のない波
牙。ばっ。ばっ
穢れてる、よ、ね
暴力に対処する唯一のすべは
ふ、気がふ、ふ。れたかに
波。いっ。いいっ
みんな、すべて。もう
誰より、より強烈な、より。誰より、より
爪で。わたしは
牙。ばっ。ばっ
ことごとく、穢れ
知れ。暴力であることだ、と
前歯を掻いた
波。いっ。いいっ
怖いんだ。ぼくは
きみさえも。まるで
それはただ、いま
躊躇のない牙
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