ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -219 //紫陽花。…の、だから/そのむら。ら、さきの/花はふみにじられるべきだと、そう//13
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
6月。
え?
生きていたの?
3日。
まだ?
わたしは、もう
これみよがしに
え?
腐っていました
晴れきった朝。麻布台の朋子に様子を聞いた。昨日ひだり半身を痙攣させたと云っていたから。十時。三度電話して出なかった。四度目は朋子の方から入れ違いにかかってきた。云った。「やばい」
閃光よ!
「うそ」
青春の!
「もう、やばい」
「ほんと?…」聞いた。秀則は今朝、車椅子に朝食を取っているときに、いきなりのけぞりかえって失神した、と。全身に間歇的な引き攣けが見られた。救急車を呼んだ。いま、病院にいる。それらを聞けば、もはや持病の範疇を越えて思えた。秋子には、詳細はわからない。そもそも、病状に対して判断をくだすべき知識など、如何にしてもつねに不足をさらすにすぎない。勉強した。しかし、なにもわからないにひとしかった。電話を切って茫然とする窓際の秋子に、…だいじょぶ?高明。そう気づくまもなく
あ、いま
なんですか?死とは。死
振り返り、
やさしさ、が
なんですか?生とは、生
リビング、「ありがと」秋子は「だいじょうぶ」最高の笑顔を上手につくった。「包帯?」高明は加速度的に、秋子に甘え始めた。右手の拳に傷はたえなかった。ひびくらい入っていてもおかしいくなく思えた。ひどい傷がりようだったから。食卓に
生と死。その
いつ?この
全身タールと
秋子だけすわって、
精密な定義を、まず
傷。いつ?
恥辱で、全裸
包帯を
してからこそ、
どこで?この
着飾れ。全身
替えてやった。あからんだ、その腫れと治りかけの複雑なすりむき傷に、秋子はふと息を吹きかけた。いま、あなたには、と。高明。思った。ふと、おれしかいない、と。世話好きの
いいよ
えづく?
あなたが思う存分、
我慢しなくて
えづく?
世話をやけるのは。謂く、
いいよ。もう
好きなだけ、ほら
甘えるがいい、と
ささやこうか?
その耳もとに
やさしい声は
ひびくのですか?
わたしの声は
浸蝕を。お。おおっ。を。浸蝕を。…なに?
いいよ。もう、と
愛撫に。さえ、も
好きなだけ、と
似た指先。に
甘えるがいい、と
叱咤を。さえ、も
ささやきを?
浸蝕を。お。おおっ。を。浸蝕を。…なに?
その耳もとに
いたぶるように
いいよ。きみは
まぶたを、きみは
やさしい声は
撫ぜて、そして
わたしなしでは
ひかり。ななめに
ひびいていますか?
顎を、その。ふと
生きてはいけない
翳りに。もう、ためらいもなく
わたしの声は
高子は、その秋頃まで取りつかれたように外出ばかりした。買い物。旧跡めぐり。美術・博物館めぐり。映画。演劇。カルチャー・スクール。家で高子を見ること自体、稀れに思えるほどだった。…ね?と、「タトゥー、やんね?」琉偉。その
反抗?ちげぇよ
6月24日。
かがやきてぇだけ
雨だった。至近。ひそひそ話の、押しつけるに似た眼。まなざし。その笑む
口からピアス
脱腸、です
不遜。これみよがしな
直腸すりぬけ
忿怒の、やがて
不遜を以て琉偉は
ケツからピアス
浣腸、です
高明に全身全霊の媚びをうっていた。それがいつもの琉偉の流儀だった。「タトゥー?」むしろ、楠。火曜日。昨日からの雨がうざったらしい、中学の教室で、「って、なんで?」云って笑った高明に琉偉はたたみかけた。「おれ、兄貴いるじゃん」
かがやけ
「3年の?」楠。
ぼくらの
「の、上。いま、」
さいごの
「高校?」高明。
ひびよ。よ、
「やめた。高校、いま、東京」琉偉はいつもの癖として、艶を加えた声に子供の餓鬼大将のステロタイプじみたしゃべり方をする。ひそめていてさえ声が大きい。楠はただ、それをいつでも耳障りに思う。また、下品だと。「東京でさ、タトゥーのさ、アーティストいて、さ」
「どういう関係なの?そいつと」楠。「彼女じゃん?」琉偉。首を振って強調し、そこに前のめりの声で
ははは
健康であれ
笑った。「だから?」
ひひひ
すこやかであれ
楠のその「わかんねぇ?」声に、「ばか?そいつ、ただでやってくれるゆってんじゃん。ゆっ、よくね。やりや。た、やりたくね?」…なんで、楠は、さ。琉偉。その左の足の甲を故意にふみながら、「お前、」笑い崩れて「やんねぇの。真っ白じゃね?お前。ケツの裏まで脱がしても」のけぞりかえって、大柄な琉偉の顎の近くに目線をくれた。「だから、さ。おれは、さ」琉偉。その
きらきらと
ひだり。
くらくらと
ゆれつづけるいくつかの
ゆらゆらと
背中と腕。それらざわめきの向こうに、綾子。黒板を
あ、あ、
あっ
消していた須臾に
あ、あ、
あっ
唐突に振り向いて、綾子。そのまま身を固めて仕舞った沢井綾子を
無縁をだけ、ただ
見ないで
苦笑。むしょうに
見た。見つめ合う
人影の群れは
ほら
ゆる。る。ゆ、るせない
須臾があった。見つめあっていることに気づく、その
わたしに素直に
雫。ふるえ
やる。る。や、るせない
自分勝手な須臾もあった。いきなり、踵を返した須臾さえ、
見せつけたから
見ないで
苦笑。むしょうに
あった。高明は、なにか絶望的なものを見る気がし、眼を逸らすこともなく見つめた眼のうちに、綾子のために眼を逸らしていた。謂く、
いたの?そこに
信じられないほど
普通に、きみに
日射しさえ射し
海に、さなぎを、しずめて、やろう、よ。きみは
いたの?そこ
いぶくもの、…は?なんですか?
な。なにを、きみは
ごめん。べつに、おれ
信じられないほど
くすぐるもの、…は?なんですか?
な。そこで、その
他人だから。マジほんと
普通に、きみに
いじめるもの、…は?なんですか?
な。まなざしのなかで
関係ねぇからごめん。お
日射しさえ
なぜ?きみに
唐突な失語を
普通の、え?きみに
胸さえさわぎ
海に、卵黄を、しずめて、やろう、よ。きみは
なぜ?きみに
いぶくもの、…は?なんですか?
な。しかめた。眉間に
ごめん。べつに、おれ
唐突な失語を
くすぐるもの、…は?なんですか?
な。翳りがあさく
他人だから。マジほんと
きみ。…え?きみに
いじめるもの、…は?なんですか?
な。わななきかけた。眉間に
マ。関係ないからマ。マ
さわぐ。胸さえ
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