ユキマヒチル、微光 ...for Arkhip Ivanovich Kuindzhi;流波 rūpa -210 //紫陽花。…の、だから/そのむら。ら、さきの/花はふみにじられるべきだと、そう//04
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
入った家を、敦子はただなつかしむしかなかった。高子が正則と一時期、住まわされていたころにも敦子は、暇があれば雪の下に通った。日頃住み慣れていないぶんだけ、土地の知識は豊富だった。微細にすぎない変貌さえ、道すがら飽きずに清雪に語った。清雪は
記憶を。あなたは
きみをさえ
語らなかった
あどけない笑みにただ
ぬりたくろうと
きみをさえ
葉々はなにをも
興味深い。八幡宮に参っていたからだ、と。そう秋子は帰宅の遅れを詫びた。秋子は案じたあまりに門で待っていたのだと思っていたから。高子。はじめて見かけたおさない子供を、ソファ。レース漏れのあたたかなひなた、その膝にすわらせた。敦子が「ねぇね、もう、」笑った。「そんな歳じゃ、ないの」清雪はしかし、抜け目がない。初対面の女がのぞむまま、おもすぎないようにソファにすがって膝に身をあずけ、そこに
わたしにいくつもの
媚態。やや
可能性を。その
敦子に
くれた。擬態を
うすあじの
妥当性を。その
笑みを返した。秋子がお茶を入れに敦子のうしろをすぎた。清雪をふとのぞきこみながら。云った。高子が「この子、…」敦子に。「あれでしょ。ほら、沖縄の」
「春奈さん?…ねぇねは、
違うでしょう、と
死んだから
あったこと、
ささやきかけて
もう、すでにはじめから
あったっけ?」高子は
彼女は、だって
死んでいたから
あえて、有無を頸にさえもきざさない。あるいは、その生みの子を憚ったのだった。清雪が肩越しに、ひねった頸に壁の書のほうを返り見たすきに、敦子はそっと小指をくちびるに交叉させていた。なつかしく、敦子ははっきり声を「わたしは、」たてる。「ぜんぜん、…でも、叔父さんのお子さんのほうとなら、良く逢うの。…というか、年イチだけど」
海は、いま
「雅秀さんの?」
雪を?この
「雅文おじさん。って、」不審。その「…いう人」高子の顔。それを敦子は「宮島の」そっと笑った。「そのひとの子。…の、子。清雪は。つまり、…ね?完全に、わたしがママなの」破顔。敦子。高子はただ、ほほ笑んでいてやるしかなかった。「ごめんね。なかなか来てあげられなくて」
「忙しかったんじゃない?それどころじゃ、…だから、子育てで」…たのしい。敦子は、ふいに「楽しいんだよね。なんか、
傷みにも
ふりそそぎ
もったいないくらい」
かなしみに似
幸福が。ほら
素直に
あくまでも
ふりそそぎ
夢見がちな目をそこにさらし、「大変だけど、どうしようもなく、…ね?」高子はふと、
だれに、いま
そっ。…見て
綺羅めくのだった
悔恨と贖罪の想いを同時に、
あなたはその
そっと。もっと、
わたしの背後で
敦子の唐突な
ほほ笑みを?
そっ。…見て
そとの雪たちは
幸福に思った。例外的にぶさいくだと茅乃に謂われ、瑞穂を悔しがらせていた敦子はもう20歳をこえ、そこに、三十すぎの女にあるべき大人びた艶と清楚をさらしていた。あるいは、老い。心地よいばかりだった。高子には。鼻水をたらした姿はもはや想うべくもない。まなざしが清雪を、敦子。ただいつくしんで放さなかった。13歳の敦子が、生後、施設に入れらそうになった清雪を、かたくなに自分が育てると言い張ったのはあるいは、不遜なまでの正義感の、思春期的な荒れ狂いだったに違いない。敦子は無理やり清雪を支えてきたのだろう。しかし、あのいたましい事件以降、敦子にもしも清雪がいなかったなら、彼女が普通でいられたとは思えない。想えば、敦子にもっとも必要だった時期に、雪の下に排除されたをいいことに、実質、見捨ててしまったに変わらない自分の冷淡が、高子はいまさらいたたまれない。謂く、
女。いつでも
傷めつけられるのは
なぜ?彼女たちが
女だったから
爆発だった。死者たち。も、爆
女。いつでも
じょうずに、ね?
傷めつけられるのは
笑っていよう、よ
なぜ?彼女たちが
わたしたち、だけ
女だったから
暴発だった。死者たち。も、暴
腕のなか
玩具のように
睫毛に。あなたの
知ってる?その
重さ。あるいは
わたしのために
ひかりが。やわらかな
きみの髪にも
慎重な重さ
生きていなさい
ななめに、そっと
雪は降ったにちがいないのだ
笑み。わずかな
爆風だった。死者たち。も、爆
ひかり。ふきだまれば
家禽のように
睫毛も。わたしの、
知ってる?その
重さが。ときには
ね?…わたしをだけを
か?綺羅めきまし、た。か?
髪も。やわらかな
あやうい重さ
返り見なさい
ななめに、そっと
ホモ・サピエンスの臭気を放つ
息を吐いた
暴風だった。死者たち。も、暴
その息のしたでも
じょうずな、ね?
傷めつけられるのは
幸福の傷みを
なぜ?彼女たちが
わたしたちだけ
女だったから
0コメント