アラン・ダグラス・D、裸婦 ...for Allan Douglas Davidson;流波 rūpa -120 //雨つぶに/降り落ちる/ひとつひとつに/もしも声が//02
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
雨つぶに
降り落ちる
ひとつひとつに
もしも声が
声が。それらの
それぞれに、雨に
ひとつひとつに
ひとつひとつの
雨つぶに
ななめに散る
ひとつひとつに
もしも声が
声が。それらの
散らす飛沫に
ひとつひとつに
ひとつひとつの
雨つぶに
声があれば
雨、散るさ
なにを?声は
そこに、ふと
なにを?ふと
思った。だから
ゆるいまどろみに
謂く、
雨つぶに
やめてね。やめて
あしたはもう
ナイーブすぎて
声があれば
やめておいてね
壊れただろう
雨。燃えた
雨、散るさ
お願いですから
わたしがそっと
うすいむらさき
なにを?声は
そこに、ふと
やめたよ。やめた
咬みつぶし
よろこびすぎて
なにを?ふと
やめておいたさ
壊れただろう
雨。吐いた
思った。だから
お願いですから
あしたはもう
濃いくれない
ゆるいまどろみに
花がゆれます
残らず喰えよ
燃え燃えました
いません。もう
怪物がゆれます
骨までしゃぶれ
燃え尽きました
ここに、どこにも
絶望します
残さず喰うよ
燃え燃えました
いません。なにも
口をあけました
夢に見ていた。なぜ、ぶちますか?覚えたての日本語で十二歳の少女が云った。だから肛門が吐いた。毛孔も吐いた。股ひろげろよ。そうささやいた。母に違いない棒のような細すぎて見えない畸形が。だからふいにわたしの耳孔の蔦に睡蓮がふるえた。謂く、
雨つぶに
ふるえ落ちる
ひとつひとつに
もしもまなざしが
まなざしが。それらの
それぞれに、雨に
ひとつひとつに
ひとつひとつの
雨つぶに
ななめに散る
ひとつひとつに
もしもまなざしが
まなざしが。それらの
散らす飛沫に
ひとつひとつに
ひとつひとつの
雨つぶに
まなざしがあれば
雨、散るさ
なにを?眸は
そこに、ふと
なにを?ふと
思った。だから
あさいまどろみに
謂く、
雨つぶに
やめてね。やめて
きのうはもう
あざやかすぎて
まなざしがあれば
やめておいてね
潰れただろう
雨。ちぎれた
雨、散るさ
傷いですから
わたしがそっと
焦げた黄土いろ
なにを?眸は
そこに、ふと
やめたよ。やめた
すすりあげ
こまやかすぎて
なにを?ふと
やめておいたさ
潰れただろう
雨。はじけた
思った。だから
傷いですから
きのうはもう
ゆらぐしろ
あさいまどろみに
花がさきます
いますぐ喰えよ
焼け焼けました
いません。もう
怪物をさきます
筋までしゃぶれ
焼け尽きました
ここに、どこにも
絶望します
いますぐ喰うよ
焼け焼けました
いません。なにも
口をさきました
夢に見ていた。なぜ、たたきますか?忘れかけの日本語で十二歳の少女が云った。だから肛門が悩んだ。毛孔も悩んだ。ぶちこまれてやれよ。そうささやいた。母に違いない糸のような複雑すぎて見えない畸形が。だからふいにわたしの鼻孔の翳りに百合が咲きかけた。謂く、
雨つぶに
すべり落ちる
ひとつひとつに
もしも肌が
皮膚が。それらの
それぞれに、雨に
ひとつひとつに
ひとつひとつの
雨つぶに
ななめに散る
ひとつひとつに
もしも肌が
皮膚が。それらの
散らす雨に
ひとつひとつに
ひとつひとつの
雨つぶに
肌があれば
雨、散るさ
なにを?肌は
そこに、ふと
なにを?ふと
思った。だから
にぶいまどろみに
謂く
雨つぶに
やめてね。やめて
いまはもう
はなやぎすぎて
肌があれば
やめておいてね
死んだだろう
雨。病んだ
雨、散るさ
むごいですから
わたしがそっと
うすいぐんじょう
なにを?肌は
そこに、ふと
やめたよ。やめた
舐めまわし
どぎつすぎて
なにを?ふと
やめておいたさ
死んだだろう
雨。消えた
思った。だから
むごいですから
いまはもう
青い黒
にぶいまどろみに
夢に見ていた。なぜ、よろこびますか?やや唐突な日本語で十二歳の少女が云った。だから肛門が燃えた。毛孔も燃えかけた。咥えてみろよ。そうささやいた。父に違いない孔のような孔すぎて見えない畸形が。だからふいにわたしの汗孔のくちびるに薔薇が日を避けた。謂く、
なにを感じ?
肌ざわり
なにを、雨
弾け飛び
なにを?いま
さわぎ、ゆらし
葉をゆらし
弾け飛び
須臾に、消え
散った。砕け
散りぢりに
失せ、壊れ
謂く、
なにを感じ?
くすぐれ。くすっ
空がいま
鳥は飛び
肌ざわり
くちばし、くすぐり
咀嚼した。ほら
飛んで夢
なにを、雨
くすぐれ。くすっ
鳥たちを。いま
夢をも見
弾け飛び
なにを?いま
にがさんよ。もう
貪った口は
鳥は落ち
さわぎ、ゆらし
足ふんだ
涎を散らした
落ちて飢え
葉をゆらし
のがさんよ。もう
血を。鳥たちは
飢えを知り
弾け飛び
須臾に、消え
いたぶれ。いたっ
啼き騒ぎ
だれ?咬み
散った。砕け
めだまも、いたぶり
失神し、鳥
咬みつき
散りぢりに
いたぶれ。いたっ
羽だけ飛び
咬みちぎり
失せ、壊れ
夢に見ていた。なぜ、ねじれつつ激怒しますか?かなり明晰な日本語で十二歳の少女が云った。だから肛門がはじけた。毛孔も垂れた。ぶちこんじゃうぞ。そうささやいた。父に違いない孔のような恥ずかしすぎて見えない畸形が。だからふいにわたしの目孔の空洞にたんぽぽが蔦をからめた。謂く、
雨つぶに
ゆれ落ちる
ひとつひとつに
もしも耳が
ひらく孔。それらの
それぞれに、雨に
ひとつひとつに
ひとつひとつの
雨つぶに
ななめに散る
ひとつひとつに
もしも耳が
ひらく孔。それらの
散らす雨に
ひとつひとつに
ひとつひとつの
雨つぶに
耳があったなら
その散るさ
なにを?耳は
そこに、ふと
なにを?ふと
思った。だから
しかもまどろみに
謂く
雨つぶに
やめてね。やめて
怪物たち。もう
ぶざますぎて
耳があったなら
やめておいてね
滅びただろう
雨。渇いた
その散るさ
えぐいですから
わたしがそっと
裂けた朱いろ
なにを?耳は
そこに、ふと
やめたよ。やめた
撫ぜまわし
近すぎて
なにを?ふと
やめておいたさ
滅びただろう
雨。熟れた
思った。だから
えぐいですから
怪物たち。もう
腐った黄いろ
しかもまどろみに
夢に見ていた。聞き取れないくらいの日本語で十二歳の少女にささやかれていた。だから聞き取れなかった。肛門はすぐさまに口に咬みついた。毛孔も骨を咀嚼しただろう。穢ねぇのはおまえだろ。そうささやいた。父と母の区別もない孔のような垂直すぎて見えない畸形が。だからふいにわたしの乳首の孔の無数にしろい霞み草が牙を裂いた。なぜ?謂く、
なにを聞き?
噎せるに似
轟音、そこに
急激な落下に
なにを?いま
こすり、けずり
大気をけずり
落ちて落ち
須臾に、消え
散った、砕け
散りぢりに
失せ、壊れ
謂く、
なにを聞き?
くすぐれ。くすっ
空をいま
鳥は死に
噎せるに似
くちばし、くすぐり
咀嚼しようか
死んで夢
轟音、それは
くすぐれ。くすっ
歯が剝けた
夢も死に
急激な落下に
なにを?いま
にがさんよ。もう
ひらいた口は
鳥は朽ち
こすり、けずり
星も咥えた
涎を散らした
朽ちて黄泉
大気をけずり
のがさんよ。もう
血を。空たちは
黄泉返り
落ちて落ち
須臾に、消え
いたぶれ。いたっ
無限に空ら
だれ?咬み
散った、砕け
月も、いたぶり
失神し、そら
咬みつき
散りぢりに
いたぶれ。いたっ
雲だけゆれた
咬みちぎり
失せ、壊れ
夢に見ていた。お尻をつきだした母のような爪が、あと始末が大変ね。そうささやいたやさしさにわたしはふと涙した。日射しのななめのかたむきさえもが素敵だったから。夜でさえも。謂く、
匂った。だから
女は、ひとり
かたわら、ひびき
だからひとり
匂った。女は
まどろみに
あざやか、臭気
雨つぶ、ひとつ
赤裸々な匂い
匂いを、そっと
臭気を、しかも
無防備な匂い
謂く、
匂った。だから
赦してよ。ね?
やめてね。やめて
鳥?いった
女は、ひとり
だれ?お前
やめておいてね
飛んでった
かたわら、ひびき
赦したよ。ね?
お願いですから
手遅れ鳥
だからひとり
匂った。女は
こわしてよ。ね?
やめてね。やめて
鳥?飛んだ
まどろみに
だれ?お前
やめておいてね
飛び落ちた
あざやか、臭気
こわしたよ。ね?
お願いですから
だいなし鳥
雨つぶ、ひとつ
赤裸々な匂い
怖いね。月に
喰われたいの?
しっかり焼いて
匂いを、そっと
火葬のけむり
喰うっちゃおか?
焼けば喰える
臭気を、しかも
怖いね。めだまに
喰われたいの?
しっかり焼いて
無防備。匂い
雨つぶ、ひとつ
こわしたよ。ね?
お願いですから
羽なし鳥
あざやか、臭気
だれ?お前
やめておいてね
飛び落ちた
まどろみに
こわしてよ。ね?
やめてね。やめて
鳥?飛んだ
匂った。女は
だからひとり
赦したよ。ね?
お願いですから
かばね鳥
かたわら、ひびき
だれ?お前
やめておいてね
飛んでった
女は、ひとり
赦してよ。ね?
やめてね。やめて
鳥?いった
匂った。だから
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