アラン・ダグラス・D、裸婦 ...for Allan Douglas Davidson;流波 rūpa -95 //冷酷。睫毛の/それら、すこしした/なぜ?沙羅/ふるえていた//04
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
謂く、
ファラオはくしゃみを
しましたか?侍従を
しかもたしなめようと
王家の谷で
宇宙人が石を
つみましたか?しかも
でたらめだらけと
落書きだらけで
謂く、
ファラオの頃に
たぶんだれも
永遠に
妄想だって
神って、神?
知ってたんだよ
そこで朽ちていたから
わかってたんだよ
いたの?神
神って噓と
永遠に
神が死ぬまえに
あたりまえに
「殴ったりは、しない」
くちびるは、しかも
いい?いい?いい?
うずくまる
「意外なくらいに…」
ひらきかけて、そこに
しあわせでいたいって
ひなたに
「ほら。おれも」
ひらきかけの、或る
願ってても
蛇が
「やさしいから」
ふい。或る須臾
いい?いい?いい?
見ろ
「おそいかかるとか?」
くずれ、沙羅。その
しあわせになれるって
わななく
「おしたおすとか?」
くちびるのうえ
思ってても
木陰に
「誘っただけ。やさしく」
うえだけが
いい?いい?いい?
蝶が
「抵抗、するけど」
なぜ?
しあわせだよって
見ろ
「ゆるしはしないけど」
ふるえていたのは
ときにささやいて
失語
「でも、意外」
タオ。その
いい?いい?いい?
立ち止まっていた
「もっと、雅雪を」
ささやきかけた
いま、わたしたちに
犬が
「愛してるのかなって」
刹那、いま
赤裸々に
見ろ
「違うか…そうじゃないのか」
返り見たばかりの
あたたかな
ふれかける
「なんだろ?…すなおに、」
瞼。ななめに
日射しさえもが
翼を
「だから」
入口に射して
いい?いい?いい?
鳥が
「素直におれは」
射しこんでいたのは
しあわせになろって
路面に
「抱いただけ…あなたの」
深い午前の
努めてても
見ろ
「ランさん」ささやくレ・ハンの頬の向こうに、だから、あわい閃光。庭全体が照る。その土。その草。その石。その木立ち。手を伸ばしてもふれられはしないその、しかし歩きだせばほんの、…遠さ。いま、無慚なまでにとおい
ん?
あっ。…あっ。…あ、
ひかり。
ん?
うっ。…くっ。…く、
ひかる、庭。
ん?
あっ。…あっ。…あ、
その
ん?
うっ。…くっ。…く、
庭。ブーゲンビリアは
「苦しめたいんじゃない」
掻き毟るに似た
知らないんだ
そこに、すでに
「それから、…」
熱風が
知りたくないんだ
花を…花?
「ね?」
ふと、ほら
きみ。きみの
色づいた、しろい
「勘違いしないで」
その肩ごしに
ほんとうは
稀れなしろい花を、…葉?そこに
「おれの好みじゃない。…あくまで」
だれ?
ほんとのことは
沙羅が…
「ランは。って、いうか」
おれのななめで
乾きききり
あるいは、ランの庭
「わかるでしょ?」
ささやいてたの
舞いそうな砂が
だから、その
「知ってるでしょ?」
だれ?
沈黙していた
タオが奪う。背後に、ななめに
「女じたいが、…」
不用意に
渇きききり
見えかけていたはずの、その
「あの、かたち。それから」
歎きあうに似た
あえぎかけていた
しろい花々を、ふいに
「匂い。…手触り」
熱風が
喉に、ふと
訪れた午前の
「生態?」
ふと、ほら
聞こえないんだ
声帯?…
「だから、おれは」
その、あやうい脇に
聞きたくないんだ
なに?
「奉仕した。…わかる?」
だれ?
きみ。きみの
タオが、…なぜ?
「あげたよ。…たぶん」
おれのななめで
ほんとうは
なにを?…タオは
「あなたたちが、いちばんほしくて」
自嘲してたの
ほんとの声は
十四歳?
「ほしがってたもの。おれが」
だれ?
あざやかに
十五?不遜なまでに
「あなたに」
不本意に
枝葉に擬態し
おさない
「あげた。…ね?」
なだめるにも似た
蜥蜴が
タオは、そこに
「笑って」
熱風が
翳る。しかも
くちびるを
「幸せ?」すぐ至近にあるにはちがいない耳。耳たぶ。ふと、笑いそうになった。錯乱。その耳がまさに、錯覚。じぶんのそれだと、ふと、錯誤。想われ、表情にも、気配にも、たぶんあらわれはしなかったはずのわたしの笑み。懊悩。焦燥。恐怖?じぶんが狂ってしまいそうな。レ・ハンはしかし、気づかなかった。息をふきかけた。わたしの耳に、頬に、髪に、その、やさしいささやきの息を、まばたく。わすれられていた。すこしのあいだ、
ひらかれた
しゃくる
まばたきは。
体孔が
しゃくりあげ
瞼の、そして
体孔すべてが
あえぐ
眼球の存在も。まばたく。
ひかりに向いた
あえぎかけ
たしかに。
剝き身のきみは
のむ。息
わななくのは
ひかりに向
のみこみはじめて
なぜ?沙羅の、だから
「でも、可愛いヒトじゃない?」
瞼。だから
シづク。し。波紋。は。
じけ、は。は
「ちがう?」
タオは、そこに
なに?それは、
ん?そこ
「あなたに、似合いはしないけど」
だからわたしにわかるはずもない
なに?それは、
さっきまでずっ
「赦せはするかも」
彼女たちの
ん?そこ
きざしていたもの
「泣かなかったから。あの、」
舌をなするような言語で
なに?それは、
さっきからずっ
「ラン。…ずぶといから、さ」
嫌いなの?
シぶク。し。波紋。は。
ずぃけ、は。は
「淡々と、…だから」
ランが、あなたは
なに?それは、
ん?そこ
「処理してたよ。意外に」
嫌い?
なに?それは、
あ。ふと
「慣れてて…いや?」
なぜ?
眼。この眼に
微風。あ
「聞きたくない?」
ささやくたびに
突き刺してください
さわやかですか?
「でも、聞きたいでしょ?」
タオ。その
いま、その針を
あ。ふと
「もっと、…もっともっと」
瞼も
シづク。し。波紋。ふ。フルゑ。
え?…エ?…は?
「手ざわりも」
くちびるも
なに?それは、
燃えあがったもの
「匂いも」
そこに、かすかに
ん?そこに
さっき唐突に
「気配も」
見えないほどに
そこに、ん?
燃えさかっ
「ぜんぶ、あなたに」
わななき、なぜ?
シぶク。し。波紋。ふ。フルゑ。
え?…エ?…ぱ?
「教えてあげられたらいいのに」
すでに、わたしに
いま、その針を
あ。ふと
「なんか、…ね?」
分からないと知っているあなたの
突き刺してください
ゆらぎかけていた、その
「いま、おれは」
言葉で、あなたは
眼。この眼に
微風。あ
「それだけが、さ」
沙羅。しかも
シづク。し。波紋。ふ。フルゑ。
え?…エ?…は?
「かなしい。もう」
ささやき、そこに
なに?それは、
さっきまでずっと
「痛いくらいに、」
猶も
ん?そこ
きざしていたもの
「悲しい…か、…」
ささやきつづけ
なに?それは、
さっきからずっ
「…な?…って」と。そして唐突に言葉を切ったレ・ハンはわたしのくちびるを奪った。そこにこぼれつづけるノイズを消し去ろうとしたかに。レ・ハンの耳にだけ、わたしの喉は饒舌を?抜いていた。力は。すでに、わたしは。無理やりの口づけ。頸をからめとる腕。レ・ハンの体温をいまさら感じる。床の上、あお向けたわたし。抱きしめられ、覆いかぶさられ、…レ・ハンに。その、うつくしい肉体に。わたしの全身は、かれの翳りのなかに息づかっていたにちがいなかった。だから…なぜ?いまさらのように、口を、…せめて。ひらく。生き延びようと?せめて。息をしようと?吸い込もうと?吐き出そうと?なぜ?その翳りのなかに。翳りにふれられた、そんな気配も手ざわりもない、ただせつないほどにやさしいだけの、その
「繁殖するんだ」
「って、…」
翳りのなかに、その
もうすこし、だけ
ぼ。ばふっ…と
「ぼくたちは…」
「ごめん。いま」
やさしさのなかに、その
待ってましょう、ね?
はじけていた
「もう、何体…」
「おれ、ね?」
気遣いの中に、その
そこにお花が
唐突に
「いくつのぼくを」
「夢。見てた」
あたたかみの
咲きますから、ね?
目が
「おなじ、完全におなじ」
「なんか、目が」
いぶきの
その色彩に
ぼ。ばふっ…と
「遺伝子の、肉体。ちがう」
「醒めたまま」
気配の
空間を、花が
ひんまがっていた
「心を?」
「だから」
もはや、なにも
引き裂きますから、
破廉恥に
「精神を?」
「夢。…いま」
秘密のない、その
ね?…もしも
目が
「すくなくとも」
「燃え上がる空が」
実在の、その
けなげに
ぼ。ばふっ…と
「視野を」
「燒きつくされて」
事実の至近に、その
咲いたなら、そら
爛れはじめた
「見出された風景を」
「燃え広がって」
だから、…
ひきちぎれ!
鮮烈に
「殺したかわからない…」
「燒けおちた空が」
なに?
こわせ!
目が
「死なないんだ…」
「くずれて、おちて」
いとおしさ。そして
ぶっつぶせ!
ぼ。ばふっ…と
「増えるから」
「…やばかった」
厭わしさ?肌
ふめ!
溶融しかけた
「傷つけば、そこから」
「なにが…」
体臭。その匂いにも、だから
もうすこし、だけ
辛辣に
「ぼくらは、…怒り」
「あ。…っ、なにが」
髪の毛の、その
待ってましょう、ね?
目が
「わかる?…もう」
「あったとおもう?」
肌の、その
そこに、お花が
ぼ。ばふっ…と
「飲み込まれる。あいつを」
「ね?」
かすかに、すこし
嘔吐しますから
不可視的超微細震動
「ぼくを、見たとき」
「意外に、ね?」
にじんでいた?…汗?
けらけらけらけら
顕然と
「ぼくたちは、だから」
「空。また」
…の、
げろ吐きます、から
目が
「ぼくは、…怖い。ただ」
「あたらしい空。…まえとおなじ」
なに?
吐いたら、ね?
ぼ。ばふっ…と
「恐怖と、」
「新鮮な」
手ざわりも、
咬みつぶせ!
須臾の停滞
「怒り。だから」
「空。…だから」
なにも
たたきつづせ!
アホくさく
「壊すしかない。ときには」
「もう一度燒いて」
あたたかみも、そこに
ぶちのめせ!
目が
「つけ廻して」
「もう一度、…」
なにも、
ふみつぶ
ぼ。ばふっ…と
「頃合いをさぐって」
「ね?」
なにもかも
えぐりぬけ!根こそぎ
失墜してった
「準便万端」
「じゃない?だから」
滅びて仕舞えば…
もうすこし、だけ
けなげにも
「たたき斬る…焼けば」
「滅ぼそう。…と」
いとしいとも
待ってましょう、ね?
目が
「焼けばいいのに。焼けば…」
「もう一度」
厭わしいとも
殺された花が
ぼ。ばふっ…と
「死ぬのに…たぶん」
「火を放つために」
その両方とも
よみがえりますから
咀嚼をはじめた
「知らないけど。たぶん」
「おれ、ね?」
さだめられず、そこに
ふくよかに、そっと
激烈な
「でも、やったことない。たぶん」
「一本だけ」
しかも、赤裸々に
よみがえったら、ね?
目が
「だれも。ぼくは」
「薔薇を投げつけた」
あきらかすぎる
燃やしちめぇよ!
ぼ。ばふっ…と
「怖いから。ぼくは」
「見てた」
わたしは?
みじん切りにし
憂鬱を咬むのだ
「ぼくが死ぬのが」
「そっと、」
だれ?
それとも、さ
猥雑な
「死の、…だから」
「舞い上がる、だから」
なにが?…いま
半殺しのまま
目が
「死に至る苦痛が」
「空の青に、薔薇の」
滅びて仕舞えば
殺し続けちゃう?
ぼ。ばふっ…と
「痛みが」
「莫迦?」ふいに笑ったわたしに、ハオ・ランは顎をもたげる。あおむけのわたしに、だからもたれてしがみつく胸のうえのハオ・ランの顔。かすかにそっと、かたむくのを感じた。あえて見はしなかった。なぜ?
「だって、充分痛がってたじゃない?」
「再生…?」
もう、しずかに
もっと
「って、いうの?でも」
「やばかった?」
なんの轟音をたてるでもなく
もっと、やさしく
「すっげぇ、やばかった」
「叫んだ?変な」
明けていた夜は
ささやいてようか?
「べつに、むしろ」
「声だした?」
窓の向こうに
夜。やがて夜に
「全然」
「知ってる。いっつも」
紅蓮の、だから
墜ちるまで
「…なの?」
「それ、言われる」
淡いきれいな血を撒いた、そんな
夜。やがて夜が
「でも、あれ」
「だから」
夜の崩壊の
滅びるまで
「何回?」
「なに?」
完璧すぎる
やがてすべてが
「なん人?…ハオの、いまの」
「再生?」
破壊の色彩に
滅びるまで
「見たの?」
「知らない。…もう」
聞こえない、鮮烈な
ぼくたちだけを残して
「いっぱい」
「考えて。百年に一度だったとして、」
轟音をひびかせて
もっと
「…ね、」
「千年で十人じゃない?」
だから、夜は
もっと、やさしく
「ファラオの埋葬、見たことあるの?」
「ない」と、ハオ・ランはだから大きく声を立てて笑い、…でも、「見たかったね。ナイルの氾濫。たったひとつのピラミッドに日が沈む。スフィンクスを建造するひとたちの逆光の、影…とか?」
「見なかったの?」
「ぼくの目は。…すくなくとも、」ハオ・ランは、「ぼくは、そこには」ふと、瞳孔に「いかなかったから」わたしを見失った須臾をみせて、わたしの「…残念」乳首に、鼻の頭をつけてたわむれた。謂く、
笑ってほしい?
せめて、わたしに
ない。きみに
かたることばも
見せる笑みさえも
ない。きみに
せめて、あなたに
笑っててほしい
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