アラン・ダグラス・D、裸婦 ...for Allan Douglas Davidson；流波 rūpa -91 //沙羅。返り見た/目のまえ。ふいに/扉は、沙羅。いま/ひらかれた。いま//08

以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。

謂く、なに？かさなる。迂回し、かけて、その須臾に、

　　　逃げる沙羅は

　　　　　　きみのため。きみに

　　　　投げた。パソコンを

　　　　　わたしたちを

　　　飛沫。散って

　　　　　　死滅した

　　　　笑った。わたしは

　　　　　糾弾するせ。せ

　　　腕にふく汗

　　　　　　わたしさえ

　　　　背後。騒音。ガラスに

　　　　　かれらのせ。せ。せ

　　　叫ぶ。罵声を

　　　笑う沙羅は

　　　　　　きみのため。きみに

　　　　引っ掻く。油絵を

　　　　　かれらの世界

　　　足をぬらして

　　　　　　消滅した

　　　　追いかけるわたしは

　　　　　苛酷な世界

　　　花を踏んで

　　　　　　すでに

　　　　鼻孔。わななかせ

　　　　　あなたをいたぶる

　　　倒す。ガラスの花瓶を

　　　情熱のなかに

　　　　　　音響が

　　　　外には

　　　　　ひびき

　　　喚き、唾散り

　　　　　　ひび

　　　　ひかりが

　　　　　ぶざまな

　　　轟音のように

　　　　　　ひびきあい

　　　　ひかりの豪雨を

　　　　　埋まった。埋ずまり

　　　鳴り響くままに

　　　ひび割れるままに

　　　　　散った。散り

　　　　ひかりの豪雨を

　　　　　　ひびきあっていて

　　　けものの声に

　　　　　無造作な

　　　　ひかりが

　　　　　　ひび

　　　嬌声のなかに

　　　　　ひびき

　　　　外には

　　　　　　音響が

　　　歓声のなかに

　　　傷む。その肩を

　　　　　かれらの世界

　　　　肌をさらして

　　　　　　わたし以外には

　　　壁にぶつけて

　　　　　苛烈な世界

　　　　笑う沙羅は

　　　　　　いない。もう

　　　無謀なだけで

　　　　　ふれた。あなたに

　　　　投げる。ソファ。しろ

　　　　　　きみのため。きみに

　　　追いかけるわたしは

　　　吐く。みだれた息を

　　　　　かれらの世界

　　　　息をあららげ

　　　　　　わたしが

　　　声をあげ

　　　　　傷める世界

　　　　逃げる沙羅は

　　　　　　滅ぼした

　　　けだものじみて

　　　　　わたしたちを

　　　　剝く。しろ目を

　　　　　　きみのため。きみに

　　　笑う。わたしは

謂く、その須臾に、迂回しかけて、なに？

　　　せせら笑ってさえいられたのだった

　　　終わりのさらなるそのさきだから

　　　廃墟だったから

　　　わたしも、沙羅も

　　　笑いころげていられた

　　　消え失せたから

　　　消えたから。みんな

　　　けたたましいだけ

　　　沙羅、その肉体

　　　　　あるいはいつか

　　　　きみは、翳りに

　　　　　　わしたちだけだよ

　　　汗をもふたたび

　　　　　あした…ね？

　　　　冴える。やさしい

　　　　　　信じて。もう

　　　息をきらし

　　　　　きっと、きのう

　　　　昏がりに、きみが

　　　　　　滅びたから。だれもが

　　　どこへ？沙羅

謂く、その須臾に、迂回しかけて。かさなる

　　　沙羅、その肉体

　　　汗をもふたたび

　　　息をきらし

　　　どこへ？沙羅

　　　ロビーに、跳ね

　　　身をかくすように

　　　逃げ出すように

　　　破廉恥。跳ね

　　　沙羅に、肉体

　　　　　あるいはいつか

　　　　きみが、翳りに

　　　　　　滅びたんだよ

　　　笑い声に

　　　　　あした…ね？

　　　　翳る。やさしい

　　　　　　信じて。みんな

　　　自虐の匂い

　　　　　きっと、きのう

　　　　昏がりに、きみが

　　　　　　だれもいないから

　　　どこへ？沙羅

謂く、寸前、微動。あやうい、その、寸前。微動。あやうい、その、寸前。微動。

　　　沙羅に、肉体

　　　その笑う声に

　　　自虐の匂い

　　　どこへ？沙羅

　　　おなじ情熱を

　　　　　死滅したから

　　　　けだもの。ひとり

　　　　　　かがやきのなかに

　　　まなざしに、咬む？

　　　　　まったき殲滅

　　　　鬱。憂鬱。鬱

　　　　　　外気の綺羅ら。その

　　　同じ狂気を

　　　　　たぶん滅びて

　　　　けだもの。ひとり

　　　　　　すでに誰もが

　　　すでに、おなじく

謂く、わたしは。めざましいまでに、

　　　おなじ情熱を

　　　まなざしに、咬む？

　　　同じ狂気を

　　　すでに、おなじく

　　　わたしも狂気を

　　　追い立てまわす

　　　気のふれた沙羅を

　　　追い掛け回す

　　　だれ？笑みに

　　　わたし？沙羅

　　　笑ったのは沙羅

　　　声をたてて

謂く、ふれる。楕円状に、そっと

　　　わたしひとり

　　　　　　きみのうぶ毛がさかむけるだけだろう

　　　　外には

　　　　　声。そのひびき

　　　そこに、その部屋に

　　　　　　叫び。ふしだらに

　　　　ひびく。声が

　　　　　叫ぶ。不穏に

　　　猶も、存在したもの

　　　　　　その声。ひびき

　　　　ひびきわたり

　　　　　呼ばれた。だれかに

　　　ひとり

　　　わたしひとり

　　　　　　きみの肌が燃えるていただろう

　　　　外には

　　　　　声。ひびき

　　　そこに、陽炎のななめに

　　　　　　叫び。猶予ない

　　　　他人たち

　　　　　叫ぶ。邪気もなく

　　　しかも、目を伏せたもの

　　　　　　その声。ひびき

　　　　喉にゆび突っ込んでやろっか？

　　　　　呼ばれた。声に

　　　孤立さえなく

　　　ひとり

　　　　　呼ばれた。声に

　　　　騒音が

　　　　　　その声。ひびき

　　　しかも、目を伏せたもの

　　　　　叫んでいた。邪気もなく

　　　　他人たち

　　　　　　叫び。猶予ない

　　　そこに、陽炎のななめに

　　　　　声。ひびき

　　　　外は

　　　　　　呼んだ。わたしを

　　　わたしひとり

　　　ひとり

　　　　　呼ばれた。だれかに

　　　　ひびきわたり

　　　　　　その声。ひびき

　　　猶も、存在したもの

　　　　　叫ぶ。不穏に

　　　　ひびく。声が

　　　　　　叫び。ふしだらな

　　　そこに、部屋に

　　　　　声のひびき

　　　　外は

　　　　　　呼んだ。だれかを

　　　わたしひとり

謂く、そっと、楕円状に、ふれる

　　　手摺りにゆび

　　　なにを？いたぶり

　　　あざけるように

　　　おどけたように

　　　彎曲。ふれた

　　　息づき、つかみ、だから

　　　沙羅。鉄。ひびき、爪

　　　たたくように、はじくように

　　　手摺り。ふれた

　　　汗の、だから

　　　沙羅。ねじられた頸。瞼に

　　　ななき、走り

　　　だれ？笑みに

　　　わたし？沙羅

　　　笑ったのは沙羅

　　　声をたてて

　　　しかも、目をそらし

　　　　　死滅したから

　　　　けだもの。ひとり

　　　　　　かがやきのなかに

　　　陽炎。ななめに

　　　　　まったき殲滅

　　　　鬱。憂鬱。鬱

　　　　　　外気の綺羅ら。その

　　　そこ。部屋に

　　　　　たぶん滅びて

　　　　けだもの。ひとり

　　　　　　すでに誰もが

　　　わたしひとり

謂く、どこ？円柱形に。そこに、波紋。

　　　けだもの。ひとり

　　　しかも、目をそらし

　　　陽炎。ななめに

　　　わたしひとり

　　　けだもの。ひとり

　　　猶も、存在し

　　　そこ。部屋に

　　　わたしひとり

　　　くちびるにひびき

　　　わたしを呼ぶその

　　　ふしだらな叫びに

　　　だれかを呼んだ

　　　せせら笑えた

　　　　　異端。容赦なき

　　　　躍動を。あまりに無謀に

　　　　　　肉体が熱を、熱を、熱をまさに

　　　知りもしないから

　　　　　いま、あなたは

　　　　きみの衝動を

　　　　　　いきなり、けだもの

　　　だれもいないから

　　　　　知っていますか？

　　　　笑っていた

　　　　　　けもの。ふいに

　　　わたしも、沙羅も

謂く、円錐形に。大気が、波紋。

　　　せせら笑えた

　　　知りもしないから

　　　いないから。だれも

　　　わたしも、沙羅も

　　　笑っていられた

　　　　　異物。すでに

　　　　疾走を。不用意に

　　　　　　あばれはじめた肉体はそのみずみずしささえ、そこに

　　　だれも見ないから

　　　　　横滑り。あなたは

　　　　きみの逃走を

　　　　　　唐突に、けだもの

　　　だれもいないから

　　　　　知ってる？躍動

　　　　笑っていた

　　　　　　けもの。ふいに

　　　けたたましいだけ

謂く、あや。その、寸前。微動。あやういその、寸前。微動。

　　　笑っていられた

　　　見ないから。だれも

　　　いないから。だれも

　　　けたたましいだけ

　　　階段を。跳ね

　　　からかうように

　　　たわむれるように

　　　哄笑。声。跳ね

　　　沙羅に、肉体

　　　　　悲しみを咬み

　　　　衰弱。ぼくらは

　　　　　　訴えた。ふと

　　　散らす。匂い

　　　　　骨髄が、にがく

　　　　強引に、そこに

　　　　　　知った。乾きを

　　　みだしていた。髪

　　　　　悲しんだ。そこ

　　　　容赦ない、しかも

　　　　　　肌。突然、肌が

　　　どこへ？沙羅

謂く、微動。あやういその、寸前。微動。

　　　散らす。匂い

　　　みだしていた。髪

　　　沙羅に、肉体

　　　どこへ？沙羅

　　　階段を。跳ね

　　　ころがるように

　　　とびだすように

　　　剝き出し。跳ね

　　　沙羅に、肉体

　　　　　影がふる

　　　　衰微。ぼくらは

　　　　　　わたしが

　　　その色をかくし

　　　　　複雑な、複数の

　　　　すみやかに、そこに

　　　　　　日射しのなかに

　　　素肌をさらし

　　　　　あなたに、すでに

　　　　急激に、しかも

　　　　　　影をふむ

　　　どこへ？沙羅

謂く、その、寸前。微動。

　　　沙羅に、肉体

　　　その色をかくし

　　　素肌をさらし

　　　どこへ？沙羅

　　　まばたき、肉体

　　　褐色をなくし

　　　翳りのなかに

　　　その、わたし

　　　横たわり、肉体

　　　汚点のように

　　　光りのなかに

　　　見ていた。まなざし

謂く、寸前。痙攣。だから、

　　　陽炎。そのしたに

　　　　　　ひかりたちが描き出していた綺羅に

　　　　どこへ？どこ？

　　　　　不穏に、肉体

　　　不在。沙羅。いま

　　　　　　見ちゃいました？あなたは

　　　　そとには、容赦なく

　　　　　わたしの、わたしだけが

　　　翳りのなか

　　　　　　裸体。目舞う。もう

　　　　きみの、ぶざまこそが

　　　　　疲弊してゆくのだ。ただ

　　　不健康ないろ

　　　陽炎のした

　　　　　　灯りに染まり

　　　　どこへ？どこ？

　　　　　肉体。不穏に

　　　孤立。沙羅。いま

　　　　　　見はしなかった。あなたが

　　　　赤裸々。そとでは

　　　　　存在。きみ自身の、…ね？

　　　わたしひとり

　　　　　　裸体。剝きだしの

　　　　無能。きみだけの無能が

　　　　　破廉恥でしかなかったんだ。云ってしまえば、もう

　　　すさまじい、ん？

　　　すさまじい、ん？

　　　　　頽廃。あなたは

　　　　きみの無力が

　　　　　　裸体。さらけだした

　　　わたしひとり

　　　　　に。その肉

　　　　そとでは

　　　　　　見なかったのだった。きみが

　　　孤立。沙羅。いま

　　　　　肉体が

　　　　どこへ？どこ？

　　　　　　灯りに染まり

　　　陽炎のした

　　　不健康ないろ

　　　　　肉体。疲弊しきっていたのだ。もう

　　　　嘲笑。その声が

　　　　　　裸体。さらした

　　　翳りのなか

　　　　　ぼくの。ぼくだけの

　　　　そとには

　　　　　　見た。あなたが

　　　不在。沙羅

　　　　　肉体のみが

　　　　どこへ？どこ？

　　　　　　ひかり。その綺羅めきの無造作に

　　　陽炎のした

謂く、だから、寸前。痙攣。

　　　ひびく。笑いが

　　　わたし？だれ？沙羅

　　　笑ったのは沙羅

　　　ゆび。立った。声が

　　　壁。しろ。ひそかに

　　　なにを？いじり

　　　なするように

　　　こするように

　　　ふれる。漆喰

　　　ゆび。ふるえかけていた

　　　かたむいてゆき

　　　なぜるに似

　　　ふれる。壁に

　　　顔。気のふれた

　　　沙羅。腕。ひろがり

　　　くずれ、唐突に

　　　だれ？笑み

　　　わたし？沙羅

　　　笑ったのは沙羅

　　　声をたてて

　　　死滅したから

　　　　　あやうげなあばらを

　　　　枯れた。閃光に

　　　　　　まなざしだけに

　　　たぶん滅びて

　　　　　ゆらし、こきざみに

　　　　全滅。完璧な

　　　　　　わたし。わたしだけを

　　　外光。綺羅ら

　　　　　ち。ち。ちぃ。痴呆の笑いが

　　　　ほら、外は

　　　　　　呼ん…なんで？

　　　すでに誰もが

　　　陽炎のななめに

　　　　　そのやさしげな腹を

　　　　だれもが

　　　　　　まなざしにだけ

　　　わたしひとり

　　　　　ゆらしていたのだ。しかもやわらかに

　　　　壊滅。完璧な

　　　　　　だれかを

　　　そこ。部屋に

　　　　　痴呆の笑いが

　　　　ほら、外は

　　　　　　呼んだ。だれ？

　　　わたしひとり

謂く、だから、寸前。嘔吐。

　　　死滅したから

　　　たぶん滅びて

　　　外光。綺羅ら

　　　すでに誰もが

　　　その流し目に

　　　　　なにを、見ますか？

　　　　しかもひとり

　　　　　　屠ってしまった。ぼ

　　　わたしを呼んだ

　　　　　な。なにが。な

　　　　息をしたもの

　　　　　　部屋には、もう

　　　陽炎のななめに

　　　　　なんですか？なに？

　　　　ひとり。わたしひとり

　　　　　　いないよ。いな

　　　だれかを呼んだ

謂く、容赦ない、その、ん？目。しろ目。わたしは。目。しろ目。

　　　その流し目に

　　　わたしを呼んだ

　　　陽炎のななめに

　　　だれかを呼んだ

　　　そのほのめかしに

　　　　　なぜ見ますか？

　　　　しかもひとり

　　　　　　殺した。ぼくが

　　　わたしを呼んだ

　　　　　なんですか？

　　　　存在したもの

　　　　　　だれも、いな

　　　まなざしだけに

　　　　　なに？

　　　　ひとり。わたしひとり

　　　　　　いないよ。もう

　　　だれかを呼んだ

謂く、容赦ない、そのわたしは。窒息しかけただろう。

　　　そのほのめかしに

　　　わたしを呼んだ

　　　まなざしだけに

　　　だれかを呼んだ

　　　かた目に、沙羅は

　　　ねじった頸に

　　　沙羅。痴呆の笑い

　　　知性のない

　　　目に、それは

　　　笑い、昏い

　　　沙羅。すなおに

　　　邪気もない

　　　沙羅。哄笑にゆらし

　　　　　昏く、知性のない

　　　　翳り

　　　　　　っげぇきわだってて、さ。…だから

　　　なぜ？そのまなざしを

　　　　　見つめ、あくまでも

　　　　身をかくしたかに

　　　　　　目には。眼。その目には

　　　笑む。わたしが

　　　　　翳る。赤裸々に

　　　　昏い孔ぐら。昏く

　　　　　　その須臾。もはや破綻でしかなかったその須臾に

　　　肌を？さらし

謂く、わたしは、すさまじいほど、

　　　哄笑にゆらし

　　　なぜ？まなざしを

　　　笑む。わたし

　　　肌を？さらし

　　　その他人。沙羅

　　　逆光。赤裸々。色彩

　　　ベッド。肉体が

　　　見ていた？いま

　　　沙羅。あかるみに

　　　なぜ？その身を

　　　だれを？昏い

　　　わたし？あかるみに

　　　返り見た。沙羅

　　　翳りのなかに

　　　扉。沙羅。素肌は

　　　ひらかれた。いま

　　　沙羅。哄笑にゆらし

　　　　　まなざし。救いのな

　　　　翳り。昏い翳りに

　　　　　　狂暴。水平に

　　　なぜ？その背中を

　　　　　昏いまなざし

　　　　身をさらし

　　　　　　目には。眼。その目には

　　　わたしが？笑み

　　　　　赤裸々。昏い

　　　　翳り。昏い翳りに

　　　　　　狂暴だった、その、須臾

　　　肌を？さらし

謂く、わたしは、めざましいほど、

　　　哄笑にゆらし

　　　なぜ？その背中を

　　　わたしが？笑み

　　　肌を？さらし

　　　照らされた。沙羅

　　　赤。綠り。灯り

　　　通路。そこは

　　　さらし、いま

　　　沙羅。翳りに

　　　なぜ？その身を

　　　だれを？翳りに

　　　わたしを？昏い

　　　沙羅。返り見た

　　　目のまえ。ふいに

　　　扉は、沙羅。いま

　　　ひらかれた。いま