アラン・ダグラス・D、裸婦 ...for Allan Douglas Davidson;流波 rūpa -90 //沙羅。返り見た/目のまえ。ふいに/扉は、沙羅。いま/ひらかれた。いま//07





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





   危険物。沙羅

      沙羅の錯乱に

    さわぐ

     咬みつ

   危機に瀕した

      錯乱で

    ささやき声は

     狂気で

   犠牲者たちは

      咬みつ。つ。つき

    怒号のように

     沙羅の狂気に

   いま口臭を吐き


   いま口臭を吐き

     沙羅の邪気に

    怒号のように

      咬みつき

   犠牲者たちは

     邪気で

    ささやき声は

      あっ。は?惡意で

   危機に瀕した

     咬み、み

    さわぐ

      その惡意に

   危険物。沙羅


   葉翳りのしたにも

   アスファルトにも

   砂の上にも

   匂い立つ。沙羅


   いま口臭を吐き

   犠牲者たちは

   危機に瀕した

   危険物。沙羅


   解き放つべきではなかった

   失笑のうちにも

   ひとびとは飽きていた

   沙羅。狂気。沙羅


   業病者。沙羅

      のばす

    知った

     忿怒を

   いま留保なき

      沙羅は

    ひとびとは

     だれま、だ。だれもが

   いきづまる肌は

      のばそうと、しかも

    穢されてしまった、…と

     身をよけながら

   しかも匂いたち


   そこに匂いたち

     まばたいた

    穢された、…と

      のばしてゆき

   いきづまる肌は

     無防備に

    ひとびと。そこに

      沙羅は

   そのうるおいきった

     まばたいた

    知った

      のばす

   業病者。沙羅


   そこに匂いたち

   いきづく肌は

   そのうるおいきった

   病者。沙羅


   さらされるべきではなかった

   その同情にさえも

   ひとびとは呆れていた

   沙羅。狂気。沙羅


   破綻者。沙羅

      かしげか、ん?

    知った

     赦さなかった。赦さ

   いま辛辣な

      沙羅は

    ひとびとは

     ん?だれも

   白濁の肌は

      かしげ、やや

    辱じをぬら

     吹き出しながら

   さらに匂いたち


   まさに匂いたち

     見あげていたのだった

    凌辱された、…と

      かしげられた、その

   白濁の肌は

     無防備に

    ひとびとは

      沙羅は

   そのあざやかな

     見あげていた。ふと

    知った

      かしげる

   破綻者。沙羅

謂く、

   まさに匂いたち

   白濁の肌は

   そのあざやかな

   破壊者。沙羅


   不安のみを感じさせていた

   その目にさえも

   ひとびとは見開いた

   沙羅。狂気。沙羅

謂く、ん?

   破壊者。沙羅

      笑みかけ

    知った

     激怒を。鮮烈な

   いましなやかな

      沙羅は

    なに?

     ひとびと。そこに

   褐色の肌は

      笑み

    ぶち壊さ、…と

     失笑しながら

   ただ匂いたち


   いまも匂いたち

     歩く

    壊された、…と

      笑み

   褐色の肌は

     無防備に

    ひとびと。そこに

      沙羅は

   そのなめらかな

     歩く

    知った

      笑む

   破壊者。沙羅

謂く、ん?

   いまも匂いたち

   褐色の肌は

   そのなめらかな

   破綻者。沙羅


   赦されるべきではなかった

   須臾にさえも

   ひとびとは見ていた

   沙羅。狂気。沙羅

謂く、っは。

   見た。返り見た

      無視。ひとびとへの

    侮辱された

     その不埒を

   危機として、ただ

      見た。目ら。沙羅

    そこに

     目。見た。目たち。目

      ひとびとが

   かがやきのなかに

    きみを見るひとは

     その不遜を

   あり得ないぶざま


   見苦しい汚点

     その錯乱を

    きみを見るひとは

      無視。ひとびとへの

   かがやきのなかに

     見た。目。そして目、と、目

    そこに

      見た。沙羅

   狂人として、ただ

     その横暴を

    辱められていた

      ひとびとが

   見た。返り見た

謂く、はっ。

   狂人だったから

   沙羅。いたましげな

   汚点だったから

   沙羅。悲惨な


   軽蔑のなかに

   焦燥のなかに

   中傷のなかに

   ささやきあいのなかに


   破綻だったから

   沙羅。ただ哀れな

   異端だったから

   沙羅。あきらかな


   憐憫のなかに

   傷みのなかに

   恐怖のなかに

   おののきのなかに


   嘲笑のなかに

   驚愕のなかに

   羞恥のなかに

   とまどいのなかに

謂く、んはっ。

   見た。返り見た

      ひとびとが

    頽廃

     素肌をさらした

   懐疑として、ただ

      沙羅

    惡意

     自己陶酔を

   かがやきのなかに

      目と目。目。羞じた

    逸脱

     その嘲笑を

   穢れたかたち


   穢れたかたち

     その傲慢を

    逸脱

      目。目と目の群れ

   かがやきのなかに

     その破廉恥を

    惡意

      沙羅

   懐疑として、ただ

     素肌をさらした

    頽廃

      ひとびとが

   見た。返り見た

謂く、はん?

   その逸脱を

   その頽廃を

   素肌をさらした

   人々が、沙羅


   穢れたかたち

   かがやきのなかに

   懐疑として、ただ

   見た。返り見た


   その傲慢を

   その破廉恥を

   素肌をさらした

   人々が、沙羅


   穢れたものたち

   かがやきのなかに

   沁みとして、ただ

   見た。返り見た

謂く、ん?

   だから、だれもが

      肉体が傷む

    口たち。そしてさらに

     爪が

   わたしも沙羅も

      焦がされた。傷みに

    ささやくのだった

     燃え、噎せた

   見放されたものら

      焦げた

    喉と喉

     神経が

   私語するけものら


   私語するけものら

     歯が

    喉と喉

      咬んだ

   見放されたものら

     うずいていた。骨が

    ささやくのだった

      咬んだ。か、孤立を

   わたしも沙羅も

     吼えた。吼え

    口と口たち

      肉体が

   だから、わたしも

謂く、ん?

   歯がうずいていた

   骨が吼えた

   孤立を咬んだ

   肉体が咬んだ


   私語するけものら

   見放されたものら

   わたしも沙羅も

   だから、わたしも

謂く、微動。ん?

   光り。光りら

      翳りあいつづけ

    ひとびと

     さらされたすべてが

   綺羅ら。朝に

      疲れはて

    汚穢

     そこに、その

   清冽。清純な

      翳り

    ひとびと

     むごたらしさを

   光りらそれらのただなかに


   人々。汚点。人間

      空。空に、に、に

    永遠に

     焼き尽くしていた

   いぶき、いきづき

      飛び散った。もはや

    昏い沁み

     鮮烈を、さらして

   見放されたものら

      ほら。色あいさえ

    羞じ

     色彩。無慈悲に

   せめてもの可能性から


   美の可能性から

     綺羅。もはや強靭に

    羞じ

      とめどもなく

   見放されたものら

     さらす。氾濫を

    昏い沁み

      綺羅めくのだった。もはや

   いぶき、いきづき

     容赦されなかった

    永遠に

      海に綺羅が

   人々。汚点。人間


   光りらそれらのただなかに

     鮮度をなくした

    ひとびと

      なに?翳り。かっ

   清冽。清純な

     その…ん?

    汚穢

      にじみ

   綺羅ら。朝に

     白濁の帯びさえ

    ひとびと

      翳り

   光り。光りら

謂く、ん?微動。

   美の可能性から

   見放されたものら

   わたしも沙羅も

   だから、わたしも


   海の綺羅

   昏い羞じ

   空の青。いろ

   永遠に


   美の可能性から

   見放されたものら

   汚点。人間

   ただみすぼらしかった


   翳る人々

   光りら。清純な

   朝の清冽な

   外気。綺羅ら


   沙羅。いまも猶も

   散らばり聞け

   ぶざまなひびき。群れ

   聞く。沙羅。聞け

微動。ん?わたしは、謂く、わたしは、ん?微動。

   光り。光りら

      翳りあう

    ひとびと

     さらされていた色さえ

   綺羅ら。朝に

      かたむき

    汚点

     その。そ

   清冽。清純な

      翳り

    ひとびと

     色彩は滅びた

   光りらそれらのただなかに


   人々。汚点。人間

      空。空に青

    永遠に

     燃焼していた

   いぶき、いきづき

      かがやき。もはや

    昏い沁み

     暴流なす

   見放されたものら

      色彩さえも

    羞じ

     色彩。強大でさえあった

   美の可能性から


   美の可能性から

     綺羅ら。そのあまりの厖大に

    羞じ

      色彩さえも

   見放されたものら

     奔流なす

    昏い沁み

      綺羅めき。もはや

   いぶき、いきづき

     消滅していた

    永遠に

      海に綺羅

   人々。汚点。人間


   光りらそれらのただなかに

     綺羅を滅ぼした

    ひとびと。その翳りあうむれは

      翳り

   清冽。清純な

     その

    汚点にすぎなかった

      うごき

   綺羅ら。朝に

     ふれる綺羅さえ

    ひとびと

      翳り

   光り。光りら

謂く、微動。ん?わたしは、

   空の青。いろ

   海の綺羅

   昏い沁み

   永遠に


   美の可能性から

   見放されたものら

   汚点。人間

   うすよごれていた


   翳る人々

   光りら。新鮮な

   朝の鮮烈な

   外光。綺羅ら


   沙羅。しかも猶も

   群がり、聞け

   赤裸々な騒音。群れ

   聞く。沙羅。聞け

謂く、微動。なに?わたしは、

   燃えたよ。沙羅

      ち。あかるい、ひか

    外気のなかに

     に。射しとおすよう、に

   その褐色に

      い。ひかり。ひかりた

    飛びだしなさい

     を。口から肛門まで、を

   その白濁に

      り。いまひかりあ

    ほら

     に。つき刺すよう、に

   翳りが、肌に


   綺羅ら。肌に

     に。射しとおすよう、に

    ほら

      ち。いまひかりあ

   その白濁が

     を。目から爪まで、を

    踊り出なさい

      り。ひかり。ひかりた

   その褐色が

     に。つらぬくよう、に

    外気のなかに

      い。あかるい、ひか

   燃えたよ。沙羅

謂く、わたしは、なに?微動。

   綺羅も、肌には

   その白濁が

   その褐色が

   燃えたよ。沙羅


   色彩。跳ね飛んで

   みだれ、綺羅ら。翳りに

   大気。沙羅。髪

   散らした。いま


   沙羅。光りに

   なぜ?その身を

   あなたは?光りに

   いま、なぜ?無防備に


   沙羅。返り見た

   目のまえに、外気

   扉は、沙羅。そこに

   ひらかれた。いま








Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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