アラン・ダグラス・D、裸婦 ...for Allan Douglas Davidson;流波 rūpa -83 //あなたの肌にも/沙羅。いま/にじんでいくよ/白濁の帯びら//12





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





   沙羅。破廉恥に

      人間たちは

    ながれ、雪崩れ、いま

     喰いつくされた

   むせぶ。肌が

      なに?え?

    白濁。にじみ、ひかり

     は?

   沙羅。火照り

      死滅していた

    さらされていたね、すでにしら砂をふみかけた踵

     屍の肉は

   匂い、匂い、いま


   匂い、匂い、いま

     喰いあらされた

    あばかれた

      死滅していた

   沙羅。火照り

     ん?

    白濁。にじみ、ひかり

      ほら。ほら

   いぶく。肌が

     屍のむれは

    ながれ、雪崩れ、いま

      人間たちは

   沙羅。破廉恥な


   光りら。白濁

   沙羅。赤裸々に

   さらされた肌に

   だから、そこに


   すでに、最初から

   沙羅。もはや

   滅んでいたから

   人間たちなど


   すでに、最初から

   沙羅。もはや

   屍のうえに踊ろうか?

   人間たち。その


   死屍をわらって

     きみの発狂に

    骨髄が、傷い

      肉体が翳り

   投げ捨てようか?

     悲惨を、ただ

    沙羅

      だれに?

   人間たちなど

     残酷を、きみに

    きみに

      まるで瀟洒な汚物入れの口径にそっと排泄されたていたかのように

   でたらめだから


   欺瞞だったから

     狂ったあなたに

    きみが

      すでに失禁を

   人間たちなど

     見蕩れていたのだろうか?

    沙羅

      肉体の翳りに

   投げ捨てようか?

     わたしたちは

    きみが、傷い

      精神が

   人間たちなど


   滅びきえされ

   色彩のむれ。むれ

   むれなす色さえ

   かぞうべくもない


   すでに、最初から

   沙羅。もはや

   欺瞞だったから

   人間たちなど


   すでに、最初から

   沙羅。もはや

   投げ捨てようか?

   人間たちなど


   屍を散らして

      毛先が、撥ねていた。繊細に

    ね?わかる?もう

     凌辱されろ、と

   蹂躙しようか?

      肩。そこにかたむき

    わたしたちは、みんな

     きみが、むしろ

   人間たちなど

      侮辱にすぎなかった

    滅びてたんだよ

     乞い願いさえも?

   見当たらないから


   不在だったから

     願った?

    滅びてたんだよ

      ふと、ぼくは嫉妬した

   人間たちなど

     きみが、むしろ

    ぼくたち、みんな

      横向きの顎に

   蹂躙しようか?

     壊されてしまえと

    ね?わかる?もう

      きみの

   人間たちなど


   滅びきえされ

   形象のむれ。むれ

   むれなすかたちさえ

   かぞうべくもない


   すでに、最初から

   沙羅。もはや

   不在だったから

   人間たちなど


   すでに、最初から

   沙羅。もはや

   蹂躙しようか?

   人間たちなど


   その屍をふんで

      笑いころ、ろ、ろ

    目。ね?えぐりぬいてよ

     そそぐのだった

   ふみにじろうか?

      もっと

    で、さ

     日射しが、ん?ただ

   人間たちなど

      あくまでも不埒に

    のけぞってみせて

     救う気もなく

   自死していたから


   死んでいたから

     救いようもなく

    のけぞってみせて

      辛辣に

   人間たちなど

     日射しが、ただ

    で、…さぁ。あ

      もっと

   ふみにじろうか?

     降る。る

    目。ね?くりぬいてよ

      笑っ

   人間たちなど


   滅びきえされ

   顔のむれ。むれ

   むれなす顔さえ

   かぞうべくもない


   すでに、最初から

   沙羅。もはや

   死んでいたから

   人間たちなど


   すでに、最初から

   沙羅。もはや

   ふみにじろうか?

   人間たちなど


   特異そのもの

     肉体が傷み

    須臾にさえ

      ぼくたちは

   異端そのもの

     いま

    その須臾

      だれも

   稀有そのもの

     暴力

    沙羅。あなたは

      ぼくたちは

   例外そのもの


   稀有そのもの

   例外そのもの

   もはや暴力にすぎなかったから?

   肉体はいつも


   纏われ、すでに

   沙羅。色彩が

   いぶく。肌が

   沙羅。破廉恥をさらす


   褐色の、だれの?

   沙羅の?色彩が

   わたしの?いまも

   吸い込み、きわだち


   すでに頽廃

     息の?だれ?肌の?

    わたしたちの

      あららぐ息も

   こすられる大気も

     もう、そこに

    頽廃。救えない

      もう、すでに

   みだれた息も

     臭気。潮?

    完璧な頽廃

      脇にこすれた大気も

   沙羅。頽廃


   こすられた大気も

   みだれた息も

   わたしたち。そこに

   沙羅。頽廃。沙羅


   すべて頽廃

     熱気。容赦しない

    わたしたちの

      吐きすてた息も

   吸い込む大気も

     もう、そこに

    頽廃。救えない

      もう、すでに

   吐かれた息も

     熱気が

    みごとな頽廃

      すすりあげた大気も

   沙羅。頽廃


   吸い込む大気も

   吐く息も

   わたしたち。すでに

   沙羅。頽廃。沙羅


   纏われ、肌が

     しろい。砂よりもし

    なにを?

      爪のさき

   沙羅。色彩が

     貝殻。ちいさな

    その須臾

      ほら、爪

   いぶく。肌が

     ふっ。ふんだ

    たちどまりかけた

      足元に

   沙羅。破廉恥をあばく


   沙羅。破廉恥をさらす

     灼けたひたい

    背後

      唾を吐いた、その

   いぶかれ。肌が

     老人が、顎を

    笑う声

      だれ?

   沙羅。色彩が

     うなだれた

    ばかばかしいほど

      ななめに臂が

   纏う。肌が


   その消滅さえも

   沙羅。色彩を

   むしり取ったかに

   纏う。肌が


   沙羅。その褐色は

   そのきわだちを

   沙羅。破廉恥に

   いぶく。肌が


   沙羅。匂う

     臭気は

    綺羅ら

      汗ばんだ

   しらみ、にじみ

     無慚に

    いま、ただ

      汗。肌。白濁

   光りら。無防備に

     骨。火照り

    撒かれた匂いら

      散った

   さらされた肌に


   光り。掻きむしり

   沙羅。無造作に

   綺羅散る肌に

   撒かれた匂いに


   光りら。ゆらぎ

   沙羅。赤裸々に

   火照らされ、肌に

   にじみ、汗ばみに


   光りら。しろみ

   沙羅。赤裸々に

   さらされた肌に

   だから、そこに


   嗜虐そのもの

   自虐そのもの

   沙羅。わたしたちは

   沙羅。だれも


   沙羅。その須臾さえも

   沙羅。わたしは

   わななきそのものだったから?

   肉体はいつも


   狂気そのもの

     へし折ったに似た

    逃げかけ…どこ?

      ふと

   無謀そのもの

     まげた腰に

    しろい肌。女

      のばされ

   わななきそのものだった

     無理やり跳ねたひと

    立ち上がった

      腕。そこに

   戦慄そのもの


   狂気そのもの

   無謀そのもの

   沙羅。わたしたちは

   沙羅。だれも


   沙羅。その須臾さえも

   沙羅。あなたは

   わななきそのものだったから?

   戦慄そのもの


   もはや、すでに

   最初から、なにも

   なにもないと

   おののきさえも


   妄想その

     光沢が

    痙攣

      そして

   虚偽そのものだった

     肩に、髪

    喉

      綺羅が

   得られたものなどなにも

     流れた

    つぶやきかけた

      沙羅の睫毛に

   喪失そのもの


   妄想そのもの

   虚偽そのもの

   沙羅。わたしたちは

   沙羅。かれらも


   沙羅。わたしも

   沙羅。あなたは

   得られたものなどなにもなかったから?

   喪失そのもの


   もはや、すでに

   最初から、なにも

   なにもないと

   うしなうものなど


   越えてみようか?

      なじったように

    沙羅

     感じたすべて

   沙羅。閾を

      吹き出すように

    あなたは。沙羅

     とおまききのものらら

   抜けてみようか?

      聞こえたすべてに

    わたしも

     いたぶるように

   ふたり、限界を

・~

   沙羅。境界を

     近よってくるものたちを

    わたしも

      目にふれたすべて

   抜けてみようか?

     ののしるように

    あなたは。沙羅

      見くだすように

   ふたり、閾を

     ゆびふれたすべて

    沙羅

      あざけるように

   越えてみようか?

   沙羅。つまさきのまえの境界を

   抜けてみようか?

   ふたり、閾を

   越えてみようか?


   沙羅。わたしも

   沙羅。あなたは

   穢れそのものだったから?

   禁忌そのもの


   破綻そのもの

   破壊そのもの

   沙羅。わたしたちは

   沙羅。かれらも


   もはや、すでに

   最初から、なにも

   なにもないと

   厭うべきものも


   恐ろしかった

     わたしの頸も

    轟音が?

      きみにだけに

   恐れそのものにちがいなかったから

     彼女たちの口さえ

    きみの耳。きみにだけに

      かれらの目さえ

   恐れそのものだったから?

     きみにだけに

    叫んでた?

      ひとびとの

   恐怖そのもの


   沙羅。わたしも

   沙羅。あなたは

   恐れそのものだったから?

   恐怖そのもの


   もはや、すでに

   最初から、なにも

   なにもないと

   恐れるものなど


   恥辱そのもの

   羞ずかしさそのものだったから?

   沙羅。あなたは

   沙羅。わたしも


   沙羅。かれらも

      よどみを、雲

    あなたは

     綺羅を射し

   沙羅。わたしたちは

      不確かな

    穢い沁み。その

     翳った

   汚点そのもの

      霞を

    褐色さえも

     鳥が

   過失そのもの


   過失そのもの

     鳥は。孤立

    褐色さえも

      散らしたよ。ほら

   汚点そのもの

     横切った

    穢い沁み。その

      雲母たち

   沙羅。わたしたちは

     光暈を

    あなたは

      雲。翳った。だから

   沙羅。かれらも


   過失そのもの

   汚点そのもの

   沙羅。わたしたちは

   沙羅。かれらも


   沙羅。わたしも

     損なわれてたんだ。もう

    彼女たちこそ

      いっせいに

   沙羅。あなたは

     底もなく

    まさにおそるべき汚点

      ぼくらは

   見れば穢れた

     一挙に

    かれらこそ

      翳る

   恥辱そのものでこそあった


   沙羅。わたしも

   沙羅。あなたは

   羞ずかしさそのものだったから?

   恥辱そのもの


   もはや、すでに

   最初から、なにも

   なにもないと

   恥ずべきものなど


   沙羅。破綻者は、いま

   沙羅。笑うしかなかった

   笑う。わたしは

   笑う。沙羅


   沙羅。かのじょたちをも

   沙羅。かれらを

   笑う。わたしは

   笑う。沙羅


   とおまきにあなたを

      怒り。情熱が

    叫びかけ

     煽られたいぶきがさらしたふいの窒息のよ

   かこむ群衆

      執拗に

    そ。そ。須臾

     停滞

   沙羅。無能な

      空間をいたぶり

    まぶたがふるえ

     情熱が

   沙羅。ぶざまな


   沙羅。ぶざまな

     情熱が

    まぶたがふるえた

      空間を裂き

   沙羅。無能な

     水平に

    その須臾

      ななめに

   かこむ群衆

     警戒。燃えあがった熱風。その名残りのように

    失語しかけ

      怒り。情熱が

   とおまきに


   沙羅。ぶざまな

   沙羅。無能な

   かこむ群衆を

   とおまきにあなたを


   沙羅。その周囲

   沙羅。破廉恥な

   笑う。わたしは

   笑う。沙羅


   沙羅。だから

   沙羅。狂気した

   笑う。狂暴な

   笑う。沙羅


   ふれたひかりら

   にじませてしまうよ

   沙羅。いま

   褐色のいろをも


   白濁の帯びら

   にじんでいくよ

   沙羅。いま

   あなたの肌にも









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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