アラン・ダグラス・D、裸婦 ...for Allan Douglas Davidson;流波 rūpa -52 //沙羅。だから/その唐突な/あなたの目覚めに/ふれていたのだ//18





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





   汗ばんで

   においさえ

   味覚さえ

   感じられ


   ゆびさき。これが

   だから、沙羅

   おさえようとしていた

   これが、このゆび


   見なかった。なにも

   ふさがれて、沙羅

   ひらかれた、瞼

   もう、なにも


   手のひら。これが

   みぎの。沙羅

   もう、かくしていた

   すこし、ななめに


   まわりこむように

   沙羅。おきざりに

   放置のために

   ひらいた瞼を


   にごった眸を

   見ないために

   沙羅。隠蔽の闇に

   葬るように

網膜が、しかも落ち窪むのだ、と。彼は。謂く、

   まわりこむように

      ささやき

    かくす。ぼくは

     つぶやきつづけて

   沙羅。おきざりに

      わたしたちが

    きみに、かくれ

     彼等が、いつか

   沙羅。隠蔽の闇に

      ささやきつづけて

    かくす。ぼくは

     つぶやき

   葬るように

つぶれ、つぶれあう死者たち。それら、謂く、

   目隠しされた

   昏がりに沙羅は

   曖昧なままに

   まどろむままに


   ゆびの腹。これが

   だから、沙羅

   かくそうとしていた

   これが、このゆび


   見なかった。なにも

   ふさがれて、沙羅

   ひらかれたまま

   もう、なにも


   覆う手。これが

   みぎの。沙羅

   もう、見えなかった

   色違いの眸は

網膜が、しかも落ち窪むのだ、と。彼が。謂く、

   目隠しされた

      官能的な

    見て。み。見て

     みじめなくらい

   昏やみに

      キスをしないか?

    ほら。ぼくが

     むさぼらないか?

   曖昧なままに

      すてばちなくらい

    かたむく

     クソいやらしい

   まどろむままに

はじけあう死者たち。それら、ひずみ、ひずみあう死者たち。それら、だまれ、だまれ、そこに謂く、

   沙羅。あなたを

   わたしはかくした

   わたしはおおった

   見ひらかれた目を

そこにだまれ、だまれ、それら、死者たち。ひずみあう、ひずみ。それら、死者たち。はじけあう謂く、

   陶酔のままに

     えぐいくらいに

    ゆらぐ

      無謀なくらい

   恍惚のままに

     求めあわない?

    ほら。ぼくが

      キスをしないか?

   昏やみに

     みぐるしいくらい

    見て。み。見て

      極上の

   目隠ししたまま

彼が。と、窪むのだ。落ち、しかも網膜が、謂く、

   残酷を、あなたに

   あなたにだけに、沙羅

   あげた。いま

   そのまなざしに

網膜が、しかも落ち窪むのだ、と。彼も。謂く、

   残酷を、あなたに

      邪気もなく

    見て

     わたしたちだけに

   あなたにだけ、沙羅

      無駄もなく

    いま、わたしの

     愛。あざむきのない

   あげたよ。せめて

      わずかな隙きもな

    ほほ笑みを

     きみだけに

   そのまなざしに

さわぎあう死者たち。それら、つぶれ、つぶれあう。謂く、

   なぜ?…そこに

   わたしに、頬。沙羅

   見せた。いま

   くちもとに


   ゆるみかけ、沙羅

   くずれかけ、それ

   ゆがみはじめ、沙羅

   わななかせかけた

したたりそうに。ふいに、耐えがたくて。涙が。謂く、

   なぜ?…そこに

      いきいきと

    弑殺者のように

     なする

   沙羅は、頬

      ぬれた肉体が

    きみは死に

     なすりつけ

   ゆるみかけ、くずされかけ

      体温を

    死んだ

     なする

   わななきかけて

ら、ゆがみ、ゆがみあう死者たち。それら、とろけ、とろけあう死者たち。それら、ゆらぎ、ゆらぎあう死者たち。それら、ふるえ、ふるえあう死者たち。それら、まじり、まじりあう死者たち。それら、かすれ、かすれあう死者たち。それら、さわぎ、さわぎあう死者たち。それら、つぶれ、つぶれあう死者たち。それら、ひらき、ひらきあう死者たち。それら、はじけ、はじけあう死者たち。それら、ひずみ、ひずみあう死者たち。それ。謂く、

   わななかせはじめ

     なする

    死んだ

      容赦なく

   ゆるませはじめ、くずされかけて

     なすりつけ

    きみはひとり

      ぬれた肉体が

   沙羅の、頬

     なする

    暗殺者のように

      体液を

   なぜ?…そこに

涙が。耐えがたくて、ふいに。したたりそうに。謂く、

   わななかせかけた

   ゆがみはじめ、沙羅

   くずれかけ、それ

   ゆるみかけ、沙羅


   くちもとに

   見せた。いま

   わたしに、頬。沙羅

   なぜ?…そこに

つぶれあう死者たち。それら、ひらき、ひらきあう。謂く、

   そのまなざしに

     きみだけに

    ほほ笑みを

      軽蔑もなく

   あげたよ。せめて

     まごころを。いつわりのない

    いま、わたしの

      惡意もなく

   あなたにだけ、沙羅

     わたしたちだけに

    見て

      憐憫もなく

   残酷を、あなたに

彼も。と、窪むのだ。落ち、しかも、網膜が。謂く、

   そのまなざしに

   あげたよ。せめて

   あなたにだけ、沙羅

   残酷を、あなたに


   その視野に

   だから、沙羅

   うばいさられた

   まなざしのなかに


   もうすでに

   だから、沙羅

   きえうせてしまった

   まなざしのなかに


   闇と忘我

   沙羅。孤立、沙羅

   あなたは、咬んだ

   咬みつかせていた


   わたしを、孤独に

   沙羅。孤立、沙羅

   わたしは、咬んだ

   咬まされていた

彼は、猶も、とまどいもなく彼が、あくびを、彼も。あくびを、彼が。とまどいもなく猶も。彼は。謂く、

   わたしを、孤独に

      咬まされたように

    不遜

     しばりあげられ

   沙羅。孤立、沙羅

      猿轡を

    きみは、知ってる?

     鉄線で

   わたしは、咬んだ

      うしろ手に

    不埒

     のけぞらさせたにも似せ

   咬まされていた

孔。孔。つぶさになにを?な。ひろがった、孔。孔。謂く、

   知らない。笑みも

   沙羅は、なにも

   かたわら、ななめの

   ほほ笑みも


   かくした。あなたを

   あなたから。沙羅

   わたしから。沙羅

   だから、あなたは


   見ない。なにも

   沙羅は、なにをも

   ふさがれた、闇に

   かくされて、沙羅は


   かくした。わたしを

   あなたから。沙羅

   わたしから。沙羅

   そこに、あなたは


   見えない。なにも

   わたしは、沙羅を

   ふさがれた、目に

   かくされて、沙羅が


   昏みの中に

   あたえられた

   昏みにいぶき

   息づかっていた

彼は、猶も、ためらいもなく彼が、あくびを、彼も。あくびを、彼が。ためらいもなく猶も。彼は。謂く、

   知らない。笑みも

      かくされて

    ゆびは、あなたの

     かくれ、かく

   沙羅は、なにも

      かくされた。沙羅は

    体温に、厭い

     そこ。かくれこみ

   かたわら。ななめの

      そこ。沙羅が

    厭う。体温を

     沙羅は、そこで

   せせら笑いも


   目隠しされた暗闇に

      傲慢な

    咬む。か

     繊細に

   あなたは、咬んだ

      わずかな傷みが

    沙羅。孤立、沙羅

     ただ

   咬みつかせていた

      あくまでも

    咬まし

     気遣いながら

   わたしを、孤独に


   目隠ししたまま暗闇に

      もう、いいよ

    なに?

     感じないで

   いぶき、息づかい

      もう、なにも

    沙羅。孤立、沙羅

     かたわらにあざける

   目覚めつづけて

      見なくていいよ

    なに?

     わたしさえ

   覚醒のうちに

ふしだらな、孔。死者たち。それら、ゆがみ、しかも、ゆがみあヒだれ?孔。ふしだらな、孔。死者たち。それら、とろけ、しかも、とろけあヒだれ?孔。ふしだらな、孔。死者たち。それら、ゆらぎ、しかも、ゆらぎあヒだれ?孔。ふしだらな、孔。死者たち。謂く、

   覚醒のうちに

     わたしさえ

    なに?

      はじめなくていいよ

   目覚めつづけて

     せせらわらった

    沙羅。孤立、沙羅

      もう、なにも

   いぶき、息づかい

     気配さえ

    なに?

      もう、終わってしまったよ

   目隠ししたまま暗闇に


   わたしを、孤独に

     繊細に

    咬む。か

      強引な

   咬みつかせていた

     しかも

    沙羅。孤立、沙羅

      いとわしい羞恥が

   あなたは、咬んだ

     容赦なく

    咬まし

      あくまでも

   目隠しされた暗闇に


   せせら笑いも

     沙羅は、そこで

    厭う。体温を

      沙羅が

   かたわら。ななめの

     そこに、かくれこみ

    体温に、厭い

      沙羅は。かくされた

   沙羅は、なにも

     かくれ、かく

    ゆびは、あなたの

      かくされて

   知らない。笑みも

彼は、猶も、ためらいもなく彼が、あくびを、彼も。あくびを、彼が。ためらいもなく猶も。彼は。謂く、

   ひびき。それが

   わたしの。沙羅

   息づかうひびきは

   耳の至近に


   あたためるように

   沙羅。それが

   愛撫に似せた

   耳の至近に


   ひびき。それが

   わたしの。沙羅

   息づかうひびきは

   耳の至近に


   ふいに苦悩し

   沙羅。それが

   やさしさに似せた

   耳の至近に


   ふきかけよう

   沙羅。耳に

   息。そっと、そこ

   体温を。すでに


   感じない。なにも

   沙羅。もうなにも

   見ない。なにも

   沙羅。もうなにも


   つつまれ、沙羅

   取り残され、沙羅

   ふさがれ、沙羅

   かくされ、沙羅

生きていたから。しかも、唾液を。謂く、

   つつまれ、沙羅

      息を吐き

    いやしのない

     その前歯。沙羅

   取り残され、沙羅

      ゆび。ゆびに

    孤立

     醒めきらない

   ふさがれた沙羅

      ふきかけたゆびに

    いやされない

     顎が

   かくされ、沙羅


   笑う、沙羅

      息づかい

    まよいのない

     あま咬みを

   声もなく、沙羅

      ゆび。ゆびに

    孤立

     沙羅。まどろみの

   ひびきのない沙羅

      のばされたゆびに

    まよいのない

     歯が

   沙羅、笑い


   ひそめられ、沙羅

      息を吐き

    行き場のない

     舐めた

   隔離された沙羅

      ゆび。ゆびに

    孤立

     沙羅。まどろみの

   おおわれ、沙羅

      ふれかけたゆびに

    逃げ場もない

     舌が

   うばわれ、沙羅

孔。孔。つぶさになにを?な。ずぼらすぎた、孔。孔。謂く、

   唾液にぬらし

   あま咬みのままに

   意識のない、沙羅

   狂暴な沙羅


   知ってる?あなたは

   日射しが、だから

   照らされていた。ふたり

   その破廉恥は

生きていたから。唾液が、しかも。謂く、

   知ってる?…あなたは

      沙羅が

    笑みを

     声もなく

   日射し。肌を

      そこ。笑う

    赤裸々に

     沙羅

   灼いていた。いま

      沙羅

    笑みを

     狂暴に

   ふたり。その破廉恥も

それら、ふるえ、しかも、ふるえあヒだれ?孔。ふしだらな、孔。死者たち。それら、まじり、しかも、まじりあヒだれ?孔。ふしだらな、孔。死者たち。それら、かすれ、しかも、かすれあヒだれ?孔。ふしだらな、孔。死者たち。それら、謂く、

   ふたり。その頽廃をも

     苛烈に

    笑みを

      沙羅が

   あばかれていた。いま

     沙羅

    気配もなく

      そこ。笑う

   日射し。色彩を

     声もなく

    笑みを

      沙羅

   さらけださせながら

しかも。唾液が、生きていたから。謂く、

   昏睡に

   沙羅。ふたたび

   まどろみに

   沙羅。いまさらに


   沙羅。そして

   唐突な

   目覚め。いま

   沙羅。ふれられて


   ななめに、肌は

   窓越し。光りら

   清純な、その

   朝に、沙羅。そこ


   沙羅。そして

   ふしだらな

   目覚め。いま

   沙羅。かたむいて


   胸に、髪は

   さわいだ。翳りら

   新鮮な、その

   朝に沙羅。そこ

唾液はしたたり、こぼれるさきから分裂し、増殖しはじめるだろう、と。彼も。謂く、

   胸に、髪は

      間歇的な

    聞こえますか?

     いきものたち

   さわぎ、翳りら

      猶も。いま猶も唐突な

    ぼくの

     あるいは、ノイズの

   新鮮な、その

      ほら

    ぼくの音

     集合体たち

   朝に沙羅。そこ

まじりあう死者たち。それら、かすれ、謂く、

   散った。はじく

   光澤。撥ね飛ぶ

   白濁。綺羅撒く

   髪。褐色の


   沙羅。いまもあなたの

   髪は匂った

   背すじにながれ

   ふれあう至近に


   部屋に、ゆび

   背後に、ふるえ

   陽炎は、その

   朝に、沙羅。その


   背伸び、まつげは

   無造作に、くちは

   逆光が、その

   昏みに、沙羅。その


   まなざしに、顎は

   いぶきに、綺羅は

   褐色の肌。その

   朝に、沙羅。そこ

唾液はにじみ、にじみ出し、しだいに、したたり、こぼれかけたさきから分裂し、増殖しはじめるだろう、と。彼も。謂く、

   まなざしに、顎は

      でたらめで

    聞こえますか?

     いきづくものたち

   いぶきに、綺羅は

      かなり、りりか突飛な

    体内の

     だからノイズを

   褐色の肌。その

      ほら

    体内のひびき

     たてていたものたち

   朝に、沙羅。そこ

ひらきあう死者たち。それら、はじけ、謂く、

   色彩。翳り

   光り射し、こちら

   沙羅。ふちどり

   綺羅。ながれおち


   振り向かなかった

   すでに、わたしに

   気付きながらも。沙羅

   決して、わたしに


   振り向かなかった

   すでに、わたしに

   ささやきながらも。沙羅

   その、あなただけの言語を吐いた


   沙羅。逆光に

   光る。清潔に

   綺羅。翳るまま

   逆光に、沙羅

ん?あっ。謂く、

   沙羅。逆光。いま

      おしつけた

    なぜ?

     はがいじめ

   光り。清潔に、その

      胸に

    わたしは、拘束の

     柔順な

   綺羅。翳り、そこ

      抱きしめるように

    きみを

     髪。尖端にも綺羅

   昏む。かくされ


   孤立を描いた

      聞き耳を

    胸にきみは

     聞こえますか?

   沙羅。そこに、ひとり

      ほら

    きみの頭部は

     体内が

   いまさらに、沙羅

      聞いて

    汗にぬれながら

     体内がノイズを

   孤立を描き

死者たち。それら、ゆがみ、ゆがみあう死者たち。それら、とろけ、とろけあう死者たち。それら、ゆらぎ、ゆらぎあう死者たち。それら、ふるえ、ふるえあう死者たち。それら、まじり、まじりあう死者たち。それら、かすれ、かすれあう死者たち。それら、さわぎ、さわぎあう死者たち。それら、つぶれ、つぶれあう死者たち。それら、ひらき、ひらきあう死者たち。それら、はじけ、はじけあう死者たち。それら、ひずみ、ひずみあう死者たち。それら、だまれ、だまれ、そこに死者たち。謂く、

   孤立が描かれ

     体内がノイズを

    汗にぬらされ

      聞いて

   飽きもせず、沙羅

     あまりにぶざまに

    きみのこめかみは

      ほら。ほ。ほ。ほ

   沙羅。そこ。ひとり

     聞こえますか?

    胸にきみは

      聞き耳を

   孤立を描き


   ひかり。かくされ

     髪。ぬれた。汗

    きみを

      抱きしめるように

   翳る。綺羅、そこ

     あらがう気のない

    わたしは、拘束の

      胸に

   昏み、清潔に、その

     がんじがらめ

    なぜ?

      自由をうばい

   沙羅。逆光。いま

あっ!ん?謂く、

   ふちどりの綺羅

   翳り、翳る濃い

   沙羅は昏い

   色彩は消えた


   沙羅。その朝に

   肌の褐色。もう

   見えない。いぶき

   いきづかいながらも







Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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