なに?色彩/木漏れ。透きとおり/かさなりあい/色彩。それらを……詩
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
なに?色彩/木漏れ。透きとおり/かさなりあい/色彩。それらを
なに?色彩
木漏れ。透きとおり
かさ。かさなりあい
色彩。それらを
なんと?名づけ
なんと?呼べば
なんと?そこに
色彩がさわいだ
謂く、
木漏れ。そこ
しずかだから
見あげたら
いらないね。目
さわぎ、色彩
あまりにも
昏む
どうしようも
なんと名づけ
いらないね。耳
ひかり。射し、ひかり
あ。あ。あきらかすぎだから
なんと呼べば
爪とゆびのあいだにそれを突き刺してみてください。そこに、まだ、さっき切り裂いたばかりの果汁にぬれています。
なに?ささやき
すこし背後に
ふと、ひひ。ひびき
ささやき。それらは
なんと?声は
なんと?きみは
なんと?そこに
ひびきが名残った
謂く、
背後。かたわらに
返り見て
見ひらけば
どんな顔したら?
ゆらぎ、いぶき
笑み
昏む
さ。さ。さ。ささやき
なんとその声は
わたしどんなこと、いま
ひかり。射し、ひかり
うかがい見て
なんときみは
うわ唇とした唇をぬいあわせてみてください。そこに、まだ喰いちぎられなかったそれが傾きかけています。
葉。葉ゞ。葉
鳴っていたよ。もう
失語を、そっと
きみに強いていた
謂く、
葉。葉ゞ。葉
とめどなく
めざましく
ささやかな
鳴っていたよ。もう
色彩と
めざましいばかりに
暴流のように
失語を、そっと
ひびきが
めざましすぎて
繊細な
きみに強いていた
きみに強いていた
ささやかな
いたましすぎて
ひびきが
失語を、そっと
やさしさを、いま、きみにあげっ
いたましいばかりに
色彩と
鳴っていたよ。もう
繊細な
いたましく
とめどないばかりに
葉。葉ゞ。葉
謂く、
きみに強いていた
失語を、そっと
鳴っていたよ。もう
葉。葉ゞ。葉
舌をまるめて喉の奧まで差し込むことは可能でしょうか?そこに、それらがいまにもしたたり落ちそうなうちに。
なに?蝶たち
木漏れ。葉翳り
るら。ゆらめきあい
色彩。そこには
どんな?風景が
どんな?傷みが
どんな?きざしが
色彩がさわいだ
謂く、
木漏れ。そこに
憩うように
見あげれば
蝶たち。ふるえて
さわいで、色彩
失望したようにも
昏む
あやしむようにも
どんな?風景を
蝶たち。かたむき
ひかり。射し、ひかり
おびえたように
どんな?きざしを
みぎ眼をだけさしあたりそれでくりぬいてみてください。そこに、まだ、ぶち壊した氷さえはがれ落ちもしないまま、そっと。
2022.07.12.
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