流波 rūpa ……詩と小説191・流波 rūpa 癡多 citta ver.1.01 //…見て/なにを?/見ていた/いつ?;伽多





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ一部に作品を構成する文章として差別的な表現があったとしても、そのようなあらゆる差別的行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしもそのような一部表現によってあるいはわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでも差別的行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





   その色彩さえ

      海。沙羅

    泣きじゃくり鼻血

     綺羅の散乱

   なにもない

      それら

    散らすな

     それら

   翳り。未生のものらも

      綺羅の散乱

    とび散ら

     海。沙羅

   目醒めていたよ


   穢い粘液

      それらを

    綺羅めく双渺

     海と、沙羅

   飛び散るの、…なに?

      名づけた

    瞼に流した

     名づけた

   だれ?

      海と、沙羅

    鼻水も綺羅ら

     それらを

   くさいの、…なぜ?


   その色彩さえ

      海。沙羅

    綺羅ら

     色彩の飛散

   なにもない

      それら

    美とは?…沙羅

     それら

   翳り。有り得ないものらも

      色彩の飛散

    その意味など

     海。沙羅

   目醒めていたよ


   爛れた涎れ

      それらを

    綺羅ら

     海と、沙羅

   飛び散るの、…なに?

      名づけた

    美とは?…沙羅

     名づけた

   だれ?

      海と、沙羅

    わたしたちは知らない

     それらを

   ただの恥辱、…なぜ?


   その色彩さえ

      海。沙羅

    だれ?…いま

     白濁のゆらぎ

   なにもない

      それら

    赤裸々にきっ

     それら

   翳り。死者らなら

      白濁のゆらぎ

    穢れきりさえしなかったクソ

     海。沙羅

   もう、目醒めていたよ   


   かるい、おどろき

      それらを

    綺羅ら

     砂濱で

   なに?…それは

      名づけた

    美とは?…沙羅

     沙羅は

   ゆらぐ、ゆらいだ

      海と、沙羅

    そのありさまなど

     逆光

   ゆらぎつづけた


   それら、陽炎

      沙羅。もう

    綺羅ら

     横溢。赤裸々な

   もう、床に

      光りら

    美とは?…沙羅

     光りら

   いま、床にまで

      横溢。赤裸々な

    わたしたちは知らない

     沙羅。もう

   ゆらぎ


   その息吹きなど

      逆光

    穢い粘液

     綺羅のこちらに

   なにもない

      沙羅は

    飛び散るの、…なに?

     沙羅は

   翳り。死者らなら

      綺羅のこちらに

    くさいの、…なぜ?

     逆光

   もう、目醒めていたよ


   ゆらぎながら

      沙羅。もう

    綺羅ら

     その色彩は

   陥没しながら

      翳りに

    美とは?…沙羅

     翳りに

   入り込みながら

      その色彩は

    その暴力のうちに

     沙羅。もう

   屈辱じみて


   下劣の窮みの

      色彩を増し

    綺羅ら

     色彩などなかったにもひとしく

   窮まりもなき

      もはや

    美とは?…沙羅

     もはや

   下品の窮まり

      色彩などなかったにもひとしく

    わたしたちははっきりと目醒め

     色彩を増し

   無窮の赤裸々


   赤裸々な無窮

      色彩など

    …なに?

     色彩を増し

   下品の窮まり

      もはや

    は?

     もはや

   窮まりもなき

      色彩を増し

    …なに?

     色彩などな

   下劣の窮みの


   屈辱じみて

      その色彩は

    わたしたちははっきりと目醒め

     沙羅。もう

   入り込みながら

      翳りに

    美とは?…沙羅

     翳りに

   陥没しながら

      沙羅。もう

    綺羅ら

     その色彩は

   ゆらぎながら


   もう、目醒めていたよ

      綺羅のこちらに

    その暴力のうちに

     逆光

   翳り。死者らなら

      沙羅は

    美とは?…沙羅

     沙羅は

   なにもない

      逆光

    綺羅ら

     綺羅のこちらに

   その息吹きなど


   ゆらぎ

      横溢。赤裸々な

    くさいの、…なぜ?

     沙羅。もう

   いま、床にまで

      光りら

    飛び散るの、…なに?

     光りら

   もう、床に

      沙羅。もう

    穢い粘液

     横溢。赤裸々な

   それら、陽炎


   ゆらぎつづけた

      砂濱で

    わたしたちは知らない

     海と、沙羅

   ゆらぐ、ゆらいだ

      沙羅は

    美とは?…沙羅

     名づけた

   なに?…それは

      逆光

    綺羅ら

     それらを

   かるい、おどろき


   もう、目醒めていたよ

      白濁のゆらぎ

    そのありさまなど

     海。沙羅

   翳り。死者らなら

      それら

    美とは?…沙羅

     それら

   なにもない

      海。沙羅

    綺羅ら

     白濁のゆらぎ

   その色彩さえ


   ただの恥辱、…なぜ?

      海と、沙羅

    穢れきりさえしなかったクソ

     それらを

   だれ?

      名づけた

    赤裸々にきっ

     名づけた

   飛び散るの、…なに?

      それらを

    だれ?…いま

     海と、沙羅

   爛れた涎れ


   目醒めていたよ

      色彩の飛散

    うす穢い奴

     海。沙羅

   翳り。有り得ないものらも

      それら

    眼玉こぼしたの

     それら

   なにもない

      海。沙羅

    だれ?…いま

     色彩の飛散

   その色彩さえ


   くさいの、…なぜ?

      海と、沙羅

    わたしたちは知らない

     それらを

   だれ?

      名づけた

    美とは?…沙羅

     名づけた

   飛び散るの、…なに?

      それらを

    綺羅ら

     海と、沙羅

   穢い粘液


   目醒めていたよ

      綺羅の散乱

    その意味など

     海。沙羅

   翳り。未生のものらも

      それら

    美とは?…沙羅

     それら

   なにもない

      海。沙羅

    綺羅ら

     綺羅の散乱

   その色彩さえ


   だれ?いま

      あきらかに、沙羅は

    鼻水も綺羅ら

     海も

   鼻こぼしたの

      不在にひとしい

    瞼に流した

     不在にひとしい

   うす穢い奴

      海も

    綺羅めく双渺

     あきらかな沙羅は

   穢れきって消えてクソ


   そのかたちさえ

      もはや

    とび散らすな

     沙羅も

   とめどない不穩

      不在にひとしい

    散ら

     不在にひとしい

   死者らなら

      沙羅も

    泣きじゃくり鼻血

     もはや

   もう、目醒めていたよ   


   かるい、おどろき

      あきらかな海は

    このように考えてみよ

     沙羅

   なに?…それは

      不在にひとしい

    わたしたちに欠けているもの

     不在にひとしい

   とろけ、とろけてて

      沙羅

    それは知性

     あきらかな海は

   とろけつづけた


   それら、陽炎

      だから

    騒音の群れ

     …だれ?

   もう、床に

      笑んでいた

    …なに?

     笑んでいた

   いま、床にまで

      …だれ?

    まともに、言葉さえ

     だから

   ゆらぎ


   かるい、おどろき

      わたしは

    このように考えてみよ

     …なぜ?

   なに?…それは

      沙羅

    わたしたちに欠けているもの

     沙羅

   とろけ、とろけてて

      …なぜ?

    それは正気

     わたしは

   とろけつづけた


   その息遣いなど

      聞き取りながら

    騒音の群れ

     その吐く息

   なにもない不穩

      沙羅

    …なに?

     沙羅

   死者らなら

      その吐く息

    まともに、視野さえ

     聞き取りながら

   もう、目醒めていたよ


   とろけながら

      聞き取りながら

    このように考えてみよ

     その吸い込む息

   開孔しながら

      沙羅

    わたしたちに欠けているもの

     沙羅

   とろけ、とろけてて

      その吸い込む息

    それは肉体。だから

     聞き取りながら

   とろけつづけた


   陥ち込みながら

      だから

    空洞

     騒音

   侮辱じみて

      沙羅は

    むしろ

     沙羅は

   とろけ、とろけてて

      騒音

    空隙

     だから

   とろけつづけた


   下劣の窮みの

      海も

    わたしたちは

     騒音

   窮まりもなき

      沙羅

    陥没

     沙羅

   下品の窮まり

      騒音

    ふりそそいだ光りの底に

     海も

   無窮の赤裸々


   赤裸々な無窮

      騒音

    ふりそそいだ光りの底に

     海も

   下品の窮まり

      沙羅

    陥没

     沙羅

   窮まりもなき

      海も

    わたしたちは

     騒音

   下劣の窮みの


   とろけつづけた

      騒音

    空隙

     だから

   とろけ、とろけてて

      沙羅は

    むしろ

     沙羅は

   侮辱じみて

      だから

    空洞

     騒音

   陥ち込みながら


   とろけつづけた

      その吸い込む息

    それは肉体。だから

     聞き取りながら

   とろけ、とろけてて

      沙羅

    わたしたちに欠けているもの

     沙羅

   開孔しながら

      聞き取りながら

    このように考えてみよ

     その吸い込む息

   とろけながら


   もう、目醒めていたよ

      その吐く息

    まともに、視野さえ

     聞き取りながら

   死者らなら

      沙羅

    …なに?

     沙羅

   なにもない不穩

      聞き取りながら

    騒音の群れ

     その吐く息

   その息遣いなど


   とろけつづけた

      …なぜ?

    それは正気

     わたしは

   とろけ、とろけてて

      沙羅

    わたしたちに欠けているもの

     沙羅

   なに?…それは

      わたしは

    このように考えてみよ

     …なぜ?

   かるい、おどろき


   ゆらぎ

      …だれ?

    まともに、言葉さえ

     だから

   いま、床にまで

      笑んでいた

    …なに?

     笑んでいた

   もう、床に

      だから

    騒音の群れ

     …だれ?

   それら、陽炎


   とろけつづけた

      沙羅

    それは知性

     あきらかな海は

   とろけ、とろけてて

      不在にひとしい

    わたしたちに欠けているもの

     不在にひとしい

   なに?…それは

      あきらかに、海は

    このように考えてみよ

     沙羅

   かるい、おどろき


   もう、目醒めていたよ 

      沙羅も

    ふれた

     もはや

   死者らなら

      不在にひとしい

    …だれ?

     不在にひとしい

   とめどない不穩

      もはや

    わたしは

     沙羅も

   そのかたちさえ









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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