流波 rūpa ……詩と小説174・流波 rūpa 癡多 citta ver.1.01 //…見て/なにを?/見ていた/いつ?;伽多
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ一部に作品を構成する文章として差別的な表現があったとしても、そのようなあらゆる差別的行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしもそのような一部表現によってあるいはわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでも差別的行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
醒めて
沙羅、もう
…だれ?
あなたから
醒めて
沙羅、もう
…いつ?
わたしは
醒めて
沙羅、もう
…だれ?
わたしからも?
醒めて
沙羅、もう
…どこ?
あなたは
醒めきって
わたしたちは、もう
…いつ?
すべて、ことごとくから
醒めていた
沙羅、もう
なにもかもから
あなたからも
だからいま
黃土いろに
それ。濁りかけ、色
蜥蜴の白
かくれていた
沙羅、もう
なにもかもから
あなたからも
だからいま
黃土いろに
それ。翳りかけ、色
蜥蜴の白
ひそんでいた
沙羅、もう
なにもかもから
わたしからも
だからいま
黃土いろに
それ。滲みはじめ、色
蜥蜴の白
這う。壁に
擬態。蜥蜴
壁に。這い
擬態。その
傾き、壁に
擬態。頭部
壁に。もたげ
擬態。その
静止。壁に
擬態。爪先?
壁に。留め
擬態。その
息吹く。壁に
擬態。口先
壁に。息吹き
擬態。それは
蜥蜴。ただ
ひとつ。白
にじみ、翳り
濁りそれは
蜥蜴。無防備に
さらされて
剝き出しに
壁にそれは
蜥蜴。ただ
ひとつ。白
にじみ、翳り
濁りそれは
蜥蜴。赤裸々に
さらされて
あばかれて
壁にそれは
蜥蜴。ただ
ひとつ。白
にじみ、翳り
濁りそれは
蜥蜴。剝き出しに
さらされ、もう
かくすものも、もう
なにもなく、もう
ふれた。もう
光り。…朝の
ななめの
光り。ふれ
逃げ出しもしない
微動だにも
まるで屍
その白壁に
ふれた。もう
光り。…朝の
ななめの
光り。ふれ
まばたきもしない
かすかにも
まるで屍
そのまぶたに
ふれた。もう
光り。…わたしは
ななめの
光り。ふれ
その沙羅に
その瞼
わたしを
見つめた?
その沙羅に
その睫毛
わたしを
あざけた?
見蕩れたふりをしてあげよう
沙羅。その眼の前で
これ見よがしに
大胆なほど、沙羅
見蕩れたふりをしてあげよう
沙羅。見つめられたまま
はずかしいくらい
下品にも、だから
醒めていた
沙羅、もう
なにもかもから
あなたからも
だから
見蕩れつづけていてあげよう
沙羅。その眼の前で
莫迦らしいほど、いま
だから
見蕩れつづけていてあげよう
沙羅。見つめられたまま
あきれるほど、だから
醒めていた
沙羅、もう
なにもかもから
あなたからも
世界は燒き捨てられていたのだ
わたしについに。だから
見捨てられ、ついに
わたしも
あなたさえ
見捨てられ、ついに
わたしについに。だから
世界は燒き捨てられていたのだ
あなたからも
なにもかもから
沙羅、もう
醒めていた
あきれるほど、だから
沙羅。見つめられたまま
見蕩れつづけていてあげよう
だから
莫迦らしいほど、いま
沙羅。その眼の前で
見蕩れつづけていてあげよう
だから
あなたからも
なにもかもから
沙羅、もう
醒めていた
下品にも、だから
はずかしいくらい
沙羅。見つめられたまま
見蕩れたふりをしてあげよう
大胆なほど、沙羅
これ見よがしに
沙羅。見つめられたまま
見蕩れたふりをしてあげよう
あざけた?
わたしを
その睫毛
その沙羅に
見つめた?
わたしを
その瞼
その沙羅に
光り。ふれ
ななめの
光り。…わたしは
ふれた。もう
そのまぶたに
まるで屍
かすかにも
まばたきもしない
光り。ふれ
ななめの
光り。…朝の
ふれた。もう
その白壁に
まるで屍
微動だにも
逃げ出しもしない
光り。ふれ
ななめの
光り。…朝の
ふれた。もう
なにもなく、もう
かくすものも、もう
さらされ、もう
蜥蜴。剝き出しに
濁りそれは
にじみ、翳り
ひとつ。白
蜥蜴。ただ
壁にそれは
あばかれて
さらされて
蜥蜴。赤裸々に
濁りそれは
にじみ、翳り
ひとつ。白
蜥蜴。ただ
壁にそれは
剝き出しに
さらされて
蜥蜴。無防備に
濁りそれは
にじみ、翳り
ひとつ。白
蜥蜴。ただ
擬態。それは
壁に。息吹き
擬態。口先
息吹く。壁に
擬態。その
壁に。留め
擬態。爪先?
静止。壁に
擬態。その
壁に。もたげ
擬態。頭部
傾き、壁に
擬態。その
壁に。這い
擬態。蜥蜴
這う。壁に
蜥蜴の白
それ。滲みはじめ、色
黃土いろに
だからいま
わたしからも
なにもかもから
沙羅、もう
ひそんでいた
蜥蜴の白
それ。翳りかけ、色
黃土いろに
だからいま
あなたからも
なにもかもから
沙羅、もう
かくれていた
蜥蜴の白
それ。濁りかけ、色
黃土いろに
だからいま
あなたからも
なにもかもから
沙羅、もう
醒めていた
すべて、ことごとくから
…いつ?
わたしたちは、もう
醒めきって
あなたは
…どこ?
沙羅、もう
醒めて
わたしからも?
…だれ?
沙羅、もう
醒めて
わたしは
…いつ?
沙羅、もう
醒めて
あなたから
…だれ?
沙羅、もう
醒めて
這う。壁に
擬態。蜥蜴
壁に。染まり
息吹き。蜥蜴
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