流波 rūpa ……詩と小説147・流波 rūpa;月。ガンダルヴァの城に、月 ver.1.01 //亂聲;偈53後半
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
また、たとえ一部に作品を構成する文章として差別的な表現があったとしても、そのようなあらゆる差別的行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしもそのような一部表現によってあるいはわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでも差別的行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。
だから、流沙
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
流沙。それが
流沙。それは
見ていた。だから
みなもの月を
それら、ゆれうごき、色ら
ゆららいだ色ら
焰のように?
陽炎のように?
けれど、流沙
もはやたしかに、あきらかに
だから、流沙
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
流沙。それが
流沙。それは
感じてた。だから
わずかな、すこしの驚愕を
まどうこころら
その息吹きらは
かたちにもならず
もう、言葉にも
しかも、流沙
もう、感情にも
だから、流沙
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
流沙。それが
流沙。それは
見ていた。だから
ながれ、くずれ、ながれる流沙を
それら、それら空
みなもらの空ら
ゆらぐ月に
その花の蝕に
しかも、流沙
まっすぐに
それら月の砂
月の砂粒
それらは空に
空に落ち
それら、月の砂
月の砂粒
それらは空に
空にくずれ墜ち
それら、月の砂
月の砂粒
それらは空に
空に雪崩れ墜ち
それら、月の砂
月の砂粒。それら流沙
みなもから
ひたすらに空へ
だから、流沙
流れ、のぼりゆく砂
流沙。それが
流沙。それは
おどろく。もう
わらっちゃいそうなくらい
だって、流沙
こんなものなの?
ね?こんなもの?
こんなつまんない
くそつまんない、…ね
流沙、なんなの?
だから、流沙
流沙。流れ、ながれおちる砂
流沙。それが
流沙。それは
見ていた。だから
月の蜃気楼
それら、ゆれうごき、色ら
ゆららいだ色ら
空の四方に
ひろがる色彩
けれど、流沙
蜃気楼。それら、陽炎のように
だから、流沙
流沙。流れ、ながれおちる砂
流沙。それが
流沙。それは
歎いた。だから
くずれる色らを
ながれ落ちた
それら、砂粒ら
地表の上に
砂粒ら、空に
しかも、流沙
もはやたしかに、あきらかに
それら、月の砂
月の砂粒
それらは地に
地にさえも落ち
それら、月の砂
月の砂粒
それらは地に
地にくずれ墜ち
それら、月の砂
月の砂粒
それらは地に
地にながれ墜ち
それら、月の砂
月の砂粒。それら、流沙
みなもから
まっすぐ地表へ
だから、流沙
流沙。流れ、落ちてゆく砂
流沙。それが
流沙。それは
おどろく。もう
わらっちゃいそうなくらい
だって、流沙
こんなものなの?
ね?…こんなもの?
こんなつまんない
くそつまんない、…ね
流沙、なんなの?
みなもの月も
蜃気楼。その描いた月も
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
せめて謎めいたものであるべきだった
だから、流沙
流沙。流れ、落ちてゆく砂
流沙。それが
流沙。それは
みなもの月も
蜃気楼。その描いた月も
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
せめて不可解なものであるべきだった
だから、流沙
流沙。流れ、落ちてゆく砂
流沙。それが
流沙。それは
みなもの月も
蜃気楼。その描いた月も
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
その実体は、流沙、せめて、流沙
だから、流沙
流沙。流れ、落ちてゆく砂
流沙。それが
流沙。それは
せめてときほぐせない謎であるべきだった
…でしょ?
おれたちさえも、ね?
…違うの?
はるかにも、流沙
見上げれば、流沙
そこに月
無数の月ら
それら、月
月ら、月
限りもない
ゆらぐ月
はるかにも、流沙
見下ろせば、流沙
そこに月
無数に月ら
それら、月
月ら、月
無際限に
くずれ去る月ら
ながれ去る月ら
窮まりもない
月ら、月
それら、月
無数に月ら
そこに月
見下ろせば、流沙
はるかにも、流沙
ゆらぐ月
限りもない
月ら、月
それら、月
無数の月ら
そこに月
見上げれば、流沙
はるかにも、流沙
…違うの?
おれたちさえも、ね?
…でしょ?
せめてときほぐせない謎であるべきだった
流沙。それは
流沙。それが
流沙。流れ、落ちてゆく砂
だから、流沙
その実体は、流沙、せめて、流沙
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
蜃気楼。その描いた月も
みなもの月も
流沙。それは
流沙。それが
流沙。流れ、落ちてゆく砂
だから、流沙
せめて不可解なものであるべきだった
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
蜃気楼。その描いた月も
みなもの月も
流沙。それは
流沙。それが
流沙。流れ、落ちてゆく砂
だから、流沙
せめて謎めいたものであるべきだった
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
蜃気楼。その描いた月も
みなもの月も
流沙、なんなの?
くそつまんない、…ね
こんなつまんない
ね?…こんなもの?
こんなものなの?
だって、流沙
わらっちゃいそうなくらい
おどろく。もう
流沙。それは
流沙。それが
流沙。流れ、落ちてゆく砂
だから、流沙
まっすぐ地表へ
みなもから
月の砂粒。それら、流沙
それら、月の砂
地にながれ墜ち
それらは地に
月の砂粒
それら、月の砂
地にくずれ墜ち
それらは地に
月の砂粒
それら、月の砂
地にさえも落ち
それらは地に
月の砂粒
それら、月の砂
もはやたしかに、あきらかに
しかも、流沙
砂粒ら、空に
地表の上に
それら、砂粒ら
ながれ落ちた
くずれる色らを
歎いた。だから
流沙。それは
流沙。それが
流沙。流れ、ながれおちる砂
だから、流沙
蜃気楼。それら、陽炎のように
けれど、流沙
ひろがる色彩
空の四方に
ゆららいだ色ら
それら、ゆれうごき、色ら
月の蜃気楼
見ていた。だから
流沙。それは
流沙。それが
流沙。流れ、ながれおちる砂
だから、流沙
流沙、なんなの?
くそつまんない、…ね
こんなつまんない
ね?…こんなもの?
こんなものなの?
だって、流沙
わらっちゃいそうなくらい
おどろく。もう
流沙。それは
流沙。それが
流れ、のぼりゆく砂
だから、流沙
ひたすらに空へ
みなもから
月の砂粒。それら流沙
それら、月の砂
空に雪崩れ墜ち
それらは空に
月の砂粒
それら、月の砂
空にくずれ墜ち
それらは空に
月の砂粒
それら、月の砂
空に落ち
それらは空に
月の砂粒
それら月の砂
まっすぐに
しかも、流沙
その花の蝕に
ゆらぐ月に
みなもらの空ら
それら、それら空
ながれ、くずれ、ながれる流沙を
見ていた。だから
流沙。それは
流沙。それが
流れ、ながれおちる砂
だから、流沙
もう、感情に
しかも、流沙
もう、言葉に
かたちにもならず
その息吹きらは
まどうこころら
わずかな、すこしの驚愕を
感じてた。だから
流沙。それは
流沙。それが
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
だから、流沙
もはやたしかに、あきらかに
けれど、流沙
陽炎のように?
焰のように?
ゆららいだ色ら
それら、ゆれうごき、色ら
みなもの月を
見ていた。だから
流沙。それは
流沙。それが
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
だから、流沙
すなわちわたしは、だから月を、月。水面の月を、月を見ていた。おどろく、ふいに、おどろき、それはくずれ、月。それは空に流れ墜ち、月。だから、まっすぐに昇りはじめていた砂粒。まさか。それは、その実体はもっと、すばらしいものであるはずだった。蜃気楼を見ていた。おどく、蜃気楼はくずれ、それは空に流れはじめた砂粒。まさか。それは、その実体はもっと、すばらしいものであるはずだった。もっと不可解なものであるべきだった。解きほぐせない謎めきこそが、相応しかった。見上げたたらそこにあるはずの月も。蜃気楼の描く、蜃気楼の月。数うべくもなくひろがって、だからもう、空をうめつくしきっていた月、かさねて謂はく、
だから、流沙
かつてなにも
見て、…ほら
だれのためでも
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
なにものも
綺羅らいで
なにものも
流沙。それが
だれのためでも
綺羅めき立って
かつてなにも
流沙。それは
見ていた。だから
あまりにも無垢に
それはおわり
無慈悲なくらいに
みなもの月を
ひたすらな無慚
おわりのおわり
ひたすらな無慚
それら、ゆれうごき、色ら
無慈悲なくらいに
はじまりのおわり
あまりにも無垢に
ゆららいだ色ら
焰のように?
すでになにも
いちどもなかった
なんのためでも
陽炎のように?
なにものも
目覚めなど
なにものも
けれど、流沙
なんのためでも
眠りなど
すでになにも
もはやたしかに、あきらかに
だから、流沙
あまりにも淨ら
見て、…ほら
途方もなさすぎ
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
ひたすらな無謀
光りあって
ひたすらな無謀
流沙。それが
途方もなさすぎ
光り散らして
あまりにも淨ら
流沙。それは
感じてた。だから
絶望?
それはおわり
絶望さえも
わずかな、すこしの驚愕を
まさか。耐えられない
イノチのおわり
まさか。耐えられない
まどうこころら
絶望さえも
滅びのおわり
絶望?
その息吹きらは
かたちにもならず
不可能
いちどもなかった
歎く須臾さえ
もう、言葉にも
慥かに。叫びさえ、もう
混迷も
慥かに。叫びさえ、もう
しかも、流沙
歎く須臾さえ
覚醒も
不可能
もう、感情にも
だから、流沙
たぶん、わたしも
見て、…ほら
永遠の輪廻
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
なにもがすべて
翳りさえ
なにもがすべて
流沙。それが
永遠の輪廻
綺羅の反映
たぶん、わたしも
流沙。それは
見ていた。だから
破滅?
それはおわり
壊すことさえ
ながれ、くずれ、ながれる流沙を
まさか
すべてのおわり
まさか
それら、それら空
壊すことさえ
おわりなど、なにも
破滅?
みなもらの空ら
ゆらぐ月に
不可能
いちどもなかった
恐れの須臾さえ
その花の蝕に
慥かに
息吹くときも
慥かに
しかも、流沙
恐れの須臾さえ
息遣う須臾も
不可能
まっすぐに
それら月の砂
たぶん、わたしも
ささやきだけを
転生の無盡
月の砂粒
なにもがすべて
聞いていようか
なにもがすべて
それらは空に
転生の無盡
無限の流沙
たぶん、わたしも
空に落ち
それら、月の砂
流沙
流沙の綺羅ら
わたしがわたしさえあり得ないなら
月の砂粒
ながれ、ながれ散り、砂
とめどなく
ながれ、ながれ散り、砂
それらは空に
わたしがわたしさえあり得ないなら
ささやきながら
流沙
空にくずれ墜ち
それら、月の砂
すべてはすでに生きられた
ゆらめきのなかに
やがて可能なる無数の未生も
月の砂粒
久遠の過去も
漂うままに
久遠の過去も
それらは空に
やがて可能なる無数の未生も
無窮の流沙
すべてはすでに生きられた
空に雪崩れ墜ち
それら、月の砂
流沙
流沙の綺羅ら
なにも、なにものも顯らわれ得なくば
月の砂粒。それら流沙
ながれ、ながれ散り、砂
とぎれもせずに
ながれ、ながれ散り、砂
みなもから
なにも、なにものも顯らわれ得なくば
ささやきながら
流沙
ひたすらに空へ
だから、流沙
すべてはすでに生きられた
永遠。それは
無数の未生の不可能性さえ
流れ、のぼりゆく砂
現在の久遠も
不意打ちのように
現在の久遠も
流沙。それが
無数の未生の不可能性さえ
まさに、すでに
すべてはすでに生きられた
流沙。それは
おどろく。もう
あらゆるすべて
わたしがわたしであったことなど
すでに知られ、すでに生きられ
わらっちゃいそうなくらい
わたしさえも
いちどもなかった
わたしさえも
だって、流沙
すでに知られ、すでに生きられ
須臾にさえ
あらゆるすべて
こんなものなの?
ね?こんなもの?
あらゆるすべて
あなたがあなたであったことなど
すでに滅び、滅び得もせずに
こんなつまんない
わたしさえも
いちどもなかった
わたしさえも
くそつまんない、…ね
すでに滅び、滅び得もせずに
原初にさえ
あらゆるすべて
流沙、なんなの?
だから、流沙
かつてなにも
おののきも
だれのためでも
流沙。流れ、ながれおちる砂
なにものも
なにもなく
なにものも
流沙。それが
だれのためでも
おそれさえ
かつてなにも
流沙。それは
見ていた。だから
あまりにも無垢に
燃え盡きていた
無慈悲なくらいに
月の蜃気楼
ひたすらな無慚
ここに到る、はるかな前から
ひたすらな無慚
それら、ゆれうごき、色ら
無慈悲なくらいに
燒け果てていた
あまりにも無垢に
ゆららいだ色ら
空の四方に
すでになにも
いまさら、なにを?
なんのためでも
ひろがる色彩
なにものも
色彩ら、綺羅ら
なにものも
けれど、流沙
なんのためでも
無限のなかに
すでになにも
蜃気楼。それら、陽炎のように
だから、流沙
あまりにも淨ら
永遠。それは
途方もなさすぎ
流沙。流れ、ながれおちる砂
ひたすらな無謀
不意打ちのように
ひたすらな無謀
流沙。それが
途方もなさすぎ
まさに、すでに
あまりにも淨ら
流沙。それは
歎いた。だから
すべてが溶けあい
ためらいも
赤裸々な恐怖
くずれる色らを
それだけならば
なにもなく
それだけならば
ながれ落ちた
赤裸々な恐怖
おびえさえ
すべてが溶けあい
それら、砂粒ら
地表の上に
救いようのない
なにもなかった
たしかに、すべて
砂粒ら、空に
ここにある、はるかな前から
しかも、流沙
たしかに、すべて
刹那にさえも
救いようのない
もはやたしかに、あきらかに
それら、月の砂
すべては永遠
いまさら、なにを?
すべてはすでに生きられた
月の砂粒
永遠の輪廻
色彩ら、綺羅ら
永遠の輪廻
それらは地に
すべてはすでに生きられた
無窮のなかに
すべては永遠
地にさえも落ち
それら、月の砂
すべては永遠
かきあつめようか?
生きられなかったものさえなかった
月の砂粒
転生の無盡
せめて、ぼくたちは
転生の無盡
それらは地に
生きられなかったものさえなかった
ぼくたちだけのやさしさを
すべては永遠
地にくずれ墜ち
それら、月の砂
永遠の輪廻
所詮、擬態の
転生の無盡
月の砂粒
狂気さえ
価値さえない
狂気さえ、だれもなし遂げられずに
それらは地に
転生の無盡
やさしさのまぼろし
永遠の輪廻
地にながれ墜ち
それら、月の砂
それでも猶も?
よせあつめようか?
そのほほ笑みを
月の砂粒。それら、流沙
願ったのだろうか
せめて、ぼくたちは
願ったのだろうか
みなもから
そのほほ笑みを
ぼくたちだけのいつくしみを
それでも猶も?
まっすぐ地表へ
だから、流沙
永遠の輪廻
所詮、仮構の
転生の無盡
流沙。流れ、落ちてゆく砂
狂気さえ
実体さえない
狂気さえ、だれもなし遂げられずに
流沙。それが
転生の無盡
いつくしみのたわむれ
永遠の輪廻
流沙。それは
おどろく。もう
だからこそ?
見い出しておこうか?
そのあたたかな息吹きを
わらっちゃいそうなくらい
願ったのだろうか
せめて、ぼくたちは
願ったのだろうか
だって、流沙
そのあたたかな息吹きを
ぼくたちの王城を
だからこそ?
こんなものなの?
ね?…こんなもの?
ほほ笑む頬も
つねに、不在の
息吹く唇も
こんなつまんない
陽炎の中にすでに燃え盡きて
色彩さえない
陽炎の中にすでに燃え盡きて
くそつまんない、…ね
息吹く唇も
ガンダルヴァの城
ほほ笑む頬も
流沙、なんなの?
みなもの月も
ほら、見てようか?
どこへいこうか?
燃え盡きて
蜃気楼。その描いた月も
網膜もすでに
なにをしようか?
網膜もすでに
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
燃え盡きて
生き殘るために
ほら、見てようか?
せめて謎めいたものであるべきだった
だから、流沙
ながれる砂たち
永遠。それは
散り
流沙。流れ、落ちてゆく砂
綺羅めきら
不意打ちのように
綺羅めきら
流沙。それが
散り
まさに、すでに
ながれる砂たち
流沙。それは
みなもの月も
ささやいてようか?
あまりにも冷酷な
燃え盡きて
蜃気楼。その描いた月も
舌さえすでに
世界、そう名づけられたそれ
舌さえすでに
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
燃え盡きて
見い出された風景のなかで
ささやいてようか?
せめて不可解なものであるべきだった
だから、流沙
のぼりゆく砂たち
どこへいこうか?
散り
流沙。流れ、落ちてゆく砂
翳りあい
なにをしようか?
翳りあい
流沙。それが
散り
生き延びるために
のぼりゆく砂たち
流沙。それは
みなもの月も
ふれあおうか?
冷酷すぎて
燃え盡きて
蜃気楼。その描いた月も
ゆび先もすでに
冷酷でさえない
ゆび先もすでに
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
燃え盡きて
世界と、そう、それを名づけた
ふれあおうか?
その実体は、流沙、せめて、流沙
だから、流沙
ながれる砂たち
どこへいこうか?
散り
流沙。流れ、落ちてゆく砂
翳りあい
なにをしようか?
翳りあい
流沙。それが
散り
生き延びるために
ながれる砂たち
流沙。それは
せめてときほぐせない謎であるべきだった
かなしんでようか?
あまりにも苛酷な
燃え盡きて
…でしょ?
こころなどすでに
世界、そう名づけられたそれ
こころなどすでに
おれたちさえも、ね?
燃え盡きて
見い出された風景のなかで
かなしんでようか?
…違うの?
はるかにも、流沙
のぼりゆく砂たち
どこへいこうか?
散り
見上げれば、流沙
綺羅めきら
なにをしようか?
綺羅めきら
そこに月
散り
生きてあるために
のぼりゆく砂たち
無数の月ら
それら、月
このゆび先も
苛酷すぎて
綺羅らくずれて
月ら、月
もはや砂
苛酷でさえない
もはや砂
限りもない
綺羅らくずれて
世界と、そう、それを名づけた
このゆび先も
ゆらぐ月
はるかにも、流沙
綺羅らいだから
どこへいこうか?
翳りらたわむれ
見下ろせば、流沙
傷みさえ、もう
なにをしようか?
傷みさえ、もう
そこに月
翳りらたわむれ
せめて生きてあるために
綺羅らいだから
無数に月ら
それら、月
ゆらぎ香りたつ
永遠。それは
ガンダルヴァの城で
月ら、月
光りの撒いたゆらのたわむれ
不意打ちのように
光りの撒いたゆらのたわむれ
無際限に
ガンダルヴァの城で
まさに、すでに
ゆらぎ香りたつ
くずれ去る月ら
ながれ去る月ら
ガンダルヴァの城で
それは、譬えば
ゆらぎ香りたつ
窮まりもない
光りの撒いたゆらのたわむれ
巨大すぎた太陽を
光りの撒いたゆらのたわむれ
月ら、月
ゆらぎ香りたつ
蟻が飲みこもうとする恐怖
ガンダルヴァの城で
それら、月
無数に月ら
翳りらたわむれ
せめて生きてあるために
綺羅らいだから
そこに月
傷みさえ、もう
なにをしようか?
傷みさえ、もう
見下ろせば、流沙
綺羅らいだから
どこへいこうか?
翳りらたわむれ
はるかにも、流沙
ゆらぐ月
もはや砂
見い出された風景のなかで
このゆび先も
限りもない
綺羅らくずれて
世界、そう名づけられたそれ
綺羅らくずれて
月ら、月
このゆび先も
あまりにも苛烈な
もはや砂
それら、月
無数の月ら
散り
せめて生きてあるために
なにもかも
そこに月
綺羅めきら
なにをしようか?
墮ちてゆくね
見上げれば、流沙
のぼりゆく砂たち
どこへいこうか?
悲鳴さえなく
はるかにも、流沙
…違うの?
燃え盡きて
世界と、そう、それを名づけた
地表が猶も
おれたちさえも、ね?
こころなどすでに
苛烈でさえない
引きつけたから
…でしょ?
かなしんでようか?
苛烈すぎて
その城で
せめてときほぐせない謎であるべきだった
流沙。それは
散り
生き延びるために
ゆらぎ香りたつ
流沙。それが
翳りあい
なにをしようか?
ガンダルヴァの城
流沙。流れ、落ちてゆく砂
ながれる砂たち
どこへいこうか?
光りの撒いた煙りらのゆら
だから、流沙
その実体は、流沙、せめて、流沙
燃え盡きて
世界と、そう、それを名づけた
刹那の苦痛も
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
ゆび先もすでに
冷酷でさえない
なにもないゆら
蜃気楼。その描いた月も
ふれあおうか?
冷酷すぎて
歓喜の須臾も
みなもの月も
流沙。それは
散り
生き延びるために
香りにゆらぐ
流沙。それが
翳りあい
なにをしようか?
翳りに映えたゆらのたわむれ
流沙。流れ、落ちてゆく砂
のぼりゆく砂たち
どこへいこうか?
ガンダルヴァの城で
だから、流沙
せめて不可解なものであるべきだった
燃え盡きて
見い出された風景のなかで
なにもかも
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
舌さえすでに
世界、そう名づけられたそれ
のぼってゆくね
蜃気楼。その描いた月も
ささやいてようか?
あまりにも冷酷な
ひびきさえなく
みなもの月も
流沙。それは
散り
まさに、すでに
星のどれかが
流沙。それが
綺羅めきら
不意打ちのように
引きつけたから
流沙。流れ、落ちてゆく砂
ながれる砂たち
永遠。それは
その城で
だから、流沙
せめて謎めいたものであるべきだった
燃え盡きて
生き殘るために
ゆらぎ香りたつ
もっと、もっと、…さ。流沙、もっと
網膜もすでに
なにをしようか?
ガンダルヴァの城
蜃気楼。その描いた月も
ほら、見てようか?
どこへいこうか?
光りの撒いた煙りらのゆら
みなもの月も
流沙、なんなの?
息吹く唇も
ガンダルヴァの城
刹那の苦痛も
くそつまんない、…ね
陽炎の中にすでに燃え盡きて
色彩さえない
なにもないゆら
こんなつまんない
ほほ笑む頬も
つねに、不在の
歓喜の須臾も
ね?…こんなもの?
こんなものなの?
そのあたたかな息吹きを
ぼくたちの王城を
すべて落ち、散り
だって、流沙
願ったのだろうか
せめて、ぼくたちは
ガンダルヴァの城
わらっちゃいそうなくらい
だからこそ?
見い出しておこうか?
ゆらなすゆらぎら
おどろく。もう
流沙。それは
転生の無盡
いつくしみのたわむれ
ながす淚も
流沙。それが
狂気さえ、だれもなし遂げられずに
実体さえない
なにもないから
流沙。流れ、落ちてゆく砂
永遠の輪廻
所詮、仮構の
せめてをあなたをしあわせにしよう
だから、流沙
まっすぐ地表へ
そのほほ笑みを
ぼくたちだけのいつくしみを
あなたに、せめて
みなもから
願ったのだろうか
せめて、ぼくたちは
ささげていよう
月の砂粒。それら、流沙
それでも猶も?
よせあつめようか?
この世界を
それら、月の砂
地にながれ墜ち
転生の無盡
やさしさのまぼろし
あくまで不当な暴力として
それらは地に
狂気さえ、だれもなし遂げられずに
価値さえない
ながす淚も
月の砂粒
永遠の輪廻
所詮、擬態の
なにもないから
それら、月の砂
地にくずれ墜ち
生きられなかったものさえなかった
ぼくたちだけのやさしさを
あなたに、せめて
それらは地に
転生の無盡
せめて、ぼくたちは
ささげていよう
月の砂粒
すべては永遠
かきあつめようか?
この世界を
それら、月の砂
地にさえも落ち
すべてはすでに生きられた
無窮のなかに
あくまでバカげた暴走として
それらは地に
永遠の輪廻
色彩ら、綺羅ら
ながす淚も
月の砂粒
すべては永遠
いまさら、なにを?
なにもないから
それら、月の砂
もはやたしかに、あきらかに
たしかに、すべて
刹那にさえも
報いなど、なにも
しかも、流沙
ただ、恐怖の無窮に
ここにある、はるかな前から
与えられることも
砂粒ら、空に
救いようのない
なにもなかった
奪われることも
地表の上に
それら、砂粒ら
赤裸々な恐怖
おびえさえ
須臾の失神さえ
ながれ落ちた
それだけならば
なにもなく
赦されなかった
くずれる色らを
すべてが溶けあい
ためらいも
まなざしのなかに
歎いた。だから
流沙。それは
途方もなさすぎ
まさに、すでに
あなたの形姿も
流沙。それが
ひたすらな無謀
不意打ちのように
もはや砂
流沙。流れ、ながれおちる砂
あまりにも淨ら
永遠。それは
くずれて綺羅ら
だから、流沙
蜃気楼。それら、陽炎のように
なんのためでも
無限のなかに
なし得るのは
けれど、流沙
なにものも
色彩ら、綺羅ら
ただ願うだけ、せめて
ひろがる色彩
すでになにも
いまさら、なにを?
あなたのその幸福を
空の四方に
ゆららいだ色ら
無慈悲なくらいに
燒け果てていた
砂粒ひとつぶさえ
それら、ゆれうごき、色ら
ひたすらな無慚
ここに到る、はるかな前から
悲しめはしないように
月の蜃気楼
あまりにも無垢に
燃え盡きていた
あなたを
見ていた。だから
流沙。それは
だれのためでも
おそれさえ
あなたの形姿も
流沙。それが
なにものも
なにもなく
もはや砂
流沙。流れ、ながれおちる砂
かつてなにも
おののきも
くずれて綺羅ら
だから、流沙
流沙、なんなの?
すでに滅び、滅び得もせずに
原初にさえ
あなたの息吹きも
くそつまんない、…ね
わたしさえも
いちどもなかった
もはや砂
こんなつまんない
あらゆるすべて
あなたがあなたであったことなど
くずれて綺羅ら
ね?…こんなもの?
こんなものなの?
すでに知られ、すでに生きられ
須臾にさえ
あなたの形姿も
だって、流沙
わたしさえも
いちどもなかった
もはや砂
わらっちゃいそうなくらい
あらゆるすべて
わたしがわたしであったことなど
ながれて綺羅ら
おどろく。もう
流沙。それは
無数の未生の不可能性さえ
まさに、すでに
あなたの息吹きも
流沙。それが
現在の久遠も
不意打ちのように
もはや砂
流れ、のぼりゆく砂
すべてはすでに生きられた
永遠。それは
ながれて綺羅ら
だから、流沙
ひたすらに空へ
なにも、なにものも顯らわれ得なくば
ささやきながら
綺羅らいだから
みなもから
ながれ、ながれ散り、砂
とぎれもせずに
せつないほどに
月の砂粒。それら流沙
流沙
流沙の綺羅ら
翳りらたわむれ
それら、月の砂
空に雪崩れ墜ち
やがて可能なる無数の未生も
無窮の流沙
可能なのは
それらは空に
久遠の過去も
漂うままに
ただ祈るだけ、せめて
月の砂粒
すべてはすでに生きられた
ゆらめきのなかに
あなたの須臾のほほ笑みを
それら、月の砂
空にくずれ墜ち
わたしがわたしさえあり得ないなら
ささやきながら
塵りひとつぶさえ
それらは空に
ながれ、ながれ散り、砂
とめどなく
傷めたりはしないように
月の砂粒
流沙
流沙の綺羅ら
あなたを
それら、月の砂
空に落ち
転生の無盡
無限の流沙
この世界は
それらは空に
なにもがすべて
聞いていようか
すべて
月の砂粒
もはや、わたしも
ささやきだけを
あなたのために
それら月の砂
まっすぐに
恐れの須臾さえ
息遣う須臾も
生まるすべては
しかも、流沙
慥かに
息吹くときも
すべて
その花の蝕に
不可能
いちどもなかった
あなたのために
ゆらぐ月に
みなもらの空ら
壊すことさえ
おわりなど、なにも
滅びるすべては
それら、それら空
まさか
すべてのおわり
すべて
ながれ、くずれ、ながれる流沙を
破滅?
それはおわり
あなたのために
見ていた。だから
流沙。それは
永遠の輪廻
綺羅の反映
限りなく
流沙。それが
なにもがすべて
翳りさえ
盡きることなく
流れ、ながれおちる砂
もはや、わたしも
見て、…ほら
やさしくあなたを
だから、流沙
もう、感情に
歎く須臾さえ
覚醒も
見つめていよう
しかも、流沙
慥かに。叫びさえ、もう
混迷も
流れ去る砂
もう、言葉に
不可能
いちどもなかった
砂たちの綺羅
かたちにもならず
その息吹きらは
絶望さえも
滅びのおわり
燃え盡きた目に
まどうこころら
まさか。耐えられない
イノチのおわり
燃え盡きた形姿を
わずかな、すこしの驚愕を
絶望?
それはおわり
やさしくあなたを
感じてた。だから
流沙。それは
途方もなさすぎ
光り散らして
いたわっていよう
流沙。それが
ひたすらな無謀
光りあって
流れ去る砂
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
あまりにも淨ら
見て、…ほら
砂たちの綺羅
だから、流沙
もはやたしかに、あきらかに
なんのためでも
眠りなど
燃え盡きたゆびに
けれど、流沙
なにものも
目覚めなど
燃え盡きた息吹きを
陽炎のように?
すでになにも
いちどもなかった
やさしくあなたを
焰のように?
ゆららいだ色ら
無慈悲なくらいに
はじまりのおわり
いつくしんでいよう
それら、ゆれうごき、色ら
ひたすらな無慚
おわりのおわり
あまりにも無垢に
流れ去る砂
みなもの月を
それはおわり
砂たちの綺羅
見ていた。だから
流沙。それは
だれのためでも
綺羅めき立って
永遠の、しかも
流沙。それが
なにものも
綺羅らいで
無盡の、それら
流れ、ながれて、ながれつづけ、砂
かつてなにも
見て、…ほら
輪廻転生
だから、流沙
輪廻転生の永遠の、たとえばその焰としてしか?…見い出せなかったに違いない。≪流沙≫、まなざしは終に、あらゆるすべての、すべての事象を。その風景にしか。
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