タイトルのない詩。伽多
凶器をもてあそび狂気した猨のぶざまなたわむれのばかばかしさと戦争及び国家という名の茶番のための歌。
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写また差別的な言辞を含みます。
ただし、暴力・差別を容認する言説ではありません。
ご理解・ご了承の上、お読みすすめください。
あるいは、こう想像してみて。ホモ・サピエンスという猨がいた。その猨がどうも、狂気していた。凶器を持って、ひとり勝手に狂気していた。叫んでいた…と。だから、
裸の猨が振り返る
澄んだまなざしに
咥えている
そう思った。その歯に
なにを?その歯。咬みちぎり
咬み、歯頚を咬み
咬み、咬みちぎり
恍惚の涎れ。その叫び
狂っていたから。猨
その猨はすでに
吼えている
明晰な言葉を。うつくしい詩に
苛酷な言葉に
あざやかなひびきに
華麗な聲に
めざましい魂
猨は精神。孤高の光り
気ちがい猨は、猨は綺羅
崇高なる綺羅
知ってる。だれもが
猨。猨が咬み、咬む
咬みつくき…なに?咬む
虛空を咬む
咬み、咬みちぎりだれもが
猨。ゆがむ。空間がゆがむ
重力。口に、歯に、咬む
重力。咬みちぎり、猨
口に咥えた言葉は吸い込む
吸い込み、すする
すすり、飲み込む
飲み込み、飲み、咬む
ひきずる込み、猨。咬み、くだき、猨
裸の猨が振り返る
澄んだまなざしに
飛び散っている
もう、すでに。その口に
ほら、その歯頚の肉。散って、散り
散る。肉汁。飛び、わめき
散る。体液。血。唾液
恍惚、血まみれ。口さえ飛び散り
狂っていたから。猨
その猨はすでに
吼えている
明晰な言葉を。うつくしい詩に
信じるな。猨が見い出す
あきらかな神を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな真理を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな国家を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな正義を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな民族を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな歴史を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな価値を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな倫理を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな論理を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな妥当性を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな理性を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな合理性を
信じるな。猨が見い出す
あきらかな言葉を
信じるな。猨も、なにも
信じるに値するということそれ自体を
なんら、価値なき気ちがい
気ちがい猨にできること
その狂気。知り、知りつくすこと
知性とは、狂気
なんら、栄光なき気ちがい
気ちがい猨にできること
その狂気。知り、知りつくすこと
言葉とは、凶器
猨はせめても巢をつくる
仮りの隠れ家。せめてもの
生き残るために。ただの
無能者だから
価値などなにも、かれにないから
狂人だから
正気のものなどなにもいないから
曠野にせめても、巢をつくり
悔恨のみに焼かれていた
終わりもなく燒かれつづけた
裁かれるべき、すべもないから
孤独で、孤立し、しかも空。ほら、無窮の久遠
すなわち、意識と。そう呼ばれるもの、精神と。そう呼ばれたもの、知性と。そう呼んでいたものそれらが例えば無意識。そう名づけられたそれの反映にすぎないなら、わたしの知るわたし。そんなものなど幻でさえもないだろう。すでに知った精神。そんなものなど夢でさえもないだろう。すでに知られた知性。そんなものなど陽炎でさえないだろう。…だったら、焼き捨てて仕舞えば?どうせ、殺し合うしか能がないから。破壊するしかできることがないから。進行中の思考実験。核兵器があれば、なんでもできる。静観するしかないらしいから。どうだろう?どうせなら吹っ飛ばせば?たかが数千年という刹那の地獄。隕石の衝突に比べればどうでもいい。猨たちの滅び?…だれが返り見る?故にかさねて謂はく、
裸の猨が振り返る
痛い?…なぜ?
戦争、しよっか
失敗だから
澄んだまなざしに
大丈夫
吹っ飛ばそうか
ね?…大丈夫
咥えている
失敗だから
だれかの頭
痛い?…なぜ?
そう思った。その歯に
なにを?その歯。咬みちぎり
怖い?…なぜ?
吹き飛ばそうか
もう、失敗だから
咬み、歯頚を咬み
大丈夫
だれかの手足
だから、さ。大丈夫
咬み、咬みちぎり
すでに失敗だから
吹っ飛ばそうか
怖い?…なぜ?
恍惚の涎れ。その叫び
狂っていたから。猨
わたしたち
だれが洗うのだろう?
わたしたちは破綻
その猨はすでに
それは失敗
脳漿の沁み
わたしたちは失敗
吼えている
赤裸裸な破綻
血反吐の翳り
わたしたち
明晰な言葉を。うつくしい詩に
苛酷な言葉に
国家。それは
ま、…ね。それは
領土紛争
あざやかなひびきに
戦争装置
戦略的技法
戦争が仕事
華麗な聲に
それ以外やることないくね?
歴史的必然
国家。それは
めざましい魂
猨は精神。孤高の光り
戦争のための機構
しかたないよね
存在理由
気ちがい猨は、猨は綺羅
破壊工作
吹っ飛ばそうか
破壊戦略
崇高なる綺羅
それだけが理由
ぶち殺そうか
そのための機構
知ってる。だれもが
猨。猨が咬み、咬む
民族。それは
戦争、しない?
見下しのアリバイ
咬みつくき…なに?咬む
差別の口実
殺して回れ
差別の根拠
虛空を咬む
軽蔑のたわむれ
殲滅しちゃう?
民族。それは
咬み、咬みちぎりだれもが
猨。ゆがむ。空間がゆがむ
文化。なにそれ
虐殺しない?
かな文字だってよめないでしょ?
重力。口に、歯に、咬む
源氏物語よめないでしょ?
だれが片すの?
万葉集理解不能でしょ?
重力。咬みちぎり、猨
乞食と古事記の区別つく?
瓦礫の雪崩れ
文化。なにそれ
口に咥えた言葉は吸い込む
吸い込み、すする
神。それは狂気
腐った死体
人間に価値があると
すすり、飲み込む
狂気の契機
政治的措置
狂気の正当化
飲み込み、飲み、咬む
ぜんぶ、意味があると
防衛上の必然
神。それは狂気
ひきずる込み、猨。咬み、くだき、猨
裸の猨が振り返る
そんな狂気
国家の尊厳と
そんな発狂
澄んだまなざしに
だれもにも価値が
民族の面子って、さ
なににも意味が
飛び散っている
神とは発狂
なんか、あんじゃん?
そんな狂気
もう、すでに。その口に
ほら、その歯頚の肉。散って、散り
星が堕ちるってさ
じゃね?…から、さ
でかいんだよ
散る。肉汁。飛び、わめき
月よりもっと
特殊軍事行動しよっか?
太陽よりもっと
散る。体液。血。唾液
でかすぎんだよ
侵攻しよっか?
星が堕ちるってさ
恍惚、血まみれ。口さえ飛び散り
狂っていたから。猨
歴史。それは錯乱
ふみつぶしちゃう?
語りえるのだと
その猨はすでに
語りえないものが
キャタピラで
見えないものが
吼えている
語りえるのだと
ふっとばしちゃう?
歴史。それは錯乱
明晰な言葉を。うつくしい詩に
信じるな。猨が見い出す
聞こうか
空爆で
聲
あきらかな神を
ささやく、それら
だから、ほら
ささやく、それら
信じるな。猨が見い出す
聲
昏くなったよ
聞こうか
あきらかな真理を
信じるな。猨が見い出す
耳なんかないけどね
空が。ほら
口もないけどね
あきらかな国家を
ささやく、それら
燃え上がったよ
ささやき、それら
信じるな。猨が見い出す
鼻もないけどね
空が。ほら
頭部すらなんか、ないんだけどね
あきらかな正義を
信じるな。猨が見い出す
侵攻という事実はない
叩き落とされた
政治的戦略
あきらかな民族を
制裁は有効だったのか
無数の鳥が
天才的一手
信じるな。猨が見い出す
しかし、戦争と定義するとこはできない
干上がった
燃えています。町が
あきらかな歴史を
信じるな。猨が見い出す
生活を返してください
あらゆる川が
もうかるね。また、戦争屋たちが
あきらかな価値を
普通の国家になりませんか?
あらゆる海が
戦争行為に対抗しません?
信じるな。猨が見い出す
つぎ、中国じゃん?
冷え切った
物価、あがるね
あきらかな倫理を
信じるな。猨が見い出す
ロシアの人ってあぶなくね?
地面も、空も
ウクライナにちょっと旅行しちゃう?
あきらかな論理を
他人じゃん。知らね
凍り付き、もう
領土手放しゃいいだけじゃん
信じるな。猨が見い出す
いい迷惑じゃん。温暖化だぜ
燃え上がってた
ぼくの予言、あたりました
あきらかな妥当性を
信じるな。猨が見い出す
ノイズ
けものたち。ほら
留保無きノイズ
あきらかな理性を
言葉は
日影でそこらに
言葉こそ
信じるな。猨が見い出す
留保無きノイズ
燃え上がってた
ノイズ。赤裸々な
あきらかな合理性を
信じるな。猨が見い出す
暴力
倒壊したね。もう
留保無き暴力
あきらかな言葉を
知性は
あの山も。崩壊したね
知性は
信じるな。猨も、なにも
許し難き暴力
猨山も
暴力。もう、度外れの
信じるに値するということそれ自体を
なんら、価値なき気ちがい
狂気それは
殺しあおっか
すべて、狂人
気ちがい猨にできること
わたしたちの口に
理性的に
狂気は口に
その狂気。知り、知りつくすこと
すべて、狂人
理の当然として
狂気それは
知性とは、狂気
なんら、栄光なき気ちがい
知性あるもの
陰謀だよね
狂気それは
気ちがい猨にできること
すべて、狂人
仕組んだの、だれ?
ことごく、狂人
その狂気。知り、知りつくすこと
狂気それは
すべてのロシアン
知性そのもの
言葉とは、凶器
猨はせめても巢をつくる
わたしたちの目に
犯罪者だって
精神、それ自体
仮りの隠れ家。せめてもの
ゆび先に、宿る
殺しちゃおっか
狂気。ゆび先に
生き残るために。ただの
意識、それ自体
理性的に
狂気。わたしたちの目に
無能者だから
価値などなにも、かれにないから
猨は狂気
アメリカンも、殺る?
凶器をもった
狂人だから
わたしたちは猨
NATOもつぶすか
わたしたちだけがまさに猨
正気のものなどなにもいないから
凶器をもった
ベラルーシ叩こう
猨は狂気
曠野にせめても、巢をつくり
悔恨のみに焼かれていた
狂気の猨たち
ぶっ壊そうぜ
わたしたち
終わりもなく燒かれつづけた
それがわたし
戦争しようぜ
それこそがわたし
…って、絶望の歌?これ
わたしたち
ぶっつぶそうぜ
狂気した裸のぶざまな猨たち
希望の歌。むしろ救済の歌。故に
整備された都市空間
それを瓦礫と見なせ
うつくしい自然?
それを阿鼻叫喚と見なせ
凶器をもてあそぶ狂気した猨
それを自分自身と見なせ
廃墟の荒廃にかろうじて隠れ家をつくれ
終わりのない呵責にだけ苛まれながら
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