流波 rūpa ……詩と小説057・流波 rūpa 癡多 citta ver.1.01 //なぜ?/だれ?/なぜ?/いま、あなたは //伽多
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
8)70偈
眠る沙羅
沙羅。褐色の
肌。だれ?
息をするさえ
眠る沙羅
沙羅。褐色の
色。息を
すでに——もう?
眠る沙羅
沙羅。褐色の
唇。息など
忘れ、もう?
開いた目
あなたの
沙羅。昏い
ひたすら不穏な
開いた目
あなたの
沙羅。昏い
無防備な挑発
開いた目
あなたの
沙羅。昏い
赤裸々な侮蔑
眼差し
少女。閉じてさえ
沙羅。閉じても猶
狂暴な
眼差し
少女。ほほ笑んでさえ
沙羅。笑んでも猶
狂暴な
悲しいの?
沙羅。まだ
悲しいの?
昏い眼のまま
怒りを?
沙羅。まだ
怒りを?
昏い眼のまま
絶望?
沙羅。まだ
絶望?
昏い眼のまま
痛い?
沙羅。まだ
痛い?
昏い眼のまま
くやしいの?
沙羅。まだ
くやしいの?
昏い眼のまま
その眼のままに
時に、…悲しいの?
笑う。沙羅
聲を立てて
その眼のままに
時に、…怒りを?
笑う。沙羅
ちいさな聲で
その眼のままに
時に、…絶望?
笑う。沙羅
ひそめた聲で
その眼のままに
時に、…痛いの?
笑う。沙羅
謀らみの聲で
その眼のままに
時に、…くやしい?
笑う。沙羅
むしろ不遜に
その眼のままに
時に、…侮辱?
笑う。沙羅
嘲笑のように?
かみ殺す笑い
その刹那にも
その時にさえ
昏く。沙羅
かみ殺す笑い
その刹那にも
その時にさえ
絶望的に。沙羅
なにもないのに
もう、なにも。猶も
昏く?
悲しみなど
なにもないのに
もう、なにも。猶も
昏く?
絶望さえ
なにも、もう
影も。それら
残像。その
香りも
兆しも
なにも、もう
沙羅。猶も
昏く
沙羅。笑い崩れれば
だれ?ただの
痴呆。無慚な
知性の無い
沙羅。笑い崩れれば
だれ?ただの
痴呆。感情さえ
心さえ無い
沙羅。笑い崩れれば
だれ?ただの
痴呆。悲しみなど
ただひたすらな
歓喜。だから
歓喜は、痴呆
沙羅。痴呆の
沙羅、いま
燃え盡きさえしなかった
なにも
滅びも
なにも
なかった
沙羅。すでに
なにもなかった
だから
沙羅。笑い崩れれば
だれ?ただの
痴呆。無慚な
知性の無い
沙羅。笑い崩れれば
だれ?ただの
痴呆。感情さえ
心さえ無い
沙羅。笑い崩れれば
だれ?ただの
痴呆。悲しみなど
痛みさえも、沙羅
意識さえ?その
虹彩の綺羅
綺羅の向こうの
沙羅。痴呆の
痴呆。沙羅の
綺羅の向こうの
虹彩の綺羅
意識さえ?その
痛みさえも、沙羅
痴呆。悲しみなど
だれ?ただの
沙羅。笑い崩れれば
心さえ無い
痴呆。感情さえ
だれ?ただの
沙羅。笑い崩れれば
知性の無い
痴呆。無慚な
だれ?ただの
沙羅。笑い崩れれば
だから
なにもなかった
沙羅。すでに
なかった
なにも
滅びも
なにも
燃え盡きさえしなかった
沙羅、いま
歓喜。痴呆の
歓喜は、痴呆
沙羅。だから
ただひたすらな
痴呆。悲しみなど
だれ?ただの
沙羅。笑い崩れれば
心さえ無い
痴呆。感情さえ
だれ?ただの
沙羅。笑い崩れれば
知性の無い
痴呆。無慚な
だれ?ただの
沙羅。笑い崩れれば
昏く
沙羅。猶も
なにも、もう
兆しも
香りも
残像。その
影も。それら
なにも、もう
絶望さえ
昏く?
もう、なにも。猶も
なにもないのに
悲しみなど
昏く?
もう、なにも。猶も
なにもないのに
絶望的に。沙羅
その時にさえ
その刹那にも
かみ殺す笑い
昏く。沙羅
その時にさえ
その刹那にも
かみ殺す笑い
嘲笑のように?
笑う。沙羅
時に、侮辱?
その眼のままに
むしろ不遜に
笑う。沙羅
時に、…くやしい?
その眼のままに
謀らみの聲で
笑う。沙羅
時に、…痛いの?
その眼のままに
ひそめた聲で
笑う。沙羅
時に、…絶望?
その眼のままに
ちいさな聲で
笑う。沙羅
時に、…怒りを?
その眼のままに
聲を立てて
笑う。沙羅
時に、…悲しいの?
その眼のままに
昏い眼のまま
くやしいの?
沙羅。まだ
くやしいの?
昏い眼のまま
痛い?
沙羅。まだ
痛い?
昏い眼のまま
絶望?
沙羅。まだ
絶望?
昏い眼のまま
怒りを?
沙羅。まだ
怒りを?
昏い眼のまま
悲しいの?
沙羅。まだ
悲しいの?
狂暴な
沙羅。笑んでも猶
少女。ほほ笑んでさえ
眼差し
狂暴な
沙羅。閉じても猶
少女。閉じてさえ
眼差し
赤裸々な侮蔑
沙羅。昏い
あなたの
開いた目
無防備な挑発
沙羅。昏い
あなたの
開いた目
ひたすら不穏な
沙羅。昏い
あなたの
開いた目
忘れ、もう?
唇。息など
沙羅。褐色の
眠る沙羅
すでに——もう?
色。息を
沙羅。褐色の
眠る沙羅
息をするさえ
肌。だれ?
沙羅。褐色の
眠る沙羅
かさねて謂はく、
眠る沙羅
燃えあがっていた
軈て
なにが?
沙羅。褐色の
絶望的なまでに
沙羅
絶望的なまでに
肌。だれ?
なにが?
墜ちるだろう
燃えあがっていた
息をするさえ
眠る沙羅
燃えさかっていた
軈て
なにが?
沙羅。褐色の
無慈悲なまでに
沙羅
無慈悲なまでに
色。息を
なにが?
暗むだろう
燃えさかっていた
すでに——もう?
眠る沙羅
欲望。ただ
軈て
沙羅。もう
沙羅。褐色の
あなたに
沙羅
あなたに
唇。息など
沙羅。もう
崩れるだろう
欲望。ただ
忘れ、もう?
開いた目
欲しい、と?
軈て
なにを求めた?
あなたの
なにを?
なにが?
なにを?
沙羅。昏い
なにを求めた?
それ。その
欲しい、と?
ひたすら不穏な
開いた目
沙羅。もう
すでに
欲望。ただ
あなたの
あなたに
空が
あなたに
沙羅。昏い
欲望。ただ
それ。焰のうちに
沙羅。もう
無防備な挑発
開いた目
なにが?
軈て
燃えさかっていた
あなたの
無慈悲なまでに
なぜ?
無慈悲なまでに
沙羅。昏い
燃えさかっていた
それ。その
なにが?
赤裸々な侮蔑
眼差し
なにが?
焰のうちに?
燃えあがっていた
少女。閉じてさえ
無慈悲なまでに
見ていた
無慈悲なまでに
沙羅。閉じても猶
燃えあがっていた
なにを?
なにが?
狂暴な
眼差し
発情を
焰のうちに
這うような
少女。ほほ笑んでさえ
咬む。その
見ていた
咬む。その
沙羅。笑んでも猶
這うような
だれが?
発情を
狂暴な
悲しいの?
吐き気にも似て
淚とともに?
猶予のない
沙羅。まだ
欲望
うそ
欲望
悲しいの?
猶予のない
淚など
吐き気にも似て
昏い眼のまま
怒りを?
わななきに似て
ほほ笑みとともに?
ささくれだった
沙羅。まだ
欲望
うそ
欲望
怒りを?
ささくれだった
ほほ笑みなど
わななきに似て
昏い眼のまま
絶望?
えづくにも似て
哄笑とともに?
骨のなかに
沙羅。まだ
欲望
うそ
欲望
絶望?
骨のなかに
哄笑など
えづくにも似て
昏い眼のまま
痛い?
掻き毟るに似て
歓喜とともに?
容赦なく
沙羅。まだ
欲望
うそ
欲望
痛い?
容赦なく
歓喜など
掻き毟るに似て
昏い眼のまま
くやしいの?
堪えられないほど
憎惡のままに?
温度。その
沙羅。まだ
欲望
うそ
欲望
くやしいの?
温度。その
憎惡など
堪えられないほど
昏い眼のまま
その眼のままに
温度。その
すでにもう
堪えられないほど
時に、…悲しいの?
欲望
燃え上がった
欲望
笑う。沙羅
堪えられないほど
すべて
温度。その
聲を立てて
その眼のままに
容赦なく
すでにもう
掻き毟るに似て
時に、…怒りを?
欲望
あの海は
欲望
笑う。沙羅
掻き毟るに似て
すべて
容赦なく
ちいさな聲で
その眼のままに
骨のなかに
すでにもう
えづくにも似て
時に、…絶望?
欲望
轟音のなかに
欲望
笑う。沙羅
えづくにも似て
すべて
骨のなかに
ひそめた聲で
その眼のままに
ささくれだった
すでにもう
わななきに似て
時に、…痛いの?
欲望
ふるえとともに
欲望
笑う。沙羅
わななきに似て
すべて
ささくれだった
謀らみの聲で
その眼のままに
猶予のない
すでにもう
吐き気にも似て
時に、…くやしい?
欲望
あの、かすかな
欲望
笑う。沙羅
吐き気にも似て
すべて
猶予のない
むしろ不遜に
その眼のままに
感じた。その
すでに、もう
肌に。指先に
時に、…侮辱?
ふれる寸前の
いつ?それは
ふれる寸前の
笑う。沙羅
肌に。指先に
いつ?
感じた。その
嘲笑のように?
かみ殺す笑い
あたたかさ
わたしたちは
その肌の
その刹那にも
沙羅。それは
沙羅。だから
沙羅。それは
その時にさえ
その肌の
失神
あたたかさ
昏く。沙羅
かみ殺す笑い
やわらかさ
わたしたちは
その唇の
その刹那にも
沙羅。それは
沙羅。だから
沙羅。それは
その時にさえ
その唇の
白濁
やわらかさ
絶望的に。沙羅
なにもないのに
そして、かたち
意識は
顎の
もう、なにも。猶も
沙羅。あなたの
いまだ
沙羅。あなたの
昏く?
顎の
冴えたままに
そして、かたち
悲しみなど
なにもないのに
鼻の
瞼は
そして、かたち
もう、なにも。猶も
沙羅。あなたの
いまだ
沙羅。あなたの
昏く?
そして、かたち
ひらいたままに
鼻の
絶望さえ
なにも、もう
その瞼の
唇は
やわらかさ
影も。それら
沙羅。それは
いまだ
沙羅。それは
残像。その
やわらかさ
ささやきつづけて
その瞼の
香りも
兆しも
その眉の
その唇は
あたたかさ
なにも、もう
沙羅。それは
なめてしゃぶって
沙羅。それは
沙羅。猶も
その眉の
涎れまみれじゃん?
あたたかさ
昏く
沙羅。笑い崩れれば
やがて、そっと
口でするの
わたしに
だれ?ただの
ふれるだろう
好き?
ふれるだろう
痴呆。無慚な
わたしに
カス
やがて、そっと
知性の無い
沙羅。笑い崩れれば
やがて、そっと
だから
わたしは
だれ?ただの
ふれるだろう
沙羅
ふれるだろう
痴呆。感情さえ
わたしは
見ていた
やがて、そっと
心さえ無い
沙羅。笑い崩れれば
やがて、そっと
だから
撫ぜるように、なぜ?
だれ?ただの
ふれるだろう
沙羅
ふれるだろう
痴呆。悲しみなど
撫ぜるように、なぜ?
息を
やがて、そっと
ただひたすらな
歓喜。だから
知った。その時
ひそめて?
息づくものに
歓喜は、痴呆
赤裸々な歓喜
わたしの、たぶん
赤裸々な歓喜
沙羅。痴呆の
息づくものに
狂気のうちに
知った。その時
沙羅、いま
燃え盡きさえしなかった
撫ぜて、なぜ?
夢見られた
やがて、そっと
なにも
ふれるだろう
その花
ふれるだろう
滅びも
やがて、そっと
花たち
撫ぜて、なぜ?
なにも
なかった
わたしは
ゆらぐ
やがて、そっと
沙羅。すでに
ふれるだろう
その花
ふれるだろう
なにもなかった
やがて、そっと
雨のなかに
わたしは
だから
沙羅。笑い崩れれば
わたしに
焰の
やがて、そっと
だれ?ただの
ふれるだろう
沙羅。厖大な
ふれるだろう
痴呆。無慚な
やがて、そっと
その焰の雨
わたしに
知性の無い
沙羅。笑い崩れれば
目覚め
焰の
息づくものに
だれ?ただの
歓喜の
沙羅。みはるかす
歓喜の
痴呆。感情さえ
息づくものに
その焰の雨
目覚め
心さえ無い
沙羅。笑い崩れれば
堪えられないまま
焰の
息づくものに
だれ?ただの
赤裸々な歓喜
沙羅。無慈悲なまでの
赤裸々な歓喜
痴呆。悲しみなど
息づくものに
その焰の雨
堪えられないまま
痛みさえも、沙羅
意識さえ?その
綺羅めくだろう
知性とは
その白濁に
虹彩の綺羅
肌。ふたたびの
沙羅。狂気の獲得
肌。ふたたびの
綺羅の向こうの
その白濁に
狂って在り得るその可能性の獲得。だから
綺羅めくだろう
沙羅。痴呆の
痴呆。沙羅の
だから白濁に
その焰の雨
綺羅めくだろう
綺羅の向こうの
肌。ふたたびの
沙羅。無慈悲なまでの
肌。ふたたびの
虹彩の綺羅
綺羅めくだろう
焰の
その白濁に
意識さえ?その
痛みさえも、沙羅
息づくものに
その焰の雨
堪えられないまま
痴呆。悲しみなど
赤裸々な歓喜
沙羅。みはるかす
赤裸々な歓喜
だれ?ただの
堪えられないまま
焰の
息づくものに
沙羅。笑い崩れれば
心さえ無い
息づくものに
その焰の雨
目覚め
痴呆。感情さえ
歓喜の
沙羅。厖大な
歓喜の
だれ?ただの
目覚め
焰の
息づくものに
沙羅。笑い崩れれば
知性の無い
だから見つめた
雨のなかに
息をひそめ
痴呆。無慚な
沙羅
その花
沙羅
だれ?ただの
息をひそめ
ゆらぐ
だから見つめた
沙羅。笑い崩れれば
だから
だから嗅いだ
花たち
その肌を
なにもなかった
沙羅
その花
沙羅
沙羅。すでに
その肌を
夢見られた
だから嗅いだ
なかった
なにも
だから見つめた
狂気のうちに
その肌を
滅びも
沙羅
わたしの、たぶん
沙羅
なにも
その肌を
ひそめて?
だから見つめた
燃え盡きさえしなかった
沙羅、いま
だから嗅いだ
息を
息をひそめて
歓喜。痴呆の
沙羅
沙羅
沙羅
歓喜は、痴呆
息をひそめて
だから
ひとり、嗅いだ
沙羅。だから
ただひたすらな
そのすれすれに
見ていた
息を
痴呆。悲しみなど
吹きかけて
沙羅
吹きかけて
だれ?ただの
息を
だから
そのすれすれに
沙羅。笑い崩れれば
心さえ無い
そのすれすれに
死ね
息を
痴呆。感情さえ
吸い込んで
好き?
吸い込んで
だれ?ただの
息を
好きなの?しゃぶるの
そのすれすれに
沙羅。笑い崩れれば
知性の無い
そのすれすれに
涎れまみれ。カス
息吹きを
痴呆。無慚な
吹きかけて
死ねば?むしろ
吹きかけて
だれ?ただの
息吹きを
その唇は
そのすれすれに
沙羅。笑い崩れれば
昏く
そのすれすれに
ささやきつづけて
息吹きを
沙羅。猶も
吸い込んで
いまだ
吸い込んで
なにも、もう
息吹きを
瞼は
そのすれすれに
兆しも
香りも
沙羅の
冴えたままに
沙羅の
残像。その
息吹きを
いまだ
息吹きを
影も。それら
沙羅の
意識は
沙羅の
なにも、もう
絶望さえ
息吹きを
白濁
そのすれすれに
昏く?
吸い込んで
沙羅。だから
吸い込んで
もう、なにも。猶も
そのすれすれに
わたしたちは
息吹きを
なにもないのに
悲しみなど
息吹きを
失神
そのすれすれに
昏く?
吹きかけて
沙羅。だから
吹きかけて
もう、なにも。猶も
そのすれすれに
わたしたちは
息吹きを
なにもないのに
絶望的に。沙羅
息を
いつ?
そのすれすれに
その時にさえ
吸い込んで
いつ?それは
吸い込んで
その刹那にも
そのすれすれに
すでに、もう
息を
かみ殺す笑い
昏く。沙羅
息を
すべて
そのすれすれに
その時にさえ
吹きかけて
あの、かすかな
吹きかけて
その刹那にも
そのすれすれに
すでに、もう
息を
かみ殺す笑い
嘲笑のように?
見なかった
すべて
なにも
笑う。沙羅
もう
ふるえとともに
もう
時に、侮辱?
なにも
すでに、もう
見なかった
その眼のままに
むしろ不遜に
見なかった
すべて
あなた以外
笑う。沙羅
もう
轟音のなかに
もう
時に、…くやしい?
あなた以外
すでに、もう
見なかった
その眼のままに
謀らみの聲で
見なかった
すべて
だから
笑う。沙羅
もう
あの海は
もう
時に、…痛いの?
だから
すでに、もう
見なかった
その眼のままに
ひそめた聲で
見なかった
すべて
目などもはや
笑う。沙羅
もう
燃え上がった
もう
時に、…絶望?
目などもはや
すでに、もう
見なかった
その眼のままに
ちいさな聲で
見なかった
憎惡など
なにも
笑う。沙羅
もう
うそ
もう
時に、…怒りを?
なにも
憎惡のままに?
見なかった
その眼のままに
聲を立てて
すでに見ていた
歓喜など
あなたを。沙羅
笑う。沙羅
目を閉じてさえ
うそ
目を閉じてさえ
時に、…悲しいの?
あなたを。沙羅
歓喜とともに?
すでに見ていた
その眼のままに
昏い眼のまま
なにも
哄笑など
見えなかった
くやしいの?
もう
うそ
もう
沙羅。まだ
見えなかった
哄笑とともに?
なにも
くやしいの?
昏い眼のまま
目などもはや
ほほ笑みなど
見えなかった
痛い?
もう
うそ
もう
沙羅。まだ
見えなかった
ほほ笑みとともに?
目などもはや
痛い?
昏い眼のまま
だから
淚など
見えなかった
絶望?
もう
うそ
もう
沙羅。まだ
見えなかった
淚とともに?
だから
絶望?
昏い眼のまま
あなた以外
だれが?
見えなかった
怒りを?
もう
見ていた
もう
沙羅。まだ
見えなかった
焰のうちに
なにも
怒りを?
昏い眼のまま
白濁さえも
なにを?
匂い、猶も
悲しいの?
飛び散り
見ていた
飛び散り
沙羅。まだ
匂い、猶も
焰のうちに?
白濁さえも
悲しいの?
狂暴な
這うような
それ。その
発情を
沙羅。笑んでも猶
咬む。その
なぜ?
咬む。その
少女。ほほ笑んでさえ
発情を
軈て
這うような
眼差し
狂暴な
なにが?
それ。焰のうちに
燃えあがっていた
沙羅。閉じても猶
絶望的なまでに
空が
絶望的なまでに
少女。閉じてさえ
燃えあがっていた
すでに
なにが?
眼差し
赤裸々な侮蔑
なにが?
それ。その
燃えさかっていた
沙羅。昏い
無慈悲なまでに
なにが?
無慈悲なまでに
あなたの
燃えさかっていた
軈て
なにが?
開いた目
無防備な挑発
沙羅。もう
崩れるだろう
欲望。ただ
沙羅。昏い
あなたに
沙羅
あなたに
あなたの
欲望。ただ
軈て
沙羅。もう
開いた目
ひたすら不穏な
欲しい、と?
暗むだろう
なにを求めた
沙羅。昏い
なにを?
沙羅
なにを?
あなたの
なにを求めた?
軈て
欲しい、と?
開いた目
忘れ、もう?
欲望。ただ
墜ちるだろう
沙羅。もう
唇。息など
あなたに
沙羅
あなたに
沙羅。褐色の
沙羅。もう
軈て
欲望。だら
眠る沙羅
すでに——もう?
燃えさかっていた
ひらいた目に
なにが?
色。息を
無慈悲なまでに
見る。ほら
無慈悲なまでに
沙羅。褐色の
なにが?
沙羅。花
燃えさかっていた
眠る沙羅
息をするさえ
燃え上がっていた
どこに?
なにが?
肌。だれ?
絶望的なまでに
花など。その、終に
絶望的なまでに
沙羅。褐色の
なにが?
未生にすぎなかった花
燃えあがっていた
眠る沙羅
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