流波 rūpa ……詩と小説055・流波 rūpa 癡多 citta ver.1.01 //なぜ?/だれ?/なぜ?/いま、あなたは //伽多


以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。



6)80偈

   朝の、…何時の?

   光りに。陽炎の下、だからその

   ゆらぎの下方

   ふれた


   朝の、…誰れ?

   光りに。陽炎の下、だからそれ

   ゆらぎの下方

   ふれた


   あらゆるものに

   何が?

   光りら

   ふれた


   色彩を

   その直射に

   奪った。光りら

   ふれた


   白濁を

   色ら一様に

   あたえた。光りら

   ふれた


   かたちら

   それ自体の

   光りら

   ふれた


   かたちら

   色らはもはや

   光りら

   ふれた


   かたちら

   色彩など持たず

   光りら

   ふれた


   色彩の不在

   見ていた

   わたしは

   光りのなかに


   だから不滅

   見ていた

   わたしは

   それらさざめきのうえに


   色彩の不滅

   見ていた

   わたしは

   光りのなかに


   だから不生

   見ていた

   わたしは

   それらさざめきのうえに


   色彩の不生

   見ていた

   わたしは

   光りのなかに


   だから不在

   見ていた

   わたしは

   それら綺羅めきに、その


   温度にふれられ

   見ていた

   わたしは

   光りの綺羅に、その


   息吹きら

   見ていた

   わたしは

   光りのなかに、それら


   息吹くものら

   見ていた

   わたしは

   光りの綺羅に


   わたし?

   見ていた

   だれ?

   光りのなかに


   だれ?

   見ていた

   わたし?

   光りの綺羅に


   静かな

   見て

   静かな寝息の

   だれ?


   静かな

   なに?

   静かな寝息の

   見ていた。すでに


   静かな

   見て

   死んだように?

   見ていた。すでに


   静かな

   見て

   未だ、むしろ

   見ていた。すでに


   静かな

   見て

   まだ生れてさえいなかったかの?

   見ていた。ならば


   虛構を

   その少女を、吐く

   息。彼女は

   吐いた。その


   だから

   沙羅。褐色の

   吐く、…沙羅

   吐いた。その


   だから

   沙羅。匂いたつ

   吐く、…沙羅

   吐いた。その


   唇に。音も

   見た。音も

   音もなく

   見た。わたしは


   だから

   沙羅。褐色の

   まるで、…沙羅

   不穏な異物


   だから

   沙羅。匂い立つ

   日差しの中に

   沙羅。ひとり


   ただひとりだけで

   翳る。…沙羅

   翳り、その

   眩むような


   褐色の

   沙羅、…まるで

   それ以外の

   色彩に


   沙羅、…まるで

   置いてけぼりに?

   そんな

   沙羅を


   名づけた

   だから

   沙羅と

   白く咲く花


   誰に明かすこともなく

   置いてけぼりに?

   そんな

   沙羅を


   名づけた

   だから

   沙羅と

   白く咲く花


   なにもが、——それは

   秘密?

   沙羅を

   名づけて


   なにもが、——それは

   だれの?

   沙羅には

   潜めて


   名を呼ぶ息

   もはやその

   誰の眼にも

   明らかに


   沙羅、白く咲く

   …花。吐く

   息を、唇に

   沙羅、吐き


   沙羅、その

   息を、唇に

   …花。吐く

   沙羅、白く咲く


   明らかに

   誰の眼にも

   もはやその

   名を呼ぶ息


   潜めて

   沙羅には

   だれの?

   なにもが、——それは


   名づけて

   沙羅を

   秘密?

   なにもが、——それは


   白く咲く花

   沙羅と

   だから

   名づけた


   沙羅を

   そんな

   置いてけぼりに?

   誰に明かすこともなく


   白く咲く花

   沙羅と

   だから

   名づけた


   沙羅を

   そんな

   置いてけぼりに?

   沙羅、…まるで


   色彩に

   それ以外の

   沙羅、…まるで

   褐色の


   眩むような

   翳り、その

   翳る。…沙羅

   ただひとりだけで


   沙羅。ひとり

   日差しの中に

   沙羅。匂い立つ

   だから


   不穏な異物

   まるで、…沙羅

   沙羅。褐色の

   だから


   見た。わたしは

   音もなく

   見た。音も

   唇に。音も


   吐いた。その

   吐く、…沙羅

   沙羅。匂いたつ

   だから


   吐いた。その

   吐く、…沙羅

   沙羅。褐色の

   だから


   吐いた。その

   息。彼女は

   その少女を、吐く

   虛構を


   見ていた。ならば

   まだ生れてさえいなかったかの?

   見て

   静かな


   見ていた。すでに

   未だ、むしろ

   見て

   静かな


   見ていた。すでに

   死んだように?

   見て

   静かな


   見ていた。すでに

   静かな寝息の

   なに?

   静かな


   だれ?

   静かな寝息の

   見て

   静かな


   光りの綺羅に

   わたし?

   見ていた

   だれ?


   光りのなかに

   だれ?

   見ていた

   わたし?


   光りの綺羅に

   わたしは

   見ていた

   息吹くものら


   光りのなかに、それら

   わたしは

   見ていた

   息吹きら


   光りの綺羅に、その

   わたしは

   見ていた

   温度にふれられ


   それら綺羅めきに、その

   わたしは

   見ていた

   だから不在


   光りのなかに

   わたしは

   見ていた

   色彩の不生


   それらさざめきのうえに

   わたしは

   見ていた

   だから不生


   光りのなかに

   わたしは

   見ていた

   色彩の不滅


   それらさざめきのうえに

   わたしは

   見ていた

   だから不滅


   光りのなかに

   わたしは

   見ていた

   色彩の不在


   ふれた

   光りら

   色彩など持たず

   かたちら


   ふれた

   光りら

   色らはもはや

   かたちら


   ふれた

   光りら

   それ自体の

   かたちら


   ふれた

   あたえた。光りら

   色ら一様に

   白濁を


   ふれた

   奪った。光りら

   その直射に

   色彩を


   ふれた

   光りら

   何が?

   あらゆるものに


   ふれた

   ゆらぎの下方

   光りに。陽炎の下、だからそれ

   朝の…誰れ?


   ふれた

   ゆらぎの下方

   光りに。陽炎の下、だからその

   朝の…光りに


かさねて謂はく、

   朝の、…何時の?

      ふれそうな

    まばたくのだ

     その寸前に

   光りに。陽炎の下、だからその

      あやうい

    だれ?

     あやうい

   ゆらぎの下方

      その寸前に

    死者らは

     ふれそうな

   ふれた


   朝の、…誰れ?

      ふれかけて

    孔。色彩のない

     その眼差しは?

   光りに。陽炎の下、だからそれ

      あやうい

    陥没。だから

     あやうい

   ゆらぎの下方

      その眼差しは?

    孔。色彩のない

     ふれかけて

   ふれた


   あらゆるものに

      失神。それは

    死者らは

     不意の

   何が?

      あやうい

    だれ?

     あやうい

   光りら

      不意の

    まばたくのだ

     失神。それは

   ふれた


   色彩を

      失神。それは

    ふるえるのだ

     須臾の

   その直射に

      あやうい

    だれ?

     あやうい

   奪った。光りら

      須臾の

    死者らは

     失神。それは

   ふれた


   白濁を

      その眼差しはすでに

    くぼみ。色彩のない

     失神

   色ら一様に

      あやうい

    陥没。だから

     あやうい

   あたえた。光りら

      失神

    孔。色彩のない

     その眼差しはすでに

   ふれた


   かたちら

      眠りさえ

    死者らは

     知らないものたち

   それ自体の

      ただ一度さえ

    だれ?

     ただ一度さえ

   光りら

      知らないものたち

    ふるえるのだ

     眠りさえ

   ふれた


   かたちら

      舐めた?

    わななくのだ

     ケツ舐めた?

   色らはもはや

      だれの?

    だれ?

     だれの?

   光りら

      ケツ舐めた?

    死者らは

     舐めた?

   ふれた


   かたちら

      飛び散る飛沫

    めりこみ。色彩のない

     唾液も飛び散り

   色彩など持たず

      怒涛のしゃぶり

    陥没。だから

     怒涛のしゃぶり

   光りら

      唾液も飛び散り

    めりこみ。色彩のない

     飛び散る飛沫

   ふれた


   色彩の不在

      溶けた?

    死者らは

     ケツ溶けた?

   見ていた

      だれの?

    だれ?

     だれの?

   わたしは

      ケツ溶けた?

    わななくのだ

     溶けた?

   光りのなかに


   だから不滅

      ふれそうな

    ゆららぐのだ

     その寸前に

   見ていた

      あやうい

    だれ?

     あやうい

   わたしは

      その寸前に

    死者らは

     ふれそうな

   それらさざめきのうえに


   色彩の不滅

      ふれかけて

    埋没。色彩のない

     その肌は?

   見ていた

      あやうい

    陥没。だから

     あやうい

   わたしは

      その肌は?

    埋没。色彩のない

     ふれかけて

   光りのなかに


   だから不生

      失神。それは

    死者らは

     不意の

   見ていた

      あやうい

    だれ?

     あやうい

   わたしは

      不意の

    ゆららぐのだ

     失神。それは

   それらさざめきのうえに


   色彩の不生

      失神。それは

    目醒めるのだ

     須臾の

   見ていた

      あやうい

    だれ?

     あやうい

   わたしは

      須臾の

    死者らは

     失神。それは

   光りのなかに


   だから不在

      その肌はすでに

    果てなく陷り色彩のない

     失神

   見ていた

      あやうい

    陥没。だから

     あやうい

   わたしは

      失神

    果てなく陷り色彩のない

     その肌はすでに

   それら綺羅めきに、その


   温度にふれられ

      眠りさえ

    死者らは

     知らないものたち

   見ていた

      ただ一度さえ

    だれ?

     ただ一度さえ

   わたしは

      知らないものたち

    目などすでに

     眠りさえ

   光りの綺羅に、その


   息吹きら

      まして失神?

    陥没。もう

     いつでも、もう

   見ていた

      だれが?

    燃え盡きたから

     だれが?

   わたしは

      いつでも、もう

    目などすでに

     まして失神?

   光りのなかに、それら


   息吹くものら

      冴えて冴え

    陥没。もう

     醒めて醒め

   見ていた

      無慈悲なまでに

    燃え盡きたから

     無慈悲なまでに

   わたしは

      醒めて醒め

    目などすでに

     冴えて冴え

   光りの綺羅に


   わたし?

      だから、もう

    陥没。もう

     刹那にさえも

   見ていた

      あなたが?

    破裂したから

     あなたが?

   だれ?

      刹那にさえも

    目などすでに

     だから、もう

   光りのなかに


   だれ?

      ふれそうな

    陥没。もう

     その寸前に

   見ていた

      あやうい

    食い散らしたから

     あやうい

   わたし?

      その寸前に

    その口で

     ふれそうな

   光りの綺羅に


   静かな

      ふれかけて

    陥没。もう

     その指先は

   見て

      あやうい

    燃え盡きたから

     あやうい

   静かな寝息の

      その指先は?

    口などすでに

     ふれかけて

   だれ?


   静かな

      失神。それは

    孔なし

     不意の

   なに?

      あやうい

    孔ひろげその

     あやうい

   静かな寝息の

      不意の

    孔の無数に

     失神。それは

   見ていた。すでに


   静かな

      失神。それは

    陥没。もう

     須臾の

   見て

      あやうい

    破裂したから

     あやうい

   死んだように?

      須臾の

    口などすでに

     失神。それは

   見ていた。すでに


   静かな

      その指先はすでに

    陥没。もう

     失神

   見て

      あやうい

    噛み千切ったから

     あやうい

   未だ、むしろ

      失神

    その口で

     その指先はすでに

   見ていた。すでに


   静かな

      眠りさえ

    どの?

     知らないものたち

   見て

      ただ一度さえ

    まじ?

     ただ一度さえ

   まだ生れてさえいなかったかの?

      知らないものたち

    この?

     眠りさえ

   見ていた。ならば


   虛構を

      とけちゃうぐぢゅっ

    その口で

     ぐっちょりぐぢゅっ

   その少女を、吐く

      だれ?

    噛み千切ったから

     だれ?

   息。彼女は

      ぐっちょりぐぢゅっ

    陥没。もう

     とけちゃうぐぢゅっ

   吐いた。その


   だから

      なに?

    口などすでに

     ばか?

   沙羅。褐色の

      脳みそぐぢゅっ

    破裂したから

     脳みそぐぢゅっ

   吐く、…沙羅

      ばか?

    陥没。もう

     なに?

   吐いた。その


   だから

      とろとろですか?

    口などすでに

     とけてぐぢゅっ

   沙羅。匂いたつ

      いっちゃいました?

    燃え盡きたから

     いっちゃいました?

   吐く、…沙羅

      とけてぐぢゅっ

    陥没。もう

     とろとろですか?

   吐いた。その


   唇に。音も

      知らないものたち

    その口で

     眠りさえ

   見た。音も

      ただ一度さえ

    食い散らしたから

     ただ一度さえ

   音もなく

      眠りさえ

    陥没。もう

     知らないものたち

   見た。わたしは


   だから

      失神

    目などすでに

     その指先はすでに

   沙羅。褐色の

      あやうい

    破裂したから

     あやうい

   まるで、…沙羅

      その指先はすでに

    陥没。もう

     失神

   不穏な異物


   だから

      須臾の

    目などすでに

     失神。それは

   沙羅。匂い立つ

      あやうい

    燃え盡きたから

     あやうい

   日差しの中に

      失神。それは

    陥没。もう

     須臾の

   沙羅。ひとり


   ただひとりだけで

      不意の

    目などすでに

     失神。それは

   翳る。…沙羅

      あやうい

    だれ?

     あやうい

   翳り、その

      失神。それは

    死者らは

     不意の

   眩むような


   褐色の

      その指先は?

    ゆがむ

     ふれかけて

   沙羅、…まるで

      あやうい

    ゆがみその

     あやうい

   それ以外の

      ふれかけて

    恥知らずの

     その指先は?

   色彩に


   沙羅、…まるで

      その寸前に

    翳り

     ふれそうな

   置いてけぼりに?

      あやうい

    翳るその

     あやうい

   そんな

      ふれそうな

    破廉恥な

     その寸前に

   沙羅を


   名づけた

      とけてぐぢゅっ

    昏み

     とろとろですか?

   だから

      いっちゃいました?

    昏むその

     いっちゃいました?

   沙羅と

      とろとろですか?

    淫靡な

     とけてぐぢゅっ

   白く咲く花


   誰に明かすこともなく

      ばか?

    破綻

     なに?

   置いてけぼりに?

      脳みそぐぢゅっ

    壊れたその

     脳みそぐぢゅっ

   そんな

      なに?

    下卑た

     ばか?

   沙羅を


   名づけた

      ぐっちょりぐぢゅっ

    下品な

     とけちゃうぐぢゅっ

   だから

      だれ?

    疑わしい

     だれ?

   沙羅と

      とけちゃうぐぢゅっ

    見苦しい

     ぐっちょりぐぢゅっ

   白く咲く花


   なにもが、——それは

      知らないものたち

    下卑た

     眠りさえ

   秘密?

      ただ一度さえ

    壊れたその

     ただ一度さえ

   沙羅を

      眠りさえ

    破綻

     知らないものたち

   名づけて


   なにもが、——それは

      失神

    淫靡な

     その肌はすでに

   だれの?

      あやうい

    昏むその

     あやうい

   沙羅には

      その肌はすでに

    昏み

     失神

   潜めて


   名を呼ぶ息

      須臾の

    破廉恥な

     失神。それは

   もはやその

      あやうい

    翳るその

     あやうい

   誰の眼にも

      失神。それは

    翳り

     須臾の

   明らかに


   沙羅、白く咲く

      不意の

    恥知らずの

     失神。それは

   …花。吐く

      あやうい

    ゆがみその

     あやうい

   息を、唇に

      失神。それは

    ゆがむ

     不意の

   沙羅、吐き


   沙羅、その

      その寸前に

    ゆがみ

     ふれそうな

   息を、唇に

      あやうい

    ゆがめられたその

     あやうい

   …花。吐く

      ふれそうな

    恥知らずの

     その寸前に

   沙羅、白く咲く


   明らかに

      刹那にさえも

    翳り

     だから、もう

   誰の眼にも

      あなたが?

    翳られたその

     あなたが?

   もはやその

      だから、もう

    破廉恥な

     刹那にさえも

   名を呼ぶ息


   潜めて

      醒めて醒め

    昏み

     冴えて冴え

   沙羅には

      無慈悲なまでに

    昏まれたその

     無慈悲なまでに

   だれの?

      冴えて冴え

    淫靡な

     醒めて醒め

   なにもが、——それは


   名づけて

      いつでも、もう

    破綻

     まして失神?

   沙羅を

      だれが?

    壊れたその

     だれが?

   秘密?

      まして失神?

    下卑た

     いつでも、もう

   なにもが、——それは


   白く咲く花

      知らないものたち

    下品な

     眠りさえ

   沙羅と

      ただ一度さえ

    疑わしい

     ただ一度さえ

   だから

      眠りさえ

    見苦しい

     知らないものたち

   名づけた


   沙羅を

      失神

    下卑た

     その眼差しはすでに

   そんな

      あやうい

    壊されたその

     あやうい

   置いてけぼりに?

      その眼差しはすでに

    破綻

     失神

   誰に明かすこともなく


   白く咲く花

      須臾の

    淫靡な

     失神。それは

   沙羅と

      あやうい

    昏まれたその

     あやうい

   だから

      失神。それは

    昏み

     須臾の

   名づけた


   沙羅を

      不意の

    破廉恥な

     失神。それは

   そんな

      あやうい

    翳られたその

     あやうい

   置いてけぼりに?

      失神。それは

    翳り

     不意の

   沙羅、…まるで


   色彩に

      その眼差しは?

    恥知らずの

     ふれかけて

   それ以外の

      あやうい

    ゆがめられたその

     あやうい

   沙羅、…まるで

      その眼差しは?

    ゆがみ

     ふれかけて

   褐色の


   眩むような

      その寸前に

    陥没。軈て

     ふれそうな

   翳り、その

      あやうい

    燃え盡きるから

     あやうい

   翳る。…沙羅

      ふれそうな

    目などすぐに

     その寸前に

   ただひとりだけで


   沙羅。ひとり

      ケツとけた?

    陥没。軈て

     とけた?

   日差しの中に

      だれの?

    破裂するから

     だれの?

   沙羅。匂い立つ

      とけた?

    目などすぐに

     ケツとけた?

   だから


   不穏な異物

      唾液も飛び散り

    陥没。軈て

     飛び散る飛沫

   まるで、…沙羅

      怒涛のしゃぶり

    破裂するから

     怒涛のしゃぶり

   沙羅。褐色の

      飛び散る飛沫

    目などすぐに

     唾液も飛び散り

   だから


   見た。わたしは

      ケツなめた?

    陥没。軈て

     なめた?

   音もなく

      だれの?

    食い散らされるから

     だれの?

   見た。音も

      なめた?

    その口で

     ケツなめた?

   唇に。音も


   吐いた。その

      ふれそうな

    陥没。軈て

     その寸前に

   吐く、…沙羅

      あやうく

    燃え盡きるから

     あやうく?

   沙羅。匂いたつ

      その直前

    口などすぐに

     ふれあいそうな

   だから


   吐いた。その

      ふれかけ

    陥没。軈て

     眼差し、それは

   吐く、…沙羅

      あやうく

    破裂するから

     あやうく?

   沙羅。褐色の

      だれの?

    口などすぐに

     ふれかけて

   だから


   吐いた。その

      失神。それは

    陥没。軈て

     不意に

   息。彼女は

      あやうく?

    噛み千切られるから

     あぶなく?

   その少女を、吐く

      不意打ち

    その口で

     失神。だから

   虛構を


   見ていた。ならば

      失神。それは

    どの?

     その須臾

   まだ生れてさえいなかったかの?

      あぶなく

    まじ?

     あぶなくも

   見て

      その須臾に

    この?

     なに?

   静かな


   見ていた。すでに

      その眼差しはやがて

    その口は

     失神

   未だ、むしろ

      あやうく

    噛み千切られるから

     あやうい

   見て

      失神

    陥没。軈て

     その眼差しは

   静かな


   見ていた。すでに

      ただの一刹那のわずかな恍惚さえも

    口などすぐに

     知らないものたち

   死んだように?

      ただ一度さえ

    破裂するから

     なに?

   見て

      知らない

    陥没。軈て

     眠り

   静かな


   見ていた。すでに

      なめまくり

    口などすぐに

     ケツ?

   静かな寝息の

      だれの?

    燃え盡きるから

     だれの?

   なに?

      ケツ好き?

    陥没。軈て

     なめる?

   静かな


   だれ?

      ぐぢゅっと飛沫

    その口は

     唾液飛び散り

   静かな寝息の

      しゃぶりまくり

    食い散らされるから

     しゃぶってぐぢゅっ

   見て

      涎れたれた?

    陥没。軈て

     飛沫ぶっ飛び

   静かな


   光りの綺羅に

      とける?

    目などすぐに

     ぐぢゅっ     

   わたし?

      だれ?

    破裂するから

     だれの?

   見ていた

      ケツぐぢゅっ

    陥没。軈て

     とけた?

   だれ?


   光りのなかに

      ふれそうな

    目などすぐに

     その寸前

   だれ?

      あやうく

    燃え盡きるから

     あやうい?

   見ていた

      その寸前に

    陥没。軈て

     ふれそうに

   わたし?


   光りの綺羅に

      ふれかけて

    目などすぐに

     その

   わたしは

      あやうい

    だれ?

     なにが?

   見ていた

      そのすれすれに

    死者らは

     ふれかけ

   息吹くものら


   光りのなかに、それら

      失神。それ

    果てなく陷り色彩のない

     不意に

   わたしは

      あぶなく

    陥没。だから

     あぶなく

   見ていた

      不意に、だから突然に

    果てなく陷り色彩のない

     失神。すこーんと

   息吹きら


   光りの綺羅に、その

      失神。それら

    死者らは

     須臾に

   わたしは

      あやうくて。でも

    だれ?

     あやうすぎて

   見ていた

      その須臾に

    目醒めていたのだ

     失神。それら

   温度にふれられ


   それら綺羅めきに、その

      だから肌はもう

    ゆららいだのだ

     失神し

   わたしは

      あやうく

    だれ?

     あやうく

   見ていた

      失神していた

    死者らは

     肌さえすでに

   だから不在


   光りのなかに

      眠りさえ

    埋没。色彩のない

     知らなかったものら

   わたしは

      ただの一度も

    陥没。だから

     一度さえ

   見ていた

      何ら知らなかったものら

    埋没。色彩のない

     眠りさえ

   色彩の不生


   それらさざめきのうえに

      まして、…まして

    死者らは

     いつでもすでに

   わたしは

      だれ?

    だれ?

     だれ?

   見ていた

      もう、いつでも

    ゆららぎ

     失神など

   だから不生


   光りのなかに

      冴えて冴え冴えわたり冴え

    わななき

     醒め

   わたしは

      苛酷なまでに

    だれ?

     苛烈なまでに

   見ていた

      醒め

    死者らは

     冴えて冴え

   色彩の不滅


   それらさざめきのうえに

      で、なに?

    めりこみ、色彩のない

     その刹那にさえ

   わたしは

      あなただれ?

    陥没。だから

     だれ?

   見ていた

      刹那にも

    めりこみ、色彩のない

     だからなに?

   だから不滅


   光りのなかに

      ふれそう

    死者らは

     もう、すれすれに

   わたしは

      あやうく

    だれ?

     あやうく

   見ていた

      すれすれに、もう

    わななきつづけ

     ふれそうな、それら

   色彩の不在


   ふれた

      ふれかけて

    ふるえ

     指先は

   光りら

      それらあやうく

    だれ?

     もはやあやうく

   色彩など持たず

      指先は

    死者らは

     ふれそうに、その

   かたちら


   ふれた

      失神。いま

    くぼみ、色彩のない

     不意の

   光りら

      あやうい

    陥没。だから

     あやうく

   色らはもはや

      不意に

    くぼみ、色彩のない

     失神。なに?

   かたちら


   ふれた

      失神。だれが?

    死者らは

     須臾の

   光りら

      あやうい

    だれ?

     あやうく

   それ自体の

      その固有の須臾にこそまさに

    ふるえて

     失神?…なに?

   かたちら


   ふれた

      その指先は

    まだたいていた

     失神。だから

   あたえた。光りら

      あやうく

    だれ?

     あやうく

   色ら一様に

      失神し、だから

    死者らは

     その指は

   白濁を


   ふれた

      眠りなど

    孔。色彩のない

     なにも知らないものたちら

   奪った。光りら

      一度だって

    陥没。だから

     一度も

   その直射に

      なにも知らずに

    孔。色彩のない

     眠りに

   色彩を


   ふれた

      ぐぢゃっと

    擦り付け

     ぐっちょりぐちゅっ

   光りら

      だれ?

    擦り付けられた

     だれですか?

   何が?

      ぐっちょりぐぢゃっ

    死者らは

     ぐちゅっと

   あらゆるものに


   ふれた

      なんに?

    下品な

     ばか?

   ゆらぎの下方

      脳みそびゅっ

    擦られた

     脳みそびちゅっ

   光りに。陽炎の下、だからそれ

      ばかなの?

    翳りらは

     なに?

   朝の…誰れ?


   ふれた

      とろんとろん

    死者らは

     とろけてぐっちょし

   ゆらぎの下方

      いっちゃった?

    だれ?

     いった?

   光りに。陽炎の下、だからその

      ぐっちょし

    まばたく死者らは

     とろとろですか?

   朝の…光りに






Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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