流波 rūpa ……詩と小説052・流波 rūpa 癡多 citta ver.1.01 //なぜ?/だれ?/なぜ?/いま、あなたは //伽多


以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。



   なに?

   だれ?

   あなたは

   なにを?


   だれ?

   その眼差しに

   なにを?

   なに?


3)31偈

   陽炎。ゆらぎ

   天井の

   それら

   色彩もなく


   陽炎。ゆらぎ

   天井の

   その白に

   色彩もなく


   翳り。ゆらぎ

   天井に

   焰のように?

   色彩もなく


   綺羅ら。ゆらぎ

   天井に

   煙りのように?

   色彩もなく


   目醒め

   だから、朝

   目醒めは常に

   ひとり。その


   かたわらに

   沙羅。あなたが

   存在した

   朝にも


   目醒め、その

   だから、まばたき

   目醒めは常に

   ひとり。その


   かたわらに

   沙羅。あなたが

   消え失せた

   時にも


   色彩。その

   あなたは

   褐色の

   沙羅、いま


   色彩。わたしの

   あなたは

   かたわらに

   沙羅、いま


   色彩。…だから

   光り、ほら

   まばたき

   その、それら?


   光り、だから

   光り、ただ

   赤裸々な

   光りら。その


   それら。光り

   だから

   光り、ただ赤裸々な

   光りら。それら


   光りら、翳ろい

   無防備に

   ゆらぎ

   光りら、溢れ


   光りら、翳ろい

   溢れかえり

   ゆらぎ

   光りら、赤裸々な


   横溢。放埓な

   光りら、燦燦と

   綺羅ら、光りら

   横溢。放埓な


   光りら、赤裸々な

   ゆらぎ

   溢れかえり

   光りら、翳ろい


   光りら、溢れ

   ゆらぎ

   無防備に

   光りら、翳ろい


   光りら。それら

   光り、ただ赤裸々な

   だから

   それら。光り


   光りら。その

   赤裸々な

   光り、ただ

   光り、だから


   その、それら?

   まばたき

   光り、ほら

   色彩。…だから


   沙羅、いま

   かたわらに

   あなたは

   色彩。わたしの


   沙羅、いま

   褐色の

   あなたは

   色彩。その


   時にも

   消え失せた

   沙羅。あなたが

   かたわらに


   ひとり。その

   目醒めは常に

   だから、まばたき

   目醒め。その


   朝にも

   存在した

   沙羅。あなたが

   かたわらに


   ひとり。その

   目醒めは常に

   だから、朝

   目醒め


   色彩もなく

   煙りのように?

   天井に

   綺羅ら。ゆらぎ


   色彩もなく

   焰のように?

   天井に

   翳り。ゆらぎ


   色彩もなく

   その白に

   天井に

   陽炎。ゆらぎ


   色彩もなく

   それら

   天井に

   陽炎。ゆらぎ


かさねて謂はく、

   陽炎。ゆらぎ

      毛むしり

    なにもなかった

     毛の華鬘

   天井の

      毛じらみ

    言葉など

     しらみ毛

   それら

      華鬘の毛

    かたるべきものは

     むしられ毛

   色彩もなく


   陽炎。ゆらぎ

      毛の血

    なにもなかった

     毛毛毛

   天井の

      毛の神経

    言葉など

     神経の毛

   その白に

      毛の毛

    知り得るものは

     血の気の毛

   色彩もなく


   翳り。ゆらぎ

      燃やせば?

    共通言語の不在

     つける

   天井に

      火、つける?

    言葉など

     つけた?火

   焰のように?

      つけた

    ガラスの響きのように

     燃やせば?

   色彩もなく


   綺羅ら。ゆらぎ

      鼻血の毛

    ささやきあうことの不可能

     自殺者の毛

   天井に

      毛むくじゃら毛

    言葉など

     毛だら毛

   煙りのように?

      毛の自殺

    散る水の色のように

     陰毛の鼻血

   色彩もなく


   目醒め

      きみのために生きた!

    擬態する

     死んだ!

   だから、朝

      ぼくは

    例えば

     ぼくは

   目醒めは常に

      生きた!

    形而上学的な犬。そして

     きみのために死んだ!

   ひとり。その


   かたわらに

      死んだ!

    その聲を

     きみのためにぼくは

   沙羅。あなたが

      生きた!

    吼え、その

     死んだ!

   存在した

      きみのた

    遠吠えを

     生きた!

   朝にも


   目醒め、その

      毛ら集団自殺

    擬態する

     出血毛

   だから、まばたき

      毛毟り毛剃り

    例えば

     毛殺し毛つぶし

   目醒めは常に

      毛の出血死

    喉のない猫。そして

     大量自殺

   ひとり。その


   かたわらに

      浸けた

    その聲を

     燃やせば?

   沙羅。あなたが

      火、つける?

    音もなく啼き

     火に浸け

   消え失せた

      燒けば?

    呼ばう聲を

     盡きた

   時にも


   色彩。その

      毛に生えた毛

    擬態する

     毛ら。乳の血の

   あなたは

      毛の神経

    例えば

     毛細神経

   褐色の

      血毛。そして恥毛

    叫ぶゴキブリ。そして

     毛を生やす毛

   沙羅、いま


   色彩。わたしの

      華鬘の毛を嘔吐した

    そのささやきを

     毛むしり

   あなたは

      毛じらみ

    むしろ、やさしい

     毛ちぎり

   かたわらに

      華鬘の放火に

    嘆息を

     むしりとる毛は

   沙羅、いま


   色彩。…だから

      肛門に

    口はただ

     花。咲く

   光り、ほら

      その名前は?

    正午にもさらす

     その名前は?

   まばたき

      花。咲く

    口づけの爲に

     肛門に

   その、それら?


   光り、だから

      だからその

    歯はただ

     春、息吹き

   光り、ただ

      風に

    窓越しの光り

     風に

   赤裸々な

      春、息吹き

    やさしい咬みつきの爲に

     だからその

   光りら。その


   それら。光り

      広まって行く

    唇はただ

     草、芽吹き

   だから

      春に

    その頸筋の

     春に

   光り、ただ赤裸々な

      草、芽吹き

    触感の爲に

     広まって行く

   光りら。それら


   光りら、翳ろい

      肛門破裂

    舌はただ

     肛門分裂

   無防備に

      球根はそこに、肛門に

    衆目にさらす

     肛門に、球根はそこに

   ゆらぎ

      肛門破綻

    愛撫の爲に

     肛門結婚

   光りら、溢れ


   光りら、翳ろい

      草、芽吹き

    舐めまわし

     広まって行く

   溢れかえり

      春に

    濡れて

     春に

   ゆらぎ

      広まって行く

    綺羅。光り

     草、芽吹き

   光りら、赤裸々な


   横溢。放埓な

      春、息吹き

    その頸を絞めた

     だからその

   光りら、燦燦と

      突風

    だから唾液の糸に

     暴風

   綺羅ら、光りら

      だからその

    その頸を絞めた

     息吹く、春

   横溢。放埓な


   光りら、赤裸々な

      花。咲く

    綺羅。光り

     肛門の光り

   ゆらぎ

      その名前は?

    濡れて

     その名

   溢れかえり

      肛門発光

    舐めまわし

     花ら、花。咲き

   光りら、翳ろい


   光りら、溢れ

      花ら、花。咲き

    愛撫の爲に

     肛門に鼻

   ゆらぎ

      その名も

    衆目にさらす

     その名前は?

   無防備に

      肛門に翳り

    舌はただ

     花。咲く

   光りら、翳ろい


   光りら。それら

      息吹く、春

    触感の爲に

     だからその

   光り、ただ赤裸々な

      強風

    その頸筋の

     微風

   だから

      なぜ?その

    唇はただ

     春、息吹き

   それら。光り


   光りら。その

      草、芽腐れ

    やさしい咬みつきの爲に

     つたわって行く

   赤裸々な

      春の死

    窓越しの光り

     春炎上

   光り、ただ

      つながって行く

    歯はただ

     草の芽、散り失せ

   光り、だから


   その、それら?

      肛門結婚

    口づけの爲に

     その破綻

   まばたき

      肛門に、魚卵。その

    正午にもさらす

     球根乱獲

   光り、ほら

      肛門革命

    口はただ

     お化粧を、ケツの中の

   色彩。…だから


   沙羅、いま

      広まった

    嘆息を

     草、芽吹き

   かたわらに

      春炸裂

    むしろ、やさしい

     春は?

   あなたは

      草、発情。故に

    そのささやきを

     春、その勃起の拡大。あるいはすでに

   色彩。わたしの


   沙羅、いま

      だから失神。その

    叫ぶゴキブリ。そして

     春。射精

   褐色の

      風殺し

    例えば

     風降ろし

   あなたは

      春の息吹く

    擬態する

     その

   色彩。その


   時にも

      肛門に死んだ

    呼ばう聲を

     花は咲いた

   消え失せた

      その名を燃やせ

    音もなく啼き

     その名を

   沙羅。あなたが

      気絶した花に

    その聲を

     肛門の胃袋に

   かたわらに


   ひとり。その

      むしり毛

    形而上学的な犬。そして

     華鬘に雪は降ったのだ、あなたに捧げた、その

   目醒めは常に

      毛に放火

    例えば

     毛根発火

   だから、まばたき

      禿げた毛

    擬態する

     禿げ頭の毛

   目醒め。その


   朝にも

      毛を散らす毛

    遠吠えを

     うぶ毛

   存在した

      毛の神経系、その完全な切断

    吼え、その

     狂気の毛

   沙羅。あなたが

      腐れ乳

    その聲を

     その毛を

   かたわらに


   ひとり。その

      放火。つけ火

    形而上学的な犬。そして

     燒け

   目醒めは常に

      火、あるいは人体発火

    例えば

     鯨ら発火

   だから、朝

      燃やせ

    擬態する

     燃やせ

   目醒め


   色彩もなく

      海の水など燃やして仕舞え

    散る水の色のように

     毛だらけ

   煙りのように?

      水に生えた毛

    言葉など

     水に映える毛

   天井に

      血まみれの毛。その

    ささやきあうことの不可能

     一斉自決

   綺羅ら。ゆらぎ


   色彩もなく

      生き続けた

    ガラスの響きのように

     あなたの爲だけに

   焰のように?

      死んでいたのだ

    言葉など

     未生のままに

   天井に

      あなたの故にこそ

    共通言語の不在

     死のう

   翳り。ゆらぎ


   色彩もなく

      あなたの爲に

    知り得るものは

     生まれた

   その白に

      だれが?

    言葉など

     おれが?

   天井に

      死んでいた。すでに

    なにもなかった

     あなたの爲に生きたから

   陽炎。ゆらぎ


   色彩もなく

      毛の繁殖。そしてそれらの流す

    かたるべきものは

     死んでしまった?

   それら

      毛、炎上

    言葉など

     毛、消滅

   天井に

      鼻血まみれの

    なにもなかった

     だれ?

   陽炎。ゆらぎ







Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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