流波 rūpa ……詩と小説019・二十九の詩と散文による流波 rūpa 伽多
以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
以下は詩。もしくは、この10月から書いてる長い小説と、11月に書いた中編小説のシノプシス、或はテーマ。
小説の概要は、ベトナム在住のわたしが十六歳/十八歳の少年/少女に出会う。彼/彼女は売春をしている男/女で、その名前も素性も知れない。だから、わたしは彼/彼女を沙羅と名づけた。共通言語はなにもない。そしてわたしにさまざまな記憶が想起される。
般若經・中論・唯識論をベースにしたもの。
詩は、詩本編と、複声部のパーツふたつ、及び二声の詩と四声の詩。
十四偈の伽多//憩いなの?/沙羅、それは/陽だまりの蛇、その/停滞
憩いなの?
沙羅、それは
陽だまりの蛇、その
停滞
憩いなの?
沙羅、それは
陽だまりの沙羅、蛇の
停滞
色彩を
何と?沙羅、その
色彩を何と?
そのふくざつな
斑ら、沙羅、だから
灰色。青みの
濃い、うすい青みの
黄土色。ほのかに
茜兆し
灰色。あまりに
白に、あやうく
沙羅、その灰色
生きてるの?
沙羅、死んでるの?
あるいは生、沙羅
あるいは死?ほら
沙羅、生も死も
すでに、沙羅
ありはしなかったと?…なにも
だから、沙羅
沙羅、だから
ありはしなかったと?…なにも
すでに、沙羅
沙羅、生も死も
あるいは死?
あるいは生、沙羅
沙羅、死んでるの?
生きてるの?
沙羅、その灰色
白に、あやうく
灰色。あまりに
茜兆し
黄土色。ほのかに
濃い、うすい青みの
灰色。青みの
斑ら、沙羅、だから
そのふくざつな
色彩を何と?
何と?沙羅、その
色彩を
停滞
陽だまりの沙羅、蛇の
沙羅、それは
憩いなの?
停滞
陽だまりの蛇、その
沙羅、それは
憩いなの?
〇1
ひろがるのは
いつも
見たこともなかった風景に
ひろがったのは
いつも
見たこともなかった色彩の
見はしなかった
かたちなど。だから
いつも色彩
名づけてすぐに放棄された
色彩。だから誰も見なかった
色彩ら
ゆらぐように
どこに?
ゆらぐように
融けあうように
何が?
融け合うように
それはバター
気付かれなかった日影の三毛のその振り向きは
その二秒の停滞は
〇2
はぁー…っと
何?…それは
ゆれない葉
いっ…いっ…と
何?…それは
ゆれうごいた木漏れ
ひひっ…ひっ…と
何?…それは
かさなりそうな葉と葉の隙き間
るぅーんっ…と
何?…それは
葉に透き通った光りの
ひびき
あざやかに見い出されたのはいつも
ひびき
目は耳の孔
網膜は舌
視神経は唾
すべては因果
時さえも
流れるように見えただけ
留まるように見えただけ
有無さえも
すべては因果
●二聲の伽多
憩いなの?
ひろがるのは
沙羅、それは
いつも
陽だまりの蛇、その
見たこともなかった風景に
停滞
憩いなの?
ひろがったのは
沙羅、それは
いつも
陽だまりの沙羅、蛇の
見たこともなかった色彩の
停滞
色彩を
見はしなかった
何と?沙羅、その
かたちなど。だから
色彩を何と?
いつも色彩
そのふくざつな
斑ら、沙羅、だから
名づけてすぐに放棄された
灰色。青みの
色彩。だから誰も見なかった
濃い、うすい青みの
色彩ら
黄土色。ほのかに
茜兆し
ゆらぐように
灰色。あまりに
どこに?
白に、あやうく
ゆらぐように
沙羅、その灰色
生きてるの?
融けあうように
沙羅、死んでるの?
何が?
あるいは生、沙羅
融け合うように
あるいは死?ほら
沙羅、生も死も
それはバター
すでに、沙羅
気付かれなかった日影の三毛のその振り向きは
ありはしなかったと?…なにも
その二秒の停滞は
だから、沙羅
沙羅、だから
その二秒の停滞は
ありはしなかったと?…なにも
気付かれなかった日影の三毛のその振り向きは
すでに、沙羅
それはバター
沙羅、生も死も
あるいは死?
融け合うように
あるいは生、沙羅
何が?
沙羅、死んでるの?
融けあうように
生きてるの?
沙羅、その灰色
ゆらぐように
白に、あやうく
どこに?
灰色。あまりに
ゆらぐように
茜兆し
黄土色。ほのかに
色彩ら
濃い、うすい青みの
色彩。だから誰も見なかった
灰色。青みの
名づけてすぐに放棄された
斑ら、沙羅、だから
そのふくざつな
いつも色彩
色彩を何と?
なたちなど。だから
何と?沙羅、その
見はしなかった
色彩を
停滞
見たこともなかった色彩の
陽だまりの沙羅、蛇の
いつも
沙羅、それは
ひろがったのは
憩いなの?
停滞
見たこともなかった風景に
陽だまりの蛇、その
いつも
沙羅、それは
ひろがるのは
憩いなの?
●四聲の伽多
憩いなの?
はぁー…っと
ひろがるのは
ゆれない葉
沙羅、それは
何?…それは
いつも
何?…それは
陽だまりの蛇、その
ゆれない葉
見たこともなかった風景に
はぁー…っと
停滞
憩いなの?
いっ…いっ…と
ひろがったのは
ゆれうごいた木漏れ
沙羅、それは
何?…それは
いつも
何?…それは
陽だまりの沙羅、蛇の
ゆれうごいた木漏れ
見たこともなかった色彩の
いっ…いっ…と
停滞
色彩を
ひひっ…ひっ…と
見はしなかった
かさなりそうな葉と葉の隙き間
何と?沙羅、その
何?…それは
かたちなど。だから
何?…それは
色彩を何と?
かさなりそうな葉と葉の隙き間
いつも色彩
ひひっ…ひっ…と
そのふくざつな
斑ら、沙羅、だから
るぅーんっ…と
名づけてすぐに放棄された
葉に透き通った光りの
灰色。青みの
何?…それは
色彩。だから誰も見なかった
何?…それは
濃い、うすい青みの
葉に透き通った光りの
色彩ら
るぅーんっ…と
黄土色。ほのかに
茜兆し
ひびき
ゆらぐように
ひびき
灰色。あまりに
あざやかに見い出されたのはいつも
どこに?
あざやかに見い出されたのはいつも
白に、あやうく
ひびき
ゆらぐように
ひびき
沙羅、その灰色
生きてるの?
目は耳の孔
融けあうように
視神経は唾
沙羅、死んでるの?
網膜は舌
何が?
網膜は舌
あるいは生、沙羅
視神経は唾
融け合うように
目は耳の孔
あるいは死?ほら
沙羅、生も死も
すべては因果
それはバター
流れるように見えただけ
すでに、沙羅
時さえも
気付かれなかった日影の三毛のその振り向きは
時さえも
ありはしなかったと?…なにも
流れるように見えただけ
その二秒の停滞は
すべては因果
だから、沙羅
沙羅、だから
留まるように見えただけ
その二秒の停滞は
すべては因果
ありはしなかったと?…なにも
有無さえも
気付かれなかった日影の三毛のその振り向きは
有無さえも
すでに、沙羅
すべては因果
それはバター
留まるように見えただけ
沙羅、生も死も
あるいは死?
視神経は唾
融け合うように
目は耳の孔
あるいは生、沙羅
網膜は舌
何が?
網膜は舌
沙羅、死んでるの?
目は耳の孔
融けあうように
視神経は唾
生きてるの?
沙羅、その灰色
ひびき
ゆらぐように
ひびき
白に、あやうく
あざやかに見い出されたのはいつも
どこに?
あざやかに見い出されたのはいつも
灰色。あまりに
ひびき
ゆらぐように
ひびき
茜兆し
黄土色。ほのかに
るぅーんっ…と
色彩ら
葉に透き通った光りの
濃い、うすい青みの
何?…それは
色彩。だから誰も見なかった
何?…それは
灰色。青みの
るぅーんっ…と
名づけてすぐに放棄された
葉に透き通った光りの
斑ら、沙羅、だから
そのふくざつな
かさなりそうな葉と葉の隙き間
いつも色彩
ひひっ…ひっ…と
色彩を何と?
何?…それは
なたちなど。だから
何?…それは
何と?沙羅、その
ひひっ…ひっ…と
見はしなかった
かさなりそうな葉と葉の隙き間
色彩を
停滞
ゆれ動いた木漏れ
見たこともなかった色彩の
いっ…いっ…と
陽だまりの沙羅、蛇の
何?…それは
いつも
何?…それは
沙羅、それは
いっ…いっ…と
ひろがったのは
ゆれうごいた木漏れ
憩いなの?
停滞
ゆれない葉
見たこともなかった風景に
はぁー…っと
陽だまりの蛇、その
何?…それは
いつも
何?…それは
沙羅、それは
はぁー…っと
ひろがるのは
ゆれない葉
憩いなの?
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