流波 rūpa ……詩と小説010・二十九の詩と散文による流波 rūpa 伽多
以下、一部に暴力的な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
以下は詩。もしくは、この10月から書いてる長い小説と、11月に書いた中編小説のシノプシス、或はテーマ。
小説の概要は、ベトナム在住のわたしが十六歳/十八歳の少年/少女に出会う。彼/彼女は売春をしている男/女で、その名前も素性も知れない。だから、わたしは彼/彼女を沙羅と名づけた。共通言語はなにもない。そしてわたしにさまざまな記憶が想起される。
般若經・中論・唯識論をベースにしたもの。
詩は、詩本編と、複声部のパーツふたつ、及び二声の詩と四声の詩。
十五偈の伽多//見たもの。沙羅/あなたが/それは/海。…沙羅
見たもの。沙羅
あなたが
それは
海。…沙羅
光りの中に、沙羅、それは
無数の?
ひとつの?
沙羅、その光りの中に
見たもの。沙羅
あなたが
それは
色彩。…沙羅
それら色彩
奔流と名づけ
暴流と名づけ
それら散乱
見たもの。沙羅の
沙羅が
それは
綺羅ら。…沙羅
綺羅めきら
その生滅はすでに
むきだしの叫喚
その綺羅ら
見たもの。沙羅
沙羅が
それは
海。…沙羅
走る速度に
流れる綺羅ら
綺羅ら流れる
走る速度に
海。…沙羅
それは
沙羅が
見たもの。沙羅
その綺羅ら
むきだしの叫喚
その生滅はすでに
綺羅めきら
綺羅ら。…沙羅
それは
沙羅が
見たもの。沙羅の
それら散乱
暴流と名づけ
奔流と名づけ
それら色彩
色彩。…沙羅
それは
あなたが
見たもの。沙羅
沙羅、その光りの中に
ひとつの?
無数の?
光りの中に、沙羅、それは
海。…沙羅
それが
あなたが
見たもの。沙羅
〇1
歯ぎしり
背中に
風の響きのなかに
吐きそう?
何故?
いま
歯ぎしり
首筋に
風の響きのなかに
來て、覆い、流れ、流れ去り
すべての風景
すでに現れ、すでに覆い、すでに消え去り
歯ぎしり
息を吐き
風の響きのなかに
變身しそう?
原型などなく
變身しそう?
歯ぎしり
息を乱し
風の響きのなかに
振り返ればたぶん
獸足の沙羅。腰には翼
振り返ればたぶん
〇2
粒立ち
綺羅めき
光りら
轟音のなかに
風の群れ
殴りつけ
さわぎあう
氾濫
生滅
海は綺羅ら
見えたことなど
一度もなかった
叩きつけたような
ぶち撒けた
だから横溢
飛び込んでしまえば?
風の壁のまま
風のままに
とめどもない
厖大な
無際限なまでに
風に墜ちよう
光りらのなか
いま風に、沙羅
●二聲の伽多
見たもの。沙羅
歯ぎしり
あなたが
背中に
それは
風の響きになかに
海。…沙羅
光りの中に、沙羅、それは
吐きそう?
無数の?
何故?
ひとつの?
いま
沙羅、その光りの中に
見たもの。沙羅
歯ぎしり
あなたが
首筋に
それは
風の響きになかに
色彩。…沙羅
それら色彩
來て、覆い、流れ、流れ去り
奔流と名づけ
すべての風景
暴流と名づけ
すでに現れ、すでに覆い、すでに消え去り
それら散乱
見たもの。沙羅の
歯ぎしり
沙羅が
息を吐き
それは
風の響きのなかに
綺羅ら。…沙羅
綺羅めきら
變身しそう?
その生滅はすでに
原型などなく
むきだしの叫喚
變身しそう?
その綺羅ら
見たもの。沙羅
歯ぎしり
沙羅が
息を乱し
それは
風の響きのなかに
海。…沙羅
走る速度に
振り返ればたぶん
流れる綺羅ら
獸足の沙羅。腰には翼
綺羅ら流れる
振り返ればたぶん
走る速度に
海。…沙羅
風の響きのなかに
それは
息を乱し
沙羅が
歯ぎしり
見たもの。沙羅
その綺羅ら
變身しそう?
むきだしの叫喚
原型などなく
その生滅はすでに
變身しそう?
綺羅めきら
綺羅ら。…沙羅
風の響きのなかに
それは
息を吐き
沙羅が
歯ぎしり
見たもの。沙羅の
それら散乱
すでに現れ、すでに覆い、すでに消え去り
暴流と名づけ
すべての風景
奔流と名づけ
來て、覆い、流れ、流れ去り
それら色彩
色彩。…沙羅
風の響きのなかに
それは
首筋に
あなたが
歯ぎしり
見たもの。沙羅
沙羅、その光りの中に
いま
ひとつの?
何故?
無数の?
吐きそう?
光りの中に、沙羅、それは
海。…沙羅
風の響きのなかに
それが
背中に
あなたが
歯ぎしり
見たもの。沙羅
●四聲の伽多
見たもの。沙羅
粒立ち
歯ぎしり
光りら
あなたが
綺羅めき
背中に
綺羅めき
それは
光りら
風の響きになかに
粒立ち
海。…沙羅
光りの中に、沙羅、それは
轟音のなかに
吐きそう?
殴りつけ
無数の?
風の群れ
何故?
風の群れ
ひとつの?
殴りつけ
いま
轟音のなかに
沙羅、その光りの中に
見たもの。沙羅
さわぎあう
歯ぎしり
生滅
あなたが
氾濫
首筋に
氾濫
それは
生滅
風の響きになかに
さわぎあう
色彩。…沙羅
それら色彩
海は綺羅ら
來て、覆い、流れ、流れ去り
一度もなかった
奔流と名づけ
見えたことなど
すべての風景
見えたことなど
暴流と名づけ
一度もなかった
すでに現れ、すでに覆い、すでに消え去り
海は綺羅ら
それら散乱
見たもの。沙羅の
叩きつけたような
歯ぎしり
だから横溢
沙羅が
ぶち撒けた
息を吐き
ぶち撒けた
それは
だから横溢
風の響きのなかに
叩きつけたような
綺羅ら。…沙羅
綺羅めきら
飛び込んでしまえば?
變身しそう?
風のままに
その生滅はすでに
風の壁のまま
原型などなく
風のなすまま
むきだしの叫喚
風のままに
變身しそう?
飛び込んでしまえば?
その綺羅ら
見たもの。沙羅
とめどもない
歯ぎしり
無際限なまでに
沙羅が
厖大な
息を乱し
厖大な
それは
無際限なまでに
風の響きのなかに
とめどもない
海。…沙羅
走る速度に
風に墜ちよう
振り返ればたぶん
いま風に、沙羅
流れる綺羅ら
光りらのなか
獸足の沙羅。腰には翼
光りらのなか
綺羅ら流れる
いま風に、沙羅
振り返ればたぶん
風に墜ちよう
走る速度に
海。…沙羅
無際限なまでに
風の響きのなかに
とめどもない
それは
厖大な
息を乱し
厖大な
沙羅が
とめどもない
歯ぎしり
無際限なまでに
見たもの。沙羅
その綺羅ら
風のままに
變身しそう?
飛び込んでしまえば?
むきだしの叫喚
風のなすまま
原型などなく
風の壁のまま
その生滅はすでに
飛び込んでしまえば?
變身しそう?
風のままに
綺羅めきら
綺羅ら。…沙羅
だから横溢
風の響きのなかに
叩きつけたような
それは
ぶち撒けた
息を吐き
ぶち撒けた
沙羅が
叩きつけたような
歯ぎしり
だから横溢
見たもの。沙羅の
それら散乱
一度もなかった
すでに現れ、すでに覆い、すでに消え去り
海は綺羅ら
暴流と名づけ
見えたことなど
すべての風景
見えたことなど
奔流と名づけ
海は綺羅ら
來て、覆い、流れ、流れ去り
一度もなかった
それら色彩
色彩。…沙羅
生滅
風の響きのなかに
さわぎあう
それは
氾濫
首筋に
氾濫
あなたが
さわぎあう
歯ぎしり
生滅
見たもの。沙羅
沙羅、その光りの中に
殴りつけ
いま
轟音のなかに
ひとつの?
風の群れ
何故?
風の群れ
無数の?
轟音のなかに
吐きそう?
殴りつけ
光りの中に、沙羅、それは
海。…沙羅
光りら
風の響きのなかに
粒立ち
それが
綺羅めき
背中に
綺羅めき
あなたが
粒立ち
歯ぎしり
光りら
見たもの。沙羅
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