流波 rūpa ……詩と小説008・二十九の詩と散文による流波 rūpa 伽多
以下、一部に暴力的な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
以下は詩。もしくは、この10月から書いてる長い小説と、11月に書いた中編小説のシノプシス、或はテーマ。
小説の概要は、ベトナム在住のわたしが十六歳/十八歳の少年/少女に出会う。彼/彼女は売春をしている男/女で、その名前も素性も知れない。だから、わたしは彼/彼女を沙羅と名づけた。共通言語はなにもない。そしてわたしにさまざまな記憶が想起される。
般若經・中論・唯識論をベースにしたもの。
詩は、詩本編と、複声部のパーツふたつ、及び二声の詩と四声の詩。
二十一偈の伽多
捨てられた
すでに
言葉など、沙羅
屍
脱ぎさられた
すでに
言葉など、沙羅
屍
碎かれた
すでに
言葉など、沙羅
屍
屍。屍ら
死屍。沙羅
屍ら
もはや
燒きつくされた
すでに
言葉など、沙羅
屍
噛み千切られた
すでに
言葉など、沙羅
屍
滅ぼされた
すでに
言葉など、沙羅
屍
屍。屍ら
死屍。沙羅
屍ら
もはや
侮辱された
すでに
言葉など、沙羅
屍
踏みにじられた
すでに
言葉など、沙羅
屍
存在さえ
すでに
言葉など、沙羅
いまも
いまも
言葉など
すでに
存在さえ
屍
言葉など
すでに
侮辱された
すでに
屍ら
死屍。沙羅
屍。屍ら
屍
言葉など
すでに
滅ぼされた
屍
言葉など
すでに
噛み千切られた
屍
言葉など
すでに
燒きつくされた
すでに
屍ら
死屍。沙羅
屍。屍ら
屍
言葉など
すでに
碎かれた
屍
言葉など
すでに
脱ぎさられた
屍
言葉など
すでに
捨てられた
〇1
見て
ほら
白銀の朝
見て
ほら
木漏れの散乱
見て
ほら
葉々の色彩
かさなりあい
こすれあい
ゆらぎあって
見て
ほら
透き通る色彩
見て
ほら
ひびきあう翳り
見て
ほら
なじみあわない光りと翳り
さわぎあって
鳴らしあって
ほのめかしあって
見て
ほら
生滅の散乱
見て
ほら
失神の色彩
なんというものを
見ていたのだろう
わたしたちは
わたしたちは
もはや絶句のうちに
なんというものを
〇2
抉り取った
ホモ・サピエンス
目を得た
ちぎり取った
ホモ・サピエンス
鼻を得た
ぶち込んだ
ホモ・サピエンス
口を得た
これが肉体
得られた肉体
肉体ら息吹き
喰いちぎる
ホモ・サピエンス
耳を得た
ひき剝いだ
ホモ・サピエンス
肌を得た
なぶり壞した
ホモ・サピエンス
性別を得た
これが肉体
肉体を得た
肉体ら息吹き
叩き落とす
ホモ・サピエンス
腕を得た
咬みついた
ホモ・サピエンス
指を得た
これが肉体
目覺めた肉体
これが肉体
火をつけた
埀れる涎れに
爪を得た
●二聲の伽多
捨てられていた
見て
すでに
ほら
言葉など、沙羅
白銀の朝
屍
脱ぎさられた
見て
すでに
ほら
言葉など、沙羅
木漏れの散乱
屍
碎かれた
見て
すでに
ほら
言葉など、沙羅
葉々の色彩
屍
屍。屍ら
かさなりあい
死屍。沙羅
こすれあい
屍ら
ゆらぎあって
もはや
燒きつくされた
見て
すでに
ほら
言葉など、沙羅
透き通る色彩
屍
噛み千切られた
見て
すでに
ほら
言葉など、沙羅
ひびきあう翳り
屍
滅ぼされた
見て
すでに
ほら
言葉など、沙羅
なじみあわない光りと翳り
屍
屍。屍ら
さわぎあって
死屍。沙羅
鳴らしあって
屍ら
ほのめかしあって
もはや
侮辱された
見て
すでに
ほら
言葉など、沙羅
生滅の散乱
屍
踏みにじられた
見て
すでに
ほら
言葉など、沙羅
失神の色彩
屍
存在さえ
なんというものを
すでに
見ていたのだろう
言葉など、沙羅
わたしたちは
いまも
いまも
わたしたちは
言葉など
もはや絶句のうちに
すでに
なんというものを
存在さえ
屍
失神の色彩
言葉など
ほら
すでに
見て
踏みにじられた
屍
生滅の散乱
言葉など
ほら
すでに
見て
侮辱された
すでに
ほのめかしあって
屍ら
鳴らしあって
死屍。沙羅
さわぎあって
屍。屍ら
屍
なじみあわない光りと翳り
言葉など
ほら
すでに
見て
滅ぼされた
屍
ひびきあう翳り
言葉など
ほら
すでに
見て
噛み千切られた
屍
透き通る色彩
言葉など
ほら
すでに
見て
燒きつくされた
すでに
ゆらぎあって
屍ら
こすれあい
死屍。沙羅
かさなりあい
屍。屍ら
屍
葉々の色彩
言葉など
ほら
すでに
見て
碎かれた
屍
木漏れの散乱
言葉など
ほら
すでに
見て
脱ぎさられた
屍
白銀の朝
言葉など
ほら
すでに
見て
捨てられていた
●四聲の伽多
捨てられていた
抉り取った
見て
目を得た
すでに
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
言葉など、沙羅
目を得た
白銀の朝
ホモ・サピエンス
屍
脱ぎさられた
ちぎり取った
見て
鼻を得た
すでに
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
言葉など、沙羅
鼻を得た
木漏れの散乱
ちぎり取った
屍
碎かれた
ぶち込んだ
見て
口を得た
すでに
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
言葉など、沙羅
口を得た
葉々の色彩
ぶち込んだ
屍
屍。屍ら
これが肉体
かさなりあい
肉体を得た
死屍。沙羅
得られた肉体
こすれあい
得られた肉体
屍ら
肉体ら息吹き
ゆらぎあって
これが肉体
もはや
燒きつくされた
喰いちぎる
見て
耳を得た
すでに
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
言葉など、沙羅
耳を得た
透き通る色彩
喰いちぎる
屍
噛み千切られた
ひき剝いだ
見て
肌を得た
すでに
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
言葉など、沙羅
肌を得た
ひびきあう翳り
ひき剝いだ
屍
滅ぼされた
なぶり壞した
見て
性別を得た
すでに
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
言葉など、沙羅
性別を得た
なじみあわない光りと翳り
なぶり壞した
屍
屍。屍ら
これが肉体
さわぎあって
得られた肉体
死屍。沙羅
肉体を得た
鳴らしあって
肉体を得た
屍ら
肉体ら息吹き
ほのめかしあって
これが肉体
もはや
侮辱された
叩き落とす
見て
腕を得た
すでに
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
言葉など、沙羅
腕を得た
生滅の散乱
叩き落とした
屍
踏みにじられた
咬みついた
見て
指を得た
すでに
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
言葉など、沙羅
指を得た
失神の色彩
咬みついた
屍
存在さえ
これが肉体
なんというものを
息吹く肉体
すでに
目覺めた肉体
見ていたのだろう
肉の目覺め
言葉など、沙羅
これが肉体
わたしたちは
息吹く肉体
いまも
いまも
火をつけた
わたしたちは
爪を得た
言葉など
埀れる涎れに
もはや絶句のうちに
涎れの綺羅ら
すでに
爪を得た
なんというものを
火をつけた
存在さえ
屍
指を得た
失神の色彩
咬みついた
言葉など
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
すでに
咬みついた
見て
指を得た
踏みにじられた
屍
腕を得た
生滅の散乱
叩き落とした
言葉など
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
すでに
叩き落とす
見て
腕を得た
侮辱された
すでに
肉体ら息吹き
ほのめかしあって
これが肉体
屍ら
肉体を得た
鳴らしあって
肉体を得た
死屍。沙羅
これが肉体
さわぎあって
得られた肉体
屍。屍ら
屍
性別を得た
なじみあわない光りと翳り
なぶり壞した
言葉など
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
すでに
なぶり壞した
見て
性別を得た
滅ぼされた
屍
肌を得た
ひびきあう翳り
ひき剝いだ
言葉など
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
すでに
ひき剝いだ
見て
肌を得た
噛み千切られた
屍
耳を得た
透き通る色彩
喰いちぎる
言葉など
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
すでに
喰いちぎる
見て
耳を得た
燒きつくされた
すでに
肉体ら息吹き
ゆらぎあって
肉体を得た
屍ら
得られた肉体
こすれあい
得られた肉たち
死屍。沙羅
これが肉体
かさなりあい
肉体を得た
屍。屍ら
屍
口を得た
葉々の色彩
ぶち込んだ
言葉など
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
すでに
ぶち込んだ
見て
口を得た
碎かれた
屍
鼻を得た
木漏れの散乱
ちぎり取った
言葉など
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
すでに
ちぎり取った
見て
鼻を得た
脱ぎさられた
屍
目を得た
白銀の朝
抉り取った
言葉など
ホモ・サピエンス
ほら
ホモ・サピエンス
すでに
抉り取った
見て
目を得た
捨てられた
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