流波 rūpa ……詩と小説006・二十九の詩と散文による流波 rūpa 伽多
以下、一部に暴力的な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。
以下は詩。もしくは、この10月から書いてる長い小説と、11月に書いた中編小説のシノプシス、或はテーマ。
小説の概要は、ベトナム在住のわたしが十六歳/十八歳の少年/少女に出会う。彼/彼女は売春をしている男/女で、その名前も素性も知れない。だから、わたしは彼/彼女を沙羅と名づけた。共通言語はなにもない。そしてわたしにさまざまな記憶が想起される。
般若經・中論・唯識論をベースにしたもの。
詩は、詩本編と、複声部のパーツふたつ、及び二声の詩と四声の詩。
三十偈の伽多
ただ匂いたつ
昏い目に沙羅は
赤裸々に臭気
惡臭のけもの
褐色の肌
沙羅。それら
ふれた光りら
白濁の綺羅
匂いたつ
沙羅はひとり
臭気を放つ
肌の惡臭
褐色の沙羅
沙羅。それら
ゆらいだ光りら
蔓延る翳りら
沙羅。ほら
惡臭。あなたは
黴の生えた
褐色のバター
燃やした髪の毛
魚醤のミルク
野蠻な沙羅は
惡臭の沙羅
沙羅。ほら
異臭。あなたは
獸の唾液
噉いあらされた
死屍の肉汁
腐肉の繁殖
恥辱の沙羅は
惡臭の沙羅
沙羅。ほら
二度とない臭み
瘤なす樹液
雨の日の
濡れ土の香
獸らの柔毛
下劣の沙羅は
惡臭の沙羅
沙羅。その肌
その褐色に匂う
饐えたオイル
焦げたチーズ
褐色の沙羅
くさい化もの
おとなではなく
こどもではなく
その不遜、沙羅
何を?虹彩
軽蔑の綺羅
あやうい沙羅
見るものすべて
侮辱の色
その昏い目に
沙羅の綺羅
見なかった。虹彩に綺羅
愚劣以外に
癡妄以外に
見なかった。綺羅ら虹彩
綺羅の沙羅
その昏い目に
侮辱の色
見るものすべて
あやうい沙羅
軽蔑の沙羅
何を?虹彩
その不遜、綺羅
こどもではなく
おとなではなく
くさい化もの
褐色の沙羅
焦げたチーズ
饐えたオイル
その褐色に匂う
沙羅。その肌
惡臭の沙羅
下劣の沙羅
獸らの柔毛
濡れ土の香
雨の日の
瘤なす樹液
二度とない臭み
沙羅。ほら
惡臭の沙羅
恥辱の沙羅は
腐肉の繁殖
死屍の肉汁
噉いあらされた
獸の唾液
異臭。あなたは
沙羅。ほら
惡臭の沙羅
野蠻な沙羅は
魚醤のミルク
燃やした髪の毛
褐色のバター
黴の生えた
惡臭。あなたは
沙羅。ほら
蔓延る翳りら
ゆらいだ光りら
沙羅。それら
褐色の沙羅
惡臭の肌
臭気を放つ
沙羅はひとり
匂いたつ
白濁の綺羅
ふれた光りら
沙羅。それら
褐色の肌
惡臭のけもの
赤裸々に臭気
昏い目に沙羅は
ただ匂いたつ
〇2
ほら孔だから
見ないだろう
無様すぎた
孔だから
虫も巢噉わない
孔だから
孔ぼこだから
嗅がないだろう
無様すぎた
孔だから
蛆も這わない
孔だから
陥没
わかる?
お前は陥没
ただの辱
万象の辱
恥辱の陥没
陥没
わかる?
お前は陥没
不意の失神
無防備な痴呆。その
息吹きさえ障碍
陥没
わかる?
お前は陥没
剝き出しの裏切り
容赦ない欠損
無謀な壞損
あなたに固有の
意味などないから生れてこれた。だから
化けもの
化けものら
孔ら
穿つ。唾液の飛沫ら
悲惨?
孔だから。ただの
孔だから
壞れない
あなたは、沙羅
永遠に
陥没。恥辱
孔ひらく。ひらき
陥没。愚劣
〇2
花ら。花
誰もが
嗅いだ
見止めたら
匂うもの
嗅ぎだすもの
花ら。花
どれもが
嗅がれた
見止めたら
鼻に舐めるもの
鼻になぶるもの
すてきだよ
その色
かおり
夢のよう
蝶が風のなか
見い出した夢の
きれいだよ
その色
かおり
幻のよう
戀が朝焼けに
映したこころの
うっとりするよ
その色
かおり
気配のよう
春がどこかに
落とした名殘り
さららさら
さららさら
花はふるえて
るうらるら
るうらるら
雫らゆれて
ゆれるのは
誰の風景?
誰の見た?
ゆれるのは
どんな風景?
誰の夢?
おはよう!世界よ
ごきげんよう!
すてきだよ!
●二聲の伽多
ただ匂いたつ
ほら孔だから
昏い目に沙羅は
見ないだろう
赤裸々に臭気
無様な
惡臭のけもの
褐色の肌
孔だから
沙羅。それら
虫も巢噉わない
ふれた光りら
孔だから
白濁の綺羅
匂いたつ
孔ぼこだから
沙羅はひとり
嗅がないだろう
臭気を放つ
無様な
肌の惡臭
褐色の沙羅
孔だから
沙羅。それら
蛆も這わない
ゆらいだ光りら
孔だから
蔓延る翳りら
沙羅。ほら
陥没
惡臭。あなたは
わかる?
黴の生えた
お前は陥没
褐色のバター
燃やした髪の毛
ただの辱
魚醤のミルク
万象の辱
野蠻な沙羅は
恥辱の陥没
惡臭の沙羅
沙羅。ほら
陥没
異臭。あなたは
わかる?
獸の唾液
お前は陥没
噉いあらされた
死屍の肉汁
不意の失神
腐肉の繁殖
無防備な痴呆。その
恥辱の沙羅は
息吹きさえ障碍
惡臭の沙羅
沙羅。ほら
陥没
二度とない臭み
わかる?
瘤なす樹液
お前は陥没
雨の日の
濡れ土の香
剝き出しの裏切り
獸らの柔毛
容赦ない欠損
下劣の沙羅
無謀な損壞
惡臭の沙羅
沙羅。その肌
あなたに固有の
その褐色に匂う
意味などないから生れてこれた。だから
饐えたオイル
化もの
焦げたチーズ
褐色の沙羅
化ものら
くさい化もの
孔ら
おとなではなく
穿つ。唾液の飛沫ら
こどもではなく
その不遜、沙羅
悲惨?
何を?虹彩
孔だから。ただの
軽蔑の綺羅
孔だから
あやうい沙羅
見るものすべて
壞れない
侮辱の色
あなたは、沙羅
その昏い目に
永遠に
沙羅の綺羅
見なかった。虹彩に綺羅
陥没。恥辱
愚劣以外に
孔ひらく。ひらき
癡妄以外に
陥没。愚劣
見なかった。綺羅ら虹彩
綺羅の沙羅
永遠に
その昏い目に
あなたは、沙羅
侮辱の色
壞れない
見るものすべて
あやうい沙羅
孔だから
軽蔑の沙羅
孔だから。ただの
何を?虹彩
悲惨?
その不遜、綺羅
こどもではなく
穿つ。唾液の飛沫ら
おとなではなく
孔ら
くさい化もの
化ものら
褐色の沙羅
焦げたチーズ
化もの
饐えたオイル
意味などないから生れてこれた。だから
その褐色に匂う
あなたに固有の
沙羅。その肌
惡臭の沙羅
無謀な壞損
下劣の沙羅
容赦ない欠損
獸らの柔毛
剝き出しの裏切り
濡れ土の香
雨の日の
お前は陥没
瘤なす樹液
わかる?
二度とない臭み
陥没
沙羅。ほら
惡臭の沙羅
息吹きさえ障碍
恥辱の沙羅は
無防備な痴呆。その
腐肉の繁殖
不意の失神
死屍の肉汁
噉いあらされた
お前は陥没
獸の唾液
わかる?
異臭。あなたは
陥没
沙羅。ほら
惡臭の沙羅
恥辱の陥没
野蠻な沙羅は
万象の辱
魚醤のミルク
ただの辱
燃やした髪の毛
褐色のバター
お前は陥没
黴の生えた
わかる?
惡臭。あなたは
陥没
沙羅。ほら
蔓延る翳りら
孔だから
ゆらいだ光りら
蛆も這わない
沙羅。それら
孔だから
褐色の沙羅
惡臭の肌
無様すぎた
臭気を放つ
嗅がないだろう
沙羅はひとり
孔ぼこだから
匂いたつ
白濁の綺羅
孔だから
ふれた光りら
虫も巢噉わない
沙羅。それら
孔だから
褐色の肌
惡臭のけもの
無様すぎた
赤裸々に臭気
見ないだろう
昏い目に沙羅は
ほら孔だから
ただ匂いたつ
●四聲の伽多
ただ匂いたつ
花ら。花
ほら孔だから
嗅いだ
昏い目に沙羅は
誰もが
見ないだろう
誰もが
赤裸々に臭気
嗅いだ
無様な
花ら。花
惡臭のけもの
褐色の肌
見止めた目ら
孔だから
嗅ぎだすもの
沙羅。それら
匂うもの
虫も巢噉わない
匂うもの
ふれた光りら
嗅ぎだすもの
孔だから
見止めたら
白濁の綺羅
匂いたつ
花ら。花
孔ぼこだから
嗅がれた
沙羅はひとり
どれもが
嗅がないだろう
どれもが
臭気を放つ
嗅がれた
無様な
花ら。花
肌の惡臭
褐色の沙羅
見止めた目ら
孔だから
鼻になぶるもの
沙羅。それら
鼻に舐めるもの
蛆も這わない
鼻に舐めるもの
ゆらいだ光りら
鼻になぶるもの
孔だから
見止めたら
蔓延る翳りら
沙羅。ほら
すてきだよ
陥没
かおり
惡臭。あなたは
その色
わかる?
その色
黴の生えた
かおり
お前は陥没
すてきだよ
褐色のバター
燃やした髪の毛
夢のよう
ただの辱
見い出した夢の
魚醤のミルク
蝶が風のなか
万象の辱
蝶が風のなか
野蠻な沙羅は
見い出した夢の
恥辱の陥没
夢のよう
惡臭の沙羅
沙羅。ほら
きれいだよ
陥没
かおり
異臭。あなたは
その色
わかる?
その色
獸の唾液
かおり
お前は陥没
きれいだよ
噉いあらされた
死屍の肉汁
幻のよう
不意の失神
幻のよう
腐肉の繁殖
戀が朝燒けに
無防備な痴呆。その
戀が朝燒けに
恥辱の沙羅は
映したこころの
息吹きさえ障碍
幻のよう
惡臭の沙羅
沙羅。ほら
うっとりするよ
陥没
かおり
二度とない臭み
その色
わかる?
その色
瘤なす樹液
かおり
お前は陥没
うっとりするよ
雨の日の
濡れ土の香
気配のよう
剝き出しの裏切り
置いてた名殘り
獸らの柔毛
春がどこかに
容赦ない欠損
春がどこかに
下劣の沙羅
置いてた名殘り
無謀な損壞
気配のよう
惡臭の沙羅
沙羅。その肌
さららさら
あなたに固有の
花はふるえて
その褐色に匂う
さららさら
意味などないから生れてこれた。だから
さららさら
饐えたオイル
花はふるえて
化もの
さららさら
焦げたチーズ
褐色の沙羅
るうらるら
化ものら
雫らゆれて
くさい化もの
るうらるら
孔ら
るうらるら
おとなではなく
雫らゆれて
穿つ。唾液の飛沫ら
るうらるら
こどもではなく
その不遜、沙羅
ゆれるのは
悲惨?
誰の見た?
何を?虹彩
誰の風景?
孔だから。ただの
誰の風景?
軽蔑の綺羅
誰の見た?
孔だから
ゆれるのは
あやうい沙羅
見るものすべて
ゆれるのは
壞れない
誰の夢?
侮辱の色
どんな風景?
あなたは、沙羅
どんな風景?
その昏い目に
誰の夢?
永遠に
ゆれるのは
沙羅の綺羅
見なかった。虹彩に綺羅
おはよう!世界よ
陥没。恥辱
すてきだよ!
愚劣以外に
ごきげんよう!
孔ひらく。ひらき
ごきげんよう!
癡妄以外に
すてきだよ!
陥没。愚劣
おはよう!世界よ
見なかった。綺羅ら虹彩
綺羅の沙羅
誰の夢?
永遠に
ゆれるのは
その昏い目に
どんな風景?
あなたは、沙羅
どんな風景?
侮辱の色
ゆれるのは
壞れない
誰の夢?
見るものすべて
あやうい沙羅
誰の見た?
孔だから
ゆれるのは
軽蔑の沙羅
誰の風景?
孔だから。ただの
誰の風景?
何を?虹彩
ゆれるのは
悲惨?
誰の見た?
その不遜、綺羅
こどもではなく
雫らゆれて
穿つ。唾液の飛沫ら
るうらるら
おとなではなく
るうらるら
孔ら
るうらるら
くさい化もの
るうらるら
化ものら
雫らゆれて
褐色の沙羅
焦げたチーズ
花はふるえて
化もの
さららさら
饐えたオイル
さららさら
意味などないから生れてこれた。だから
さららさら
その褐色に匂う
さららさら
あなたに固有の
花はふるえて
沙羅。その肌
惡臭の沙羅
落とした名殘り
無謀な壞損
落とした名殘り
下劣の沙羅
春がどこかに
容赦ない欠損
春がどこかに
獸らの柔毛
気配のよう
剝き出しの裏切り
落とした名殘り
濡れ土の香
雨の日の
かおり
お前は陥没
うっとりするよ
瘤なす樹液
その色
わかる?
その色
二度とない臭み
うっとりするよ
陥没
かおり
沙羅。ほら
惡臭の沙羅
映したこころの
息吹きさえ障碍
幻のよう
恥辱の沙羅は
戀が朝燒けに
無防備な痴呆。その
戀が朝燒けに
腐肉の繁殖
幻のよう
不意の失神
映したこころの
死屍の肉汁
噉いあらされた
かおり
お前は陥没
きれいだよ
獸の唾液
その色
わかる?
その色
異臭。あなたは
きれいだよ
陥没
かおり
沙羅。ほら
惡臭の沙羅
見い出した夢の
恥辱の陥没
夢のよう
野蠻な沙羅は
蝶が風のなか
万象の辱
蝶が風のなか
魚醤のミルク
夢のよう
ただの辱
見い出した夢の
燃やした髪の毛
褐色のバター
かおり
お前は陥没
すてきだよ
黴の生えた
その色
わかる?
その色
惡臭。あなたは
すてきだよ
陥没
かおり
沙羅。ほら
蔓延る翳りら
鼻になぶるもの
孔だから
見止めた目ら
ゆらいだ光りら
鼻に舐めるもの
蛆も這わない
鼻に舐めるもの
沙羅。それら
見止めた目ら
孔だから
鼻になぶるもの
褐色の沙羅
惡臭の肌
嗅がれた
無様すぎた
花ら。花
臭気を放つ
どれもが
嗅がないだろう
どれもが
沙羅はひとり
花ら。花
孔ぼこだから
嗅がれた
匂いたつ
白濁の綺羅
嗅ぎだすもの
孔だから
見止めた目ら
ふれた光りら
匂うもの
虫も巢噉わない
匂うもの
沙羅。それら
見止めた目ら
孔だから
嗅ぎだすもの
褐色の肌
惡臭のけもの
嗅いだ
無様すぎた
花ら。花
赤裸々に臭気
誰もが
見ないだろう
誰もが
昏い目に沙羅は
花ら。花
ほら孔だから
嗅いだ
ただ匂いたつ
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