多香鳥幸謌、附眞夜羽王轉生——小説57


以下、一部に暴力的な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。



 連絡してる?

鑑。

 メール

久村。

 俺教えてないよね

 なんで?

久村。

 だれに聞いたの?

香我美。

 HP

 寺の

 書いてるでしょ

久村。

 それか

香香美。

 それでぐだぐだと?

Q

 俺のせいになってる

 おれがおしえたって

K

 似たようなもん

 それだけ?

Q

 白雪

 あれもおしえた?

K

 そ

Q

 坊さんに

Q

 おしえたの

K

 なんで?

Q

 なんでおしえたの?

K

 問題ある?

Q

 いつ?

K

 どう?

 しらゆき

Q

 別に

Q

 いつ?

Q

 しらゆき?

K

 あいつらどう?

Q

 相変わらず

 ぐだぐだと

K

 なにしてる?

Q

 坊さん根掘り葉掘り

Q

 ひまだからね

Q

 たぶん

K

 ぐだぐだね

 笑うしかない

K

 そんなに?

Q

 ぐだぐだ

K

 坊さんそんなに興味あるの?

Q

 ぽいね

K

 あのひとは?

Q

 相変わらず

 帰ったら会ったら?

K

 いまさら?

Q

 待ってるよ

K

 まさか

Q

 おまえのことききたいらしい

 いろいろ

 興味あるみたい

K

 なにそれ

K

 それあのひと?

Q

 坊さん

K

 それね

Q

 いい?

K

 すきにして

Q

 OK

(久村から香香美に)

2019.09.09.メール(恐、圓位に送信の後送信)

 添付、確認して。

 じゃ。

  久村

(久村による文書。香香美について)

以下、知る限りの事です。

香香美淸雅氏

1974年生。月日は忘れました。ご興味あれば本人に聞いてください。すぐ答えると思います。性格的に。

出身東京。

代々木の方です。

幼い頃転居しています。

母親一人に育てられたようです。母上のお名前は香香美香耶子。漢字は間違っているかも知れません。かやこさんです。

本気になって調べれば古新聞に出てくるかもしれません。彼が十二歳の時に亡くなってるので。その時の記事で。

母親は香香美曰く彼の手で殺めたと。理由は母親の男関係への嫌悪(是は私の推察です)。

此の時香香美氏カウンセリングさまざまにたらいまわしにあったようです(これ等は香香美氏からさまざまな折に様々に聞いた話の断片から推測したもの。かならずしもさだかではありません)。

いずれにせよ意思錯乱状態と認定、又少年犯罪の爲(ということだと推測)不起訴。

資産家の(某有名タイヤメーカー子息)阿波元方氏が引き取る。此の方、母上の恋人だったようです。

このあたりの精神風景、私には判りません。彼に逢う前ですから。

色々あったようですが、帝東大学に入学。ここで私と逢いました。尤も香香美氏幽霊学部生。

阿波元方のご意思だったようです。

此の頃にストリート・アートを始めて。ゲリラ・ペインティングですね。

国会議事堂の正面門入った所にスプレー書きしていて捕まったりしていますね。此の時罰金拂ってます。原状回復費の名目でしたか。

大学時代にホストのバイトをして居まして、そこで逢ったやくざがらみの人間に紹介されたのが、例の王黃鸎氏です。

自稱中国人。見かけはそんな感じです。ただ、中国語を話しているのを見たことがありません。尤も、中国人だけだったときには使っていたのかもしれません。曰く、元々満州生まれだったと。

経緯財源はしりませんが赤坂中心に不動産物件を運営などしていたようです。その他中華レストランとか。横浜等に。

彼が運営していたのが件の白雪革命集団です。尤も、国家理論、經濟理論等云々する言論サークルのようなもの。

ここに居たのが件の浩然。これ、ご指摘のように男性名です。ただ、お美しい女性です。いまももちろん存命中。

噂では黃鸎氏が日本人内縁の妻に生ませたとか。詳細未詳。

白雪革命集団は今もあります。

今の運営者はその浩然さん。

香香美氏、その頃から精神科に何度かかかっています。不安定なところがあって。大きな事件は起こしてゐません。

香香美氏、アート活動の方で非常に(一部で)有名になった、と。ポップアート、ゲリラアート的なものです。

けれどもたしか26歳くらいでしたでしょうか?

わたしが未だ大学院の博士課程に居た比に活動を停止。実質的な活動期間は5年にも満たなかったように記憶します。一部で「失踪」と呼ばれました。

ただ、これは批評家等の批評的言辞の詞の綾に過ぎなかったものが今や(インターネット時代になって)本当にランボォだのなんだのみたく失踪した風な誤解を呼んでいます。本当にどこか遠くの砂漠にか密林にでも姿をくらましたとか、そんな。実際には彼は東京にいて、女に喰わせてもらっていました。

そうとうの美形の爲。

本人は同性愛者。女も抱いてやるよ程度のバイセクシャルということなのでしょうか?

十年近く前に渡越。理由は知りません。わたしにはちょっと行ってくる程度の言い方をしましたが。

そのころ、未だ日本にはベトナム人も溢れて無くて、イメージとしては映画「地獄の黙示録」等のイメージしかわたしには在りませんでしたから、そろそろ本気でアジアの奥地に王国でも作る気になったかと。もちろん、笑い話ですよ?

絵画は辞めてから、発表もしないセザンヌの模写(?)ばかりです。









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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