私本雜阿含經——漢文原文および書き下し文および現代語訳附語釈等若干4
雜阿含經(五十卷)〔ぞうあごんきょう、[梵]Saṃyukta Āgama、(相應部[巴]Saṃyutta Nikāya)〕
據大正大藏本No.99
雜阿含經卷第一
宋天竺三藏求那跋陀羅譯
〇4
如是我聞
一時佛住舍衞國祇樹給孤獨園
爾時世尊告諸比丘
「於色不知不明不斷不離欲心不解脫者
則不能越生老病死怖
如是受想行識不知不明不斷不離欲貪心不解脫者
則不能越生老病死怖
「比丘
於色若知若明若斷若離欲
則能越生老病死怖
諸比丘
若知若明若離欲貪心解脫者
則能越生老病死怖
如是受想行識若知若明若斷若離欲貪心解脫者
則能越生老病死怖
時諸比丘聞佛所說歡喜奉行
かく聞きゝ
一時、佛、舍衞國、祇樹給孤獨園にありき。
その時、世尊、告げて諸比丘らに言さく
「色に於て不知、不明、不斷、不離欲なりてその心、解脫せざりし者ら、
すなはち生、老、病、死と怖れを越ゆるを得ざりき。
かくに受、想、行、識に於て不知、不明、不斷、不離欲貪なりてその心、解脫せざりし者ら、
すなはち生、老、病、死と怖れを越ゆるを得ざりき。
「比丘らよ。
色に於てもし知り、もし明かし、もし斷ち、もし離欲せば
すなはち生、老、病、死と怖れを越えん。
諸比丘らよ。
もし知り、もし明かし、もし欲貪を離れ、その心、解脫せば
すなはち生、老、病、死と怖れを越えん。
かくに受、想、行、識に於てもし知り、もし明かし、もし斷ち、もし欲貪を離れ、その心解脫せば、
すなはち生、老、病、死と怖れを越えん。
時に諸比丘ら、佛が說けるを聞き歡喜し奉行せり。
かく我聞きゝ。
その頃、佛は舍衞國にいた。
かの祇樹給孤獨園に。
それは棄てられた孤独者らに施しをした須達多が佛に捧げた祇陀の森の寺である。
かくて、世尊はもろもろの比丘らに告げて言った。
「色だち、色の色どるままに色さわぎざわめくままに、色に不知、
…何をも知らず色だち、色の色どるままに色さわぎざわめくままに、色に不明
…なにをも明かさず色だち、色の色どるままに色さわぎざわめくままに、色に不斷
…何をも斷たず色だち、色の色どるままに色さわぎざわめくままに、色に不離欲
…何ら何らの欲の色めきだに離れなくてその心、終に解脫せざりし者たち
彼ら、すなはち生を、その怖れを
老いを、その怖れを、
病いを、その怖れを、
死を、その怖れを超克することはできなかったのだった
かくに受、想、行、識に於て
それ、色づく色のざわめきを受けて受け想い、想い行きて想い行きついて行きつくを識りて不知
…なにをも知らず色づく色のざわめきを受けて受け想い、想い行きて想い行きついて行きつくを識りて不明
…なにをも明かさず色づく色のざわめきを受けて受け想い、想い行きて想い行きついて行きつくを識りて不斷
…なにをも斷たず色づく色のざわめきを受けて受け想い、想い行きて想い行きついて行きつくを識りて不離欲貪
…まさに色づいて欲し色めきて貪るを離れもしなかったその心、解脫せざりし者たち
彼ら、すなはち生を、彼の生きたその生、その怖れを
老いを、彼の肉の老い衰えるその老い、その怖れを、
病いを、彼をむしばみ苛んだその病、その怖れを、
死を、彼を亡ぼし燒き盡くしたその死、その怖れを超克することはできなかったのだった
「比丘らよ。
色に色づき、色づく色のざわめきにまさに色を知り、もし知り盡し
色に色づき、色づく色のざわめきにまさに色を明かし、もし明かし盡し
色に色づき、色づく色のざわめきにまさに色を斷ち、もし斷ち切って
色に色づき、色づく色のざわめきにまさに色に欲望さえももし離し切れば
生を、その怖れ。…その時あなたは生のその怖れを超克した
老いを、その怖れ。…その時あなたは老いのその怖れを超克した
病いを、その怖れ。…その時あなたは病いのその怖れを超克した
死を、その怖れ。…その時あなたは死のその怖れを超克した
もろもろの比丘らよ。
もし知り、もし明かし、もし欲望を貪るのを離れ、その心、
心のそのすべてを結びきった惡繩を解き、すべてを縛った惡鎖を脫し
放たれて解脫すれば
あなたは生と、老いと、病いと、死と、その怖れをも超克する
かくに受、想、行、識に於てもし知り、知り盡し
もし明かし、明かし盡し
もし斷ち、斷ち切り
もし欲望を離れ、貪り狂うざわめきにだに遠く離れてその心、もはやそれらを解脫するなら
あなたはまさに生と、その恐怖
老いと、まさにその恐怖
病いと、まさにその恐怖
死と、まさにその恐怖をだにも超克する
かくて、もろもろの比丘ら佛が說くのを聞き、歡喜し、修行した。
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