散文と旋律の無い複数の音声のための12の幻想的なフーガ ...for oedipus rex /a;...for oedipus rex #063



以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。



(承前)

   なんと、…そう ;contrapunctus à 4

      前のめりに

    微細な、だから

     落ち込む。ふいに

   なんという…そう

      ね?花々。それら

    微量の、ん?不可解な

     わたしは、…だれ?

   ええ。ね?やさしさだったろう?

      散華が。ほら

    懊悩。と、…

     恍惚に。それは

   そう、これら


   微風。…ふっ、しかも

      飲まれて仕舞いま

    なんと、…そう

     な。なぜ?いまも

   微風。…ふっ、猶も

      連れ去ら

    なんという

     な。なに?ささやきは

   微風。…ふっ、いまさらに

      ら、れて仕舞いま

    ええ。ね?かなしさだったろう?

     冴えたまま

   微風。なん


   な。なん…と、ふっ。と

      まるでひそやかな

    きみのそばに

     なんと、…そう

   ふたたびの

      喜びだったかに

    ほほ笑むだけで

     なんという。なん

   絶句。ええ、…じみた

      ふと

    崩壊しはじめるの

     なっ

   沈黙の…え?1秒を


   さえ、も

      なんと、…そう

    だっ。わたしは

     ごめん。いま

   もう?

      なんという

    だっ。…ん?急速に

     聞き逃した、きみの

   もう、吹きすぎて

      なんっ

    だっ。衰微

     ささやきかけた

   もう、やがて


   存在を、すみやかに

      花々は、…ええ

    微風。…うっ、わたしを

     ささやきは

   喪失した。それら

      散華。それら

    微風。…うっ、風化させ

     なに?…ね

   風たちをも?きみは

      あいまいで繊細な傾斜角度に

    微風。…うっ、消滅させてゆ

     きみは、…く。な

   埋葬せよ、と。あるいは


   ささやきようもないあの

    あ!

   くちびるに


   微音が、ふと ;antiphona

    聞き逃した?

   ふいうちに

    いや。ただ

   そっと。…そう

    聞こえなどしな

   こぼれ落ちたら


   しなかっただけだ。あの

    耳を、わたしは

   あるいはあなたが

    ふさいで仕舞うね?

   ささやきかけた

    まるで、苛酷で

   言葉は、だから。最後の


   容赦を知らない

    音声は。あるいは

   雨。あの

    それらはあなたが

   豪雨の如き

    かつて、生き残っていたということの

   ものだか、…きみは


   痕跡だったろうか?

    ら。あるいは

   見逃した?

    暴力的にも、そう

   いや。ただ

    うちのめして仕舞う。圧倒的に

   見られる可能性など


   きみに見蕩れてるしか価値のない

    なにも、きざしさえもしなかっ

   わたしを。…と

    あるいはあなたが

   微音が、ふと

    ほのめかそうとした

   まえぶれもきざさず


   挙動は、だから。最後の

    そっと。…そう

   仕草さは。あるいは

    ささやかれたら

   それらはあなたが

    口を、わたしは

   かつて、生き延びて仕舞っていたという事実の


   覆って仕舞うね?

    形跡?せめてもの

   まるで、熾烈な

    捉えられはしなかっ

   限度を知らない

    いや。ただ

   棘。あの


   存在しなかっ

    花の蔦を這う棘たちにひとしい

   かった、だけだ。あの

    ものだか、…それは

   感じられるべきだった

    ら。あまやかな

   息吹きも。いまや


   のだから、

    色彩は

     ええ、

   ね?


   色彩はやさしい ;canon à 4

   あなたの、おっ

   おっ。その

   まなざしに、だけは


   あ。あなっ

    色彩はやさしい

   あ。…愛?

    あなたの、おっ

   あ、あけすけなまでの

    おっ。その

   愛を。いまや


   わたしたちには

    肌と、慎重に

     色彩はやさしい

   ほんの、…あ。もう

    ふれあいながら

     あなたの、おっ

   かすかすぎて感じられな…と

    も。…ん?

     おっ。その

   あ!そんな、微細な


   反射光でさえも

      色彩はやさしい

    わたしたちには

     あいまいな四方に

   が

      あなたの、おっ

    ほんの、もう

     翳りを。しかも

   が

      おっ。その

    ゆびさき程度の

     鮮明な

   が、うつくしすぎたから


   あなたですらもが

      目覚めの契機を

    微細な

     わたしたちには

   まばたきをさえも

      そう、完璧に

    微弱な

     猶も、もう

   わすれて仕舞っ

      葬り去った

    かなしみさえも

     時間が、厖大な

   まっ、…わ。たね?無慈悲な


   色彩はやさしい

      目覚めのなかった

    もう、も

     反射光でさえも

   あなたの、おっ

      朝であっ

    も、…ええ

     が

   おっ。その

      だから、ら。それは

    なにも

     が、見落として仕舞った

   鼻すじに、だけは


   あ。あなっ

      らら。微熱を

    色彩はやさしい

     密度で。ふたりとも

   あ。…愛?

      ら。わたしは

    あなたの、おっ

     ね?まばたきをさえも

   あ、あけすけなまでの

      らら。感じていま

    おっ。その

     わすれて仕舞っ

   愛を。いまや


   わたしたちには

      す、と。これらうつくしすぎた

    肌を、俊敏に

     色彩はやさしい

   ほんの、…あ。もう

      反射光に、ささやきを

    あたためながら

     あなたの、おっ

   ほのかすぎて感じられない、と

      放棄して

    も。…ん?

     おっ。その

   あ!そんな、やわらかな


   反射光でさえも

      色彩はやさしい

    わたしたちには

     あいまいなななめに

   が

      あなたの、おっ

    ほんの、もう

     翳りを。しかも

   が

      おっ。その

    睫毛のさきほどの

     克明をきわめた

   が、うつくしすぎたから


   あなたですらもが

      目覚めの根拠を

    微細な

     わたしたちには

   息吹きをさえも

      そう、完璧に

    微弱な

     猶も、もう

   わすれて仕舞っ

      喪失させた

    傷みさえも

     厖大な時間が

   まっ、…わ。たね?絶望的な


   色彩はやさしい

      目覚めようのない

    もう、も

     反射光でさ、…え?

   あなたの、おっ

      朝であっ

    も、…ええ

     が、あっ

   おっ。その

      だから、ら。それは

    なにも

     が、迂回して仕舞った

   くちびるに、だけは


   あ。あなっ

       らら。微動を

    色彩はやさしい

     密度で。ふたりとも

   あ。…愛?

       ら。わたしは

    あなたの、おっ

     ね?息吹きをさえも

   あ、あざといくらいの

       らら。感じていま

    おっ。その

     わすれて仕舞っ

   愛を。いまや


   わたしたちには

      す、と。これらうつくしすぎた

    肌に、あてどなく

     色彩はやさしい

   ほんの、…あ。もう

      反射光を、ささやきは

    ざわめきながら

     あなたの、おっ

   こまやかすぎて感じられない、と

      放置して

    も。…ん?

     おっ。その

   あ!そんな、微量の


   反射光でさえも

      色彩はやさしい

    わたしたちには

     あいまいな至近に

   が

      あなたの、おっ

    ほんの、もう

     翳りを。しかも

   が

      おっ。その

    細胞のひとつくらいの

     抉るかの

   が、うつくしすぎたから


   あなたですらもが

      目覚めの必然を

    微細な

     わたしたちには

   ささやきをさえも

      そう、完璧に

    微弱な

     猶も、もう

   わすれて仕舞っ

      やりすごさせて

    なやましささえも

     時間が、え?厖大な

   まっ、…わ。たね?圧倒的な


   色彩はやさしい

      目覚められるべきではなかった

    もう、も

     反射光でさえ…あっ

   あなたの、おっ

      朝であっ

    も、…ええ

     が。もが…ええ

   おっ。その

      だから、ら。それは

    なにも

     が、通り過ぎて仕舞った

   顎のさき、だけは


   あ。あなっ

       らら。微震を

    色彩はやさしい

     密度で。ふたりとも

   あ。…愛?

       ら。わたしは

    あなたの、おっ

     ね?ささやきをさえも

   あ、あやういまでの

       らら。感じていま

    おっ。その

     わすれて仕舞っ

   愛を。いまや


   わたしたちには

      す、と。これらうつくしすぎた

    肌で、すぐさまに

     色彩はやさしい

   ほんの、…あ。もう

      反射光に、ささやきは

    崩壊しながら

     あなたの、おっ

   すみやかすぎて感じられない、と

      放擲されて

    も。…ん?

     おっ。その

   あ!そんな、さわやかな


   反射光でさえも

      色彩はやさしい

    わたしたちには

     あいま、…やや。遠方

   が

      あなたの、おっ

    ほんの、もう

     翳りを。しかも

   が

      おっ。その

    分子ひとつにも満たな

     めざましすぎた

   が、うつくしすぎたから


   あなたですらもが

      目覚め。その可能性を

    微細な

     わたしたちには

   綺羅めきをさえも

      そう、完璧に

    微弱な

     猶も、もう

   わすれて仕舞っ

      埋葬したかに

    くるしみの気配も

     厖大な時間が

   まっ、…わ。たね?苛立たしいくらいの


   微光の散乱









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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