散文と旋律の無い複数の音声のための12の幻想的なフーガ ...for oedipus rex /b;...for oedipus rex #006



以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください



   残酷なことばが

   苛烈なひびきが

   わたしたちをも

   とりかこむのだから


語れ、


   わたしたちはふかく

   ふかい息を

   ふ、…飲み込む

   ため息を?…も、ふ


死霊らよ。語れ


   ことばが、残酷な

      り。ふりそそぐような

    詩人たちなら、ええ

     だまれ

   ひびきが、苛烈な

      え?…ふいの

    ほそめたよ。そう

     ただ、一秒たりとも

   わたしたちをも

      そう!残酷なことばが

    は。吐かけかけた、は。息を

     声を。その、

   とりかこむのだか


死霊らよ


   わたしたちは、…ら。ふかく

      だまっ、聞こえた?

    詩人たちさえ

     声を。その、

   息を。ええ、ふかい息をも

      れ!もう、れ。残酷なこ

    ひそめたよ。そう

     聞かせて。ひたすらな

   飲み込む。ため息を

      燃え尽きるがいい…きみは

    吐く、息に

     沈黙に、ふかい

   と。あさい息をも、その


#01//あ、と。それは/声をたてるほどではあくまでもないから/あ、とさえ/声はひびきはしなかった//

ゆびさき、と。かの女はそう思う。だから目をあける。ひらく。ひらかれたまなざしは見た。色彩。むらさき。めざましい発光を、と、見ていた。空。その…と、あえて発光というべき?光源。あきらかな発光をはさらさない、しかも発光しているには違いない巨大な不遜なあかるみを空、と。いまさらにはじめて名づけたように波紋には思えた。すさまじいすなおさと、容赦ない既視感に目舞いながら、あえて

   そう、それは

   おそらくそれは

   のぞんだのでしょう?

   慥かに、わたしが


   そこに、ええ。そうあるべき、と

   まさに、ええ。そうあり

   ええ。そうあるべ、

   と…き、べ。まさに


   そう。そう。…故に


   そう、それは

    まさに。そう、故に

   たぶん、ね?それは

    そう、ええ。それは

     え?そうあるべ…まさに

   のぞんだのでしょう?

      れ。そう、え?れは

    おそらくは。それは

     そう。そう?…故に

   慥かにわたしが


   そこに、ええ。そうあるべ

      たぶん、ね?と、それは

    のぞんだのでしょう?

     そうであ、あ、…故に。れ!

   まさに、ええ。そうあ

      あ!のぞんだので

    慥かに、…しょう?あなたが

     そう。ええ、…え?まさに

   ええ。そうあるべ

      慥かに、…き。いっ。わたしが

    そうあるべ、と

     き。いっ!そうであ…ここに。れ!

   と。…れ!まさに


   そう。そう。…故に


   え?

    そう

   ええ

    どう?

   え?…と。動揺


ゆびさき、

   と。波紋

      おっ

         あきらかに

と。かの女はそう

   と、ふと

      おっ

         いいえ。わたしは

思っ、目を

   夢見られたかに

      おっ

         見ていた。空だけを

思った。あけた。ひらかれてゆくまぶたに、…なに?

   見出されていた

      あざやかに

まばゆさは、と。この

   波紋

      いいえ。わたしは

綺羅めきは、…な

   まぼろし見るかに

      見ていた。え?むらさきの

昏み。なに?その

   波紋

      あからさまにも

逆光。…な、

   と、え?ふと

      いいえ。わたしは

と。だからひらかれたまなざしはすでにむらさき色の発光を見つづけていて、空。…と、その

   それはわたしの

      見よ

         波紋

嘘だ!発光と、あえていうべき

   名前でしょう?いま

      したたったひとつぶの

         ひろがっ、がっ

あきらかな、はずかしげもないほどの…嘘だ!発光をは

   見ら…だったでしょう?れて仕舞っ

      雫。しずくに

         無限に?

空は、…と

   映像。波紋の

      見よ

         波紋

空と名づけられた発光はいまも

   ゆびさきは

      ざっ

発光の事実をなど感じさせてはいなかった。しかも

   だれの?

      ええ。ざわめきであった

発光しているには…なに?

   だれに?

      あっ。ひかりとは

違いない。な、…これは

   ふれられているのだから、ね?

      ざっ

なに?その、…な。巨大な

   わたしは、そう。いま

      ざわめくしかなかっ

光源を

   わた

      あっ。なぜ?ひかりらは

空、と。いまさらにはじめて個人的にひそかに名づけて仕舞ったように波紋は思った。すさまじい既視感と、…なんの?さらには

   やさしく

      波紋。ええ、

         ふれていますね?

無力感に…なぜ?

   せつないほどに

      音もなく

         あなたは

さえも、…いま

   こころもとないまでに

      ひろが、綺羅めきのひろ

         わたしに、その

やや、なぜかやわらかに

   やさしく

      ひろがり。ええ、

         息さえふりかけ

ここち良く、さえさいなまれなが

   あ、

   あ、と。それは ;contrapinctus à 4

   声を、あくまでもたてるほどではないから

   あ、とさえ

   声は、…も。ひびきはしなかっ


   あ!

   知らなかっ…だから

   猶も。くちびるは

   息をさえ


   息吹きかけさえ、…なぜ?声が


   あ!


   あ、と。触感は

    あまりにも、その

   声をたてるほどではないか

    舐めるような?

     あ、と。わたしは

   あ、…ら。ね?とさえ

      あ、と。だれも

    いつくしむような?

     あなたは?…ね、どうですか?

   声は聞こえはしなかっ


   あ!


   なにも、だから

      そうだよ?

    自虐?なやましい

     漏れな、な、な。かっ

   猶も。くちびるは

      一瞬にも

    ゆびさきは、そう。わたしの

     声は。須臾にさえ

   わずかにさえ、も。そこ

      こぼれなかっ

    ふれていた。鳩尾に、そっと

     そうだよ?

   息をさ、…声が。え?


   あ!


   あ、と。それは

      かっ

    あなたにさえも

     聞こえる?

   声をたてるほどではないから

    わたしにさえも

     聞こ、…と。この錯覚

   あ、とさえ

    あなたに、…動揺

   声は、ええ。聞かれはしなかっ


   あ!


   すこしも。だれにも、しかも

   まなざしは。しか、…ここに

   見つめた。…いた。そこに

   まぎれもなくただうつくしいものを。だから


   ええ、


   沈黙。ふとした ;canon à 4;01

    あ、

   失語にさえも

    あ、

   ふり、い。ふりそそぐが

    あ、

   いい。ふり舞うが


   いいのだ

    沈黙。ふとした

     あ、

   いい

    失語にさえも

     あ、

   いいの、

    ふり、ふりそそぐが

     あ、

   いい?…ほら


   ひかりは。これら

      ん?

    いい。いっ

     沈黙。ふとした

   わたしの睫毛に

      あ、

    いっ

     失語にさえも

   停滞し、ふいに

      あ!

    いい?

     ね、かなしい?

   顫動のあとに


   こぼれてしまうね?

      沈黙。ふとした

    圧倒的無防備。その

     いい。…あっ

   新鮮なままに

      失語に、え?さえも

    ひかりは。これら

     いっ、い

   飛沫のよう、その。に、

      傷ついて仕舞う、と

    わたしの睫毛に

     いい。…あっ

   綺羅だちのように


   だから、ら。せめてもの

    ね?

   微笑を、…ね?

    ええ

   ささげるがいい、と

    ね?

   ささやくがいい。…ね?


   沈黙。ふとした ;02

      そんな!あまりにも

    綺羅だちのように

     ひかりは…ら、は。これら

   懊悩にさえも

      やわら…ええ。かな、

    こぼれてしまうね?

     睫毛に。わたしの

   ふり、い。ふりそそぐが

      微光を。いっ

    新鮮なままに

     苦悶していた

   いい。舞いふるが


   いいのだ

      ええ。わたしの睫毛に

    沈黙。ふとした

     新鮮なままに

   いい

      させないで、…停滞

    失語にさえも

     網膜は、ん?たとえば

   いいの、

      あなたが泣き出して仕舞うではないか

    ふり、ふりそそぐが

     陥没して仕舞うだろう。…ね?

   いい?…ほら


   ひかりは。これら

      陥没を、…ら。ひかっ

    いい。いっ

     沈黙。ふとした

   赤裸々なひたいに

      ひかりさえもがさらけだす

    いっ

     懊悩に、…ええ。さえも

   ちぢこまり、ふいに

      朝に、その微笑

    いい?

     ね?いたい?

   覚醒のあとに


   こぼれてしまうね?

      沈黙。ふとした

    壊滅的惨状。その

     いい。…あっ

   微細なままに

      もう!懊悩にさえも

    ひかりは。…ら、らっ、これら

     いっ、い

   浸蝕しあっ

      くずおれて仕舞う、と

    ひたいに。だから赤裸々な

     いい。…あっ

   綺羅だちのように


   もはや、せめてもの

    ね?

   絶望を、…ね?

    ええ

   ささげるがいい、と

    ね?

   ささやくがい…ね?


   いっ


   沈黙。ふとした ;03

      そんな、あまりにも

    綺羅だちのように

     ひかりは。ら、は。ら、れら

   絶叫にさえも

      あどけない、…ええ

    こぼれてしまうね?

     赤裸々なひたいに

   ふり、い。ふりそそぐが

      微光を。いっ

    微細なままに

     絶滅したのだ

   いい。ふり舞うが


   いいのだ

      赤裸々なひたいに

    沈黙。ふとした

     微細なままに

   いい

      やめさせて、ちぢこまり

    絶叫にさえも

     歯頚は、ん?たとえば

   いいの、

      あなたが嘔吐して仕舞うではないか

    ふり、り。り。ふりそそぐが

     陥没して仕舞うだろう。…ね?

   いい?…ほら


   ひかりらは。これら

      陥没を、え?ひかっ

    いい。いっ

     沈黙。ふとした

   鼻孔の孤立に

      ひかりさえもがさらけだす

    いっ

     絶叫にさえも。もう

   侵入し、ふいに

      朝に、ね?口づけ

    いい?

     ね?逃げ出したい?

   溶解のあとに


   こぼれてしまうね?

      沈黙。ふとした

    その絶望的無能

     いい。…あっ

   めざましいままに

      絶叫にさえも

    ひかりは。これら

     いっ、い

   やや鬱の、いいえ!その

      気絶して仕舞う、と

    鼻孔の孤立に

     いい。…あっ

   綺羅だちのように


   だから、せめてもの

    ね?

   屈辱を、…ね?

    ええ

   ささげるがい、と。いっ

    ね?

   ささやくが…ね?


   いっ


   いっ


   沈黙。ふとした ;04

      そんな、あま…な!り。にも

    綺羅だちのように

     ひかりは。らは、ら

   失意にさえも

      罪もない、…ええ

    こぼれてしま

     鼻孔の孤立に

   ふり、い。ふりそそぐが

      微光を。いっ

    めざましいままに

     倒壊してゆ…え?く

   いっ。舞いふるが


   いっ


   いいのだ

      鼻孔の孤立に

    沈黙。ふとした

     めざましいままに

   いい

      赦して、…侵入し

    失意にさえも

     毛根は、…赦し。たとえば

   いいの、

      あなたが痙攣して仕舞うではないか

    ふり、え?ふりそそぐが

     陥没して仕舞うだろう。…ね?

   いい?…ほら


   あっ


   ひかりは。これら

      陥没を、ひかっ

    いい。いっ

     沈黙。ふとした

   悲痛なくちびるに

      ひかりさえもがさらけだす

    いっ

     もう、失意にさえも

   燃えあがる。ふいに

      朝に、ええ。抱擁

    いい?

     ね?と、ふいで唐突な歓喜。いまやこの

   はためきのあとに


   こぼれてしまうね?

      沈黙。ね?ふとした

    その、ええ。…なぜ?

     いい。…あっ

   無慚なまでに

      失意にさえも

    ひかりは。…ね?これら

     いっ、い

   きよらかな、その

      炎上を?…そう

    悲痛なくちびるに

     いい。…あっ

   綺羅だちのように


   だから、せめてもの

      焔を。それら

    咬んで。…ね?むしろ

     清楚な温度が

   発狂を、わたしも

      傲慢なまでに

    ええ

     網膜を、この

   ささげるがいい、と

      綺羅らしい焔を

    やさしく、…ね?そっと

     刺しているから

   ささやくがいい。…ね?


   ええ。と、











Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

0コメント

  • 1000 / 1000